東日本大震災ボランティア活動に参加して
2011年06月10日
日本共産党議員団から東日本大震災への支援活動(5月23日~27日・いわき市で活動)に参加した、山本、西、味口、赤田各議員からの感想を紹介します。
家族離散の世帯も 山本じゅんじ
地震と津波だけでなく、原発事故も加わった〝複合被害〟。被災地の方に直接話をお聞きすればするほど、事態の深刻さを全身で感じる、そんな思いでした。特に原発事故による放射能被害は、地元の方々に心身ともに、大きな負担を強いています。自宅に帰れないというだけでなく、原発を挟んで家と職場や学校がある家庭では一家離散に。子どもたちは外で遊べない、という状況がいつまで続くのか、多くの方が心を痛めておられました。未来にまで大きな禍根を残した原発事故。私は怒りでいっぱいです。支援を必要としているすべての方々に寄り添った活動・支援にこれからも取り組んでいきたいと思います。
神戸の失敗を繰り返さない 西ただす
住民からの要望を聞いて回りましたが、まさに「住民目線とは何なのか」を考えさせられる機会となりました。津波で家族を失いながらも、高台への新たな街の建設への思いを語った方、苦しみながらも家の再建に取り組んでいる方、たくさんの思いを聞きました。被災地では、表面的には市民の声を聞くとしながら、「上からの復興」が押しつけられようとしています。行政そのものが十分に機能せず、被災者の声がまったく聞かれていないのが実態です。
東北の復興のためには、コミュニティーの問題をはじめ、「神戸の失敗を繰り返さない」という姿勢が大切です。その中で、神戸市政の問題を明らかにし、今後の神戸の在り方も示していくため、がんばります。
見通しがみえない苦悩 味口としゆき
東日本大震災と福島原発事故の影響は、非常に深刻でした。被災者からの聞き取りでは、原発事故に対する無念さ、憤り、政治と東電への怒りの声が寄せられました。「大変な震災ではあったが、本来ならば復興へむけて進んでいたはず。放射能のせいで、突然、土地も、家も、墓も、近所の付き合いも、子どもの学校も、みんな手放さなければならなくなった。安全だと言い続けてきた結果がこれだ。元の暮らしを返してほしい」―。今後の見通しがみえない苦悩が滲んでいました。福島に行ったものとして、自分に何ができるのか。自分で考え、答えを出していきたいと思います。
個人補償制度の拡充を 赤田かつのり
福島第一原発より30キロ圏内の自宅から避難所にきた人たちは、「子どもがいじめに遭いました」「家のローンは、東電に払ってもらいたい」「田んぼや畑が気になる」など、苦しい胸のうちを語ってくださいました。市の下水道職員も放射能の恐怖を感じて、退職する人が目立って増えていると、地元の県会議員から聞きました。被災者に何の責任もありません。人災から命と暮らしを守る政治への転換が待たれています。生活再建のため個人補償の制度を拡充することと、原発からの撤退・自然エネルギーへの転換を何としても実現していかなければなりません。真の復興を願う広範な国民の運動と固く連帯して頑張っていく決意です。