空港需要予測達成は不可能(みなと総局:山本)
2014年10月06日
みなと総局審査で山本議員
10月6日に開かれた神戸市議会決算特別委員会みなと総局審査で、日本共産党議員団の山本じゅんじ議員が質問に立ち、神戸空港、神戸市が開発した団地のオールドタウン対策などを取り上げました。
神戸空港の搭乗者数は、07年度の297万人をピークに低迷。13年度は236万人にとどまっています。開港前の需要予測では10年度には403万、15年度は434万人とされていました。ところが今年度、提供されている座席数は361万しかありません。山本議員はこうした現状を指摘し、需要予測は達成不可能なことを認めるべきだとただしました。
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答弁:質問に対し香川賢次空港担当局長は、需要予測に達していないことは認めながら「開港以来の利用者は2100万人、国内97空港で10~15位ランクだ、地方管理空港では、開港以来1位だ。需要予測はの手法は妥当と聞いている。潜在需要はある」などとすり替え答弁に終始しました。
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山本議員は開港前に、経済効果などバラ色論を描いていたことを指摘、運営も赤字が続いていること、スカイマークは経営状況にも問題を抱えていることを指摘し、スカイマーク頼みという現状に警鐘を鳴らしました。
神戸市が開発した団地には商業施設や集会所などが設置され、外郭団体のOMこうべが管理しています。いずれの団地も高齢化が進んでいるため、商業施設などのリニューアルも含めてどう街づくりを進めるのか、ということが課題です。こうしたことを進めるにあたって欠かせないのは住民参加を保障すること。
山本議員は、これらの団地を開発した神戸市に責任があることなどを指摘し「リニューアル計画を立てる前提として、開発管理事業団から事業を継承したOMこうべとして、市民福祉の増進、文化の向上、福祉の向上という理念を継承すべき」とただしました。OM神戸が実施したアンケートでは、住民らから多くの要望、意見が出されています。しかし、それらの意見を今後、どう生かしていくかは明らかにされていません。山本議員は「地域からは、多くの人からどうなっているのか?との声も出ている」として、集会施設を利用している人の声も含めて聞くよう求めました。
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答弁:質問に対し桜井秀憲技術部長は「理念は継承する」「隅々まで知ってもらうためにニュ-スを配布した。いろんな意見を聞きながら丁寧に進める」「建て替え一辺倒で説明はしていない」などと答えました。
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山本議員は、吹田市が近隣センターの在り方について、市としての最低ラインの考えを提案していることも指摘し「建て替えありきで進めることに不安を感じる」として、住民参加を保障することを重ねて求めました。