デリバリーは給食ではない (教育委員会)
2013年03月04日
教育委員会審査で味口議員
神戸市議会予算特別委員会の教育委員会審査が3月4日におこなわれ、日本共産党の味口としゆき議員が中学校給食の実現、小学校教室への空調設置問題、校舎改修問題などを取り上げました。
神戸市は中学校給食の実施を表明し、どのような方式ですすめるかを決めるため、来年度予算案に調査費を計上しています。教育委員会は、3月にまとまる「中学校の昼食のあり方検討会」報告書を受けて検討するとしつつも、財政上などの問題を理由に、学校に調理室を設ける単独調理方式を除外し、給食センター(共同調理場)かデリバリー(業者弁当)方式のいずれかですすめ、全員喫食ではなく、選択制(希望者のみ給食)導入も否定していません。
味口議員は、全国の自治体での実施方式は単独調理が32%、給食センター方式が62%に対し、デリバリーは6%に過ぎないとして、その理由として食育を推進する上で欠陥があるためだと指摘。食育の中心は栄養教諭だとして、実施方式によって栄養教諭の配置はどうなっているかとただしました。
◇ 答弁:井川博担当局長らは「食育推進の中心は栄養教諭というのはその通り。文科省の基準によれば栄養教諭は給食センターだと12人。デリバリーは配置されない」などと答えました。
◇ 味口議員は「デリバリー給食では食育推進の中核となる栄養教諭は配置できない。文科省も実質的に給食と認めていないから配置基準に盛り込んでいない。これでどうやって中学校で食育を推進するのか」と批判。デリバリーを実施方式の検討から除外すべきだと求めました。
小学校の空調設備の設置について、教育委員会はPFI方式で実施するとしています。味口議員は、仮にPFI方式となっても地元発注を保障するような対策を講じることを求めました。また、校舎などの小規模な改修には国庫補助がないため、神戸市の単独事業となります。味口議員は、各中学校を訪問して、体育館や図書館などの天井などがはがれたり、危険な状況になっている現状をみてきたとして、予算を増額するよう求めました。
◇ 答弁:森岡真一郎担当部長は「PFIになっても地元企業の企業連合への参画を義務を付けたり、審査基準に地元貢献度をいれるなど、地元の受注機会を確保したい」「学校の改修については追いついていない。なんらかの工夫がいる」などと答えました。
※PFIによる空調設備の設置:資金調達もふくめ全校一括して一社または企業連合体に発注する方式