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子育てしやすい神戸にするため請願を採択せよ(請願討論:山本)

2014年03月27日

 3月27日に開かれた神戸市議会定例本会議で、日本共産党の山本じゅんじ議員が子ども・子育て施策の充実を求める請願の採択を求めて討論しました。

子ども子育て新制度で、特に重要なのは「児童福祉法第24条第1項に定める保育所における市町村の保育実施責任のもとで,希望する全ての子どもが保育所に入れるよう,神戸市の責任で保育所を増設」すること。神戸市は、待機児童解消策として、小規模保育事業を増やして対応するとしています。しかし、小規模保育事業は、ビルの一室であったり園庭がなくてもよいとされ、昼食も自園調理としながらも連携保育園から運んできてもいいとなっています。

さらに、小規模保育事業は2歳児までで、3歳児以後、子どもを預けられるかどうかという問題もあります。国は平成31年度末までに受け皿を設定するよう求めています。しかし、文教こども委員会では「国の動向をみて」としかこたえていません。また、運営についても、株式会社がたやすく参入できる仕組みとなっています。

山本議員は、子どもの最善の利益を確保する立場から、請願者がもとめる認可保育所の大幅な増設が求められていると指摘しました。

高い保育料引下げを

「子ども・子育て新制度」へ移行するなか、現在の保育環境と水準を後退させないとりくみが求められています。新制度への移行にともない、幼保連携型の認定こども園、地域型保育事業については、条例化されることになっていますが、現在の神戸市の保育所の保育水準より低下させず、高い基準での条例化が求められています。

保育料についても、神戸市は他の政令指定都市と比べて高くなっています。たとえば、夫婦の所得が月に35万円で、0才、2才の子どもがいれば、保育料は月額99000円にもなります。子育て世帯では、多くの家庭が家賃や住宅ローンなどを抱え、払いきれないほどの厳しい生活実態におかれています。

山本議員は、子育て応援を掲げるのなら、少なくとも他の政令指定都市なみに、神戸市の助成を増額することは当然だと指摘。請願者がもとめている、民間給与改善費を小規模保育事業所にも適用することの必要性を強調。民間保育園で働く保育士は厳しい労働にもかかわらず、大変低い賃金水準にあるとして、長年働き続け、豊かに経験を蓄積し質の高い保育水準を確保していくためにも、またそれが可能な職場にしていくためにも、小規模保育事業所にも民間給与改善費を適用すべきだとしました。

最後に山本議員は、神戸市が本当の意味で、安心して子育てできる環境整備をおこなうべきだとして、請願の採択を求めました。