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垂水区いじめメモ隠ぺい問題 真相の解明へ全力

2018年06月24日

垂水区いじめメモ隠ぺい問題
真相の解明へ全力

2016年10月に垂水区で起きた中学3年生の女子生徒の自殺を巡って、いじめを証言した同級生からの聞き取りメモを神戸市教育委員会が隠ぺいしていたことが大問題になっています。

 

一人の生徒の命が、こんな軽く扱われていいのでしょうか?

このメモは、事件直後に同級生が勇気を振り絞って、自ら命を絶った生徒に対していじめがあったことを教師に語ったものの記録です。自殺といじめの因果関係を解明するうえで重要な証言です。
遺族は、なぜ自分の子が死を選ばざるを得なかったのか、本当のことが知りたいと、学校や教育委員会に対してメモの存在を公開するように求め、さらに裁判所を通して「証拠保全」手続きも求めました。
教育委員会は「メモの存在が明らかになると遺族への情報開示の事務作業が煩雑になる」などとして隠ぺいを指示。学校側も「メモは廃棄した」と遺族や裁判所に対し、うそをつき続けていたのです。
隠ぺいを指示した教育委員会と、それに従った学校側の姿勢はあまりにも不誠実であり、一人の生徒の命、遺族の心情を踏みにじる行為だと言わざるをえません。

遺族は「メモの隠ぺいは、単なる特定の職員個人の判断や職務怠慢ではなく、いじめの事実自体を隠そうとする学校そして教育委員会の姿勢そのものから生じたものと言わざるを得ません」と語っています。いじめと自殺の因果関係を認めない教育委員会の組織ぐるみの隠ぺいだったのか、解明が求められています。
一人の生徒の死という重大性を受け止め、日本共産党市会議員団は、赤田かつのり市議、今井まさこ市議を先頭に、真相の解明と再発防止に全力でがんばります。

前教育長ら関係者の参考人招致を

6月6日の神戸市議会文教こども委員会において、日本共産党市議ら複数の議員の提案で、前教育長ら関係者の参考人招致を6月19日の委員会で検討することになりました。
一部会派は、再調査をおこなった弁護士の招致にとどめる動きもあり、自由民主党、公明党、こうべ市民連合、維新の会、新社会党それぞれの議員が、参考人招致にどのような態度をとるのかが問われます。

教育委員会の組織的な隠ぺいではなかったのか?
――― 真相の解明はこれからです

日本共産党市会議員団は、学校現場から聞き取りをおこない、さらに議会でも真相の解明へ力を尽くしています。
教育委員会は「(当時の学校長と教育委員会側担当者)2人以外に経緯を知る教職員はいなかった」と会見し、組織としてメモ隠ぺいの関与を認めていません。
しかし、6月6日の文教こども委員会では、聞き取りメモ以外にも、教育委員会内部で作成された文書が情報公開でも意図的に隠されていた事実が明らかになりました。日本共産党の味口としゆき議員の追及に現教育長は「今から考えれば、公開すべきであった」と謝罪。ここにも教育委員会の組織的隠ぺいがあったのではないかときびしく追及しました。

事件の幕引きは許されません
――― 徹底した調査解明を

委員会の場では、他党の議員からは、教育委員会の組織改編などの提案も出されました。事件の真相解明なしに、「2人の教職員だけの問題」「組織改編」などとして幕引きは許されません。
日本共産党市会議員団は、前教育長をはじめ、この問題にかかわった事が明白な教育委員会幹部職員を参考人として招致し、議会で追及しつづける決意です。

いじめのない学校へ、力をあわせてがんばります
日本共産党神戸市会議員団

今回の問題を通して「自分の子どもが通う学校現場がこんな状況だなんて」「いじめのない学校であってほしい」と父母や市民のみなさんから声が寄せられています。
いじめはいかなる形をとろうとも人権侵害であり、暴力です。いじめが広がっていることは、社会全体の大きな問題です。いじめをなくすためには、学校や行政の対応を改めるなど様々な課題があります。同時に、いじめ増加は子どものストレスの増大を示し、その背景には教育や社会の歪みがあります。この間、高校学区の拡大などで、受験競争がさらに激化し、生徒も保護者も過度の競争に疲れ果てている現状があります。また、生徒を画一的に管理する教育そのものをあらためることも重要です。日本共産党市会議員団は、今の教育と子どもを取り巻く環境を憂い、何とかしたいと考える市民のみなさんと力を合わせてがんばります。