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湾岸道路の西伸計画中止を(一般質問:赤田)

2014年06月26日

 国保料引き下げに一般会計繰入増を

赤田議員は、湾岸道路の西伸計画、国民健康保険料の負担軽減策と原子力発電所問題を取り上げました。

大阪湾岸道路西伸計画は、六甲アイランド~駒ヶ林南間の約14.5キロを建設するというもの。総事業費は5000億円とも言われています。神戸市は兵庫県とともに建設費の地元負担分1000億円の2分の1ずつを担うという方向で最終調整していると報じられています。しかし、自動車の交通量は近年減少しています。赤田議員は「市民の理解も得られないムダづかいだ」として中止を求めました。

国保 法定外繰入増を

今年度から国民健康保険料の所得割分の算定方式が、住民税課税標準方式から基礎控除後所得方式に変わりました。多くの加入者の保険料が上がることが懸念されたため、神戸市独自の所得控除による負担軽減をはかっていますが、各区の区役所には相談や苦情が殺到しています。神戸市の推計では、約4万世帯の保険料が上がっているとみられます。赤田議員は、高すぎる保険料を引き下げるために一般会計から法定外繰り入れを増額するよう求めました。

原発問題「矢田市長よりも後退」と批判

東日本大震災、福島第一原発事故から3年が経過しましたが、今でも福島原発からの汚染水漏れは続いており、事故収束の見通しは立っていません。13万人を超える住民が避難生活を強いられています。赤田議員は、安倍内閣が川内原発・大飯原発の再稼働を強行しようとしていることを批判。5月21日の福井地方裁判所が大飯原発3・4号機の運転を差し止める判決を下したことをあげ、大飯原発で大事故が起これば、半径250キロ圏内の神戸市も深刻な被害を受けることになると指摘しました。

久元市長は「(原発を全部なくしてしまうことは)無理だから、国のエネルギー基本計画でもそういう考え方はとられていない」などと発言しています。赤田議員は「この発言は、…中長期的には原子力発電を必要としない電力供給体制あるいは再生可能エネルギーの大幅な拡大が必要である、とした矢田前市長の答弁(2011年第2回定例市会)よりも後退している」と批判。大飯・高浜原発の再稼働に反対する立場に立つよう求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲

都市間競争勝ち抜くため 市長「湾岸線延伸は不可欠」

質問に対し久元市長らは「(湾岸線)都市間競争に勝ち抜き、関西の一体的発展のためには不可欠な道路だ。できるだけ地方負担は少なくなるようにしたい」「(国保)市で独自控除をして、保険料が劇的に上がらないようにした。国民健康保険は保険料と国庫補助が原則。一般会計からはすでに多額の繰り入れをしており、一人当たり保険料は政令市で低い方から4番目だ」「(原発)電力の安定供給には原発再開もある。その際には規制委員会の基準をクリアし、安全性確保が大前提」などと答えました。

国保・法定外繰り入れ 3年間で11億円も減

赤田議員は、市の交通計画でも交通量は減るとされていることを指摘。巨額費用がかかることも示して、市民に身近な道路への投資にシフトするよう求めました。、  また、国民健康保険については、法定外繰り入れが一人当たり1545円と低いことを指摘。さらに10年度には17億円だったのか、12年度には6億円に激減していることをあげて、他都市同様、増額することを求めました。また、国保加入者には低所得世帯が多くなっていること、政府が国庫負担を減少させたことなどが、高すぎる国保料につながっていることなども指摘しつつ、神戸市として、市民の不安を軽減するためにも保険料の低減を図る取り組みを進めるべきだとただしました。

久元市長は「国民健康保険制度加入者の所得水準が社保より低いのは事実。市として必要な一般会計の繰り入れはしている」などと答えました。

原発止めたら経済成り立たず

原発について赤田議員は、「原発をなくしてほしい」という市民にこたえるのが、市長としての立場だと厳しく批判。事故がおこった場合、放射能が2時間で神戸市に到達するとされていることも示し、市民の安全を確保するという立場に立つべきだと求めました。

久元市長は「原発の安全審査は専門的であり国の責任だ。国会もある。しかし、万が一の事故が発生したらどう拡散するか、県がシュミレーションをしている。県と一緒に必要な対応をしたい」などと答弁。

赤田議員は、福島から神戸に避難している世帯もあり、その声にこたえるよう求めましたが、久元市長は「震災当時、総務省で福島県の首長らに対応した。神戸に避難されている世帯には今後も最大限の支援を続けたい」「原発の運転をとめて、経済活動がなりたつのか」などと答えました。

赤田議員は、避難している被災者の気持ちにそっているとは思えない発言だと批判。自然エネルギーの潜在力はあるとして、原発ゼロをという市民の期待にこたえるよう強く求めました。