認知症対策で市民増税(個人市民税均等割超過課税)はおかしい(議案質疑:森本)
2018年12月04日
認知症対策で市民増税(個人市民税均等割超過課税)はおかしい
税金の使い方を改めれば増税なくてもできる
森本議員が議案質疑
質疑項目
1.認知症条例の改正について
2.児童館の指定管理について
3.神戸高齢者総合ケアセンターについて
神戸市議会定例市会本会議が11月28日にひらかれ、日本共産党議員団を代表して森本真議員が議案質疑に立ち久元喜造市長らの見解を質しました。
認知症条例の改正について
認知症条例を改定し、認知症診断と事故救済制度にかかる年間約3億円の費用を個人市民税均等割に超過課税をかけようとしています。
森本議員は「なぜ市民に負担させるのか」明確な理由を質しました。
答弁ダイジェスト
寺崎副市長:認知症に対する新しい神戸モデルを創設する。診断助成制度と事故救済制度を組み合わせて実施するもの。その財源は超過課税の導入で市民から負担してもらう全国初の取り組み。神戸モデルに必要な経費は、将来世代に先送りすることなく、市民に負担してもらいたいと考えている。
森本議員:個人市民税に対し超過課税を課している自治体のその多くの理由は財政再建や合併による財政危機からで神戸市はそういう状況ではない。「市税のしおり」にも「人が負担する税金の額は、市役所からどれだけの公共サービスを受けるかではない、その人の所得の額に応じて決まる」と書かれ、税金は負担能力に応じて払うと言うことだ。市民増税ではなく税金の使い方をしっかり改めれば、超過課税をせずに認知症対策に使うお金はある。
児童館の指定管理について
市はふれあいのまちづくり協議会などの地域団体に各区の拠点児童館も含め児童館の管理を受託しようと考えています。
森本議員は、福祉や教育にかかわる施設は、専門性と安定的な運営が必要であり、直営もしくは、これまで拠点児童館を担ってきた社会福祉協議会が運営すべきとして見解を求めました。
答弁ダイジェスト
寺崎副市長:児童館は地域における子育ての支援、子どもの健全育成の拠点。指摘の通り専門性、安定性、地域性、経済性が求められる。一部の児童館で社会福祉協議会から地域団体等に順次、運営団体を変更しており地域の特色やニーズに密着した弾力的な経営、運営が可能だと考えている。
森本議員: 子育てのなかでも重要な児童館に法人格もなく、専門性も必要な児童館をなぜ地域に押し付けるのか。専門性や責任の所在はどう担保するのかなどの問題がある。
神戸高齢者総合ケアセンターについて
「神戸高齢者総合ケアセンター」は、介護保険が始まる前から、高齢者の老健施設や通所リハビリテーション、訪間看護を担ってきた神戸市の先駆的な福祉施設です。この施設を廃止しようとしています。
森本議員は「廃止ではなく存続させるべき」と質しました。
答弁ダイジェスト
寺崎副市長:介護保険制度施行後老人施設数、通所リハビリ事業者数は大幅に増加しているので、公の施設として運営する必要性はないものと考えている。
森本議員:神戸市の先進的な福祉の施策であり、市民のくらしを守るために役立ってきた施設を潰すことはおかしい。