福祉パスの改悪中止を
2012年10月03日
保健福祉局で松本議員
決算特別委員会の保健福祉局審査は10月3日に行われ、日本共産党の松本のり子議員が、生活保護と福祉パス、高齢者の地域見守り事業、こども初期急病センターなどについて質問しました。
神戸市の高齢者見守り事業は、安心すこやかセンターが民生委員やボランティアなどにお願いしているのが実態です。京都府では医療、介護、福祉、行政が一体となった機関を設置しています。松本議員は、民生委員の高齢化もいわれている中、京都府のような機関を設置すべきと求めました。
神戸こども初期急病センターが開院して2年になります。平成23年度の1日あたり患者数は、平日40人、土曜日134人、休日222人となっています。しかし、遠方の保護者からはHATこうべまでは遠すぎるので、もっと近くにつくってほしいとの声も出ています。松本議員は、安心して子育てできるよう、増やすべきだと求めました。
生活保護に対するバッシングが続く中、厚生労働省が生活保護制度の大幅改悪案を発表しました。松本議員は、生活保護が増えつづけるのは、不安定雇用や低すぎる年金などが要因であり、生活保護制度に問題があるのではないと指摘。政府に、改悪案に反対だとの声を上げるべきだと求めました。
さらに、神戸市が、来年5月1日から福祉パスの対象から生保世帯を除外しようとしている点について厳しく批判。生き甲斐を持って社会参加するための制度であり、国も認めていると指摘。東京都では福祉パス制度があることを示し「弱者に支援するのは自治体としてあたりまえのこと。廃止はやめるべき」だと迫りました。
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答弁:雪村新之助保健福祉局長らは「(生保改悪)就労可能な方には、無理を強いるものでなく努力を求めるもの。生保基準の見直しについては、年末を目処に結論が出る」「(福祉パス)検討会の意見をふまえて、移送費は扶助費で負担している。他の自治体では実施されていないので、生保は除外させていただく方針を決めた。神戸市だけが残っている」「(急病センター)もう一箇所というのは医師の確保の観点から現実的に無理」などと答えました。
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松本議員は、憲法に基づいて保護基準が決められているとして、この引き下げは生きる道を閉ざしていくことにつながると批判しました。また福祉パスについて、あり方検討委員会でも「まず、意見をよく聞くように」と書かれているとして、パブリックコメントで、市民から残すべきだという意見が多くでた場合には再考すべきだと求めました。 幸村局長は「パブコメは、市としての考え方を示すというもの」などと答えました。