対話テーマも公募で(市民参画局:松本)
2014年03月07日
神戸市議会予算特別委員会の市民参画推進局審査が3月7日におこなわれ、日本共産党の松本のり子議員が、対話フォーラム、区の個性を伸ばす対策、ブラック企業問題、地域支援の強化策などを取り上げました。
対話フォーラムは、久元市長が市内各地に出向き、公募等でつのった市民と様々なテーマについて対話するというものです。ところが、テーマは神戸市が設定することになっています。松本議員は、市民はいろんな問題で市政に関心を持っているとして、テーマ自体を市民から公募するべきだと求めました。
新年度予算案では「区の個性をのばすまちづくり事業」予算が今まで以上に多く組まれています。しかし、各区の主な事業は、本来、担当局がすべきものや、市が行っている事業の拡充といったものが多く見受けられます。
松本議員は、多様な意見を反映させるためにも、区民からアンケートも実施すべきだと求めました。
社会問題となっているブラック企業への対策について、久元市長は昨年12月議会で「若者を取り巻く労働環境というのは大変厳しいものがある。現実に長時間労働とか上司から過大な指示を受けて悩んでいる若者がたくさんいる、という実態が市民生活にあるというふうに思う。ブラック企業対策については、厚生労働省も取り組んでいるから、厚労省が広報している内容を、市も同じように広報することは何ら問題ないわけだから、市としても対応する必要があると考える」と答弁しています。
神戸市も、かつて雇用問題について暮らしのサポートブックを発行しています。ところが「ブラック企業」問題などを取り上げた「サポートブック」は発行されていません。 松本議員は、産業振興局と一緒になって高校生や大学生向けに、ブラック企業とはどんなものかを伝え、違法な働かされ方をしないですむような学習の場も作るべきだと迫りました。
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答弁:質問に対し大谷幸正市民参画局長らは「(対話フォーラム)詳細はこれからだが、市長の考え方を広く市民に知ってもらうということからもテーマは市が決めることが適当だ」「(区の個性を伸ばす事業)常日頃から区民と接触しているので、それも反映している」「(ブラック企業)24年度以降は広報官自らが冊子をつくるのではなく、事業部局が発行する印刷物を講評する、市民目線で助言していくという風にシフトしている。全市の各局の印刷物の底上げに力点を置いている。ブックの発行は予定していない。ブラック企業に関しては産振局のHPで広報している」などと答えました。
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松本議員は、神戸空港問題なども含めて、市民の意見をしっかり聞くというのがフォーラムのあるべき姿だと指摘。テーマについても市民に門戸を開くべきだと迫りました。 区の事業について松本議員は、各団体の声を反映することは必要だとしながらも、その他の多数の声をどう反映させるかが大切だと指摘。例として、区民から寄せられる相談を共有し、区の問題点を分析し、必要な施策を検討するよう求めました。
ブラック企業対策についてホームページで掲載しているというものの「ブラック企業」で検索してもつながりません。松本議員の指摘に対して「この件にかかわらず、たどり着きやすくなるよう、工夫していくのは基本的な姿勢だ。改善に努めたい」などと答えました。