土砂災害危険個所、避難路等周知を(危機管理室:味口)
2014年10月01日
危機管理室審査で味口議員が要求
10月1日に開かれた神戸市議会決算特別委員会危機管理室審査で、日本共産党議員団の味口としゆき議員が質問に立ち、台風・豪雨災害、土砂災害対策、避難計画、緊急時のコールセンターの強化策、津波対策などを取り上げました。
8月の台風・豪雨では、北区、長田区、兵庫区などで床上・床下浸水や住戸破損、道路冠水などの被害が出るとともに、山の崩壊による土石流などがおこり、一歩間違えば命にかかわるような被害が出ています。
「神戸市地域防災計画」風水害等対策編では「山麓等危険地区の避難計画」で、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律で、警戒避難体制に関する事項を定めること、とされています。避難計画は、各消防署が作成することとされていまが、土砂災害危険個所図には避難経路は示されていません。
味口議員は、こうした点を指摘し「住民からは不安の声が出ている」として、避難経路や避難計画書を日常的に周知することを求めました。
市内の土砂災害警戒区域は2157カ所。避難所は合計393カ所ありますが、32カ所が警戒区域内となっています。灘区では、鶴甲小・神戸大学工学部、福住小、上野中、摩耶小、長峰中、鷹匠中の避難所が警戒区域内です。本会議で市長は「避難所が警戒区域内にしか指定できない場合には、上層階に避難する」などと答弁しています。
味口議員は「国交省のガイドラインでは、上層階に避難するなどという安易な発想は求めていない」「国は、構造強化や新設、あるいは砂防施設の整備も求めている」と批判。今後、各避難施設をどのように点検し、具体策をとるのかただしました。
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答弁:質問に対し広瀬朋義危機管理監は「安全性の確認をしている。どういった形で避難するか、代わりとなる避難所があるか、時間はかかるができるだけ早く取り組みたい」「砂防施設については、有識者会議でも意見をもらっている」などと答えました。
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灘区の新在家南町などは、津波警戒区域に指定されていますが、津波から避難する際、国道43号線を渡らなければなりません。住民からは「地下道を通るなどはできないし、なんとかならないか」と対策を求める声が出ています。味口議員は、こうした点を指摘し、今後の対策を求めました。
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答弁:質問に対し長岡賢二危機管理室長は「実地の検証訓練で地下道を通って訓練した。十分避難できるということだった」などと答えました。
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味口議員は「津波の時に地下道を通るというのは、心理的にも不安が大きくなる」として、今後、有効な避難経路を検討するよう求めました。