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西神南駅前駐輪場の放置自転車…有料化では解消しない

2011年09月20日

赤田議員が議案質疑

神戸市定例市議会は9月20日に開会しました。開会本会議で、日本共産党の赤田かつのり議員が議案質疑にたち、地下鉄西神南駅前駐輪場の有料化、阪神高速道路の料金体系の変更について、矢田立郎市長らの姿勢をただしました。

地下鉄西神南駅前の自転車駐輪場(約2500台収容)は、ほぼ満杯状態となっています。駐輪場からあふれた放置自転車対策を求める声も強くだされています。現在は無料ですが神戸市は有料化して整理員を配置するとしています。あわせて放置自転車禁止区域にも指定するとしています。しかし、現状のまま有料化すれば、放置自転車禁止区域外で放置自転車が増えることにもなりかねません。
赤田議員は、この地域を開発したのが神戸市だとして「当然、人口計画に見合う利便性の高い駐輪場を当初からつくっておけば、放置自転車問題は起こらなかった」と、神戸市の責任を指摘しました。
この駐輪場利用者のほとんどは、通勤や通学などで地下鉄を利用しています。神戸市自転車等の放置の防止及び自転車駐車場の整備に関する条例では、鉄道事業者にたいして「旅客の利便に供するため自転車駐車場の設置に努めなければならない」としています。
赤田議員は、こうした点を指摘して「有料化は本末転倒。利便性の高いところに地下鉄負担で増設し、無料で提供すべき」と求めました。
質問に対し小柴善博副市長は「生活環境の改善のため、放置自転車の整備を行うとともに、管理員を配置して有人・有料化し、放置自転車禁止区域を設定したい。自転車放置禁止区域と一体的に設置するので効果がある」「鉄道事業者の駐輪場整備の努力義務では、六甲道などで事例がある。他の多くの駅と同様に利用者に負担を求めるのは妥当だ」などと答えました。
答弁を受けて赤田議員は、放置自転車対策は社会問題としてとりくむ必要はあるものの、現に利用している人にだけ負担を求める、というやり方を批判。現地には、駐輪場を増やすスペースがあることも示して「住民説明会でも、何ら説得力のある説明はなされていない。係員は、無料のままでも配置できる」と、有料化は中止するよう求めました。
小柴副市長は「当初は無料で放置自転車の整理をしていた。無料だと乱雑駐輪が多い」などと答えました。

利用者負担増につながる…阪神高速の料金体系変更案

阪神高速道路株式会社は料金体系を12年1月1日以降、現在のエリア料金制から対距離料金制に移行するとしています。議案は、変更案に対して神戸市に同意を求めるもの。今回の改定案では、6キロメートル以下は500円、それ以上は6キロメートルごとに100円を加算し、上限を900円にするとしています。たとえば京橋から西宮までは、現行の500円が700円へ、200円の値上げとなります。料金割引の改定でも、乗り継ぎ割引などは創設されるものの、時間帯割引や湾岸線連続利用割引は廃止となります。一部、値上げとならないような経過措置はありますが、経過措置終了後はあがります。
赤田議員は、こうした点を指摘し「今回の変更は、(近距離間の)利用者には負担増になる」「料金が上がる手前のインターチェンジで高速道路をおりた車が、一般道路に流れ込む可能性も否定できない。阪高は、市民が日常的に利用する道路であり、市民に負担増を求めることは避けるべき」として、料金変更に同意しないよう求めました。
質問に対し小柴副市長は「現行のエリア料金制は、大量の交通を円滑に処理する上から、料金所での処理を簡便にしたものだが、長距離でも短距離でも同一料金であり、複数料金券を使用する利用者などにとっては不公平。上限を900円と設定しており、利用しやすいものになっている。均一料金に比べて変化するが、料金負担の公平性を確保できる」などと答えました。
答弁に対して赤田議員は「公平性というが、多くの市民が利用している短距離利用では値上げになる。どこが公平なのか。近距離を利用する人のことを考えているのか」と厳しく批判しました。