交通振興職員は正規雇用に
2012年09月26日
松本議員が交通局審査で
決算特別委員会の交通局審査は9月26日におこなわれ、日本共産党の松本のり子議員が、交通振興の正社員化、市バス空白地域におけるバス路線のあり方、地下鉄海岸線の乗客増対策について質問しました。
神戸市は、市バス魚崎営業所路線を交通振興に委託しています。ところが、正社員雇用は行わず、1年契約の嘱託雇用で、低賃金のままとなっており「何とか生活できる給料を」という声がつよく出ています。同じように市バス路線を受託している神姫バス、阪神バス、阪急バスでは正社員を雇っています。そうした中、交通振興が運行するバスが、走行中に燃料切れをおこし、途中で止まってしまう、という事態も生まれています。松本議員は、こうした背景に低賃金によるモチベーションの低下があると指摘。交通振興の正社員化を求めました。当局は、一定期間勤務したら功労金の支給など新たな制度を検討するなどと答弁していましたが、なんら対策はとられていません。地下鉄で勤務する交通振興の労働者も同様の低い賃金で働いています。民間からと交通局OBとでは、同時期入社でも賃金に差がつけられていることも指摘。賃金を引き上げるべきだと求めました。
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答弁:質問に対し小林隆一郎交通局次長は「雇用形態、給与等は関係法令を順守している」「格差は是正している」などと答えました。
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松本議員は「給与は16万円程度。50歳代でこどもが二人いたら、生活保護基準以下になる。官制ワーキングプアをつくらないためにも、適切な給料に是正すべきだ」と求めました。
東灘区の森北町、甲南台、住吉、みかげ南部地域など、市内にはバスが通らない「バス空白地域」も多くあります。道幅が狭いことなどが理由です。高齢化が進む中、坂道を歩くのは大変で、タクシー利用は費用がかさみます。松本議員は、外出制限にもつながると指摘。交通局として需要をつかみ、コミュニティバスなど公共交通を走らせるよう求めました。また、デマンド交通導入も検討するよう求めました。 ◇ 答弁:河合正和局長は「地域の人、企画とか、交通局と一緒になって、末永くという方向を検討したい」などと答えました。
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地下鉄海岸線の乗客増対策について松本議員は、地域住民と一緒に取り組む必要性を強調。住民が、地域のバスや鉄道を身近に感じ、支える立場での取り組みを強めるためにも、検討会の立ち上げを求めました。
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答弁:河合局長らは「あらゆる角度から連携を図りたい。検討委員会の設置については、検討させていただきたい」「住民が、どういう理由でどの交通機関を使っているか、アンケートなど調査をしないといけない。みんなで一緒に考えるのが乗客増になるので、しっかり検討していきたい」などと答えました。