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トピックス

借上住宅の入居継続を(一般質問:松本)

2014年06月26日

 6月26日に開かれた定例市議会本会議で、日本共産党議員団から松本のり子、赤田かつのり両議員が一般質問に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。

 

松本議員は、阪神・淡路大震災20年を前に残された課題の借上災害公営住宅と災害援護資金貸付問題について、神戸港の大水深バース建設、神戸埠頭会社と大阪埠頭会社の統合問題などを取り上げました。

神戸市は、借上住宅入居者に「契約期間は20年」として退去を迫っています。この間、入居者や市民の運動で、市が住宅を買い取ったり、入居継続の条件を示すなど、部分的ですが継続入居できるようになった世帯も出ています。また、兵庫県は、従来の入居継続条件を緩和するとしています。

松本議員は、入居者の実情等に応じきめ細かく弾力的に対応するためにも、神戸市も継続入居の条件を緩和すべきだと見解をただしました。

援護資金少額償還、保証人の返済免除を

阪神・淡路大震災の当時、被災者生活再建支援法も含め、何の公的保障もありませんでした。利用できたのは災害援護資金のみという人が多かったのが実情です。援護資金を借りるためには保証人も必須とされました。東日本大震災では保証人なしで借りることができました。さらに、10年経過して「無資力状態」の場合は返済免除とされています。

松本議員は、2014年3月末現在で、6482件、貸付件数の2割以上が未償還となっている現状を指摘。政府が国会答弁で、阪神・淡路大震災の被災者への災害援護資金返済状況について、「無資力状態」の場合、返済を免除するとの見解を出していることを示して「少額返済の世帯も含め、返済が困難な世帯や保証人の返済免除を政府に求めるべきだ」とただしました。

大水深バース建設中止を

政府は国際競争力強化という名目で2010年8月、阪神港及び京浜港を戦略港湾に選定、ハード・ソフト一体となった施策を集中しています。神戸港ではスーパー中枢港湾に指定された06年度から昨年度までに、国費以外に市が389億円も負担しています。09年にPC18のバースを全国初の16.5mの大水深バースとして整備した後も、整備を続けています。  大水深バースの建設を進める理由として、神戸市は「世界の船が大型化される中、それに見合ったものがなければ船は来なくなる」「基幹航路を維持するためには大水深バースは必要」などとしています。しかし、神戸港のバースを利用しているある船会社は「立派な港を整備しても荷物が無ければ船は来ない」と話しています。昨年11月の日銀神戸支店レポートでも「日本の製造業が海外生産へシフト、荷主のニーズの中国へのシフト、地方港の海外港との連携、この3つが神戸港の集荷の低下につながった」としています。

松本議員は「基幹航路イコール大水深バース、という安易な考えはやめ、現在計画しているバースも含めて、大水深バースの建設は中止すべきだ」とただしました。  大阪港埠頭株式会社と神戸港埠頭株式会社の経営統合については、港湾の公共性と安全性が脅かされかねないとして、国の関与がさらに強まる経営統合は中止するよう求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲

「大水深バースは今後も整備する」

質問に対し、久元市長らは「(神戸港)神戸港の港勢は厳しいが、世界の状況に目を向ける必要がある」「大水深バースは必要。今後とも整備したい」「(財政負担)地方負担があるのは事実だが、必要な地方財政措置がされている」「(埠頭会社の統合)港湾業界でも賛同いただいている。労働者の雇用増大にも寄与する。耐震強化、最新鋭荷役、労働者の安全性も向上している」「(災害援護資金)3月に東日本同様に免除する方針が示された。これを受け5月に償還状況を説明した。少額返済者については国も問題意識を持っている。それらの人が無資力に含まれるか、今後、議論していく」「(借上住宅)県が条件を緩和したが、返還が基本ということでは一緒だ。移転困難世帯への配慮で、入居継続をみとめている」などと答えました。

松本議員は戦略港湾について、大水深バースを建設してから基幹航路が減少していることなどを指摘し、重ねて大水深バースの建設中止を求めました。

借上住宅問題について松本議員は、県が義務教育の児童がいる世帯も継続入居に加えたことと関連して、神戸市の場合も、移転に伴い転校を余儀なくされる児童が出る住宅があることを具体的に指摘、対応策をただしました。鳥居聡副市長は「今も校区外の学校に通学している児童がいる。校区外の住宅に転居した場合、学校と相談して校区外からの通学も検討したい」などと答えました。

松本議員は、地域の学校に通学するというのが大切だと批判。兵庫県では、第三者の判定委員会が専門的な見地で検討していることをあげ、具体的な事例を示しながら、神戸市も同様の対応をするとともに、継続入居を認めるよう求めましたが、鳥居副市長は「丁寧に対応したい」などと、従来の答弁に終始しました。

 

利用者の意見聞かずに路線再編(交通局:大かわら)

2014年03月07日

 神戸市議会予算特別委員会の交通局審査が3月7日におこなわれ、大かわら鈴子議員が市バス路線などへの市民意見の反映の在り方、委託営業所の労働環境問題を取り上げました。

神戸市の新年度予算案では、すべての人にやさしく暮らしやすい街の実現にむけた「総合交通体系の整備に力点を置いた」とされています。しかし、交通局の予算では、長大路線や営業係数、営業収支差が大きい路線を中心に、4月から路線再編を計画しています。影響を受ける乗客数は8000人にも上ります。この2月にいきなり再編計画を知らされた市民からは反対の声が多くだされています。

大かわら議員は、昨年の議会で局長が「市民の声をできるだけ丁寧に聞いて対応していく。決定したことだけを伝えるのは、今の行政のやり方ではない」と答弁していることをあげ、今回の再編案に、市民の声が取り入れられているとは到底思えないとして、撤回すべきと求めました。

また同議員は、民間委託されている市バス営業所の劣悪な労働環境について質疑。民間バス会社が管理するある営業所では「説教部屋」といわれる、窓のない14畳程度の部屋に呼び出し、罵声を浴びせ、反省文を書かせるなどのパワ-ハラスメントがおこなわれている実態を告発。神戸市として調査し、是正すべきだと求めました。

答弁:河合正和交通局長らは「自動車事業は公営企業であり、絶えず経営改善がいる。今回は人件費に切り込んでいる。路線再編の影響は小さな課題で、この程度は辛抱してほしい」「(ある営業所では)運転手が『説教部屋』と呼んでいる一室があることは承知しているが、そこで行われているのは日勤教育であり、パワハラなどの事実はないと、事業者から報告を聞いている」などと答えました。

対話テーマも公募で(市民参画局:松本)

2014年03月07日

神戸市議会予算特別委員会の市民参画推進局審査が3月7日におこなわれ、日本共産党の松本のり子議員が、対話フォーラム、区の個性を伸ばす対策、ブラック企業問題、地域支援の強化策などを取り上げました。

対話フォーラムは、久元市長が市内各地に出向き、公募等でつのった市民と様々なテーマについて対話するというものです。ところが、テーマは神戸市が設定することになっています。松本議員は、市民はいろんな問題で市政に関心を持っているとして、テーマ自体を市民から公募するべきだと求めました。

新年度予算案では「区の個性をのばすまちづくり事業」予算が今まで以上に多く組まれています。しかし、各区の主な事業は、本来、担当局がすべきものや、市が行っている事業の拡充といったものが多く見受けられます。

松本議員は、多様な意見を反映させるためにも、区民からアンケートも実施すべきだと求めました。

社会問題となっているブラック企業への対策について、久元市長は昨年12月議会で「若者を取り巻く労働環境というのは大変厳しいものがある。現実に長時間労働とか上司から過大な指示を受けて悩んでいる若者がたくさんいる、という実態が市民生活にあるというふうに思う。ブラック企業対策については、厚生労働省も取り組んでいるから、厚労省が広報している内容を、市も同じように広報することは何ら問題ないわけだから、市としても対応する必要があると考える」と答弁しています。

神戸市も、かつて雇用問題について暮らしのサポートブックを発行しています。ところが「ブラック企業」問題などを取り上げた「サポートブック」は発行されていません。  松本議員は、産業振興局と一緒になって高校生や大学生向けに、ブラック企業とはどんなものかを伝え、違法な働かされ方をしないですむような学習の場も作るべきだと迫りました。

答弁:質問に対し大谷幸正市民参画局長らは「(対話フォーラム)詳細はこれからだが、市長の考え方を広く市民に知ってもらうということからもテーマは市が決めることが適当だ」「(区の個性を伸ばす事業)常日頃から区民と接触しているので、それも反映している」「(ブラック企業)24年度以降は広報官自らが冊子をつくるのではなく、事業部局が発行する印刷物を講評する、市民目線で助言していくという風にシフトしている。全市の各局の印刷物の底上げに力点を置いている。ブックの発行は予定していない。ブラック企業に関しては産振局のHPで広報している」などと答えました。

松本議員は、神戸空港問題なども含めて、市民の意見をしっかり聞くというのがフォーラムのあるべき姿だと指摘。テーマについても市民に門戸を開くべきだと迫りました。  区の事業について松本議員は、各団体の声を反映することは必要だとしながらも、その他の多数の声をどう反映させるかが大切だと指摘。例として、区民から寄せられる相談を共有し、区の問題点を分析し、必要な施策を検討するよう求めました。

ブラック企業対策についてホームページで掲載しているというものの「ブラック企業」で検索してもつながりません。松本議員の指摘に対して「この件にかかわらず、たどり着きやすくなるよう、工夫していくのは基本的な姿勢だ。改善に努めたい」などと答えました。

 

液状化の影響シミュレーションを(危機管理室:山本)

2014年03月06日

神戸市議会予算特別委員会の危機管理室審査が3月6日に行われ、山本じゅんじ議員が民間護岸やコンビナート地域の地震・津波対策、安全マップ、危機管理センターの活用について質問しました。

民有護岸とその敷地内の耐震化は、基準をみたしているということが前提ですが、事実上、民間まかせとなっています。民間の企業が護岸を整備する時には、みなと総局に申請することになっているため把握できます。しかし、耐震改修が未改修のところなどは把握できていません。コンビナート地域は、住宅密集地に近接しており、大規模災害が発生すると近隣にも大きな被害がおよぶことが想定されます。被害を最小限に食い止めるためにも、的確な初動対応と情報発信が必要となります。

山本議員は「担当部局だけでなく、危機管理室として各関係機関のもつ情報を一元的に掌握しておく必要がある」とただしました。

阪神・淡路大震災で液状化した地域は、コンビナート地区も含め、広範囲に及んでいます。液状化は一度起きれば何度でも起きるといわれており、避難経路にも大きくかかわってきます。山本議員は、液状化の影響も含めたシミュレーションを実施するよう求めました。

昨今、危険な事故や傷害事件が多発しています。地域によっては安全マップを配布し、危険が予想される箇所など、周知する努力はおこなわれていますが、全域に広がっているとはいえません。安全マップが作られて10年以上経過している地域もあります。社会状況や住民も年齢構成も変わっています。

山本議員は、街歩きで得られた情報などを盛り込んだマップの改訂版を作るよう求めました。

◇ 答弁:質問に対し、見通孝危機管理監らは「(民間護岸)強制的に指導するまでの権限がない」「(液状化を含めたシミュレーション)兵庫県が出すと言っているので見守りたい」「(安全マップ)完全にやり直すのは難しいが、希望があれば対応したい」などと答えました。

 

神戸空港のあり方市民に問え (みなと総局:山本)

2014年03月05日

神戸市議会予算特別委員会のみなと総局審査が3月5日に行われ、日本共産党の山本じゅんじ議員が、国際コンテナ戦略港湾、神戸空港、夢野白川線の騒音対策などを取り上げました。

神戸市は国際コンテナ戦略港湾の機能強化として来年度、六甲アイランドの6、7バースで、水深16mの大水深高規格コンテナターミナル化を進めるとして、国費を含め109億円あまりの予算を計上しています。平成23年度以来、ハード・ソフトあわせて770億円あまりを投資しています。神戸市負担分だけでも約260億円になります。神戸市は「情勢の急激な変化に乗り遅れることなく即時に対応」「国際競争力のある神戸港を」といいます。しかし、外貿コンテナの取り扱い数は横ばいで、現状を維持するのが精一杯というのが実態です。

山本議員は「今後、取り扱いコンテナ数が劇的に増えるという現状ではなく、大水深バースにすれば大型コンテナ船がくるという状況でもない。大型開発に頼らず、神戸港の活性化策を講じるべきだ」と迫りました。

また、神戸港を入出港するコンテナトラックが通行するため、夢野白川線でコンテナ車の横転事故など、市民の安全な暮らしが脅かされてきました。一定の対策はとられていますが、コンテナ車の流入は多いままで、道路も混雑しています。

山本議員は、生活道路にコンテナ車が通過しないよう、阪神高速や山麓バイパスなどの利用を荷主に求めるよう求めました。  神戸空港は開港して8年がたちます。25年度の搭乗者数は223万人で、当初予測していた403万人に対してわずか58%に過ぎません。管理収支も7割を補助金等に依存しています。土地は賃貸(定期借地)部分を含めても10.8ha、約13%しか処分できていません。4月にはANAが神戸での航空貨物の取り扱いをやめるため、航空貨物の取り扱いもなくなります。神戸市は開港前には「経済波及効果も生まれる」と、バラ色論をふりまいてきましたが、現状は破綻状態というのが実態です。

山本議員は「これでは市民は納得できない。8年間の総括をきちんと行い、今後の空港のあり方について廃港も含め市民に問うべきだ」とただしました。

◇ 答弁:岡口憲義みなと総局長らは「(国際コンテナ戦略港湾について)ユーザーの要望に的確に対応して、集貨、創貨、競争の観点から国際インフラ基盤としての役割を十分果たしていきたい」「(コンテナトラックの運行については)おのおの道路管理者が維持管理することになっているので、みなと総局は臨海部の港湾幹線道路などを担当している。夢野白川線は建設局の管轄」「(神戸空港については)破綻しているとは全く考えていない。存廃を含めて市民に問うことも考えていない。需要予測にまだまだ開きがあるのはその通りだが、中長期的な視点がいる」などと答えました。

空港開港8周年で集会、宣伝行動

2014年02月17日

全情報公開し市民的議論を

ストップ!神戸空港の会と神戸・市民要求を実現する会は2月17日午前8時から、三宮の交通センタービル前で「神戸空港開港8年に抗議する」宣伝活動をおこないました。

神戸空港の開港8年に抗議する市民集会(呼びかけ団体・新しい神戸をつくる市民の会)が2月14日、市役所前で開かれました。ストップ!神戸空港の会や民主団体も参加。日本共産党神戸市会議員団は全議員が参加し「空港の運営は、7割以上が補助金頼み。貨物取り扱いもなくなりました。改めて、廃止も含めて空港のあり方を市民的に議論すべき」と訴えました。
ストップ!神戸空港の会を代表して大前まさひろ氏が「太陽光発電を活用すれば利益も生まれます」などと訴えました。

管理費の73%補助金等

神戸空港の管理収支を見ると、着陸料収入を含む自主財源は27%程度。7割以上が、県費補助や一般会計の繰り入れ、新都市整備事業会計からの借入金です。開港前までは「税収も増える、雇用も増える、経済効果もある」などとバラ色に描いていました。しかし、現実は全く逆になっています。利用者は需要予測の6割程度にとどまっています。小型機が主流のため着陸料も財政計画の3分の一程度。貨物の取り扱いもゼロになってしまいました。
神戸市は、運用時間帯や便数枠などの規制があることが空港経営が苦しい原因のように言っています。しかし、これらの「規制」は建設当時から変わっていません。需要予測や財政計画もその枠内で立てられています。

土地は売れず借金返せず

さらに深刻なのが、空港島の土地売却がほとんど進まないことです。約2000億円の借金が返せなくなっています。毎年「借り換え」でしのいでいます。土地代金を半額にするなどしても売れません。誘致した企業に固定資産税を大幅に軽減することまで打ち出しました。このまま放置すれば、孫子の代まで不良資産のツケを残すことになります。

1日1000人の利用
海上アクセス

空港経営が苦しい中、赤字続きだった海上アクセスは神戸市の貸付金を棒引きにしてまで運行を継続させています。しかし、一日あたりの利用者は1000人程度で推移しています。
開港8年を迎えたいま、空港のあり方について、廃港も含めて広く市民の意見を聞くべき時です。ストップ!神戸空港の会は、廃止して太陽光パネルを敷き詰めることで30億円の利益を生み出すことができる、との試算も公表しています。

借上住宅・再開発 被災者の命と営業守る立場にない神戸市

2013年10月11日

森本真議員の質問に矢田市長答弁にも立たず

神戸市議会定例本会議が10月11日に開かれ、日本共産党議員団から森本真議員が 一般質問に立ち、借上災害公営住宅問題、新長田駅南再開発問題などについて、 矢田立郎市長の政治姿勢をただしました。

神戸市長の意見で県も継続入居「85歳以上」に改悪

阪神・淡路大震災の被災者が生活する借上災害公営住宅。神戸市は、「20年で全 員退去」という方針を変え、「85歳以上」などの条件をつけて継続入居を認める としています。ところが、この条件がいっそう入居者を混乱させています。 さらに、兵庫県が、当初「80歳以上」としていた継続条件を、神戸市からの意見 で「85歳以上」に変更したことが明らかになっています。 森本議員は、希望者の全員継続入居が入居者の願いだ、と指摘したうえで「県に 変更を求めたのは市長自身か」とただしました。 中村三郎副市長は、市長や中村副市長らが県に申し入れたことを認めました。

住宅返還の32%は死亡返還

借上災害公営住宅の入居世帯のこの間の住宅返還事由は、337世帯のうち112世 帯・32%が死亡返還となっています。 森本議員は、市長がたびたび、「震災で亡くなられた方の思いを受け継ぎ、命を 何よりも大切にする」と発言していることをあげ「こういう高齢者や障がい者等 が住んでいる状況で、まだ転居を強要するのか」「市長は、市民の声を聞くと強 調しているが、入居者の声を聞くよう求めても聞こうとしなかった。それが市長 の言う市民参画か」と厳しく批判しました。 中村副市長は「借上住宅は緊急措置。20年で原則返還というのが基本だ」「市長 は多くの市民の声を聞いてきた。借上げ住宅入居者には、職員が意見を聞いてい る」などと答弁しました。

新長田再開発 被災者の資産の価値上げよ

さらに、森本議員は、市長が「神戸市政は新たなステージに入る」と言っている が、その前に解決しないといけない問題として、借上住宅では入居者の命を守る 問題、新長田再開発では被災者の負債の問題があると指摘。 新長田再開発では「被災者の資産がいまでは負債になっている。三宮に来る企業 に最大5年で4億5千万も補助するなら、新長田の資産価値を上げる努力をすべ き。塗炭の苦しみを味わっている被災者・従前商店の人たちの営業、暮らしを守 ることが市長の仕事ではないのか」と迫りました。

矢田市長一言の答弁もなし

答弁に立たない矢田市長に対し、森本議員は「市長が答弁すべき。答弁しないと いうということは借上住宅入居者の命を守る立場にない、新長田の商店の営業を 守るという立場にないということを認めることになる」と、再三答弁を求めまし たが、市長は最後まで答弁に立ちませんでした

開発優先 市民負担押しつけ (決算反対討論)

2013年10月10日

山本議員が決算反対討論

神戸市議会定例本会議が10月10日に開かれ、日本共産党の山本じゅんじ議員が平成24年度神戸市会計決算等について討論に立ちました。

山本議員は、矢田市長の12年間について、「変えます。開発から環境・福祉へ」と、12年前に公約したにもかかわらず、すすめられたのは開発優先と市民負担のおしつけだったと批判。市民不在の市政が続いたなかでの24年度決算は認められないとしました。

反対の理由として、山本議員は①神戸市政があまりにも市民不在であり、市民に冷たい仕打ちを続けている②市民には我慢と負担増を押しつけながら、市民合意のない大型プロジェクトなどに多額の資金を使い続けている③雇用を生み出していない④地方自治体の長として、市民生活を守る立場から、政府に対してもきちんと言うべきことを言う姿勢が欠けている、ことをあげました。

借上災害公営住宅入居者に、執拗に退去を迫り、精神的に追い込んでいることは人道上も許しがたい、と厳しく批判。保育所の待機児童解消も「最優先に取り組むべき課題」としながら、公立保育所を減らし続けています。指定管理者制度の対象拡大で短時間勤務職員や非正規職員を広げています。また、市バス事業の民間への委託・移譲も進めるなど、市民サービスを低下させ、不安定な雇用を広げています。

神戸空港は開港から7年、一度たりとも予測した利用者数に達しておらず、収入の3分の2が、他会計からの補填。空港島の土地もわずか4%程度しか売れず、多額の借金返済はでき内情隊です。

医療産業都市には、医療関係者が反対しているにもかかわらず、多額の資金を投入し推進。さらに中央市民病院や県立こども病院の移転をはじめとした医療機関のポートアイランド2期への集積は、地震や津波の危険を無視し、市民の命や安全をあまりにも軽視したものとなっています。 新長田駅南地区の再開発事業は、地域住民や商店主の声を聞かずすすめてきた結果、地域の活性化にはつながらず、商店主を苦しめています。国際コンテナ戦略港湾の推進等で巨大コンテナバースの建設が進めていますが、大型船が入港するという保障もありません。 この上、三宮の巨大開発計画が進められようとしています。外郭団体の経営失敗で、総額500億円もの損害を生み出したにもかかわらず、神戸市はその失敗の責任をとることなく、市民に負担を押しつけています。 三菱重工神戸造船所の商船部門撤退、富士通テンの工場撤退など大企業の撤退が続き、神戸製鋼が2017年をめどに高炉を休止すると発表、P&Gが六甲アイランドから三宮に移転することなど、地域では不安の声が広がっています。ところが市長は、大規模事業所に正面から事業継続をもとめていません。中小企業振興基本条例や公契約条例の制定を求める声に背を向け続けています。 ? 物価の上昇に加えて、消費税の増税や年金の引き下げなどが実施されれば、市民は暮らしていけませんが、矢田市長は、消費税増税の中止を国に求めることなく、逆に推進する立場をとっています。原発にたいしても、政府や電力会社とともに原発再稼働をすすめる姿勢を示しています。

山本議員はこうした点を指摘し、決算は認定できないとしました。

大企業への支援は中止を(総括質疑)

2013年09月27日

 三宮大開発 中小こそ支援を

赤田かつのり議員が総括質疑

神戸市議会決算特別委員会の総括質疑が9月27日におこなわれ、日本共産党の赤田かつのり議員が、特別支援学校、三宮大開発、神戸空港問題を取り上げました。

神戸市の知的障がい児童は増加を続けています。25年度には1437人になると推計されています。ところが、その児童数に見合った特別支援学校の整備は大幅に遅れています。そのため、知的障がい児が通う支援学校はどこも当初の想定児童数を超えています。

赤田議員は、障がい児教育に神戸市としても責任を持って対応すべきだとして、整備計画を早急に作るよう求めました。

三宮周辺に超高層ビルを建てるという三宮大開発計画。神戸市は、そのビルに入居する企業に賃料補助をするとしています。5年間で最大4億5000万もの補助となりますが、条件などから、補助を受けることができるのは大企業に限られます。

赤田議員は、現在の経済状況からも、林立したビルにどれだけの企業が入るのか疑問だとして「特定企業への至れり尽くせりの支援は中止し、中小企業にこそ支援すべきだ」と求めました。

神戸空港は、需要も増えず運営は赤字。借金返済も進みません。そうした状況の中、矢田市長は神戸商工会議所会頭との会談で「民営化はぜひやり遂げたい」などと語っています。

赤田議員は、市民の強い反対を押し切って開港した神戸空港がうまくいかないからと、民営化を打ち出すという態度を批判。まず市民に存廃も含めて意見を聞くべきだとただしました。

◇ 答弁:質問に対し矢田立郎市長らは「(三宮大開発)三宮を神戸の顔にふさわしいものにする」「街の活性化、神戸経済の活性化に必要」「(空港)利便性のある空港」「便数制限や時間制限の撤廃を求めている」などと答えました。特別支援学校について雪村新之助教育長は「県に、新設や芦屋の学区拡大を求めている」などと答えました。

◇  赤田議員は、垂水擁護学校と青陽西特別支援学校を統合し、西区に移転するとしていることについて、規模を大きくし通学区域を広くすることは障がい児に大きな負担になると指摘。両校の跡地や、東灘区の友生養護学校住吉分校の活用も検討するよう求めました。三宮大開発について、三宮で営業している中小業者に悪影響を与えるとして、開発中止を求めました。空港について赤田議員は「便数枠などのせいにすべきではない。需要予測をはるかに下回っている。すでに空港は市民に負担となっている。市長の責任を問う声も多い」と厳しく批判、廃港も含めて市民に問うべきだと迫りました。

 

委託先の労働条件改善を(交通局)

2013年09月20日

交通局審査で大かわら議員要求

神戸市議会決算特別委員会の交通局審査が9月20日に開かれ、日本共産党の大かわら鈴子議員が、公共交通のあり方、兵庫区の南北交通の改善、民間委託された市バス営業所での労働条件改善問題などを取り上げました。

神戸市は、総合交通計画を策定し、今後具体化するとしています。高齢化社会が進む中、公共交通の役割は増大しています。ところが、バス路線の移譲や廃止・変更など、市民の思いとはかけ離れた形で行われているものが多くあります。

大かわら議員は、市バスの乗客数が減っている一因として、市民のニ-ズをくみ上げきれていないのではないかと指摘。乗客増対策として、市民の声を反映する仕組みをつくるよう求めました。

神戸市は、経営の効率化をはかるとして、次々と市バス営業所を民間委託しています。ところが委託先の営業所では、労働者が長時間労働など劣悪な労働環境に置かれており、健康管理もままならない状況がうまれています。大かわら議員は、長時間労働となっている現状を具体的な事例で示し「直接、市民の命にかかわる重要な問題。市民の安全を担保するためにも、委託先の労働環境改善を求めるべきだ」とただしました。

◇ 答弁:質問に対し河井正和交通局長らは「(利用者の声の反映)地域に行き、話し合いをするという場を設けることはできる」などと答えながら、兵庫区の南北交通の利便性を強める点については「(現状で)足りている」などと答えました。労働条件については「法令遵守ということを条件に委託している。働く社員の生活を全く考えていないような労働条件ではない」「現場に行って関係帳簿もチェックしたが、拘束時間も上限をオーバーしていた事例はなかった」などと答えました。

◇  大かわら議員は、利用者、地域の要望と局の認識にギャップがあるとして、利用していない人も含めて実態調査をするよう求めました。労働条件については、拘束時間ぎりぎりの綱渡りという現状になっていると指摘。午後11時に勤務を終えた翌日に、午前6時過ぎに乗車となる例をあげ「睡眠不足での運行になる」と厳しく批判。法律に触れていないということで、無理に無理を重ねている現状は改善するべきだと迫りました。