このサイトは旧サイトです。最新情報などはこちらをご覧ください。

トピックス

地元の中小企業への支援を(決算反対討論:林)

2016年11月13日

地元の中小企業への支援を
林まさひと議員が決算反対討論

 

10月26日に開かれた本会議で、日本共産党の林まさひと議員が決算反対討論を行いました。
林議員は2015年度決算案に対し「①安倍内閣の国家戦略に沿って、三宮駅前周辺への一極集中の開発を進めても神戸経済は活性化しない」「②大企業誘致や国が進める新産業分野の支援は強化しながら、地域経済と地元の雇用を支え、中小企業や商店街、個人商店などを応援する姿勢、施策が欠けている」「③すでに破綻した大型開発事業促進への反省が無い」「④住民の福祉切捨てを進めている」「⑤住民自治を無視し、市民不在の都市改造を強引に進めている」と認定できない理由を指摘。久元市長がすすめているのは、市民の声を聞かず、公共施設を削減し市民にとって住みにくい、不便なまちづくりを進めることは住民自治壊しにほかならないと批判しました。

三宮再開発は、神戸のバランスとれた成長を阻害する「不動産バブル」の再来をねらう本計画は中止を(総括質疑:大かわら)

2016年11月06日

大かわら鈴子議員が総括質疑

10月13日に神戸市議会決算特別委員会の市長総括質疑がおこなわれ、日本共産党の大かわら鈴子議員が、三宮一極集中の再整備、元町高架通商店街の存続、小学校給食費の値上げ、神戸空港の運営権売却について質疑しました。

 

神戸市は、三宮駅周辺45haについて、「特定都市再生緊急整備地域」に申請し、三ノ宮駅周辺に商業業務機能の集積を計画しています。「特定都市」制度は国際競争力の強化に特化して、大企業に税制支援をおこなうものです。
これまでの「緊急整備事業」でミント神戸を整備して10年たちますが、神戸市は、「経済効果に関する調査は行っていない(鳥居副市長答弁)」としています。
大かわら鈴子議員は「中央区役所をどかしてまで、三宮に巨大バスターミナルと商業施設を整備することで、神戸市経済に好循環が生まれるとした客観的根拠は何か」と質しました。

答弁:鳥居聡副市長は「三宮の地価が上昇している。これは再整備へ向けた期待感と、三宮が都心として値打ちがあるということの表れだ。様々な企業が参入し、人も流入し、店ができることで税収効果が期待される。それが神戸市全体への発展へつながる」と答弁しました。

三宮再開発は国家戦略
「地域バランス」は主眼でない

「特定都市再生緊急整備地域」について、都市再生を所管する国土交通省の検討委員会が昨年8月にまとめた「大都市戦略」では「大都市は、その集積のメリットを活かしつつ、世界中からヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むことで、わが国経済の成長のエンジン(国際経済戦略都市)となることが期待されている」「従来のような圏域内・国内の地域バランス構造に主眼を置く性格を乗り越え、地方を含めたわが国経済を牽引していく『国家戦略』が求められる」と書かれています。
大かわら議員は、「三宮再開発を国の言うようにすすめれば、神戸の地域バランスが破壊されることになるのではないか」と破たんしたトリクルダウンや不動産バブル呼び込みを期待する市長の姿勢を批判しました。

答弁:久元市長は答弁で、「トリクルダウンという言葉は、私は使ったことはない」「神戸全体のバランス良い街づくりを様々な施策と組み合わせて経済発展をはかっていく」「三宮再整備は、神戸市の主体的な判断である」として国の報告書に触れることができませんでした。

三宮の設計図まで国いいなり
公的不動産(区役所)の移転は国の処方箋

大かわら議員は、「大都市戦略」に三宮再整備計画の青写真が描かれていると指摘。「大都市戦略」の「具体的方策」に「大都市都心部の国際競争力の強化等を図るため、地権者等の合意形成の促進等に向け、公的不動産(PRE)を種地として活用した連鎖的な事業の推進を図るとともに、大規模で優良な民間都市開発の呼び込みに向け、細分化された土地を集約・整形し、一体的な敷地として活用する大街区化等を推進すべきである。あわせて、道路の上空利用、交通アクセスの強化等を推進すべきである」と書かれています。
大かわら議員は、「公共不動産を種地として活用」は「中央区役所などの移転」、「細分化された土地の大街区化」は「1.8ha必要とした巨大なバスターミナル」とぴたりと符合すると指摘。国の大号令に乗ってアベノミクス・成長戦略のために住民の福祉を切り捨てようとしていると批判しました。

モトコー商店側の存続求めよ
JR西日本の不誠実な対応は明らか

JR元町駅から神戸駅にいたる高架にある元町高架通商店街(モトコー)。JR西日本は商店主と神戸市に対して、「耐震化工事」を最大の理由として契約更新を拒絶し退去を求めてきました。しかし、商店主と支援者でつくるモトコーを守る会が、日本共産党国会議員団の堀内照文室を通じて、国土交通省に求めた資料でモトコーは「国土交通省の耐震省令に基づく安全基準を満たしている」ことが明らかになりました。また決算特別委員会の消防局審査で日本共産党の質問に、消防局からも「消防法上問題はみつかっていない」との答弁がありました。商店主からは「JR西日本に騙されていた」との意見があがっています。
大かわら議員は、商店街の立場に立って、リニューアル計画と退去の白紙撤回。契約更新をJR西日本に求めるよう迫りました。

答弁:岡口憲義副市長は「商店街振興組合はJR西日本の独自基準に基づくものであることを承知の上で、耐震補強工事の必要性については一定理解を示されているが、改めて説明がほしいという声もいただいているので、対応をJR西日本に要請している」と答弁しました。

小学校給食費値上げ
補助制度創設し負担増やめよ

神戸市教育委員会が設置した「小学校給食・食育推進委員会」は小学校給食費の現行3900円から4400円に値上げを答申しています。
しかし、全国的には、東京都の特別区などをふくめ2割の自治体が無料化を含め何らかの給食費補助制度を創設しています(2015年全教調査)。
大かわら議員は、小学校給食の充実は保護者負担ではなく、神戸市が子育て支援として行うべきと補助制度の創設を求めました。

答弁:久元市長らは「PTAをはじめ、保護者の皆さんのご意見を十分聞いたうえで、最終的には来年度予算の中で方針をだしたい」と答弁しました。

神戸空港の運営権売却
借金は市民に儲けは企業に

神戸市は10月11日、神戸空港の運営権売却(コンセッション)の募集要項を発表しました。42年間の契約で神戸市に支払われる価格は176億円を最低価格としています。市長は「42年間の契約後も52億円の借金が残ることが想定される」としています。
大かわら議員は、空港ができて半世紀たった後も莫大な借金を市民負担としてのこし、ほんの一握りのもうけを民間大企業に渡そうとしているとして、運営権売却の中止を求めました。

答弁:岡口副市長は「運営権の対価は、内閣府のガイドラインに沿ったもの」「(空港の負債)は、空港からの収入で償還していくことに変わりなく、市民負担は生じない」と答弁しました。

 

JRの対応は不誠実モトコー存続に市の責任をはたせ(建設局:山本)

2016年11月06日

決算特別委員会審査から

JRの対応は不誠実モトコー存続に市の責任をはたせ
建設局審査で山本議員

質疑項目
1.元町高架通商店街について
2.阪神高速湾岸線について
3.須磨多聞線について
4.六甲山への保全の取り組み(要望のみ)
5.六甲山土砂災害対策について
6.下水道事業における将来負担のあり方について

 

10月6日に行われた建設局審査で、日本共産党の山本じゅんじ議員が質問にたちました。
元町高架通商店街(モトコー)の商店主らが耐震化や防火・防犯上の理由でJR西日本から立ち退きを迫られている問題で、耐震性は国交省から当該エリアはすでに対応済、防災面では消防局から問題なしとの見解をもらっており、今までJRが神戸市に説明していた立ち退き理由が崩れたことが調査で明らかになりました。山本議員は「今後どうなるか不安な思いをしている商店主にJRはあまりにも不誠実だ。事実を知った商店主らから厳しい怒りの声が上がるのも当然だ」と追及、建設局として経済観光局と一緒にJRに厳しく対応するよう迫りました。
須磨多聞線は、神戸市が都市計画決定し進めている事業で、今年4月に測量を行うとされていましたが、近隣住民の反対によって延期になっています。市はこの夏に個別説明会を行いましたが、5回で19人という状況で、とても理解を得て推進するという状況ではありません。山本議員は「まず建設ありきと言う姿勢を改め、いったん凍結し、地元との対話を優先すべきだ」と質しました。また、中央幹線の時には住民と協同で計画をつくりあげた事例をとりあげ、この先進事例を活かして地元住民との話し合いを進めるよう要求しました。
山本議員はその他に、過去にも大きな被害を発生させた六甲山について、国や県と連携を密にして情報を共有する、山の中の住宅地造成に規制をかけるなど、山の保全という観点で対策を取るよう要求しました。

答弁:末永清冬建設局長らは、「JR西日本の耐震化工事は、さらなる安全性の向上、防火・防犯機能の向上を目指して事業者自らが必要性を判断して実施されるので、本市としても必要な対応だ」「(須磨多聞線)地元への丁寧な取り組みを続け、理解と協力が得られるよう努めていく」「(六甲山の保全)市街化区域、市街化調整区域という線引きがあるので一定の歯止めはかかっている」と答弁しました。

 

地域と経済を守る施策を(みなと総局:森本・味口)

2016年10月30日

決算特別委員会審査から

地域と経済を守る施策を
みなと総局審査で森本・味口両議員

質疑項目
1.国際コンテナ戦略港湾について
2.神戸空港の10年について
3.神戸空港のコンセッションについて
4.名谷南センターと鶴甲会館について

 

10月5日に開かれた、みなと総局審査で日本共産党の森本真議員と味口としゆき議員が質疑にたちました。
久元市長は本会議で「名谷南センターやオールドタウンと言われる状況の地域での買物対策が重要なテーマと思っており、しっかりと商店街、店舗対策に取り組みたい」と答弁しました。味口議員は「市長のいう対策とは、どういう対策を講ずるのか」と当局に見解を求めました。
また鶴甲会館の移転先に県警宿舎跡地が検討されています。この跡地は土砂災害の警戒区域内にあり、鶴甲の中心からも外れており移転先としては適切ではないとの声が住民からあがっています。味口議員は「会館移転問題と買物対策はきちんとリンクさせて考えるべき」とし「他局とも連携し地域の要望などを尊重し買物、移転問題に取り組むよう」求めました。

 

続いて森本議員が国際コンテナ戦略港湾などについて質疑にたちました。神戸港は「スーパー中枢港湾」から「阪神港の国際コンテナ戦略港湾へと国策として進めています。大きな船に対応できるように港は18mと深く掘り、バースは長くしてきました。海底を数メートル掘るには数百億円がかかっています。しかし昨年、大型コンテナ船が入港したのは5隻だけです。大手海運会社マースクラインは、2014年7月には日本と欧州を直接結ぶ便をやめ、神戸と北米の便もやめました。またマースクラインは「アジアにおける日本は重要だが、中国の成長にはかなわない」「日本が中国と港湾の大きさを争う必要はないと感じている」「日本には効率性を求める」と答えています。
森本議員は「戦略港湾で神戸市は既に1000億円ものお金を投じている」として「大きなものを狙うのではなく、アジア諸国の荷物をどうするかなどを考え進めることが神戸には大事」としました。
2016年2月で神戸空港は開港10年を迎えました。利用者見込、貨物取扱量、着陸料収入などは当初の予定を大きく下回っています。貨物については、2014年度に全面撤退しています。神戸市営空港としてやってきましたが実質的赤字です。森本議員は「飛ばせば飛ばすほど赤字が増えるという心配がある」としました。
神戸市はコンセッションで空港の運営権を売却し、関空・伊丹と神戸の3空港一体運営を目指しています。コンセッションの条件には、神戸空港と同等の旅客施設の運営と神戸空港以上の空港を運営する能力を有し、3空港一体運営ができることとなっています。
森本議員は「これだけ資格要件を絞ると受けれるところが限られる」「過大評価で空港や港をつくってきたが、現実はそうではなかった」「これからは将来を見据えて考えていくべき」と求めました。

答弁:吉井真局長らは、買物対策について「地域の意見を聞き現在、名谷南センターはリニューアルに着手している」「名谷団地ができたときに地区センターの機能も兼ね備えるために名谷南センターは少し大きめにつくられた」「規模は縮小されるが規模の問題ではなく機能の改善と考えて欲しい」「鶴甲会館は耐震対応が必要」「新しい会館をつくるために地域の方と話しを進めている」「規制があり全てを満足する場所はない」「県警宿舎跡地で地域の方々と話を進めたい」国際コンテナ戦略港湾について「各船会社の戦略で定期的に航路再編はされている」「私たちの情報は日本の代理店を通してマースクラインの上層部へ伝わる」「正しく情報が伝わっていないかもしれない」「そのためマースクライン上層部の話で誤解が生じているかもしれない」「アジア圏の物流が活発化しており、船の大型化が予想される」「バースの整備は無駄ではない」神戸空港について「新都市から資金流用しているが徐々に減っており改善されている」「見込みには少しはずれはある」「コンセッションは負債を返すためではない」「この条件でコンセッションを行い民間運営を目指している」「関西エアポートをターゲットにコンセッションを行っていない」「公共インフラを将来的に行政側の負担ではなく民間で管理維持してもらうことが神戸市にとって望ましく地域の活性化につながる」などと答弁しました。

神戸経済の発展は中小企業と個店を支援すること(経済環境:味口)

2016年10月23日

決算特別委員会審査から

神戸経済の発展は中小企業と個店を支援すること
経済観光局審査で味口議員

質疑項目
1.モトコー問題と商店街対策について
2.個店支援の制度について
3.中小企業振興条例の制定について
4.神戸航空機産業クラスター形成に向けた方針について

 

9月30日に開かれた経済観光局審査で日本共産党の味口としゆき議員が質疑にたちました。
元町高架通商店街(モトコー)は、約300店舗が営業する市内でも有数の商店街で非常に重要な観光資源でもあります。JRはこのモトコーの建物所有者、借地権者に対し耐震工事が必要との理由で、借地契約の更新を拒絶し立ち退きを迫っています。テナントや店子にとって大変な死活問題となっています。今年の予算特別委員会の総括質疑で久元市長も「モトコーが安全な商店街として生まれ変わるように耐震補強は必要」と答弁していました。
しかし、日本共産党国会議員団を通し国土交通省鉄道局施設課にこの問題を問合せたところ「耐震省令第3条に示された安全性の条件を満たしており、同区間ではそういった事業計画はない」との回答でした。
味口議員は「国土交通省の回答では耐震基準は満たしていることになる」「これは前提であった耐震補強という立ち退き理由が崩れたことになる」と指摘しました。味口議員は「JRに対して借地契約の更新拒絶問題を白紙撤回するように求めるべき」と神戸市に求めました。
地域のコミュニティの活性化、神戸経済の発展に中小企業と個店への支援は重要です。三木市・丹波市では設備投資補助制度を創設しました。三木市は平成25年に中小企業振興条例を制定しています。
味口議員は「市内の経済の活性化を考えた場合、大部分を占める中小企業と個店が元気になり、事業拡大、生産性が向上することが神戸経済をよくする近道」とし「神戸市でも商工業の振興と環境整備の促進を図る、設備投資補助制度の新設を考えるべき」としました。
またこの10年間で市内の小規模事業者数が全体の15%で7000社の減少となりました。神戸市は「中小企業活性化プログラムがあり施策の柱に据える」とし中小企業振興条例は必要ないとしていました。この中小企業活性化プログラムも平成27年に終了。いまは「神戸2020ビジョン」がその代りの施策になっています。
中小企業活性化プログラムは、平成19年は102ページ、23年は58ページで、それぞれ作成されていました。しかし、神戸2020ビジョンには、商店街、既存商店、事業者に対する支援内容が4ページで商店街については3行の説明です。
味口議員は「これで4万社ある小規模事業者の営業と生活が守れるのか」「中小企業活性化プログラムがなくなった今、中小企業を守り育成する必要がある」として条例の制定をするように求めました。
2020ビジョンには成長分野の支援が必要とあります。神戸航空機産業クラスターの形成に向けた指針が出され、航空機産業を次代の基幹産業のひとつに位置づけています。しかし、国の航空産業ビジョンは防衛航空機分野を推進しています。
味口議員は「地方自治体の本旨は住民福祉の向上で経済観光局も中小企業対策を行うことで住民福祉の向上を図っている」「本来の仕事ではない防衛産業に手を染めてはならない」と強く求めました。

答弁:山本猛局長らは、モトコー問題で「初めて聞いた話もある」「国土交通省やそれ以外の関係者にも確認を取りたい」「引き続き厳しく追求し対応をしていきたい」と答えました。味口議員は「経済観光局として見逃してほしくない問題である」としました。
個店支援と中小企業振興条例について「商工会議所や産業振興財団、ひょうご産業活性センターなどと協力し総合的に商店街、小売市場をサポートしていきたい」「ビジョンは神戸市すべての局の施策にまたがる」「一つのボリュームが少なくなっていることもある」「神戸市の全ての事業を盛込んでいるものではない」「記載されていない事業で中小企業支援施策を展開している」などと答えました。航空機産業の振興について「神戸と周辺地域における航空機産業クラスターを形成していくための取り組みについて基本的な考え方をまとめたもの」「民間航空機分野の経済効果を神戸経済に波及させるためのロードマップとして策定した」「軍事産業や防衛産業の振興を目的とするものではない」などと答えました。

地元産業の持続的発展のためにも公契約条例の制定を(行財政局:松本)

2016年10月16日

決算特別委員会審査から

地元産業の持続的発展のためにも公契約条例の制定を
行財政局審査で松本議員

質疑項目
1.事務事業の見直しについて
2.公契約条例について
3.非正規職員の増加について
4.市税滞納者への丁寧な対応について
5.市立外国語大学について


9月28日に開かれた行財政局審査で日本共産党の松本のり子議員が質疑にたちました。
長引く不況の中で企業間競争は益々激しさを増しており、神戸市の公共発注においても採算を度外視した受注をせざるを得ない企業も出てきています。入札における過度な競争は公共事業の品質や市民サービスの低下を招きます。また、請け負う事業者の経営も厳しくなりそこで働く労働者の労働環境も悪化し、また下請け事業者にも影響してきます。
神戸市が昨年度、学校、道路、住宅、上下水道などの施設整備の改修など、地元企業の受注機会の確保として610億円もの公共事業をおこないました。
公契約条例を制定し、自治体が発注する公共工事や委託業務などに従事する人の賃金の下限額を決めることは、賃金を底上げし、労働者の生活が守られるだけでなく、地域の中小業者の育成にもつながります。
千葉県野田市から始まり、今27自治体にまで広がっています。
松本議員は「公共事業に従事する人にふさわしい金額設定をすることが大切として条例の制定をしている」としました。また、神戸市の発注工事で地元企業が潤っているのかどうか、実際の賃金や下請けの支払いはどうなったのかを調査の実施を求めました。

答弁:行財政局の辻英之財政部長は「中小企業の業績を確保する取り組みは重要である」としながら「最低賃金など、雇用条件の調査は労働基準監督署が所管である」「条例化については慎重な検討がいる」と答弁しました。

 

 

 

「国際競争力の強化」のための三宮一極集中ではなく「住民福祉の向上」という自治体本来の仕事を(代表質疑:味口)

2016年10月09日

「国際競争力の強化」のための三宮一極集中ではなく「住民福祉の向上」という自治体本来の仕事を
味口としゆき議員が代表質疑

9月26日に開かれた市議会本会議で、日本共産党議員団から松本のり子、味口としゆき両議員が代表質疑に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。

味口としゆき議員は、三宮一極集中の再開発、ニュータウンの活性化、借上住宅の問題について取り上げました。

久元市長は、「神戸のまちの玄関である都心をどうするのかということは、神戸のまちの全体の成長にとって大変重要」と、中央区役所・三宮勤労会館などの用地での中・長距離バスターミナルを伴う高層ビル建設を強行しようとしています。
同時に、神戸市は、この地域を国際競争力の強化の名の下に、高層ビル建設予定地を含む約45haを、「都市再生緊急整備地域を上回る」税制支援などが受けられる特定都市再生緊急整備地域に指定する事を国に求めました。
味口議員は、三宮一極集中の再開発は、不要不急であり、新たな大型開発をすすめる高層ビル建設はやめるべきと指摘。「国際競争力の強化」は自治体の仕事ではないとして、「住民福祉の向上」という自治体本来の仕事に立ち返るべきだと求めました。

「従業員減らす大企業に億の補助金」
くらしと地域経済応援にこそ予算を

神戸市は、特定都市再生緊急整備地域に指定された三宮駅周辺に商業業務施設を誘致し、もって「国際競争力の強化」を図るとしています。また、国の優遇制度に加え、「日本屈指のビジネス環境をつくる」としてさまざまな補助制度をつくりました。
その一つが、都心オフィス立地促進助成金で、適応第一号が六甲アイランドの本社ビルを売却して三宮駅前ビルに入居したP&Gです。オフィスビル賃料補助額は最大で5年で4億5000万円に上ります。一方、六甲アイランド本社の時点で1500人いた従業員は、三宮移転にあわせ縮小され900人となっています。
味口議員は、「事業所を縮小される大企業に、補助金を助成する自治体が一体どこにあるのか」と厳しく批判。企業誘致頼みではなく、経済の足腰を強くする方策を打たなければ地域経済も雇用も、市民の暮らしも守れないと指摘しました。

答弁:三宮再開発の整備について、久元喜造市長は論拠を示さず「バスターミナルをやめる気はない」と一言しか答弁しませんでした。鳥居聡副市長は「特定地域に指定されることで、税制支援、規制緩和などが受けられ、国際競争拠点づくりがすすめられる」「都心・三宮の活性化に、商業業務機能集積が必要」と答弁しました。

ニュータウンの再興
住民ニーズに合致した対策に見直しを

三宮一極集中の再開発に市長が熱中する一方で、かつて神戸市が開発したニュータウンは、街全体の高齢化、いわゆるオールドタウン化が進行し、様々な問題が生まれています。
神戸市として、これらの問題に寄り添い、対策を講じることが切実に求められています。しかし、名谷南センターなどでは、会館は指定管理になり、さらに近隣センターの中心となっているコープの敷地面積は半減する計画。鶴甲や渦森会館は、会館の管理・運営を地元管理にすることで計画が進められようとしています。
味口議員は、「人口減少に伴う様々な問題に直面しているニュータウンを活性化させる方向ではなく、縮小する方向での対策は見直すべき」と求めました。

答弁:岡口憲義副市長は、「近隣センターは当時、相当規模な施設が必要であったが、高齢化、人口減少、団地周辺への商業施設の立地、購買スタイルの変化、店舗後継者が存在しないなどの状況を踏まえ、市のまとまった土地があれば大規模改修をすすめる」と答弁しました。

味口議員は「市長はしっかりと商店街・店舗対策に取組んでいると言うが、全く地域のニーズに合っていない再考してほしい」と求めました。

借上住宅問題 希望者の継続入居を

久元市長は、他の自治体に先駆けて、被災者である入居者を裁判に訴えました。原告は被災自治体、被告は被災者です。味口議員は、本末転倒した裁判は、ただちにやめ、話し合いでの解決を、改めて強く求めました。
この間、神戸市は、入居者の追い出しに固執していますが、借上住宅入居者をめぐる状況は、この間も大きく変化しています。
兵庫県は、二度「判定委員会」を開き、継続入居を希望する157世帯のうち154世帯の、継続入居を認め、また兵庫県弁護士会は、昨年に続いて、2度目の意見書を神戸市に出しています。
味口議員は、市長に対して、法曹界からの指摘を受け止め、希望者全員の継続入居を決断すべきと求めました。

答弁:鳥居副市長は「兵庫県との違いは、移転先の住宅のストックを確保できていることであり、現在の市の考え方は変えない」と答弁しました。

大型開発偏重の予算をあらため市民の願いにまっすぐこたえる市政に(代表質疑:松本)

2016年10月09日

大型開発偏重の予算をあらため市民の願いにまっすぐこたえる市政に
松本のり子議員が代表質疑

9月26日に開かれた市議会本会議で、日本共産党議員団から松本のり子、味口としゆき両議員が代表質疑に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。

松本議員は、2015年度決算と今後の市政方針、地域経済の振興、介護保険、保育所待機児童問題を取り上げました。
神戸市の前年度一般会計決算は実質収支12億5600万円の黒字を計上。5年連続の黒字です。この5年の間、保育所の民営化や統廃合がすすめられ、窓口業務や学校調理員などが非正規や民間人材におきかわりました。結果、1626人もの職員が削減され、「職員の年齢構成に歪みが生じ、経験・技術の継承が困難」と神戸市が認める事態となっています。
松本議員は、この5年間、国の悪政で社会保障が削られるなか、神戸市も国民健康保険料や介護保険料、保育所や幼稚園の保育料の値上げで追い打ちをかけたと批判しました。

 

大型開発で市民の暮らし向上せず
神戸空港と医療産業都市の失敗が証明

この5年間で神戸空港には459億円もの支援、医療産業都市には約588億円。あわせて1000億円以上の支援を行ってきました。一方、この5年間、実質賃金は下がり、ひと月では6000円も減少(兵庫県勤労統計より)。物価が3.5%増加するなか平均消費支出はマイナス4%と市民消費は冷え込んだままです。久元市長は大型プロジェクトに投資した「成長の果実」が実り「福祉の向上」につながるとしていますが、トリクルダウンを期待する政策の破たんは、過去の大型開発の失敗が証明しています。
松本議員は、三宮一極集中の再開発や戦略港湾などの大型開発偏重の市政運営を見直すように求めました。

 

市民負担路線を中止し所得と家計を応援する施策を

2016年度は「事務事業の見直し」で「敬老祝い金」が廃止されました。久元市長は、来年度はさらなる事務事業の見直しを積極的に行っていくと8月の記者会見で表明しています。
松本議員は、市民所得を減らすような施策はやめるべきと批判。中小企業や地域商店街への直接支援、高すぎる国保料や介護保険料の値下げ、子どもの医療費無料化、待機児童解消など、市民の願いにまっすぐ応える市政に転換すべきと求めました。

答弁:久元喜造市長は「神戸市は陸海空の交通体系の要所として発展してきた。神戸空港などの事業の効果で経済への変動を示すことは難しい」「実質賃金は上昇していない、消費支出は低下している。おっしゃる通り」としながら「原因は、若い世代の社会保障への不安があり、主として国の役割が大きい」と答弁。「開発すべてを否定して、個人消費に回すように見直すことは賛同できない」としました。

 

地域経済振興のために公契約条例の制定を

公契約条例の目的は自治体が発注する公共工事や委託業務などに従事する人の賃金の下限額を決めることです。松本議員は、下限額を決めることは、賃金の底上げを図ることで労働者の生活を守ることだけでなく地域の業者の育成にも広がるとして、条例制定を求めました。

答弁:玉田敏郎副市長は「労働条件は労働基準法、最賃法令で全国一律に規定すべきと考える」「公契約において適正な労働条件や賃金水準を確保する重要性は十分認識しているが、慎重な検討が必要」と答弁しました。

 

介護保険・総合事業「保険外し」「報酬単価の切り下げ」やめよ

国の社会保障改革の中で最も大幅な給付制限が断行されたのが介護保険法の改定です。要支援者へのホームヘルプサービスとデイサービスを保険給付から外し来年4月から自治体が地域支援事業としてサービスを行います。この総合事業においてホームヘルパーの生活援助の報酬やデイサービスの半日型の報酬が8割程度になります。
松本議員は、国のガイドライン案に無批判に追随するのでなく、現行サービスの利用や介護事業所への報酬単価の切り下げはせずに、現行どおり対応すべきと求めました。

答弁:玉田敏郎副市長は「国の法改正の趣旨は、団塊世代が高齢化で、介護保険増、人材不足などに対し、NPOや民間、ボランティアなど地域の多様な主体で提供して、地域全体で支えるためである」と答弁しました。

 

安心して子育てできる社会を
待機児童解消へ認可保育所増設を

今年の4月1日で保育所に入所できなかった人は745人でした。これまで、神戸市は需要があるのは0歳から2歳までだといい、3歳以上は入所できない小規模保育事業所を増やしてきました。しかし、その後の保育所入所を求める児童の推移は予想を上回り、3歳以上でも待機児童数は増加しています。
松本議員は、安心して保育園に預け働けるように保障する責任が自治体にあるとして、増設するのは小規模保育事業所ではなく認可保育園を増設すべきと求めました。

答弁:玉田副市長は「支援事業計画にもとずき平成29年度末の解消を目指す」と答弁しました。

 

外郭団体特別委員会審査②

2016年09月25日

外郭団体特別委員会審査

神戸市議会外郭団体に関する特別委員会の審査が8月3日と9日に開催され、日本共産党神戸市会議員団の大かわら鈴子、林まさひと、朝倉えつ子議員が外郭団体の運営状況等について質問しました。

 

8月3日 産業振興局

神戸市産業振興財団
中小業者の実態に即して必要な支援策を
―― 林議員

神戸市産業振興財団の審査では、日本共産党の林まさひと議員が、中小企業や小規模事業者への支援策について質問しました。
財団の事業報告では「(政府の)経済政策の効果により、(市内)雇用・所得環境が改善した」とされていますが、市民や事業者の実感はありません。また、財団は、7月に新事業を生み出すことを目的とした交流型事業創造サロン「神戸起業操練所」を立ち上げましたが、塾長に竹中平蔵氏がえらばれています。
竹中氏は、小泉内閣の構造改革を主導し、直近も“日本は開業廃業率が低い、パフォーマンスが悪い企業は市場から退出し、良い企業だけが生き残ればよい”などと発言しており、林議員は「このような考え方で、頑張っている神戸の中小業者を切り捨てるような発言をする方は、中小企業支援としては適切ではない」と批判。中小業者の実態に即した支援を行うべきと求めました。

答弁:産業振興財団の小林隆一郎専務理事は「事業を委託している会社から、長期プログラムは竹中氏にとの話があった。竹中氏は他都市にないような企業創業の取り組みを神戸から発信したいとのことでお願いした」と答弁しました。

 

神戸国際観光コンベンション協会
既存の施設を活かしたコンベンション誘致を
―― 大かわら議員

神戸国際観光コンベンション協会の審査では、日本共産党の大かわら鈴子議員が、コンベンション施策について質問しました。
協会は2013年に、コンベンションセンターの再構築構想を策定。そこでは、3つある国際展示場のうち、一番新しい3号館まで取り壊し、一体型の巨大な展示場を建設する計画でした。しかし、東京オリンピックの開催が決まり、再検証の過程で「オリンピック開催中に神戸で開催できる可能性」「建設資材の高騰」などから、当面は必要な老朽改修にとどめています。
大かわら議員は「大きなコンベンションの誘致だけではなく、単館利用の誘致や、市営以外の他の施設や大学との連携など工夫次第でいろいろなことができる」と指摘し、ハード重視のコンベンション施策からの転換を求めました。

答弁:コンベンション協会の中西理香子常務理事は「大きな会議も小さな会議も神戸で開催してもらえるよう、施設もセンターに限らず様々な施設で開催できるように取り組んでいきたい」と答弁しました。
経済観光局の加藤久雄シティーセールス担当局長は「再整備は2020年以降の課題であり、過去の整備計画も見直すべき点は見直したい」と答弁しました。

 

みのりの公社
農業振興施策の地元還元を
―― 朝倉議員

みのりの公社の審査では、日本共産党の朝倉えつ子議員が、フルーツフラワーパークについて質問しました。
フルーツフラワーパークは、2013年の有識者会議を受け、農業振興の拠点施設として再編成されることになりました。
朝倉議員は、地域農業の支援という大目標にてらして、フルーツフラワーパークの取り組みが高齢化と後継者不足が深刻な地元農家にどのように還元されているのかと質問。市民体験型の取り組みなど支援を強化すべきと求めました。

答弁:経済観光局の長沢秀起農政部長は「JAと一緒になって、パーク内で大規模園芸施設をつくり、トマトとイチゴを栽培している。今後市内農家に技術の一部を使っていただけるようにしたい。新規就農者も生まれている」と答弁しました。

 

その他の質問
神戸市産業振興財団
●経営革新事業、総合支援事業について
●ひょうご産業活性化センター移転入居について

くつのまちながた㈱
●教育機能の付加について

 

8月9日 建設局

神戸市道路公社
六甲有料道路の早期無料化を
―― 大かわら議員

神戸市道路公社の審査では、日本共産党の大かわら議員が、有料道路事業について質問しました。
道路公社所有の有料道路のうち、北区と市街地をつなぐ六甲・六甲北・六甲北有料道路2期は、北区民にとって働き住み続けるために利用がかかせない生活道路となっています。
当初の計画では、六甲有料道路は29年3月に無料化する予定でしたが、14年6月に3路線を一体管理することになり、料金無料化は平成43年まで先送りされています。
大かわら議員は、「ETCの整備や一部四車線化など六甲3路線の新たな改築で、さらに無料化が延期になっているが住民はサービス向上感がない。六甲有料道路を切り離し先行的に無料化するなど、負担軽減を行うべき」と求めました。

答弁:道路公社の木村陽一郎常務理事は「四車線化で渋滞解消すると考えている」「3路線一体となって建設費の借金返済を進めているが、少子高齢化、人口減少によって収入減少傾向である。料金割引は市税投入することになる」と答弁しました。

 

8月9日 交通局

神戸交通振興㈱
山手線など
自主路線の充実を
―― 朝倉議員

神戸交通振興の審査では、日本共産党の朝倉議員が、神戸市が廃止した路線などを補完する山手線など同社の自主路線について質問しました。
山手線は、今年4月に路線の見直しと運行本数の減便をおこないました。朝倉議員は、同路線は、地域の路線存続の声を受けて、同社の自主路線としてできた路線であることを強調。地域の方や利用者のニーズをつかむなど地域連携で充実を目ざすよう求めました。

答弁:交通振興の土井佳典代表取締役常務は「利用状況が厳しい状況の中の見直しを行った。路線変更は神戸駅へ延伸したことで地域の方々に一部喜んでいただいている。利用者の多い下山手地区の方々を中心に、さらなる利用促進に努めていきたい」と答弁しました。

 

8月9日 水道局

水道サービス公社
高齢者の見守りなど
サービス充実を
―― 林議員

水道サービス公社の審査では、日本共産党の林議員が、同社が神戸市から受託している水道使用量メーター検診業務や、水道料金未納整理業務などについて質問しました。
昨年度停水執行件数は5632件にのぼりますが、その後の収納や訪問対応の中で福祉関係部署をどれくらい紹介したのかなど局として把握していません。林議員は、福祉的な対応として、相談にその場で乗っていくことを含めて対応すべきと求めました。

答弁:水道局の水口和彦水道局長は「水道局と保健福祉局の協定に基づき、公社も高齢者の見守り事業に参加している。事業者が現地に行った際に、そのような事例を発見すると、あんしんすこやかセンターに連絡することになっている」と答弁しました。

 

その他の質問
神戸市道路公社
●山麓バイパスへの大型車誘導について

神戸交通振興
●魚崎営業所の運転手の処遇改善について

水道サービス公社
●海外インフラ整備事業について

 

 

外郭団体特別委員会審査①

2016年09月18日

外郭団体特別委員会審査

神戸市議会外郭団体に関する特別委員会の審査が7月26日から始まり、日本共産党神戸市会議員団の大かわら鈴子、林まさひと、朝倉えつ子議員が外郭団体の運営状況等について質問しました。

 

7月26日 住宅都市局

神戸ハーバーランド㈱
地域の活性化へ積極的な関与を
――大かわら議員

神戸ハーバーランド株式会社の審査で、日本共産党の大かわら鈴子議員は、7月のハーバーランドのイズミヤが閉店した問題を取り上げました。イズミヤはumieを所有運営している三菱倉庫のテナント契約でしたが、神戸市は事前に撤退の情報を聞いていませんでした。報道では「将来的に収益性が見込めない」として撤退しています。
大かわら議員は、中央市場跡地へのイオンモール進出は影響が大きいため、近隣事業者との協議の場を活かし、兵庫地域全体の活性化の観点で取り組むようにもとめました。

答弁:住宅都市局の岩橋哲哉局長は「中央市場跡地のイオンモールは大きな施設でもあるし、ターゲットを考えると一定競合する部分もある」「競合と相乗効果、いろんな評価があろうかと思うが、全体として賑わいができるように相談していきたい」と答弁しました。

 

神戸新交通㈱
通学定期割引拡大が実現
通勤定期も充実を
――大かわら議員

神戸新交通株式会社の審査で、日本共産党の大かわら鈴子議員は、通勤定期通学定期割引拡大について質問しました。
神戸新交通が運営するポートライナー、六甲ライナーの通学定期が、来年4月から2割程度値下げされます。定期の割引率の向上は、住民の強い要望でもあり議員団でもたびたび取り上げてきました。
大かわら議員は、ポートアイランド、六甲アイランドの島内に住まれている方に、多く利用していただく乗客増対策計画をつくるとともに、そのために通勤定期の割引率も拡充するよう求めました。

答弁:神戸新交通㈱の中村聡常務取締役は「普通乗車券、通勤定期の運賃についてもお客様をトータルとして増やしていくためには当然必要な観点であるので、引き続き検証しながら進めてまいりたい」と答弁しました。

 

 

 

すまいまちづくり公社
住宅改修助成は介護保険並みに拡充を
――林議員

すまいまちづくり公社の審査では、日本共産党の林まさひと議員が、バリアフリーの改修補助制度の拡充、開発団地中心施設の料金引き下げについて質問しました。
補助制度は、介護保険の認定を受けていない高齢者に適用され、このたび、単身世帯だけでなく高齢者が同居する世帯も対象になり補助件数が大幅に増加しました。
林議員は、同制度の補助メニューは限定されており、トイレのドアを外開きに変更する簡易工事など介護保険制度と同程度に工事対象を拡充するように求めました。

答弁:住宅都市局の長谷川達也住宅担当局長は「昨年も工事対象を拡大している。補助対象でない工事の費用がどれぐらいなのか、ニーズがどの程度あるものなのか、利便性がどの程度向上するかを検証したい」と答弁しました。

 

月ヶ丘集会所利用料の引き下げを
――林議員

西区月ヶ丘集会所は、神戸市と住宅供給公社(すまいまちづくり公社の前身)が開発した団地の中心施設として、すまいまちづくり公社が運営しています。
林議員は、集会所の利用は高い料金がネックになり利用者がへっています。その原因として、安価な近隣の地域福祉センターへ利用が流れていることを指摘。集会所の料金設定を近隣並みに引き下げるよう求めました。

答弁:すまいまちづくり公社の中塚弘明専務理事は「公社としては収支をとっていかなければならないが、団地中心施設はコミュニティ形成や地域のにぎわい創出にもつながるので、料金設定も考えていきたい」と答弁しました。

 

借上復興住宅は公社から買い取り存続を
――朝倉議員

日本共産党の朝倉えつ子議員は、公社所有の借上住宅について、神戸市が買い取り、市営住宅として存続するよう求めました。
すまいまちづくり公社所有の借上公営住宅は、住宅供給公社が建設し4団地254戸で現在117世帯が入居しています。
朝倉議員は、住まいは人権、コミュニティもできているなかで、高齢者が多い借上住宅で入居者は終の棲家と考えていると指摘。公社が神戸市に住宅を売却すれば市営住宅として存続できると求めました。


答弁:中塚専務理事は「住宅供給公社から継承した時点の長期収支見込では、借上期間終了後は一般住宅として運営していくことになっている。現段階では買い取りという条件になっていない」と答弁しました。

 

その他の質問
すまいまちづくり公社
●住宅耐震診断の件数増のとりくみについて
●留学生会館の空きスペースの有効活用について
●三宮再整備及び新長田合同庁舎整備とサンパルについて
●公社桜の宮住宅の再整備について
神戸サンセンタープラザ㈱
●修繕積立金制度について

 

7月26日 教育委員会

神戸市スポーツ教育協会
目標持った地産地消の推進を
――朝倉議員

神戸市スポーツ教育協会の審査では、日本共産党の朝倉議員が、地産地消の推進について質問しました。
地産地消の推進について、国の計画で平成32年度までに地場野菜の活用を30%以上にしていこうという目標を掲げています。しかし、神戸市は統計を取り始めた平成13年度が6.7%だったものが、平成27年には17%と伸びていますが、数値目標を持っていません。
朝倉議員は、神戸市は数値的な目標を持って、給食の地産地消を推進すべきとし、そこでは消費者の顔が見えるような工夫など、食育にもなり農家を励まし頑張っていけるような手立てをとるよう求めました。

答弁:スポーツ教育協会の寺西秀泰常務理事は「神戸全体の生産者は、栽培面積も、出荷量も生産者数も減っている。敬愛観光局やJAとも連携し、一緒に議論を重ねていきたい」と答弁しました。

 

7月29日 みなと総局

阪神国際港湾㈱
過剰な港湾岸壁整備は抑制すべき
――大かわら議員

阪神国際港湾株式会社の審査では、日本共産党の大かわら鈴子議員が、国際コンテナ戦略港湾づくりについて質問しました。
神戸市は、国と一体に国際競争力に打ち勝つ港湾づくりとして、港湾岸壁の大水深化と高規格ガントリークレーン整備に毎年数百億円もの予算を投じています。
大かわら議員は、高規格岸壁の工事補償と称して、神戸港の岸壁国有化が進んでいる問題を指摘。港の管理者は地方自治体であり今後の買取計画を明らかにすべきと求めました。
また、高規格ガントリークレーンについて、従来のクレーンで対応できなかった船は「基幹航路に寄港している35隻のうち22隻は従来のクレーンで対応可能」で、残りの船も荷積みのオペレータの技術でもまだまだ対応できるとして、過大な投資は抑制すべきと求めました。


答弁:みなと総局の吉井真局長は「岸壁買取は今年度末で329億円、新年度は74億円となっている。残っているのは六甲アイランドのRC4と5」と答弁。阪神国際港湾の仲田文人常務は「ガントリークレーンの耐用年数は約25年、高規格化は更新時に船社の意向にあわせて実施している」と答弁しました。

 

㈱OMこうべ
海上アクセス事業は廃止を
――朝倉議員

株式会社OMこうべの審査では、朝倉えつ子議員が、海上アクセス事業について質問しました。
海上アクセス事業は、2013年に海上アクセス社を生産し、OMこうべが事業継承。以来一度も海運事業で黒字を出せず、駐車場事業などで赤字補てんをしています。
朝倉議員は、150億円の債務整理(借金を神戸市が肩代わり)をしても赤字体質はまったく変わっていないとして、廃止を含めて検討すべきと求めました。


答弁:吉井局長は「黒字をめざすが、それまでの間、安定経営のための駐車場付帯事業をおこなっている。大手の商船三井でさえ不動産事業を付けている」などと答弁しました。

 

近隣センターと近隣会館の存続に市が積極関与を
――朝倉議員、林議員

朝倉えつ子議員と林まさひと議員は、OMこうべが管理する近隣センターと地域会館の運営について質問しました。
須磨区菅の台にある近隣センター名谷南センターはリニューアルに併せ、店舗の移転・再編がすすめられています。
朝倉議員は、メイン店舗であるコープの敷地面積が現在の1,580㎡から780㎡になり、売り場面積では三分の一程度になることを指摘。リニューアルにあわせ店をたたむ店も多くあります。名谷駅前まで買いに行けないような地域の方にとって欠かせない店舗であり、利便が後退し、ニュータウンの再活性化の足を引っ張ることがないようにすべきと求めました。

答弁:吉井局長は「名谷南センターは、名谷駅前のパティオができた後は、オーバーストアになっている。今回修正するということでコープと話したのが現在の面積である」と答弁しました。
林議員は、地域の施設運営についての神戸市の見解を求め、吉井局長は「既成市街地の方々は、自分たちで会館を整備し運営管理している。農村地帯も同じ。ニュータウンはコミュニティの醸成を急ぐため神戸市が会館をつくった。既成市街地の方々とニュータウンの方々とでは、若干の不公平感もある。最終的には地域の方々が管理運営するのが一番いい」と答弁しました。

 

その他の質問
阪神国際港湾㈱
●内航コンテナ貨物助成について
神戸航空貨物ターミナル㈱
●減資による14億円もの損失について
神戸空港ターミナル㈱
●39億円の施設買取と会社精算について