生野高原の水道公営化要請(水道局:金沢)
2014年02月27日
金沢議員が市の努力要請
神戸市議会予算特別委員会の水道局審査が2月27日におこなわれ、日本共産党の金沢はるみ議員が、基本水量のあり方、水ビジネス、生野高原の水道公営化問題などを取り上げました。
神戸市の水道料金は、口径20ミリで10立方メートルまでが基本水量として基本料金がかかってきます。4月からの消費税増税による値上げも提案されています。しかし、単身世帯や高齢者世帯が増える中、基本水量以下の世帯は市内で4割にものぼっています。
金沢議員は、節水意識を向上させるためにも、料金値上げにつながらないような形での基本水量の見直しを求めました。また、多子家庭への助成制度の創設も求めました。
民間企業が造成した北区道場町生野の生野高原住宅(面積50.8ha)は当初、給水計画が不十分なまま自己水源を使った給水をおこなっていました。現在は団地の事業組合が西宮市から給水をうけていますが、組合の給水施設の維持管理の負担が大きいことなどから、2009年に神戸市が水道公営化の方針を決めました。しかし、一部の住民が公営化に難色を示しており、地元での話し合いが進まないことから、水道公営化はストップしたままとなっています。
金沢議員は神戸市が地元との協定に基づいて、さらに踏み込んで公営化のために力を発揮するべきだと求めました。
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答弁:質問に対し横山公一水道局長らは「(基本料金)水道の収入は水道料金であり、基本料金、基本水量を含めて全体の議論がいる。助成するとどなたかに負担がいくことになる」「生野高原の中で10キロにわたる工事となり4~5年かかる。家の前まで工事がすすむまでに、公営化に対して同意するかどうかの猶予ができる」「公営水道を使わないと言っていた人が、工事が目前になれば、やっぱりいるという場合、判断を変えられる」などと、工事に際して、同意取り付けについては柔軟に対応していくことを表明しました。
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金沢議員は「節水意識を高めるという点で政策的な誘導が必要だと思うが、一般世帯の料金があがると元も子もない。水道料金があがることがないように検討すること、生野高原の水道公営化については、一歩でも前に進むよう、今後とも神戸市が支援を」と求めました。
ベトナムでの水ビジネス進出計画について同議員は、日本と比べて所得が高くないベトナムで「高料金の水」を購入できるのか、神戸市のリスクも高くなるとして再検討を求めました。
ポートアイランド2期に進出している企業への支援策として、1日当たり5000立方メートル以上で契約する企業には、排水管設置費用の一部を支援するとしています。
金沢議員は、大手企業への助成は中止すべきだと迫りました。