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企業誘致偏重の経済政策等を批判(予算反対討論:金沢)

2014年03月27日

 予算案の討論に立った金沢はるみ議員は、予算案に反対する理由として①大企業支援、企業誘致偏重の経済政策となっている②「市民が安心してくらせる」予算となっていない③無駄な大規模投資が続いている④市民不在の市政を継続している、という4点をあげました。

神戸市予算案では、企業誘致を進めるため、神戸エンタ-プライズゾ-ン条例を改正し、対象企業にたいしては固定資産税・都市計画税を90%も軽減し、設備投資に対して上限5億円助成するなど、いたれりつくせりの優遇措置を行うこととなっています。

一方、神戸経済を長年支えてきた中小企業・業者や商店街等への支援は少なすぎます。今回の予算案では、これまで中小企業・業者に対して行われていた信用保証料の補助を引き下げ、融資枠も縮小される方向です。その上、4月から予定されている消費税増税は、神戸の中小企業・業者に多大な悪影響を及ぼすことは明らかです。金沢議員は、中小企業振興条例をつくり、地元の中小企業・業者への直接支援を実施し、一緒になって振興策を考えることが求められている、と指摘しました。

神戸市は、災害公営借上住宅入居者に転居を強要しています。金沢議員は「住みなれたところで暮らしたい」という、当たり前の入居者の思いすらかなえられない冷たいやり方は許せないと批判。消費税増税により、市バス・地下鉄・有料道路・水道料金などの値上げが提案されており、市民のくらしを一層厳しくすることになると指摘。

保育所待機児童について神戸市は、小規模保育や認定こども園などを活用して解消するとしています。金沢議員は、子どもたちの良好な保育環境を保障するためには、公立保育所や民間保育所など認可園をつくって解消すべきとしました。

反対の第3の理由としては、無駄な大規模投資が続いていることをあげました。神戸空港事業には31億円、医療産業都市の推進に51億円、国際コンテナ戦略港湾関連に109億円もの予算が計上されるなど、これらの事業は聖域として多額の予算がつぎ込まれています。

また、三宮巨大開発については、新神戸からハーバーランドまでの広大な地域を新年度内に将来ビジョンを策定するため、官民共同で検討していくとされていますが、一極集中になるとの懸念の声が上がっており、見直すことを求めました。

市民不在の市政として、総合交通体系の整備が位置付けられながら、今回のバス路線の再編で、高齢者や障がい者の負担が増えるのは明らかで、地域からは「バス路線の廃止・短絡はあまりに唐突で困る」という声が上がっています。金沢議員は、市民への説明もほとんど行われておらず、一方的な押し付けとなっている、と厳しく批判しました。

また、資源ごみ持ち去り禁止条例(「廃棄物の適正処理、再利用及び環境美化に関する条例の一部を改正する条例」)については、市民に罰金刑を科す条例となっています。金沢議員は、自治会、婦人会、ボランティア団体なども罰則の対象にするなど、もってのほかだと批判。

また、中学校給食についても、全員喫食ができるのか、食育はどうするのか、給食費の前納制で食べられない生徒を生み出すのではないかなど、様々な問題は解決できていないとしました。