参加者から神戸市への切実な要求次々
2012年02月21日
共産党議員団が予算懇談会
日本共産党神戸市会議員団は2月21日、神戸市勤労会館で予算懇談会を開き、労働組合、民主団体代表など70人が参加、活発な議論が行われました。懇談会には、日本共産党兵庫県委員会の金田峰生国会議員団兵庫事務所長、喜田結県会議員も参加しました。参加者からのおもな意見を紹介します。
住宅リフォーム助成を
中小企業の経営はかなり厳しい。去年より6、7割減ったという人も多い。中小業者は、9割以上が消費税を転嫁できないのが現状だと感じている。消費税増税中止の署名をたくさん集めて、列島騒然とした運動にしていくことが大事。中小業者が元気なことで街も元気になる。全国では350くらいの自治体がやっている住宅リフォーム助成を神戸でも実現したい(兵商連)
住宅追い出しは絶対容認できない
終の棲家と思っていたのに、20年で追い出しを食らうなどというのはとうてい容認できない。80歳、90歳の人は動くにも動けない。多くの方が不安のないようにするには、神戸市が継続するとの立場に立つことだ(借り上げ災害公営住宅入居者連絡会)
国保の大改悪の阻止を
税と社会保障の一体改悪で、医療保険の大改悪が進みつつある。国保を兵庫県一本にするというのが進められようとしている。そうなると、保険料の算定方式がガラッと変わる。今までの住民税方式なら、多人数世帯とか障害者世帯とかにあった控除が一切なくなる。いま8万円の保険料が2倍、3倍にもなる世帯が出る。神戸市は、保険料を引き下げるための繰り入れを一定しているが、それもなくなってしまう。国保改悪を許さない運動を展開していきたい(社保協)
払える国保料と窓口負担軽減を
民医連の調査で、手遅れ受診が要因で67人が亡くなっている。ほとんどが無保険、短期証。保険証があっても手遅れになっている。払える国保料と窓口負担軽減に焦点をあてて運動している。神戸市は、医療産業都市に毎年、金を入れている。今も、いろんな病院が集積されようとしている。市民と縁遠い地域になりかねない(保険医協会)
中学校の昼食検討会から
今日、第一回の検討会議を傍聴してきた。教育長が経過報告と併せて、財政難で優先順位があると。委員からは「核家族で、食生活が変化してきている中、食育が大事だ。伝統的な食文化が崩れている」
「夕食の準備も時間をかけなくなっているが、これでは出汁を取っておいしいものを、とはならない。働くお母さんが多い中で、食生活が家庭でも崩れている」
「絆とか愛情というが、夫に30年間、弁当を作り続けてきたが、それで夫婦の絆が強まったとは思わない。絆はどこで評価するのか」などの発言もあった(中学校給食を実現する会)
神鉄に敬老パスを
去年の暮れに福祉環境と総務で口頭陳述したが、どちらも不採択になった。敬老パスをぜひ採用してほしい(乗って残そう粟生線・北区連絡会)
神戸の造船の灯を消すな
三菱重工の造船所は100年以上の歴史がある。ことし6月に商船建造から撤退すると表明しているが、港神戸にとって商船建造はなくてはならない産業だ。春闘アンケートで、30代の関連業者の労働者が「今までつちかってきた造船の技術を捨てないといけないというのは許されない」と回答している。兵庫南部では、富士通テンの工場撤退も出てきた。日清製粉も更地だ。企業が社会的責任を果たすべき(神戸の造船を守る会)
神戸でも公契約条例を
一昨年、県下の自治体に非正規労働者の労働条件などについてアンケートをした。一般事務の非常勤職員の賃金は、神戸は時給で下から6番目。最低賃金に近い額で働いている。役所が発注した公共事業で働く労働者の実態については、すべての自治体が把握していない。だから公契約条例が必要。宝塚や西宮で議論も始まっている。神戸でも力を合わせていきたい(兵庫労連)
保育所最低基準を守る条例を
国が新システムで保育制度を変えようとしている。保育所の最低基準が条例化されることになる。兵庫県議会では、請願が採択された。神戸市にも最低基準の維持をということで請願を準備している(保育運動連絡会)
生保世帯にクーラーを
去年の暑い夏、高齢者が脱水症状で死亡する事例も出た。生保世帯にクーラーをつけてほしい。生保世帯がクーラーをつけるには、年金とか働いているとか、保護費以外の収入がないとつけてもらえない。保護受給者にはつけるという要望をしてほしい(生健会)
アクセス債務整理で158億が海の藻屑
関空と神戸空港を結ぶ海上アクセスの162億の累積債務を解消しようとしている。神戸と外郭で26億の出資、神戸市が102億円、外郭が34億円を貸し付けている。合計162億円の債務を整理すれば、3億の貸付金と1億の資本金になってしまう。158億円を海に捨てるということをやろうとしている。市民は、再開するときからやめるように言っていた。今後は責任の所在をはっきりし、市民に謝罪することと、二次破たんを防止するように求める(ストップ!神戸空港の会)
学区拡大で競争激化
県教委の学区拡大方針に対して、すべての高校生に豊かな学力をということで大学教授ら6人が声明を出している。パブリックコメントでは「受験競争が激化する」という反対意見が多い。賛成というのは「学びたい高校に行ける」というもので、格差で生まれたトップ校を想定して、行けるかな、と思っている人の意見だ。反対の意見書をあげた議会もそうした意見をあげている。通学距離についても、神戸でいえば、西区から東灘区は遠い(高教組)
総合福祉法の制定を
自立支援法が廃止されて、きちんとした総合福祉法ができるならば、障害者がかかえるほとんどの問題は解決すると思っている。今までの訴訟団などとの約束が、国、与党の責任で破られようとしている。次の市会にも請願を出す(兵障協)
給食材料の放射線量測定改善を
食べ物の放射能汚染を心配している。神戸市は、給食材料を検査しているが、1週間分をまとめて検査する。もし数値が出ても、すでに食べてしまっている。検査の順が逆だろうと思う。医療費が、3歳未満まで無料になるのは前進だが、近隣自治体はもっと拡充されているので、これからも運動を強めたい(新婦人)
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これらのほか、大都市制度問題、港湾輸送の安全性の問題、子育て支援対策と、新設される子ども家庭局の問題、市バス路線の廃止・変更問題などが出されました。