元総務省官僚の副市長選任
2012年10月16日
松本のり子議員が反対討論
矢田立郎市長が、10月16日に開かれた市議会本会議に3人目の副市長として久元喜造氏を選任することに同意を求める議案を提案。この案件に対し、日本共産党議員団を代表して松本のり子議員が反対討論を行いました。
久元氏は元総務省自治行政局長。神戸市では、国の元官僚が副市長になったのは自治法が施行されてからわずか4名。1957年5月以降、55年間は元官僚が助役、副市長に天下った例はありません。市長は起用する理由に「国とのパイプが太くなる」などをあげています。松本議員は「国のパイプの太さ云々で地方自治体の行政が左右されるようなことがあってはならない」と批判。地方自治の趣旨に反していると指摘しました。
第2の理由として松本議員は、久元氏の経歴との関係をあげました。経歴では、2001年3月に総務省自治財政局財務調査課長、翌年4月1日からは、総務省大臣官房企画課長を務めています。この2001年は小泉内閣が成立し、三位一体改革を推進した年です。この三位一体改革で、神戸市財政も含め地方財政は悪影響を受けました。神戸市への影響額は、04年度からの3年間で238億円にも上っています。総務省自治行政局の官僚として、この三位一体改革を推し進めてきた、久元氏の責任は免れません。
松本議員は「久元氏が副市長となれば、今まで以上に国の悪政が神戸市政に持ち込まれる危険性がある」として、市民生活を守るという地方自治体の責務を果たす上からも反対すると述べました。