待機児解消は認可園で(こども家庭局:松本)
2014年10月07日
こども家庭局審査で松本議員
10月7日に開かれた神戸市議会決算特別委員会こども家庭局審査で、日本共産党議員団の松本のり子議員が、子どもの医療費、こども・子育て支援新制度関連事業について質問しました。 政府がすすめる「こども・子育て支援新制度」に基づき、神戸市でも保育園や幼稚園、学童保育、その他の子育て支援策が大きく変わろうとしています。
神戸市は、国の指針に基づき保育の需要を調査、来年4月時点の施設定員とくらべ、2018年度初めには1571人分が不足(保育所の待機児童)することがあきらかになっています。神戸市は、3歳以上児の不足が30人以上見込まれる行政区(東灘、灘、中央、兵庫)は、その不足の範囲内で認可保育所や認定こども園の新設を検討するとしていますが、それ以外の行政区では、新たな認可施設はつくらない方針を決めようとしています。
これでは、3歳未満児の多くがビルの一室を借りた小規模施設にしか入れなくなり、園庭や年齢ごとの保育室のない劣悪な保育環境での保育を強いられることになります。
松本議員は「保育の必要がある待機児童がいるところで、認可保育所をつくらないのは、児童福祉法第24条1項違反」と厳しく批判。待機児童が見込まれる行政区では、認可保育所の新設を認め、どの子にも安全安心の保育環境を保障するよう求めました。
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答弁:質問に対し、こども家庭局の児玉成二子育て支援部長は「神戸市は待機児童の解消は基本的には認可保育所中心にすすめてきた。保育所をつくろうと思えば、一定の面積の土地など課題がある。さまざまな保育サービスの供給制度ができた。今後、3歳以上児は、施設の絶対量が足りている。3歳未満児は小規模保育を中心とした地域型保育で確保したい」などと答えました。
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神戸市の学童保育施設は、国の「運営指針」が定める上限71人を超える大規模施設が33カ所あります。一人当たりの面積が市の条例を下回る2.31㎡以下が33か所。そのうち国基準の1.65㎡以下が11施設あります。
松本議員は、神戸市のすべての部局の遊休地や、国や県の未利用地を積極的に利用・転活用して、学童保育コーナーや児童館を整備するよう求めました。
また、児童館の社会福祉協議会への指定管理について、条例で1年単位の更新となっていたものを昨年11月、共産党議員が「不安定な状況を改善すべき」と指摘したのに対し、久元市長が「施設の本来のあり方を考えると、もう少し長期間で指定して安定的な運営をしていただく方向に持っていく」と答弁。来年度から4年更新に変更することになっています。ところが指定期間内に、他の地域団体が管理受託の意思を表明すれば、4年間の指定期間内でも、管理団体を社会福祉協議会から地域団体に変更する協定を結ぼうとしています。
松本議員は「放課後の子どもの生活を保障し、それを通じて保護者の働く権利と家庭生活を守る大切な役割のある児童館は、安定的に運営すべき」として、指定期間は条例の本則どおり4年にするよう求めました。