病気の人まで追い出すのか
2011年10月06日
保健福祉局審査で森本議員が追及
神戸市議会決算特別委員会が10月6日に開かれ、保健福祉局審査が行われました。日本共産党の森本真議員は、借り上げ公営住宅、子育て支援策などをとりあげました。
森本議員は、神戸市子育て支援について、兵庫県下でも大きく遅れている子どもの医療費助成の拡充を要求。外来無料について、現行0歳児のみとなっているのを、段階的に引き上げるよう求めました。神戸市が「最重点課題」としている保育所の待機児童問題では、灘区や垂水区の市営住宅跡地、須磨区で25年間も未利用のまま放置されている保育所用地などをあげ、神戸市がその気になればすぐにでも保育所用地を確保できると指摘。局として、国・県・市の未利用地を調べ、計画的に保育所整備をすすめ、待機児童解消をはかるよう求めました。
同議員は、民間借り上げ災害公営住宅問題で、転居をせまられている高齢や、病気で転居困難な入居者の声を紹介。追い出しの中止を求めました。
神戸市は、丁寧できめ細かい対応を行う、としています。しかし、病気で余命1年と宣告され、市長に「病気と年齢のため、このまま住み続けさせてください」と手紙を出している80代の男性に、福祉事務所から市営住宅の申込書を送りつけ、転居をせまっています。
森本議員は「丁寧できめ細かい対応というなら、あと数年間、住み続けさせてほしい」という願いにこたえて、借り上げの延長をするべきだ」と批判。借り上げに入居する一部の生活保護世帯にしか送付されていないことをあげて、「いったいどこが送付の指示を出したのか明らかにせよ」と強く求めました。
雪村新之助保健福祉局長らは「待機児童が多いのは指摘のとおり。駅前のマンション一室を借りた保育ママ制度など、あらゆる手法を使って整備したい」「(借り上げ関係の)資料の送付は、都市計画総局が基本だが、伝わりにくい世帯に、ケースワーカーから案内を丁寧にしたものではないか」と答弁し、どの部局の責任による対応かはこたえませんでした。