くらし・子育て・雇用の応援を 「選挙公約」放棄の新年度予算を批判(代表質疑:金沢)
2017年03月05日
くらし・子育て・雇用の応援を
「選挙公約」放棄の新年度予算を批判
金沢はるみ議員が代表質疑
2月23日に開かれた神戸市議会本会議で、日本共産党議員団から、金沢はるみ議員が代表質疑に立ち、久元市長の政治姿勢をただしました。
金沢議員は、市長公約である子どもの医療費無料、大型開発偏重、身近な公共投資、雇用の格差と中小企業支援、子どもの貧困対策について質疑しました。
公約放棄は許されない
子ども医療費完全無料化を
久元喜造市長は4年前の選挙時には「中学卒業まで子どもの医療費をゼロ」にすると公約。就任後も議会で、「任期中には必ず実現する」と答弁していました。
しかし、市長は、予算発表の記者会見では「どのような候補者も実際に当選をして、100%実施できることはあまりない」「知事や市長に就任してきて初めてわかる事柄もあるわけですから、一般論としては実現できないものもある」と発言し、無料化を提案しなかったことを合理化しました。
金沢議員は、「この発言は、公約違反と言われても仕方がない。久元市長は、市民との約束は守らなくていいとお考えか」と厳しく批判しました。
◇
答弁:久元市長は「完全無料化ではなく、すべての子どもができるだけ安い一部負担、あるいは無料で受診できる今回の対応が最もふさわしい」と公約放棄を宣言。「完全無料化を公約したのは事実だが、そうするべきではない意見も聞いている」として、神戸市子育て施策に関する有識者会議や平成27年12月の政令指定都市会の提言で「限られた財源の中で利用者の自己負担を求めるべき」とされていることを上げました。
金沢議員は、政令指定都市会の提言を取りまとめたのは誰かと問い、久元市長は「私が中心にとりまとめた」と認め、公約撤回を合理化するために自作自演したことが、はっきりしました。金沢議員は「市民も議会も欺くものと言われても仕方がない」と批判し、公約通り、完全無料化を求めました。
復活させるべきは大型開発ではなく暮らし応援
市長は、震災復興で取り組むことができなかった「大きなプロジェクト」を始めることができたとして、都心・三宮再開発、大阪湾岸道路西伸部の整備や神戸空港のコンセッション、国際コンテナ戦略港湾、ウォーターフロント整備などに多額の予算を計上しました。
これらの事業は、安倍政権が推進している陸海空の国際競争力の強化そのものです。
久元市長はこれらの事業の展開を「成長の果実を福祉やまちのさらなる成長に投資する好循環を生み出すため」としています。大型開発で潤う大企業のおこぼれに期待するトリクルダウン施策を予算の柱に位置付けています。
金沢議員は、これまで震災復興事業で様々な事業ができなかったというのであれば、優先すべきことはトリクルダウンを期待する大型開発の推進ではないと指摘。政府の言いなり大型開発をやめ「これまで切り捨ててきた市民の暮らし応援の施策こそ復活し充実させるべき」と求めました。
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答弁:久元市長は「(税収をふやすために都市基盤を整備するもので)トリクルダウンではない」「三宮再開発も、神戸港整備も国の支援で行っているだけで自主的な事業」と答弁しました。
金沢議員は、湾岸道路も国際戦略港湾も国の直轄事業、三宮再開発も特定緊急整備事業という国の制度でやっている。大規模開発して、市民の福祉や暮らしに回るという幻想はトリクルダウンそのものだと批判しました。
地域の疲弊を加速する公共施設10%削減撤回を
神戸市は、大型開発を推進する一方で、学校の統廃合・市営住宅の建て替え・廃止、公立保育所の民営化や市立幼稚園の廃止などを進めてきました。これによって地域の疲弊が加速しています。
例えば、中央区では、小学校統廃合を進めた一方、マンションなどの人口増でプレハブ校舎も足りず、子どもがのびのび遊べない状況に置かれています。婦人団体の会議で市長も「見通すことができず、神戸市は本来、減少すると思って小学校の統廃合を行った。今起きていることで我々の責任で解決しなければならない」と発言しています。
金沢議員は、地域のコミュニティを形成し、まちづくりを発展させてきた身近な公共施設の10%削減はすべきではないとして、削減計画の撤回を求めました。
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答弁:玉田敏郎副市長は「公共施設の統廃合は、時代のニーズで総合的判断している。その結果、時間がたって状況が変わることはありうる」と答弁しました。
金沢議員は、北区でも学校統廃合や幼稚園・保育所が廃止され子育てしにくい地域にされている。公共施設の統廃合ありきではなく、住民と真剣に議論して、公用施設を活かした地域づくりを進めるべきと求めました。
格差是正は中小企業の振興で
大企業と中小企業で働く労働者の間には、中小企業が大企業の約5割程度という賃金格差が存在しています。しかし神戸市は成長産業とベンチャー企業に特化した支援策をすすめたため、中小企業の淘汰が進み、神戸市でも中小企業が2004年4万7000社から2014年で4万社まで減ってしまっています。
金沢議員は、雇用の格差是正のため、既存中小企業支援策を強めるべきと求めました。
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答弁:岡口憲義副市長は「神戸経済の発展のカギが中小企業にあると考えてることに変わりはない」と答弁しました。
子どもの貧困化実態調査と対策を
子どもの貧困が進むなか、地方自治体も「子供の貧困対策についての検討の場」を設け、また「子供の貧困対策についての計画」の策定を国から求められています。神戸市でも、どれくらいの子どもが貧困なのか、実態を調査し、どういう対策をいつまでにとるのか、目標を決めて取り組むことが必要です。
金沢議員は、早急に神戸の実態調査をして、子どもの貧困化対策を講ずるべきと求めました。
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答弁:玉田副市長は「神戸市では平成25年にひとり親家庭の実態調査をおこなったが、子どもの貧困全体の調査については今後の検討にしたい」と答弁しました。
2017年神戸市予算案
2017年02月19日
2017年神戸市予算案
大型開発復活・公約投げ捨て・住民不在の予算案
格差と貧困をただす神戸市政へ転換を
神戸市が発表した2017年度当初予算案は、下図となっています。当初予算では一般会計が増となっていますが、これまで兵庫県予算だった教職員人件費が神戸市に移管されたものが715億円の増として含まれています。このほか外郭団体貸付金の会計制度変更で184億円の減が含まれているため、実質前年度並みの予算額が確保されています。
子育て二大公約をなげすて
「医療費ゼロ」「待機児解消」先おくり
今年の秋には神戸市長選挙が予定されており、2017年度予算案は、久元喜造市長の任期4年の総仕上げとなる予算です。
久元市長は、4年前の神戸市長選挙では「任期中に、中学卒業まで子どもの医療費ゼロ」「平成29年度末までに待機児童を解消する」など具体的な選挙公約をかかげ、「若い世代が安心して子育てできるまち」をつくるとして当選しました。
しかし、毎年の予算編成では子どもの医療費無料化は先送りにされ、2017年度神戸市予算案でも「特に、幼子を育てている世帯の経済的負担を軽減します」としながら、無料化の予算を提案せず、子育て世代の願いに背を向けました。
保育所待機児童解消でも認可保育所の建設を抑制してきた結果、これまで減ってきていた「待機児童」が2016年度は増加に転じました。新年度予算案では「平成30年度の待機児童の解消をめざす」と先延ばしを表明し、任期中の実現を断念しました。
大型開発「復活」を宣言
新年度予算案で久元市長は、震災から22年が経過し「震災で残された課題に一定の目途」がつき「これまで取り組むことができなかったプロジェクトに着手」したとして、大型開発「復活」を宣言。具体的なプロジェクトとして、大阪湾岸道路西伸部の整備、神戸空港のコンセッション(民営化)、都心三宮の再整備をあげました。
大阪湾岸道路西伸事業は、六甲アイランドから長田区駒栄まで海上を中心に14.5キロにわたる橋上高速道路の建設です。総事業費は5000億円で、原則三分の一を地元(兵庫県と神戸市)が負担。これまで過大な交通需要予測とともに地元合意ができておらず事業化が進んでいませんでしたが、安倍内閣で大型公共事業が次々復活する中で、新年度政府予算案では10億円が事業計上(神戸市予算は3億3334万円)されました。
神戸空港事業では、新年度予算案では70億円を計上。神戸市はこれまで神戸空港を「震災の創造的復興事業」として「神戸経済と雇用をふやす」ための事業として推進してきました。ところが関西空港と伊丹空港が「民営化」されたことをうけ「関西経済の活性化に貢献する」ためと、運営民営化(コンセッション)をおしすすめようとしています。これまでの数百億円の借金を分離し、運営のもうけのみを民間にわたすとんでもない計画です。
三宮一極集中で、地域課題の解決に逆行したまちづくり
都心三宮再整備とウォーターフロント整備で54億円が計上されました。昨年11月に5カ年のアクションプランを策定し、民間活力の導入をはかりながら三宮駅前に中長距離のバスターミナルを併設した超高層商業ビルの建設を計画。市長は、事業地づくりに中央区役所や勤労会館、三宮図書館の移転をトップダウンで決めてしまいました。
新年度予算案では、区役所の移転候補地を「年内をめどに検討し、再開発の具体化に大きな一歩を踏み出したい」と調査費を計上するほか、ウォーターフロント地区(新港第一突堤基部)再開発を事業化しました。
一方、都心から少し離れた市街地やニュータウン・郊外地域では少子高齢化で深刻な事態がおこっています。高齢化が進む須磨区や西区の開発団地では、メイン店舗が次々と縮小撤退がつづき「買い物難民」がうまれています。オールドタウン対策で神戸市の関与が必要な時に、団地の中心の公的施設の管理運営を、地域管理に移管して手を引こうとしています。
人口増加する六甲アイランドでは子育て世代が保育園に入れず、電車で何キロもはなれた保育園にあずける事態がおこっています。
神戸市はBRT(連結バス)路線の社会実験で実施しますが、交通不便地域である北区や垂水区ではなく、ポートライナーのある三宮―神戸空港間をはしらせようとしています。
三宮一極集中の開発をすすめながら、地域課題の解決に逆行した街づくりが進められようとしています。このほか、国際コンテナ戦略港湾に113億円、神戸医療産業都市構想で42億円など大型開発・都心プロジェクト偏重の予算となっています。
トリクルダウン政策だのみ
「成長の果実を福祉に投資」が予算の根幹
久元市長は、予算編成にあたって、上記のような「大きなプロジェクト」を政府と一体となって推進し、その「成長の果実を福祉やまちのさらなる成長に投資する好循環生み出す」としています。過去の開発行政の破たんに無反省のまま、大型開発にトリクルダウン政策だのみが、神戸市予算編成の根幹にすえられています。
その背景には、安倍政権の、大型開発と「規制緩和」の、大都市を中心とした自治体への集中・誘導があります。久元市長は、国の政策に歩調を合わせ「神戸に日本屈指のビジネス環境をつくる」として、誘致企業への減税や補助金を拡大する一方、これまで神戸の地域経済を支えてきた中小製造業や商店街などが、仕事や売り上げの減少、高齢化や後継者不足などを理由に次々廃業に追い込まれていることには手を差し伸べませんでした。
国の規制緩和で、神戸で働く雇用者も、多くで非正規化がすすみ低賃金での長時間労働を強いられています。「ブラック企業」「ブラックバイト」と言われる働かせ方が神戸でも広がっています。
しかし久元市長は、こうした神戸市民の実態をよそに、「雇用環境が全体として改善している」「中小企業の人材不足が深刻化しているのは『雇用のミスマッチ』だ」などと、神戸の格差と貧困を根本からただそうとしていせん。
これまで神戸市が独自で行ってきた中小企業施策も、支援機関を兵庫県の機関と統合、神戸市独自の融資制度も廃止してしまいました。
福祉の基盤破壊と「格差と貧困」広げる
事務事業「見直し」
一方、大型プロジェクトなどの施策を積極的に展開するためには「事務事業の見直しが不可欠」と67項目で実施。その影響額は、市民負担増を含め17億円となっています。実態は、不要不急の大規模開発事業の見直しには手を付けず、高齢者や低所得者のためのサービスを廃止しています。
高齢者のための配食サービス助成や日常生活用具給付事業が廃止。社会福祉施設に対しても、賃料補助や借入金利子補給、上下水道料金減免をのきなみ廃止するなど、高齢者福祉を支える社会基盤を壊しています。
さらに、勤労学生や雇用保険受給者など低所得者の市民税減免制度を改悪する一方、誘致大企業に対する市税減免制度は温存するなど「格差と貧困」の拡大に拍車をかけています。
長年の願いが実り高校生など国の奨学金が拡充されましたが、神戸市が独自の奨学金を減額することで、経済的な苦労を背負う学生には国の制度拡充の恩恵が全くありません。
これまで公立保育園や図書館などが民営化され、子育て教育にかかわる大切な施設での公的責任の後退が進められてきましたが、さらに小学校給食の「民営化」に着手するなど、子どもの安心に関わる部分の「民間丸投げ」が進められようとしています。
政府言いなりで公共施設削減
地域経済低迷・衰退に拍車
安倍政権は、「国際競争力」の名のもと、地方自治体に、大企業のもうけのための大型開発と「規制緩和」を押し付ける一方、住民の福祉と暮らしを破壊し、地域経済の低迷・衰退に拍車をかける政策を強行しています。
問題になっているのが公共施設の削減です。安倍内閣は地方自治体に対し、所有する全ての公共施設等を対象に、地域の実情に応じて総合的かつ計画的に管理する計画の策定を求め、神戸市も「公共施設等総合管理計画」を策定しました。そこでは、公共施設を30年で10%削減することをうちだし、これまで行ってきた公共施設削減に拍車がかかっています。公立保育所の民間移管につづき公立幼稚園9園の廃止がすすめられています。市営住宅では7000戸削減する計画により、被災者が入居する借上公営住宅の廃止と転居の強制が進められ、被災自治体である神戸市が被災者である入居者を「提訴」するという事態になっています。
新規建設は極端に抑制され、小中学校では人口増加地域では校庭を削ってたれられたプレハブ校舎に詰め込まれ、少子高齢化がすすむ地域では強引な学校統廃合がすすめられました。中央区では統廃合した学校がマンション建設で過密になる事態に、市長も間違った対応だったと認めるほどの矛盾をひろげています。
市民運動の成果も反映
「三宮一極集中」批判で、地域課題でも
新年度予算案全体は、市長が選挙で掲げた「公約」実現には程遠い内容ですが、一部に市民の粘り強い運動や共産党議員団の議会論戦なども反映されています。
子どもの医療費の無料化の願いは4年連続見送られましたが、新年度予算では所得制限が中学卒業まで撤廃されました。妊婦健康検査助成が助成券制度から無料受診券に替り総額が拡大されます。特定不妊治療費助成の独自助成も拡大されました。
昨年にひきつづき小中学校への学校司書やスクールカウンセラーの配置が拡充されるほか、共産党議員がとりあげた、医療的ケアを必要とする児童生徒支援として看護師は県の拡充は週1回から週5回派遣へと拡充します。
保育所待機児童対策についても前年度700人の定員増が2017年度1200人の定員増を実施。保育所保育料も最高階層とひとり親家庭が改善され、国基準額の70%以下への引き下げとなりました。
子ども・子育て世帯の貧困対策では、困窮するひとり親世帯に対する家賃補助が実現、月1万5000円を最大6年間補助します。
市長は、昨年11月の議会で与野党問わず突きつけられた「三宮一極集中」との批判を受け、「地域の資源や特徴を生かしながら、地域課題に対応したまちづくりを展開する」としています。
地域の住環境改善では、北神出張所が支所になり窓口業務が充実。東灘区深江地区へは図書館サービスコーナーが設置されます。西区では西神中央地域への区役所調査整備に合わせ、西図書館の機能充実が検討されます。
地域交通支援では、神戸の交通ネットワークの将来像を描いた「地域公共交通網形成計画」づくりとあわせ、神戸電鉄の高齢者利用促進パス「シーパスワン」の継続、田園地域におけるコミュニティバス補助制度が創設され、北区での本格運行がはじまります。
地下鉄海岸線の中学生以下の料金無料を社会実験で実施するほか、バス通学する児童生徒の通学費の助成を拡充します。
呼び込み依存やめ、住民を大切にする市政へ
いま神戸市政にもとめられているのは、国の悪政でひろがった格差と貧困の拡大を、自治体の仕事でただすことです。三宮一極集中に見られる呼び込み型の経済や観光政策に依存するのではなく、神戸の今ある資源と特徴を活かして、くらしやすい地域づくりを神戸の隅々にいきわたらせることに全力をそそぐべきです。
日本共産党神戸市会議員団は、神戸に住み、神戸で働き、神戸で子育てする住民を一番に大切するあたたかい市政への転換をもとめ、全力でがんばります。
小学校給食の内容充実は公費負担で(一般質問:西)
2016年12月25日
小学校給食の内容充実は公費負担で
子ども医療費の無料化
西ただす議員が一般質問
12月6日に開かれた神戸市定例市議会本会議で、日本共産党議員団から西ただす議員、林まさひと両議員が一般質問に立ち、久元喜造市長の政治姿勢をただしました。
小学校給食費の値上げ保護者負担やめよ
教育委員会は、来年度より小学校給食費の月々の金額を3900円から4400円に引き上げる計画となっています。
これに対し「市長は子育て応援と言うが、逆行したことをやっているのではないか」「市の財政を入れてほしい」など、給食費の引き上げに多くの父母が反対しています。10月の本会議の場で久元市長も「教育委員会は、PTAをはじめ保護者の皆さんのご意見を十分きいたうえで検討してほしい」と答弁しています。小学校の先生からも「給食の充実は大切」「市の財政で応援してもらえば助かる」との意見が出されています。
西議員は「久元市長が皆さんの意見を聞いてと言うのならば、給食の充実は、保護者への負担ではなく、市の財政を使って行うべき」とただしました。
選挙公約どおり医療費無料化を
久元市長は「子どもの医療費」について「多くの自治体で無料化されているが、いわゆる『コンビニ受診』や医療の疲弊が起こるかもしれないという点も踏まえ、慎重に考えたい」と神戸新聞に答えていました。しかし、こども家庭局の審査で局長は「コンビニ受診が原因で医療費が上がったとの確認はできていない」という答弁をしています。
西議員は「はやく無料化を進めてほしい」との声にこたえるべきで「久元市長は市長選挙で表明された通り中学校卒業までの子どもの医療費の無料化を行うべき」と強く求めました。
◇
答弁:久元喜造市長らは「子ども・子育ての環境を改善する重要な取組みと考えている」「就任以来、毎年度拡充してきている」として無料化に大きく近づいているとし、これをさらに拡充するかは、平成29年度の予算編成過程で考えたいとしました。
◇
西議員は「段階的な拡充の成果を聞いていない」「無料化するのかしないのかを聞いている」公約違反ではないかと市長に迫りました。久元市長は「公約を約束したときは、私は市役所の外にいた」「就任後、実際の事務事業を聞き考え直さなければならないものもある」などと答えました。
六甲アイランドで安心して子育てできる環境を
六甲アイランドでは、ワールドラグビー場跡地へマンションが建設されました。その戸数は1200戸にのぼります。新たに子育て世帯層が移り住んでいます。しかし、「六甲アイランド内の保育園への入所は難しい」などの状況が生まれており、子育て環境の整備が求められています。西議員は「実態に応じて認可保育所を建設すべき」と求めました。
渦森会館について
みなと総局は、地域コミュニティーの重要な施設である渦森会館を耐震改修したあと、運営は地域住民にまかせる「自主管理」方式で進めようとしています。
住民からは「高齢化も進み、自主管理は難しい」との声が上がっています。西議員は、他の地域で聞いた「会館の運営は難しい」との声を紹介。「そもそもニュータウンの開発は、神戸市が進めてきた施策である」として、今後も「OMこうべ」が管理運営を引き続き行うべきとしました。
安心して住み続けることができるまちづくり(議案質疑:赤田)
2016年12月18日
安心して住み続けることができるまちづくり
養護学校の存続を
赤田かつのり議員が議案質疑
神戸市定例市議会本会議が11月28日に開かれ、日本共産党議員団を代表して赤田かつのり議員が議案質疑に立ち市営東多聞台住宅建替事業、垂水区にある養護学校の廃止について久元喜造市長らの見解をただしました。
市営東多聞台住宅建替事業について
神戸市は約74億9500万円かけて、32棟の市営東多聞台住宅(垂水区学が丘)を、高層2棟に削減集約し、削減で生まれた土地を分譲住宅用地として、民間事業者へ12億5900万円で売却しようとしています。戸数が806戸から425戸に半減してしまいます。
建て替え工事の期間中、住民の中には他の住宅に仮移転しなければならず、「2度の引っ越しはできない」と別の地域へ転居される方が多く生まれています。事業が着手から1年半余りで、すでに約100世帯も減少し、入居世帯は377世帯まで減っています。
神戸市の建て替え事業が、これまで地域で培ってきた住民同士のつながりを崩すことに拍車をかけていると言わざるを得ません。
赤田議員は「引越費などいろいろな理由で建て替え計画についていけない人もいる」「ついていけない住民を外へ締め出し、地域外から若年世帯を呼び込むというのは、まちづくりとはいえない」と批判しました。
若い世代からお年寄りまで、みんながいきいきと交流しながら、健康に安心して暮らせるまちづくりを目標とするのならば、戸数の削減ではなく、もともとの管理戸数を確保して整備するべきとただしました。
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答弁:質問に対し、鳥居聡副市長は「市営住宅に求められている役割を果すため、第二次市営住宅マネージメント計画として計画的な再編と改修に取り組んでいる」「建替え後も引続き入居を希望する人の戸数は確保している」「余ってくる余剰地をまちづくりのために利用する」などと答えました。
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赤田議員は「丁寧な対応をしていると言うが疑問が残る」「いままで住んでいた人が離れ、これまでに培ってきたものが崩されている、そこに対する責任が聞こえてこない」と批判しました。
養護学校の廃止について
神戸市は、4月から知肢併置の「いぶき明生支援学校(仮称)」の開校とともに、肢体不自由児の垂水養護学校と知的障がい児の青陽西養護学校の廃止条例案を提出しました。
両校は立地条件が良く、質の高い教育実践を行い地域に貢献してきました。両校が垂水区から西区に移転統合すれば、子どもたちは、遠距離通学を余儀なくされ、300人規模の学校で学ぶことになります。また、垂水区から養護学校がなくなることで、これからの子育て世代・障がいをもつ子どもたちにとっても大きな負担になります。
赤田議員は「垂水区に養護学校が残るなら、垂水区で学びたいと願う子どもたちや保護者の願いに、神戸市は応えるべき」「近くに学校があって、障がいをもつ子どもたちを地域で育てることが大切」としました。2つの養護学校を廃止する計画を撤回し、垂水区に養護学校を存続すべきと求めました。
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答弁:質問に対し、雪村新之助教育長は「垂水養護学校と青陽西養護学校は耐震化が必要と判定されている」「現地または移転建て替えが考えられるが、工事期間中の騒音振動、短期間に2度も移転するなどを考慮すると児童生徒への負担が少ない移転建て替えをすることにした」などと答えました。
所得税法第56条廃止を求める意見書を(請願討論:山本)
2016年12月18日
所得税法第56条廃止を求める意見書を
山本じゅんじ議員が請願討論
12月5日に開かれた神戸市議会定例本会議で山本議員は、所得税法第56条の廃止を要請する意見書、保育・教育予算を大幅に増額することを求める請願の採択を求めて討論をおこないました。
所得税法第56条廃止を
所得税法56条は、個人事業主から配偶者や子供など家族従業者へ支払われる給料(賃金)を、当該事業の必要経費と認めず、その給料を含めた個人事業主の事業所得として課税対象とするものです。
山本議員は「この所得税法第56条は、戦前の家父長制の名残を残した税制」「個人の尊重や法の下の平等、財産権などをうたった憲法の理念に反する」として「各方面から廃止を求める声が上がっている」としました。また国際的にも廃止が求められており、本請願を採択し当議会としてもぜひ意見書をあげるべきとしました。
保育・教育予算の増額を
今年4月1日の段階で保育所に入所できなかったのは745人です。山本議員は「受け皿施設の確保は大きな問題で、圧倒的に認可保育所が不足している」と指摘。保護者の声に応えて認可保育所を増やすべきとしました。また保育労働者は、子どもの成長・発達に積極的にかかわる専門家であり、能力や意欲を生かして働き続けられるためにも環境整備が急務。保育士や学童保育の指導員の処遇改善が必要としています。
神戸市が本当の意味で安心して子育てできる環境整備を行うことを求め、請願の採択を求めました。
市営住宅の削減やめよ(反対討論:今井)
2016年12月18日
市営住宅の削減やめよ
今井まさこ議員が反対討論
12月5日に開かれた神戸市議会定例本会議で今井議員は、市営東多聞台住宅建替事業での土地売却、神戸市立東灘図書館等の指定管理、養護学校の統合と移転に関する議案に対して反対討論をおこないました。
東多聞台住宅建替事業について
市営東多聞台住宅建替事業は、PFI事業で、住宅を解体し、高層住宅2棟に集約し、建設された住宅を約74億9500万円で購入しようとするものです。東多聞台住宅の住民は多くが高齢者で、住宅建て替えについていけない住民は、もうすでに転居しており、建て替えによってコミュニテーが破壊されようとしています。また2棟に集約した後の土地を、「余剰地」と称して民間に売却しようとしています。今井議員は「戸数を減らしてできた土地は余剰地ではない」として「若い人も、高齢者も入居資格のある希望者すべてが入居できるようにするべき」「計画を見直し現戸数の確保」を求めました。
東灘図書館等の指定管理について
神戸市立東灘図書館等の指定管理について、今井議員は「図書館の管理運営を民間企業に丸投げするもの」と批判しました。公立図書館は住民の知る権利や学習権を保障する公的施設です。図書館では司書の役割が重要だが、多くの司書は非正規雇用です。今井議員は「司書の専門性の蓄積が危うくなり、図書館に指定管理者制度を適用することはサービスの後退につながる」「図書館の指定管理者制度を見直し直営に戻すべき」としました。
垂水養護学校と青陽西養護学校の統合について
垂水区にある肢体不自由児の垂水養護学校と、知的障害児の青陽西養護学校の、2つの養護学校を統合し、西区井吹台に移転させる議案に対して討論。生徒のなかには通学の負担が大きくなり、保護者から心配の声が上がっています。また特別支援学校において、ふさわしいと言われる児童生徒数を超えることになります。今井議員は「住み慣れた地元の特別支援学校で、良好な環境で教育が受けられるようにすべき」として「提案されている2つの養護学校は存続すべき」としました。
都心・三宮再整備による中央区壊しやめよ(一般質問:大前)
2016年11月13日
都心・三宮再整備による中央区壊しやめよ
区役所、文化センターは現地で存続を
大前まさひろ議員が一般質問
10月27日に神戸市議会がひらかれ、日本共産党の大前まさひろ議員が、三宮一極集中の再整備にともなう中央区役所の移転、葺合文化センターの建て替え、元町高架通商店街の存続、保育士の処遇改善について質問しました。
神戸市は、三宮駅周辺地区の「再整備基本構想」のなかで、雲井通5・6丁目の1.8ヘクタールの土地に中長距離のバスターミナルを集約し整備しようとしています。
地権者に示された整備案では、商業業務施設をそなえる隣地のミント神戸の高さをしのぐ超高層ビルが計画されています。
久元喜造市長は、バスターミナルの整備予定地から、いまある中央区役所、三宮図書館、勤労会館、青少年会館を移転させると表明しています。
中央区役所が5月に区民に対しておこなった「中央区のまちづくりに関するアンケート調査」では、バスターミナルの整備や区役所の移転方針は示さないまま、「区役所の場所について最も優先するものは何ですか」と設問。その結果6割の区民が、「駅やバス停などに近い三宮周辺」と回答しています。
大前議員は、中央区民の意向にそうならば、区役所移転はあり得ないとして、移転計画の撤回を市長に求めました。
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答弁:久元喜造市長は「三宮再開発は、共産党議員団から、駅前再開発をして神戸経済活性化を図るときめつけてこられたが、そうではない」「三宮で分散しているバスターミナルを集約して交通利便性を高めるためだ」「バスターミナルの建設に伴って、区役所、青少年会館、三宮図書館の移転が必要になる」「三宮再整備構想では、区役所をどこに移転するか議論が深まっていない。議論が深まれば、こういう移転先が考えられるのではないかとお示ししたい」などと答弁しました。
葺合文化センター
現地で建替え存続を
葺合文化センターは、老朽化が進んでいることから、本館を取り壊し、会議室など本館機能は、新神戸駅前の神戸芸術センターに暫定移転されています。
本館の取り壊しの決定について、利用者などから「意見をほとんど聞いてくれなかった。気づいたら暫定移転していた」「神戸芸術センターは防音設備が悪く、タクシーで生田文化会館まで行って使っている」などの意見が出ています。しかし、神戸市は、取り壊した本館跡地は「別館、大ホール、児童館含め3000㎡の市街地に残る貴重な土地となるため、神戸市トータルとして活用について考えていきたい」などと現地での再建をしようとしていません。
大前議員は、利用者は現地から葺合文化センターがなくなるなど一度も聞かされていないと指摘。葺合文化センターは元の場所に再建すべきと求めました。
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答弁:玉田敏郎副市長は「隣接する福祉関係の施設も建設後かなりたっている。この地域全体で検討したい」「文化センターの機能をどうするかも含めて決めていきたい」などと答弁しました。
◇
大前議員は、中央区役所も区民の声を聴かずに移転が決められた。葺合文化センターも声を聴かずに暫定移転される。中央区民はどれだけ我慢すればいいのかと批判しました。
モトコー商店街存続へ
JR西日本に契約更新求めよ
元町高架通商店街(モトコー)をJR西日本が立ち退きを迫っている問題を質問。
神戸市は10月13日の総括質疑で、岡口憲義副市長が「地元に耐震工事は必要ないというあらぬ誤解や混乱が生じぬようにJRに要請する」と地元に問題があるかのように答弁しています。しかし、モトコーが国の耐震基準をすでにクリアしていることをJR側が隠して、耐震補強を理由に退去を求めるなど、不誠実な対応で、誤解や混乱を招いてきたのはJR西日本です。
モトコーを守る会から神戸市議会に出された陳情でも「振興組合宛の内容証明郵便で、あたかもモトコーが南海・東南海地震に耐えられない非常に危険な状態であるかのような説明をおこなってきた」と指摘され、振興組合員にも「JRには、一から出直してほしい」と白紙撤回の意見がひろがっています。
大前議員は、神戸市がJR西日本に立ち退き要求の白紙撤回を求め、契約を更新して共通の土台でモトコーの活性化の議論ができるようにすべきと求めました。
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答弁:岡口副市長は「振興組合の勉強会の詳細はまだ報告を聞いていないが、振興組合は工事の必要性は理解している」「振興組合と神戸市の要請で開催されることとなった全体説明会は、できるだけ広い方々、地元の方に入っていただけるよう要請している」「(借地借家法にもとづく契約の更新は)個々契約なので、必要であれば司法の場で判断いただくことになる。こうした鉄道事業者の工事の判例は出ている」などと答弁しました。
保育士の処遇改善を
市独自の助成制度の拡充を
待機児童問題が社会問題となる中、神戸市でも認可保育所の増設や保育士不足の解消が早急の課題となっています。
保育士は高い専門性と責任が伴う職業といわれていますが、賃金があまりに低いため保育士の成り手が不足しています。
大前議員は、ある認可保育所に勤める2年目の保育士の実例を紹介。定時で帰れることはほとんどなく、休憩時間も給食を食べる間の20分程度しかなく、時には児童をおんぶしながら食べることもあります。給料は手取りで14万程度。若い保育士がどんどんやめていくとのことです。
大前議員は、公立と民間の給与の差額解消のために実施されている処遇改善補助の抜本的増額を行い、神戸市独自の努力で保育士不足の解消をすすめることを求めました。
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答弁:玉田副市長は「国の統計調査でも、全職種平均と比べ月額11万円の差がある。国に対して大幅な改善の財政措置をもとめており、国で処遇改善されることを願い、長く働いていただくことができるよう、どう対策をとっていけばいいか努力したい」と答弁しました。
三宮再開発は、神戸のバランスとれた成長を阻害する「不動産バブル」の再来をねらう本計画は中止を(総括質疑:大かわら)
2016年11月06日
大かわら鈴子議員が総括質疑
10月13日に神戸市議会決算特別委員会の市長総括質疑がおこなわれ、日本共産党の大かわら鈴子議員が、三宮一極集中の再整備、元町高架通商店街の存続、小学校給食費の値上げ、神戸空港の運営権売却について質疑しました。
神戸市は、三宮駅周辺45haについて、「特定都市再生緊急整備地域」に申請し、三ノ宮駅周辺に商業業務機能の集積を計画しています。「特定都市」制度は国際競争力の強化に特化して、大企業に税制支援をおこなうものです。
これまでの「緊急整備事業」でミント神戸を整備して10年たちますが、神戸市は、「経済効果に関する調査は行っていない(鳥居副市長答弁)」としています。
大かわら鈴子議員は「中央区役所をどかしてまで、三宮に巨大バスターミナルと商業施設を整備することで、神戸市経済に好循環が生まれるとした客観的根拠は何か」と質しました。
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答弁:鳥居聡副市長は「三宮の地価が上昇している。これは再整備へ向けた期待感と、三宮が都心として値打ちがあるということの表れだ。様々な企業が参入し、人も流入し、店ができることで税収効果が期待される。それが神戸市全体への発展へつながる」と答弁しました。
三宮再開発は国家戦略
「地域バランス」は主眼でない
「特定都市再生緊急整備地域」について、都市再生を所管する国土交通省の検討委員会が昨年8月にまとめた「大都市戦略」では「大都市は、その集積のメリットを活かしつつ、世界中からヒト・モノ・カネ・情報を呼び込むことで、わが国経済の成長のエンジン(国際経済戦略都市)となることが期待されている」「従来のような圏域内・国内の地域バランス構造に主眼を置く性格を乗り越え、地方を含めたわが国経済を牽引していく『国家戦略』が求められる」と書かれています。
大かわら議員は、「三宮再開発を国の言うようにすすめれば、神戸の地域バランスが破壊されることになるのではないか」と破たんしたトリクルダウンや不動産バブル呼び込みを期待する市長の姿勢を批判しました。
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答弁:久元市長は答弁で、「トリクルダウンという言葉は、私は使ったことはない」「神戸全体のバランス良い街づくりを様々な施策と組み合わせて経済発展をはかっていく」「三宮再整備は、神戸市の主体的な判断である」として国の報告書に触れることができませんでした。
三宮の設計図まで国いいなり
公的不動産(区役所)の移転は国の処方箋
大かわら議員は、「大都市戦略」に三宮再整備計画の青写真が描かれていると指摘。「大都市戦略」の「具体的方策」に「大都市都心部の国際競争力の強化等を図るため、地権者等の合意形成の促進等に向け、公的不動産(PRE)を種地として活用した連鎖的な事業の推進を図るとともに、大規模で優良な民間都市開発の呼び込みに向け、細分化された土地を集約・整形し、一体的な敷地として活用する大街区化等を推進すべきである。あわせて、道路の上空利用、交通アクセスの強化等を推進すべきである」と書かれています。
大かわら議員は、「公共不動産を種地として活用」は「中央区役所などの移転」、「細分化された土地の大街区化」は「1.8ha必要とした巨大なバスターミナル」とぴたりと符合すると指摘。国の大号令に乗ってアベノミクス・成長戦略のために住民の福祉を切り捨てようとしていると批判しました。
モトコー商店側の存続求めよ
JR西日本の不誠実な対応は明らか
JR元町駅から神戸駅にいたる高架にある元町高架通商店街(モトコー)。JR西日本は商店主と神戸市に対して、「耐震化工事」を最大の理由として契約更新を拒絶し退去を求めてきました。しかし、商店主と支援者でつくるモトコーを守る会が、日本共産党国会議員団の堀内照文室を通じて、国土交通省に求めた資料でモトコーは「国土交通省の耐震省令に基づく安全基準を満たしている」ことが明らかになりました。また決算特別委員会の消防局審査で日本共産党の質問に、消防局からも「消防法上問題はみつかっていない」との答弁がありました。商店主からは「JR西日本に騙されていた」との意見があがっています。
大かわら議員は、商店街の立場に立って、リニューアル計画と退去の白紙撤回。契約更新をJR西日本に求めるよう迫りました。
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答弁:岡口憲義副市長は「商店街振興組合はJR西日本の独自基準に基づくものであることを承知の上で、耐震補強工事の必要性については一定理解を示されているが、改めて説明がほしいという声もいただいているので、対応をJR西日本に要請している」と答弁しました。
小学校給食費値上げ
補助制度創設し負担増やめよ
神戸市教育委員会が設置した「小学校給食・食育推進委員会」は小学校給食費の現行3900円から4400円に値上げを答申しています。
しかし、全国的には、東京都の特別区などをふくめ2割の自治体が無料化を含め何らかの給食費補助制度を創設しています(2015年全教調査)。
大かわら議員は、小学校給食の充実は保護者負担ではなく、神戸市が子育て支援として行うべきと補助制度の創設を求めました。
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答弁:久元市長らは「PTAをはじめ、保護者の皆さんのご意見を十分聞いたうえで、最終的には来年度予算の中で方針をだしたい」と答弁しました。
神戸空港の運営権売却
借金は市民に儲けは企業に
神戸市は10月11日、神戸空港の運営権売却(コンセッション)の募集要項を発表しました。42年間の契約で神戸市に支払われる価格は176億円を最低価格としています。市長は「42年間の契約後も52億円の借金が残ることが想定される」としています。
大かわら議員は、空港ができて半世紀たった後も莫大な借金を市民負担としてのこし、ほんの一握りのもうけを民間大企業に渡そうとしているとして、運営権売却の中止を求めました。
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答弁:岡口副市長は「運営権の対価は、内閣府のガイドラインに沿ったもの」「(空港の負債)は、空港からの収入で償還していくことに変わりなく、市民負担は生じない」と答弁しました。
住民の知らぬまに区役所・文化センター移転すすめるな(市民参画推進局:赤田)
2016年11月06日
決算特別委員会審査から
住民の知らぬまに区役所・文化センター移転すすめるな
市民参画推進局審査で赤田議員
質疑項目
1.戦災の記憶の発信
2.DV対策と被害者支援
3.区役所職員体制の充実
4.葺合文化センター改修
5.中央区役所と三宮勤労会館
10月6日に市民参画推進局審査がおこなわれ、日本共産党の赤田かつのり議員が質疑しました。
都心・三宮の再整備基本構想で、駅前にバスターミナルと超高層商業ビルが計画されています。その予定地にある中央区役所と勤労会館の移転が表明されています。
赤田議員は、「一体どこに移転しようとしているのか、場所によっては市民サービスが低下するのではないか」とただし、区民の意見を聞き、住民の立場に立って現地でひきつづき運営することを求めました。
また中央区葺合文化センターも現在改修をおこなっています。大ホールについては耐震工事後も使用が開始されましたが、会議室や教室は新神戸駅前にある芸術センターに5年期限で暫定移転されています。
赤田議員は、会議室などは、地域住民の生活文化の交流や芸術文化活動に使われていることから、現地での再建をするよう求めました。
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答弁:岸田泰行市民参画推進局長らは「三宮再整備は全市的、全庁的な判断で進められるが、構想会議やまちづくり会議で、住宅都市局が説明して、(市民に)一定理解していただいている」「区役所として継続的安定的サービスが一番大事だ」「サービスが低下するかどうかは、移転場所も何もわからないので答えられない」「(葺合文化センター)の跡地は、3000㎡をこえる市街地での貴重な土地であるため、全市的にどう活用するか検討したい」と答弁しました。
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赤田議員は、「地域の人の聞き取りをしたが葺合文化センターが今後どうなるかわからないと不安がっている」「中央区役所前でアンケートをとっても、区役所や図書館、勤労会館が移転されようとしていることをほとんどの方が知らない、知らせると反対である」と指摘。住民の知らないところで移転が決められている、まったく逆立ちした市政運営だと批判しました。
小学校給食の値上げやめよ(教育委員会:大前)
2016年10月30日
決算特別委員会審査から
小学校給食の値上げやめよ
教育委員会審査で大前議員
質疑項目
1.いじめ対策と少人数学級
2.中学校給食
3.小学校給食の値上げ
4.就学援助
5.三宮図書館移転
10月4日に開かれた、教育委員会審査で日本共産党の大前まさひろ議員が質疑にたちました。
神戸市の中学校給食は、異物混入・衛生管理基準違反に伴って業者変更を余儀なくされ、このたび大阪市、姫路市のデリバリー給食を実施している業者と加古川市の事業者への委託がきまりました。大阪市は「小学校の給食室等既存施設の活用により、親子方式を中心に自校調理方式を組み合わせた学校調理方式に移行する」としてデリバリー方式を見直すこととしています。姫路市も同様です。
大前議員は、「デリバリー方式では限界があるというのが他都市の結論であるとして、神戸市だけ固執するのをやめ、小学校と同じ給食に変更すべき」と求めました。
9月に開かれた小学校給食・食育推進委員会で給食費が月500円値上げされることが議論されました。昭和60年から4回給食費が改定されていますが、過去最高額の値上げです。
大前議員は「子どもの貧困が社会問題となり、市民の収入と消費が減っている現状で値上げをするべきではない」としました。
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答弁:馳川潤也健康教育担当部長は「(中学校給食は)デリバリー方式を前提として、民間事業者の連絡会も立ち上げており、アンケートも実施してよろこばれる給食にしたい」「センター方式は、中長期的な検討課題としたい」と答弁。小学校給食費については「推進会議から意見書が出されると聞いており、望ましい給食内容と費用の在り方、実施時期をまとめたい」と答弁しました。