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トピックス

地方自治の観点で地域と経済を守る施策を(代表質疑:味口)

2016年03月06日

地方自治の観点で地域と経済を守る施策を
上からの「地方創生」では、市民福祉の向上につながらない

2月25日に開かれた神戸市議会本会議で日本共産党議員団を代表して大かわら鈴子、味口としゆき両議員が代表質疑に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。大かわら鈴子議員は、大型プロジェクト・「成長産業」優先のやり方の見直し、行財政改革2020、借上住宅問題を取り上げました。味口としゆき議員は、三宮一極集中の再開発にともなう公共施設移転の問題、公共施設の削減と縮小、中小企業支援のあり方、中学校給食の問題を取り上げました。

 

平成28年度予算編成にあたって、久元市長は「必要な施策を厳選のうえ大胆に計上する」としています。三宮一極集中の「都心の再生」を筆頭に大型プロジェクトを展開する一方で「やめる勇気を持って事務事業の見直しを積極的に行いました」と、市民サービスや公共施設の削減を打ち出しています。
味口議員は「国の『地方創生』戦略に追随した、市民不在の予算編成だ」と批判しました。

 

味口としゆき議員が代表質疑

三宮一極集中の再開発と移転される公共施設について

三宮一極集中の再開発でバスターミナル整備のために、中央区役所や三宮勤労会館・図書館などの移転が決まったものとして強行しようとしています。また、市役所「2号館をはじめとした市役所本庁舎のあり方」の議論もはじめるとしています。
味口議員は「中央区役所や三宮勤労会館・図書館が、今後どうなるのか、市民や中央区民がまったく分からないまま、移転計画だけが先行している」として「市民からは懸念の声があがっている」としました。公共施設は市民のもの、市民の共有財産で市民や区民の納得も合意もないまま、移転をすすめる手法は問題だと指摘しました。

公共施設の削減・縮小について

予算案では、三宮一極集中に市長が熱中する一方で、都心以外の公共施設の削減も計画されています。
味口議員は「『神戸市公共施設等総合管理計画』(素案)では、すべての公共施設等を現在の規模のままでは、機能維持や改善を図っていくことは困難」としており、市民利用施設・学校・市営住宅などの削減・縮小を当然視しているとしました。
予算案では、「小中学校の統廃合」をすすめることが明記され、「第2次市営住宅マネジメント計画 実施計画(第2期)」で市営住宅の総戸数をさらに削減する計画も出ています。計画的開発団地のリノベーションでは「鶴甲・渦森会館の再整備」が掲げられ、管理・運営を地元に移し、市の責任を弱めようとしていると指摘。
味口議員は、人口減少を口実に、市内の公共施設を削減・縮小はやめるべきだと求めました。

中小企業支援の在り方について

予算編成では「ITを活用した新たな起業・創業支援事業などを企画調整局に移管」するとともに、産業振興局を「経済観光局」とするとしています。その内容は「成長産業」とされている航空機・IT・水素・ロボット産業への手厚い支援と、起業・創業支援に特化したものとなっています。
味口議員は「決定的に欠落しているのは、神戸市で長年にわたって商いを行い、現在苦しんでいる既存中小業者の支援である」として「市内企業の企業数で98.7%、雇用者数で76.4%をしめる中小業者の実態は引き続き深刻」と指摘。工業統計では、市内の製造業の事業所数は90年4552から2013年1699へと1/3に激減しています。
味口議員は「この実態を直視するならば、予算の主役を既存の中小業者の直接的な支援に転換すべき」と求めました。

中学校給食の問題について

中学校給食については、本来なら昨年11月から市内82校全校で本格実施となる予定だったものが、東灘区・西区をのぞく中学校で全面停止となっています。安上がりのコストを最優先にした「デリバリー方式」の破たんが、これだけ明瞭になっています。
日本共産党議員団は、各区の中学校を訪問し、先行実施されていた中学校では、「心配していたが、スムーズに開始できた」という声とともに、「喫食率が下がったのは、おかずが冷たいから」「生徒たちには温かいものを食べさせてやりたい」「今の給食では食育は難しい」という声や「小学校のような自校方式が理想的」との声が出されことを紹介。
味口議員は「教育実践、給食の実施を通して、現場の認識とデリバリー方式に固執する教育長の認識に乖離が生まれている」として「現場の声、保護者と生徒の願いにこたえ、デリバリー方式から転換すべき」と求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲

質問に対し久元市長らは、バスターミナル整備の予定地に中央区役所があるが、公共施設の老朽化対策は全国的な課題。今後、具体的に各施設の整備、再配置、統廃合についても市民の意見を聞きプロジェクトチームを設置し進めるとしました。
味口議員は「区役所は、区民にとってどういうものかという基本的な認識が、市長に少しでもあったら、バスターミナルが先に来ないはずだ」「市民からは市長は三宮ばっかりやっていると言われている」「市長が進めているのは上からのマネジメント、上からの地方創生で、住民自治の観点が市長の中では希薄だ」と批判しました。
久元市長は「三宮のことばっかりやっていると言われているのは事実だ。各地域でバランスの良くまちづくりをしていかないといけない」としながら「だからといって三宮や都心の再生は神戸の街全体の成長に重要だ」と答弁しました。
中小企業への支援について岡口副市長は、市内中小企業をとりまく経営環境については、難しい状況があることは認識している。成長分野、新分野への参入の促進。設備投資、資金調達、販路拡大など中小企業の多様なニーズに対応した支援策を総合的に展開しようとしていると答えました。
味口議員は、JR西日本が高架下の「元町高架道商店街(通称モトコー)」の約300店舗を追い出ししようとしている問題を指摘。神戸市はJRの三宮駅の建て替えを「機運」として再整備を支援しようとしているが、まずやらなければならないのはモトコー存続の立場でJRに働きかけることだと求めました。
久元市長は、「(モトコーはJRと契約の話し合いを基本)に対応していきたい。JR三宮駅の建て替えとは関係ない」と答弁しました。
雪村教育長は中学校給食について、安全あんしんの確保が大前提だが、保護者や学校現場から早期再開を望む声が上がっている。早期に給食再開を図るためには、現行方式について課題を検証し改善策を検討したうえで、確実に実践していく必要があると答えました。

 

市民のくらし市民サービスの充実を(一般質問:大前)

2015年12月20日

市民の声を聞く市政に
大前まさひろ議員が一般質問

大前議員は、ブラック企業対策、保育所、三宮再整備、元町有楽名店街移転、駅のバリアフリー化問題を取り上げました。

ブラック企業・ブラックバイト対策を

長時間・過密労働、パワハラなどの「ブラック企業やブラックバイト」が大きな問題となっており、日本共産党は対策を求めてきました。
11月9日に厚生労働省がブラックバイトの調査結果を発表し、約6割もの学生が何らかのトラブルを経験しているとされています。大前議員は「市内の飲食店で雇われ、その日から急に店長にされ、社会保険にいれてもらえず、朝は10時から働き、夜は終電にも乗れず、休んだのは2ヶ月間で2日だけ」という過密労働で体をこわし退職した方の話を紹介。大前議員は「市内の若者たちがおかれている状況を放置することはできない」としました。
また久元市長が本会議で「悩んでいる若者がたくさんいるという実態が市民生活にある」「市政は一切関係ないという姿勢を持つべきではない」「神戸市としてもできることがある」と答えているとして「神戸市はブラック企業やブラックバイト対策をとるよう」に強く迫りました。

全区に認可保育所を

神戸市は子ども・子育て新制度で「小規模保育施設」を中心とした地域型保育事業をすすめてきました。しかし小規模保育施設の子どもたちは、3歳になれば卒園しなければなりません。小規模保育施設に預けられている2歳児は、現在273人で希望通りに預けられる保証はありません。大前議員は「認可保育所に入所できず、やむなく小規模保育施設に入所しただけ。3歳になったら認可保育所に入所できるかが心配」との子育て中の方々の声を紹介。神戸市が小規模保育施設を中心にすすめてきたことの結果がこのような問題を起こしているとして「小規模保育施設よりも、全区に認可保育所を増やすべき」と求めました。

市民不在の移転計画は撤回を

神戸都心の未来の姿「将来ビジョン」、三宮周辺地区の「再整備基本構想」がまとめられました。そのなかにバスターミナルの整備で、種地をつくるために中央区役所、三宮図書館、勤労会館、サンパルが移転されようとしています。先日の議案質疑で副市長は「これから地権者の方々と市役所も入って議論していく」と答えました。大前議員は「今後の議論には区役所や勤労会館の利用者などの市民の声は入っていない」と指摘。「市民不在の移転計画は撤回するべきだ」とただしました。

元町有楽名店街の閉鎖中止を

元町有楽名店街は阪神元町駅の東口と西口をつなぐ通路にあり、長年にわたり親しまれてきました。阪神電鉄は元町有楽名店街を閉鎖し、来年3月までの立ち退きを迫っています。大前議員は名店街の方々からは「出て行けといわれたら、どうやって生活するのか」「何十年も営業してきてなぜいまなのか」と不安と怒りの声が上がっていると訴えました。今年の3月には陳情も出され、署名は1万6000筆に達しています。神戸市も「産業振興局としても何ができ得るのかということを改めて考えたい」と答えましたが、状況は改善されていないことを指摘。神戸市として「阪神電鉄に有楽名店街を残すよう強く要望すべきだ」と求めました。

阪急春日野道駅、阪急花隈駅、阪神西元町駅にエレベータを

平成18年に「高齢者・障害者等の移動の円滑化の促進に関する法律」が制定され、全国で駅のバリアフリー化が進んでいます。しかし、平成32年度までにバリアフリー化することとなっているものの、未だに9駅のバリアフリー化ができていません。
大前議員は「中央区では阪急春日野道駅、花隈駅、阪神西元町駅にエレベータがなく、利用者から不便だとの声が上がっている」としました。保健福祉局長は日本共産党の福祉環境委員会での質問に「阪急春日野道駅については、住宅都市局や建設局を巻き込んで、プロジェクトチームの方式で対応を検討していく用意はある」と答えていました。この3つの駅に早く整備するように神戸市が阪急、阪神に要請するべきだと求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲

質問に対し久元市長らは、「(ブラック企業対策)問題がある働き方が社会問題になっていることは認識している」「事業者への立入り、是正勧告などの労働関係法令の遵守に関しては監督、指導権限は国の管轄」などと答えました。大前議員は「神戸市は国と県の管轄として、何もしていない」と厳しく批判しました。久元市長は「改善すべき点があれば、他都市の事例も参考に、必要な対策を今後、考えていけばよい」などとしました。

「(保育所)仕事と育児の両立、待機児童の解消が求められていることから最重要課題」「さまざまな施設や事業を活用して待機児童の解消を目指している」などとしながら、小規模保育施設卒園後の受け皿については「国の新制度導入では、5年間の経過措置が設けられており、その間で卒園後の受け皿は考えていきたい」などと答えました。

「(三宮再整備)神戸の活性化に不可欠」「中央区役所とミント神戸を一体的に利用したバスターミナルを新たに整備する」「区役所や図書館は市民サービスの拠点であり、いろいろな点に配慮し総合的に検討していく」などと答えました。サンパルには、移転など再整備の内容を知らないで商売をしている方々がいます。大前議員は「地権者と話もせずに計画を進めるのは乱暴すぎる」と批判しました。これに対して鳥居副市長は「まだ計画中でサンパルが全てバスターミナルになるかは検討しないと分からない」「地権者の方々には、これから話をする」としました。

「(元町有楽名店街)産業振興局から既存の補助制度の活用方法や情報提供をおこない、具体的な支援をおこなっている」などとしました。鉄道業者には「元町有楽名店街に対して丁寧な協議を進めるよう何度も要請した」「必要に応じて両者のパイプ役としての役割をはたす」などと答えました。

「(駅のバリアフリー化)住民にとって最寄り駅のバリアフリー化は、切実な要望だと認識しており、毎年、鉄道事業者を訪問して要望している」「阪急春日野、花隈、阪神西元町駅は重点要望駅として繰り返し強く要望しているが、最終的には鉄道事業者の経営判断となる」などと答えました。

 

市民のくらし守る政策を(一般質問:松本)

2015年12月20日

生活を直接応援する事業が求められている
松本のり子議員が一般質問

神戸市定例市議会の本会議が12月7日にひらかれ、日本共産党議員団から松本のり子、大前まさひろ両議員が一般質問に立ち、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。
松本議員は、予算編成方針、先端医療振興財団、こどもの医療費無料化、中学校給食、政務活動費の不正問題を取り上げました。

市民生活の直接応援を

8月に兵庫労働局が発表した兵庫県内の有効求人倍率は1倍となりましたが、正社員に限った有効求人倍率は0.57倍にとどまっています。県内の9月末の高校生就職内定率は63%で市内中小企業の倒産は増加傾向です。国の社会保障制度が改悪されています。松本議員は「自治体として市民生活を直接応援する事業が強く求められている」と訴えました。
11月に発表された予算編成方針では、財政の見通しが引き続き厳しい状況にあるとして各部局の行っている継続事業については5%削減するか、削減出来ない事業については他の事業の廃止や見直しなどで財源を工面することを求めています。
松本議員は「市民の暮らしが、ますます大変になっている時に市民生活にかかる部分の5%削減はするべきではない」と求めました。

医療産業都市構想への市税投入は中止を

神戸市は医療産業都市構想にこれまで2052億円もつぎ込んでいます。「京」コンピューターをふくめると3600億円という莫大な金額です。神戸市は、同構想の中核拠点である「先端医療振興財団」に毎年15億円の市税を出えん金として出しています。松本議員は、出えん金の大半は、人件費と機器のリース代で赤字の穴埋めにあてられていることを指摘。平成12年度からこれまで15年間にわたり毎年多額の金額を財団につぎ込んできたとして「出えん金は中止すべき」と求めました。

早急にこどもの医療費無料化を

こども医療費の無料化は、国の制度化を待っていたら、いつになるかわからないと全国の多くの自治体が独自に行っています。
神戸市は、中学校卒業までの子どもの医療費助成については、久元市政1年目に1医療機関500円、2年目が2歳までの乳幼児の所得制限を撤廃しました。
松本議員は「急な発熱で我が子を病院に連れて行く時、お財布の中身が気になる」「ぜひ無料にしてほしい」と子育て中の方からの声を紹介。先日の常任委員会で局長が「市長も必要性は認識しておられる」「我々としては制度を拡充するにあたっては受診動向の状況を含めた材料を市長が判断できるようにお示しする」と答弁したことを指摘。松本議員は「市長公約」だとして「受診動向の判断は関係ない」としました。子どもの医療費の無料化を早急に行うように求めました。

安全・安心な中学校給食を

昨年11月から実施された給食は、衛生管理基準違反で1社が契約解除となり、東灘区、西区以外の7行政区の中学校で給食がストップしたままです。今回の問題で明らかになった事は、民間業者によるデリバリー方式では、学校給食における「食品衛生管理基準」である健康に関する責任が守られる保証がないということです。
教育委員会は11月30日に検証のための第1回目の有識者会議を開きました。その会議のなかで「衛生管理基準違反で契約解除」したことの説明が一切なかったため、松本議員が委員会でそのことを指摘すると「申し訳なかった」との答弁だったことを指摘。2回目の検証委員会では「衛生管理基準違反の説明をするべき」とただしました。
また松本議員は、文科省は給食について「食育基本法・学校給食法の中で、また新たに設けられた栄養教諭制度をきちんとリンクさせるのが本来の給食のあり方」だと明確にしているとし「食育基本法の理念で検証委員会を開き、デリバリー方式そのものを考え直すべき」と求めました。

政務活動費市長は告訴を

旧「自民党神戸」市会議員団による政務活動費の不正使用が発覚して半年がたち、不正額は3447万円にのぼっています。議会は10月に旧自民党神戸の会派に返済を求め、兵庫県警に刑事告発も行っています。しかし、県警は不正が明らかになっているにもかかわらず、いまだ受理していません。
政務活動費については、収支報告書や領収書の提出、経理帳簿の会派保管、領収書等の整理保管が会派に義務付けられています。松本議員は、政務活動費としての支出で不正が起きた場合は「市長が適正か否かを調査することは議会の自立性を侵害するものではない」としました。
市長は不正使用された金額の返還請求ならびに刑事告訴をすべきと求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲

質問に対し久元市長らは「(予算編成方針)4年連続で財源対策に依存することなく実質収支の黒字を確保した」としながら、個人市民税、法人市民税の伸び率が政令指定都市の中では最低で「神戸市の税収構造は脆弱である」として「予算編成にあたり、新たな財源の確保など歳入確保に積極的に取組む」「各局が自由で大胆な発想で神戸2020ビジョン、神戸創生戦略を推進する」などと答え、市政運営では常に市民福祉の向上を最優先に取組んでおり「予算編成方針で市民生活に関わるサービスが5%削減されることはない」と答えました。

「(先端医療振興財団)24年度に医療産業都市における経済効果を推計すると年間1251億、税収が45億、雇用者数7100人となっている」「神戸市の活性化に貢献しており、新しい医療に対しての成果をあげている」「収益性の低い先端医療や研究開発事業を実施しているため収支均衡をはかるのは難しい」として、先端医療振興財団に引き続き一定額の支援は必要と答えました。

「(こどもの医療費無料化)中学3年生まで500円で、3歳未満児は全て無料化を実施している」「今後の拡充は、制度改正にともなう受診動向の変化などを検証し、財政状況も考え毎年度の予算編成のなかで検討していきたい」と答えました。

「(中学校給食)民間業者の施設で調理などを行うことから、安全安心の給食を提供するためには、衛生管理が非常に大切なことは十分認識している」「現在、第三者を含めた有識者会議を設置し、これまでの事業者への衛生管理指導などについても検証・検討を行う予定」「今回の問題は、事業者の衛生管理の問題と市の業者指導の徹底に課題があったと考えており、実施方式とは分けて検討するものと考えている」などと答えました。

政務活動費について久元市長は「政務活動費の問題が、神戸市会に対する市民の信頼を揺るがす事態となったことは誠に遺憾」「会派として年内に全額返還すると議長より報告を受けている」とし、告訴については「既に検討会の委員全員を告発人として刑事告発がされている」「市長として告訴する必要はないと考えている」などと答えました。

 

認可保育所を増やして(請願討論:今井)

2015年12月13日

今井議員請願採択主張

今井議員は、「神戸市の保育・教育予算の増額」と「所得税法56条の廃止を求める意見書の提出」を求める請願の採択を求めて討論をおこないました。
神戸市は保育所建設にかかる費用よりも安上がりの「小規模保育所」をふやし、待機児童を減らそうとしています。多くの保護者は3歳になったとき、1から保育所探しをしなければならない小規模保育所よりも、就学前まで一貫して預けることのできる認可保育所への入所を望んでいます。今井議員は「すべての行政区に認可保育所を抜本的に増やし、安心して子育てできる街・神戸」になるよう、根本的な対策をたてるのは当然だとして、採択を求めました。
個人事業者の家族の働き分を認めず、一般の給与にあたる、控除額を配偶者で年間86万円、配偶者以外の親族では、年間50万円と規定しています。夫とともに事業を支える妻や事業を受け継ぎたいと頑張る子どもの労働時間を考えると、これでは兵庫県の最低賃金にさえ届かない金額であることは明らかです。
よそで働けば給与が認められるのに、夫婦、家族で働けば働き分が認められないという矛盾は国税庁でも説明できません。今井議員は「56条の廃止は、神戸市の経済の中心である中小企業などの発展に大いに寄与するもの」として採択を求めました。

 

安心できる中学校給食に改善を 「シーパスワン」神戸高速にも拡充を(一般質問:朝倉)

2015年11月15日

朝倉えつ子議員が一般質問

10月27日に開かれた神戸市議会定例本会議で、日本共産党議員団から朝倉えつ子議員が一般質問に立ち、学校給食の異物混入問題、子どもたちの発達相談窓口の体制、障がい者のグループホーム、シーパスワンの改善、北区役所跡地利用、政務活動費問題などを取り上げました。

中学校給食の異物混入

神戸市は、中学校給食を受注していた2社のうち、1社との契約を衛生管理基準違反などを理由に解除。その結果、東灘、西区を除く中学校で給食が届かない事態となっています。
10月16日、日本共産党は教育委員会にたいして「給食中断という事態の緊急対応」「実施方式の見直しなど根本的な対策」などについて申し入れました。その際、教育委員会は、お詫びするとしながらも「対策はこれから検討する」という無責任な姿勢でした。
朝倉議員は「異物混入は、中学校給食が実施された11月に、すでに16件あったと報告されており、その後も衛生管理基準違反について改善指導も繰り返されていた」と指摘。しかし、今年3月の常任委員会の教育委員会で、荒木部長は「まずは安全衛生が一番」「事業者は、非常にどちらも精力的に取り組んでいただいています」などと、問題がないかのような答弁をしていました。
朝倉議員は「当初から問題がありながら、なぜ議会に報告しなかったのか」と見解を求めました。

子どもたちの発達相談窓口の拡充

こども家庭センターでの相談事業の相談件数は、平成25年は5747件、平成26年6781件と増加しています。特に障がい相談は、これまでも相談申し込みから児童福祉司や心理士との面接まで、待っている期間が非常に長くかかっています。
平成26年度には「障害児相談判定専任チーム」が設置されましたが、26年度の相談件数は前年度比較で2割増えて4747件になっています。
朝倉議員は「今でも、申し込みから面談までに3ヵ月も待たなければならない状態」だとして、さらなる体制強化、拡充が必要だと求めました。

障がいを持つ人たちのグループホーム

「第4期神戸市障害福祉総合計画」では、グループホームの定員を27年度中に650人、さらに29年度には750人に増やす目標をたてています。しかし、平成27年7月現在の到達は569人分にとどまっています。
朝倉議員は「親亡き後も安心して暮らせるように」「障がいがあっても地域で生活したい」という願いにこたえ、市独自の助成充実と目標を達成するための対策をつよめるべきだと求めました。

シーパスワンの現状と今後

多くの高齢者、特に北区、西区の住民の声にこたえる形で実施された神鉄シーパスワンは、市としても「一定の効果があった」としています。
朝倉議員は「シーパスワンを利用した人たちから、神戸高速線での利用と有効日数の増加を求める声が上がっている」として、見直し・拡充を求めました。

北区役所跡地利用について

鈴蘭台駅前再開発に伴い、北区役所が移転します。
昨年、日本共産党は、移転に伴う現在の北区役所の跡地利用について、北区住民を対象にアンケートをおこないました。多くの人たちから「売却せずに市民のために活用してほしい」との声が寄せられています。朝倉議員は、この声をくみ上げた活用をと求めました。

政務活動費問題について

「自民党神戸」議員団による政務活動費の不正流用は3183万円。9月25日には市議会として刑事告発し、これからも引き続き調査をすすめ、真相究明に努力するという立場です。日本共産党は、6月市議会
でも市長に刑事告訴すべきと求めましたが、久元市長は「議会で解明を」との答弁でした。朝倉議員は「市議会として告発した今、それとあわせて、市民の税金を預かり執行する責任者として、市長が告訴することで、真相究明が一気にすすむことにつながる」として、市長に見解を求めました。

 

質問に対し、政務活動費問題について久元喜造市長は「政務活動費は市会における会派に対して交付するもので、会派の代表者は収支報告書を議長に提出することになっている」「政務活動費の適正使用に関する問題は基本的に市会において解決するものと認識している」「すでに検討会委員の全員を告発人として、刑事告発が行われている」「市長として改めて告訴をおこなう必要性はない」などと答えました。朝倉議員は久元市長に対して「もう一歩踏み込んで、告訴すべきだ」と求めました。

子どもたちの発達相談口の体制拡充、グループホーム、北区役所跡地利用に対して、玉田敏郎副市長は「(発達相談口)待機期間を短縮するためにケースワーカーの増員、大学との連携などをおこない対応件数が22%増加した」「待機期間の短縮は重要なので引き続き検討していきたい」などと答えました。朝倉議員は「相談窓口職員は頑張っているが、個々の対応には時間がかかり、多忙を極めている」と指摘。身近な場所で相談を受ける場所がないとの声も紹介。京都市で2つ目の拠点を開設し地域分けして対応しているとして、神戸市も対応をすすめるよう求めました。「(グループホーム)グループホーム候補の物件探し、資金調達と収支見込が課題と考えている」「国の社会福祉施設の補助金対象になるが、補助金が年々減少していて活用が難しい」「29年に750人を目指して整備する」「安定的に経営ができるよう国に制度の充実を要望していく」などと答えました。朝倉議員は「公営住宅も活用しているが、同じ団地内でも別棟に住まわされ、場所も4階や5階が多く、往来もしづらい」「正規の支援員を雇うことが難しい状況」と指摘。横浜、埼玉、名古屋では独自の補助を行っているとして、神戸市も独自の補助や施策の充実を求めました。「(北区役所跡地利用)区役所の機能全てを移転させる予定」「移転後も庁舎を活用するとなると多額の費用がかかる」「今後については、区民まちづくり会議など関係部局と検討していきたい」などと答えました。朝倉議員は、駅前の再開発や跡地の利用は市民も注目しているとして「市民に決まったことだけを知らせるのではなく、計画も含めて知らせるべき」と地域の皆さんの要望をくみあげてすすめるように求めました。

シーパスワンの現状と今後に対して、鳥居聡副市長は「神戸電鉄の維持充実を図り、市民交通の手段を守ることから利用増を目的に社会実験として実施した」「アンケートの結果から市として考えた制度の目的に沿った一定の効果がうまれていると考えている」「このまま続けてほしいという人が8割いるのも聞いている」「社会実験なので聞き取り調査などの結果を評価したうえで、来年度以降どうするかは予算編成で議論していきたい」などと答えました。朝倉議員は「地域にとって公共交通は大事」として神戸高速線での利用も含め有効日数を増やすように求めました。

中学校給食の異物混入に対して、雪村新之助教育長は「異物混入と実施方式は別の問題」「原因究明や対策はしてきたが、異物混入が継続して発生したため、業者との契約を解除した」「給食が供給できなくなったことは重く受け止めている」「第三者委員会を設置して検証をおこない、情報公開の在り方について検討したい」「異物混入の原因を突き止めるのは難しいため、公表していなかった」「国の基準、厚生労働省の基準などを参考に指導してきたが改善されず残念」などと答えました。
朝倉議員は「全く真摯な態度が見えない、責任を業者だけに押し付けている」と批判。指導ができない、改善ができないのは、安全対策などが業者まかせになる実施方式自体に問題があると指摘。保護者や子どもたちは、市を信頼するしかないとして「議会への報告はしっかりやってほしい」とただしました。また安全を業者任せにする結果が今回の事態を招いているとして、信頼を回復するためには、事態を重く受け止め、実施方式を含め見直すことが必要だと求めました。

 

安全保障関連法案の見直しを(提案説明:森本)

2015年11月08日

陳情者の意図含めた意見書
森本真議員が提案説明

森本議員は「安全保障関連法の見直しを求める意見書」について、提案説明を行いました。
安全保障関連法案に反対する多くの人が「強行採決するな」「安保法案反対」「戦争させるな」と国会前に集まりました。神戸の各地でも多くの人が集まり、国民一人ひとりが、主権者として自覚的・自発的に声をあげた空前の規模での国民の運動となっています。
しかし安倍自公政権は、6割を超す「今国会での成立に反対」という国民の世論に背いて9月19日、安全保障関連法案を強行採決しました。
森本議員は「日本国憲法に真っ向から背く違憲立法で憲法9条を蹂躙し、自衛隊の海外での武力行使に道を開くもの」「日本の平和と国民の命を危険にさらすこのような法律を、一刻たりとも放置するわけにはいかない」と批判しました。
安保法制に対しては、圧倒的多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官を含むかつてない広範な人々から憲法違反という批判が集中しています。このような重大な違憲立法の存続を許すならば、立憲主義、民主主義、法の支配というわが国の存立の土台が根底から覆されることになりかねません。
委員会で採択された陳情書には「だれの こどもも ころさせない」という理念に基づき活動し、子どもたちの未来が平和であるようにと書かれています。
森本議員は陳情者が口頭陳述で「はじめて国会中継を見て、はじめて神戸市議会を知り、今日ここで陳述させていただきます。安保法案が通り、戦争になれば、殺し殺されることになります。いとおしい命だから殺し殺されることはやめてほしいです。お願いですから力になってください。みなさんの政党の都合があるでしょうが、一人ひとりの個人としてぜひ考えてください。神戸から平和を守ってください」と訴えた内容を紹介しました。
安保法案は許されないとの意思表示として政府へ意見書を提出することが、市民を代表する議会の良心として、党派を超えた一人ひとりの議員としての良心として、採択を求めました。

市民に情報公開を(請願討論:林)

2015年11月08日

神戸空港 コンセッション中止求める
林まさひと議員が請願討論

請願討論に立った林議員は、安全保障関連2法案の廃案を要請する意見書提出を求める請願を採択するよう求めました。
この請願の趣旨は、この安全保障関連2法案が、これまで歴代の自民党政権が、憲法上できないとしてきた集団的自衛権の行使を安倍内閣が閣議決定で容認し、提出されたものであり、憲法9条に違反しており、認められないものだと指摘。
戦闘地域での兵站、軍事物資の輸送、戦闘が続く地域での治安維持活動、米軍防護の武器使用、そして集団的自衛権の行使、そのどれもが憲法9条を踏みにじり、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものになり、集団的自衛権の行使の目的は、日本人の命を守ることではなく、米軍と自衛隊が一体となって世界的規模で戦争することだし、この安保法制の本質はまさに戦争法というべきもので、日本国憲法に真っ向からそむく違憲立法だと批判。
国会での野党の追及によって、その本質が明らかになり、世論調査では6割以上が今国会での成立に反対と答え、国会前や全国各地で、毎日のように、若い人たちや子育て中の女性たちをはじめ、自らの意志で集まった多くの国民が、強行採決許すな・戦争法案反対の声を上げ続けました。
憲法審査会では与党の推薦をふくむ3人の専門家が、そして、圧倒的多数の憲法学者が違憲であるとし、歴代内閣法制局長官や最高裁元判事や元長官を含むかつてない広範な人々から違憲という批判が集中しています。
林議員は「憲法は為政者を縛るものであり、それを都合よく時の政権が解釈を変え、真っ向から否定することは、立憲主義の否定につながるもので、このような重大な違憲立法の存続を許すならば、立憲主義、民主主義、法の支配という我が国の存立の土台が根底からくつがえされることになりかねない」と指摘。
国会の緊迫した情勢の中、請願第6号については、9月17日の総務財政委員会で、日本共産党・民主こうべ・新社会党の賛成多数により採択されています。
林議員は「神戸市会として、現時点においても、この憲法違反の安保法案の廃案を求めた意見書提出を求める請願を採択することは、立憲主義、民主主義を守るうえでも重要である」と主張。6割を超える国民の多数意思を踏みにじり、違憲立法を強行することは、日本国憲法が立脚する民主主義の根幹を破壊するものとして、請願2件の採択を求めました。
神戸空港の運営権売却関連の請願についても採択を求めて討論。神戸市は、3空港一体運営のために神戸空港のコンセッションを進めていくとしていますが、現在行われている関空・伊丹両空港のコンセッションは「三空港一体運用」が目的ではありません。
林議員は、10月13日の関西経済連合会の定例記者会見で森会長が「まずは両空港の運営権売却をしっかりやるのが先」「今の段階で神戸との一体運用を議論するのは拙速」と改めて強調したことを指摘。
林議員は、本会議で日本共産党の西議員の、関空伊丹のコンセッションの実施方針に三空港一体という文言が一つでもあるかという質問に対して、副市長は「質問の趣旨がわからない」などとごまかしの答弁に終始したことを批判。
さらに、常任委員会で明らかになったことは、さらなる市民負担の危険性です。
借金の問題で神戸市は、運営権が民間企業に移った後も、空港本体の負債・四百数十億円を返還する主な財源として、地方交付税相当分と燃料譲与税、県の補助金をあげています。しかし、滑走路部分の借金返済が仮におわったとすると、地方交付税相当分と県補助金の収入がなくなります。
林議員は「残された新都市整備事業会計からの借金約300億円を年間3億円程度の燃料譲与税収入のみで返すことになり、100年かかることになり、着陸料収入というわずかな利益すら、民間会社に吸い取られ、莫大な借金だけを市民が負担することになる」と指摘しました。
また空港島用地の便宜供与の問題で「局長は便宜供与をしない」「神戸市は、空港建設当時には国に申請した土地利用は変えない」と表明していたことを指摘。ところが、開港後数年で、スカイマークの格納庫整備にあたって、国への申請とは全く違う土地利用で、それも格安で提供しています。
神戸空港は、多くの市民の反対を押し切って開港しました。バラ色の需要予測は一度も達成しないまま10年が経とうとしています。
林議員は「運営権売却についての情報はしっかり開示すべき。市民にたいし、コンセッションの全貌を明らかにせずに民間企業に運営権を売却することは許されない」として市民に情報を公開すべきと求めました。

自校方式含め検討を(総括質疑:西)

2015年11月01日

中学校給食への異物混入で
西ただす議員が総括質疑

 10月13日に開かれた神戸市議会決算特別委員会で日本共産党の西ただす議員が総括質疑に立ち、中学校給食への異物混入、行財政改革2020、三宮巨大開発、公立幼稚園閉園、神戸空港コンセッション問題を取り上げました。

神戸市は、給食を提供する調理業者として2社を選定し、昨年11月から中学校給食を33校でスタートさせました。しかし、この7月までに86件の異物混入があったとして、教育委員会は2社のうち1社との契約を停止しました。子どもたちに給食が届けられない事態になっています。日本共産党は、これまで2社だけで神戸市全体の給食に対応するような方式は危険だと繰返し指摘していました。しかし神戸市は、仮に問題が発生しても給食は供給できるという姿勢を崩しませんでした。西議員は「市民からは怒りと心配の声が数多く教育委員会、学校に寄せられている」と指摘。教育委員会は2社だけでの対応は無理だったこと、調理業者を指導しきれていなかったこと認め、自校方式も含めてより安全な方法を検討するよう求めました。
行財政局の審査で局長は、これまでの行財政改革の結果として「4年連続の黒字を確保し、財政健全化指数において20政令市の中で、中の上といえる財政の健全性を確保することができた」としています。しかし、実際に行革で行われたことは、敬老パスの有料化、重度障害者福祉年金の廃止、保育所の民営化、借上住宅からの追い出し、市営住宅の減免基準の改悪など、市民サービスの切捨てや負担増です。他方で、神戸市が誘致する外資系企業、大企業には家賃補助や固定資産税の減免などをすすめようとしています。西議員は「行財政改革2020では、さらに公立幼稚園、公立保育園の廃止、小中学校の統廃合などを推し進め、市民サービスをさらに低下させようとしている」と批判。市民には、サービス低下を押し付け、誘致企業への支援策ばかりに力を入れる行財政改革の姿勢は間違っているとただしました。
三宮の開発計画について市長は「市全体への波及効果が大きく、神戸市が安定して成長していくために不可欠なプロジェクトである」としています。総事業費は官民あわせ数千億円ともいわれ、期間も30年という長期にわたります。過去に三宮では影響調査もせずにミント神戸を建設したことで、その地域の商店、業者の衰退がすすんでいます。西議員は「住宅都市局の審査で局長が、三宮の開発計画で経済的な波及効果は検証していない」と答えていることを指摘。「そのような中で、JRや阪急の巨大ビルが建設されれば、既存の中小業者がさらに追いつめられる」として、まずは市の職員が直接足を運び地域の商店、業者の調査をすすめるべきだとただしました。
神戸市は児童数に対して幼稚園の数が多くなりすぎているとして、9つの公立幼稚園を閉園させるという方針を出しました。これに対して、2万筆にせまる反対署名が集められたことで教育委員会は「同一区の中で2園の閉園が計画されている場合、1園だけ閉園を1年延期させる」という妥協案をだしました。しかし、保護者からは「2つの園がいがみ合うだけで、私たちの望む幼稚園の存続を認めない姿勢」と厳しい意見が出ています。西議員は「延期する園としない園を決めた判断基準がわからない」「9つの公立幼稚園を閉園する必要はない」と閉園中止を求めました。
神戸市は関西3空港の一体運営を早期実現するとして、神戸空港の運営権を売却するコンセッションを推し進めてきました。西議員は「いま進められている関西空港と伊丹空港のコンセッションの実施方針に、神戸空港を含む3空港の一体運営とする明確な記述はなく、神戸空港は念頭にない」と指摘。実施方針に対する企業からの質問と回答に対しても「関西空港と伊丹空港にとってマイナスになることはしない」ともあり、このまま神戸空港のコンセッションをすすめるのは危険として、コンセッションをやめるよう求めました。

答弁:質問に対し久元喜造市長らは「(学校給食の異物混入)中学校給食の実施方式は在り方検討会、教育委員会でも議論しデリバリー方式を採用した」「事業者の衛生管理問題と神戸市の業者指導に問題があった」「中学校給食に対する信頼が揺らいでいる。保護者や生徒に大変迷惑をかけたことを心よりお詫びする」「問題点と今後の対応は検証委員会を立上げ、その中で検討する」「供給業者数の妥当性については、検証委員会などで検証しなければ分からない」「(行財政改革2020)阪神大震災の危機的状況から20年間の行財政改革2015を行った結果、財政状況を回復することができた」「景気の先行きが不透明で人口減少など市税などへの影響が考えられ、予断は許されない」「神戸の魅力と活力をさらに高める施策が展開できるように聖域なき行財政改革は今後も必要」「(三宮巨大開発)市民の意見を聞きながら再整備の基本構想をまとめた」「構想の具体化によって、都心・三宮に多くの人や企業が集まり活力が生まれ、市民の雇用機会の拡大や税収の増加など神戸経済の成長をもたらす」「基本構想なので波及効果などは試算していない」「JR西日本と阪急のビルの建替えは、これから協議するなかで神戸市の意見を述べていく」「周辺の商業などの業務機能に好ましい影響がもたらせるようにすすめられることを期待したい」「(公立幼稚園閉園)十分な期間をもって案を示した」「私立幼稚園の受け入れがスムーズにいくように1年の経過措置を取った」「私立幼稚園と一緒になって、神戸の幼児教育の充実を図る」「(神戸空港)関西3空港の一体運営は国、地方自治体、経済界が一体となって開かれた関西3空港懇談会で、一元管理することが取りまとめられた」「関西空港と伊丹空港の2空港でコンセッションはすすめられているが、このコンセッションが終わりしだいに、速やかに3空港の一体に向けて着実にすすめたい」などと答えました。

医療ケアが必要な児童への対応を(教育委員会:大前)

2015年11月01日

教育委員会審査で大前議員

 神戸市議会決算特別委員会の教育委員会審査が10月6日におこなわれ、日本共産党の大前まさひろ議員が、医療的ケアが必要な児童への対応、中学校給食、過密校対策、小学校の統廃合、幼稚園閉園問題について質問しました。
医療的ケアが必要な児童が、地域の小中学校に通うという例が全国的に増えてきています。神戸市はエレベーターの設置など、障がいをもった児童の学ぶ環境等はある程度整備しています。しかし、医療的ケアを必要とする児童には、保護者が学校に付き添いケアするか、自ら看護師を探してケアを行ってもらうか、それができなければ特別支援学校をすすめられています。大前議員は、痰の吸引が必要な4歳の子どもの事例を取り上げ、「ご両親はお兄ちゃんも通う地元の小学校に行かせて、地域の子どもたちと一緒に学び、育ってほしいと願っている。障がいのある子も、ない子も共に学ぶことが教育の基本」と追及、親の負担軽減や看護師の確保など、教育委員会が責任をもって対応するよう求めました。
神戸市は市内にある公立幼稚園41園を、2019年度までに9園減らす計画を立てています。閉園の基準に過去5年間の各園の平均クラス数や私立幼稚園のカバー率などを上げていますが、近くに幼稚園がないにもかかわらず、カバー率が高くなっているなど、極めて恣意的で「閉園先にありき」となっています。大前議員は「閉園の撤回を求める2万筆にせまる反対署名が集まっている。保護者の声を真摯に受け止めて閉園は中止すべき」と質しました。また、同一区内で2園同時に閉園する計画を1園だけ1年遅らせる方針に変更したことに対しても、「混乱を招くだけで、保護者が求めているのは園の存続だ」と迫りました。

答弁:雪村新之助教育長らは「(医療的ケア)特別支援教育支援員制度は今年度から看護師の謝礼加算の増額や、宿泊行事に看護師を派遣できるなど予算化した。今後も支援員制度を充実させていきたい」「(幼稚園)私立幼稚園との連携・役割分担を図りつつ、幼児数の推移を見ながら検討を進め、総合的に判断した。同時2園廃園は不安や戸惑いが上がったことから1年間閉園を遅らせる激変緩和措置をとった」などと答えました。

子どもの貧困対策強化を(こども家庭局:赤田)

2015年10月18日

こども家庭局審査で赤田議員

神戸市議会決算特別委員会のこども家庭局審査が10月1日におこなわれ、日本共産党の赤田かつのり議員が質問にたちました。
こどもの貧困が社会問題となっています。昨年、国で「子どもの貧困対策法」「大綱」が制定され、それに基づいて神戸市でもプロジェクトチームも作られていますが、経過や具体策は不明瞭。赤田議員は「体重が減った、貧血で倒れたなど、成長期の子どもの健康にまで悪影響を及ぼす深刻な事例もある」として、有識者も含めた常設のプロジェクトチームをつくり、区役所などに専門の窓口やコールセンターを設けるよう求めました。また、実態調査をおこない、生の声を聞くよう求めました。
両親の共働きやひとり親家庭等の増加で、学童保育を利用する児童が増え、過密状態となっています。神戸市では「神戸っ子のびのびひろば」(すべての子どもが対象で定員や基準がない)と学童保育との連携強化を図るとして、両事業を一体型にして取り組む計画をたてています。赤田議員は「学童は子どもたちが放課後を安全・安心して生活する場。定員は40人以下で整備すべき」「学童保育と性質が異なる放課後こども教室との一体化計画は見直すべき」とただしました。

答弁:質問に対し大下勝こども家庭局長らは「(こどもの貧困)プロジェクトチームは6、7回行い、いくつかの支援団体からも話を聞いた。今後はそれぞれの局で反映させていく」「(実態調査)ひとり親へのアンケート調査をおこなった」「(学童保育)児童40人以上で支援員を2人以上配置するため、27年度には職員の拡充を行った」「(一体型)すべての児童が共通プログラムを体験できるメリットがある」などと答えました。

赤田議員はこの他に、小規模保育所を卒園する子どもたちが連携施設に確実に入所できるようにすること、幼保連携型認定こども園で2号認定の子どもが締め出されることなく最優先で入所できるよう求めました。