認定調査は正規職員で対応を
2011年08月26日
市民福祉振興協会審査で森本議員
保健福祉局所管のこうべ市民福祉振興協会、地域医療振興財団、こうべ在宅ケア研究所、神戸市民病院機構にたいする審査が8月26日に行われました。
こうべ市民福祉振興協会は現在、介護保険の要介護認定調査、包括支援センターの巡回調査を神戸市から受託しています。
要介護認定調査は、年々増加しており年間26000件にも上っています。ところが従事しているケアマネージャーは正規職員ではなくパート。森本議員は「要介護認定調査は介護保険制度できわめて重要な役割を占めている」として常勤職員とするよう求めました。
質問に対し南本伸一常務理事は「名目上はパートだが、給与水準を含めて適切な処遇をしている」などと答えました。
森本議員は、今後も調査件数が増えるとして、正規職員を増やして対応するよう求めました。
また、森本議員は、同協会が運営しているしあわせの村について、バリアフリーを充実させるよう要求。赤田議員は、サン舞子マンションが4月1日から事業を終息していることとの関連で、神港園に移る入居者の健康管理などの充実を求めました。垂水年金会館の利用者増対策なども求めました。
跡地売却で70億もの売却損
2011年08月26日
市民病院機構審査で森本議員が批判
神戸市民病院機構に対する審査で森本議員は、旧中央市民病院の建物と土地を31億12万円で売却した結果、70億円も売却損が出ていることを指摘、売却価格の根拠をただしました。
質問に対し松添理事は「帳簿価格と実際の売却収入の差」「今回の売却は、かなりたくさんの条件をつけた上での公募だった」などとしか答えませんでした。
森本議員は「売却額について、不動産鑑定で、何をどう評価したのか公表されていない。大きな疑問が残る」と批判しました。
ポートアイランド2期に移転された新中央市民病院について、市民から「遠くなった」などの苦情が出ていることを紹介。患者対象にアンケートを行い、要望を把握し、改善対策をとるべきだと求めました。
松添理事は「(満足度調査を予定している)10月に実施したい」と答えました。
神戸市が、県立こども病院をポートアイランド2期の中央市民病院の近くに移転させようと働きかかけていることについて「一か所に医療機関を集中させることは問題」と批判しました。
医師を増やし救急拡充を
2011年08月26日
西市民病院審査で森本議員
保健福祉局所管の市民病院機構審査(8月26日)で、森本真議員は西市民病院の医療体制について質問。同病院は数年前まで、医師不足により、救急受け入れも困難になっていました。23年度内には救急医療を拡大するとされています。
森本議員は、救急医療の完全復活の見通しについてただしました。
質問に対し石原西市民病院院長は「各大学や中央市民病院などの協力のもとで改善している」「日常業務は遂行できても、救急を全面再開するには、まだ若い医師が足らない」「今年度中には、金土日は24時間を復活させるが、それ以外は0時から9時までは救急は止めざるを得ない」などとこたえました。
森本議員は、西市民病院の努力は認めながら、中央市民病院では医師がたくさんいるのに、西市民病院で不足するという不均衡は是正すべきだと求めました。
リハビリ病院の老朽化対策を
2011年08月26日
在宅ケア研究所審査で森本議員
保健福祉局所管の在宅ケア研究所審査(8月26日)で森本真議員は、しあわせの村にある神戸リハビリテーション病院の老朽化対策について質問しました。
同病院は開院から30年が経過し、老朽化も目立っています。部分改修は行われていますが、建物自体はそのままとなっています。森本議員は、中央市民病院が、30年も経っていないにもかかわらず新築していることと比較しながら「リハビリの役割も大きく変わってきている。老朽改修だけの対応でいいのか」とただしました。
質問に対し雪村新之助保健福祉局長は「大きな制度変更などがあれば別だが、現在は老朽部分への対応ということで維持していきたい」などと答えました。
市の援助に頼る経営批判
2011年08月01日
先端医療振興財団審査で森本議員
企画調整局所管の先端医療振興財団の審査は8月1日に行われました。
日本共産党の森本真議員は「外郭団体経営検討会議の中間報告を真摯に受け止めれば、神戸市からの財政支援に頼らないということになる」と指摘。同財団への神戸市の財政支援は累計で136億円にものぼります。また、先端医療センター近くに中央市民病院が移転・新築したことと関連して、中央市民病院の機器には、新しいものが導入されています。そうした中、先端医療センターが60床という規模で運営を継続することが妥当なのかと指摘しました。
質問にたいし、企画調整局の三木孝本部長らは「(財政支援は受けているが)経済効果も出ている」「先端医療センターの機器はリースのため、最先端のものになっている」「センターと中央市民病院とは役割が違う」などと答えました。
森本議員は、先端医療について「神戸市という一自治体がやるべきことなのか」と指摘。経営面からも、毎年15億円もの支援に頼っていることを批判しました。
三木本部長は「市に頼らない経営基盤の確立は一挙に進まない」と、市からの財政支援は継続するとの見解を示しました。
森本議員は「医療産業都市構想が、市民の医療、福祉の増進に役立っているのか、医師会も危惧している。国家的事業だというなら、国にやってもらうべきだ」と厳しく批判しました。
売却経緯がきわめて不透明
2011年07月05日
西議員が中央市民病院問題で反対討論
西議員は、中央市民病院について、現在の施設を民間に売却して引き続き病院として活用するとしていることについて「多くの市民の反対を押し切って、移転新築する必要があったのか」と批判。売却先として、財団法人神戸マリナーズ厚生会が選定された経緯についても、疑問が払拭されていないと指摘しました。
西議員は、移転、売却に関わる疑問点として、売却先の神戸マリナーズ厚生会に、事実上、市民病院機構が保有していた212床のベッドを付けており、「病床売買」との懸念が消えないこと、経過・手続きについても「必要な情報がまったく公表されていないことなど、あまりにも不透明だ」と指摘しました。
空港の実態、市民に開示を
2011年07月05日
赤田議員が請願採択を主張
請願討論にたった赤田かつのり議員は、神戸空港関連、生活保護の改悪案の撤回や、市議会議場への「日の丸」掲揚の廃止を求める請願について採択を求めました。
神戸空港は11年度予算で6億円の赤字を計上しています。県からの補助金や航空機燃料譲与税と地方交付税を投入してもなお赤字となっています。空港島の土地売却もすすまず、借金返済のために2年度続けて市債を発行。新都市整備事業会計の留保資金も、管理収支の赤字補填や空港島の借金返済に流用しています。
赤田議員は「このお金は本来、市民のくらし・福祉の向上のために使うべき市民共通の財産」だと批判。市民に正確な情報を開示し、管理収支や空港島埋め立ての借金返済状況を知らせるのは当たり前だとして、請願の採択を求めました。
政府が進めようとしている生活保護制度改悪について、赤田議員は「事実上の有期制導入や医療の受診抑制を進めようとしている」と厳しく批判。市議会議場への「日の丸」掲揚については、憲法にも抵触するものだとして、掲揚撤回を求める請願の採択を求めました。
神鉄でも敬老パスが使えるように
2011年06月29日
嘉戸さん 口頭陳述で訴え
神鉄でも敬老パスが使えるように
神戸電鉄に敬老パスの適用を求める陳情を提出した嘉戸正さんの口頭陳述(6月29日福祉環境常任委員会)の要旨を紹介します。
神戸電鉄粟生線沿線には、敬老パスが使える市バス路線はありません。私たちが行ったアンケートには、年齢に関係なく「敬老パスを神鉄でも使えれば」というコメントが記入されています。神鉄粟生線が沿線住民にどれだけ大切な路線になっているかの証明です。
粟生線の赤字に敬老パスも関係していると思います。競合するバス路線には敬老パスが利用できます。そうなると、神鉄には乗らなくなり、利用者も減ります。今後、高齢者の自家用車利用も減少すれば、電車は欠かせなくなります。大変喜ばれている敬老パスが、神鉄でも使えるようになり、(神鉄の)バリアフリー化も進めば、高齢者も安心して神鉄を利用できるようになります。私も来年6月、敬老パスの恩恵を受けることができるようになりますので、今から楽しみにしています。ぜひ、敬老パスを神鉄でも使えるようにしてください。
神戸市の一般会計からの国保繰入のからくり
2011年06月28日
森本議員の国保料の質問に、副市長は「市の財政から143億円、一人当たり35,400円繰り入れており、これ以上の一般会計からの支援は困難」と答弁しました。
国保の被保険者に保険料の通知といっしょに配布された「ミニミニ大百科」にも同じ記述があります。しかし、この143億円には大きなからくりがあります。
神戸市が実際負担しているのは19億円
143億円には、保険基盤安定制度や財政安定化支援など、法で定められた部分(法定繰入)があります。この財源は、【別表】のとおり、すべて国からの財源でまかなわれています。そのため、神戸市が直接「支援」しているのは19億円(法定外繰入)で、一人あたりわずか4,785円。政令指定都市の法定外繰入の平均である14,000円と比べると1万円も少ない「財政支援」しかしていません。
他の政令都市なみに法定外繰入をふやすだけで1万円値下げに
この数字からも、神戸市の国保に対する姿勢がいかに冷たいかがあきらかです。他の政令指定都市なみに「財政支援」するだけで、保険料は一人1万円ひきさげられます。国民健康保険制度が財政的に大変なのは、国庫補助を減らしてきた歴代自民党政府や、それをひきついだ民主党政府に大きな責任があります。しかし、そうしたときだからこそ、地方自治体が、市民の健康を守る皆保険の大きな柱である国民健康保険に「財政支援」するのは当然の役割です。
国保料は議会で決定すべき
2011年06月28日
森本議員 中央市民病院売却でも追及
6月28日に開かれた神戸市議会定例本会議で、日本共産党の森本真議員が議案質疑にたち、一般会計補正予算、地方独立行政法人神戸市民病院機構、神戸市国民健康保険問題などで矢田立郎市長らの政治姿勢をただしました。
防災計画見直しに着手を
一般会計の補正予算で、地域津波防災計画の策定支援をするとしています。しかし、見直し前の防災計画にもとづいて、津波警戒地域の避難マップなどを作るという内容。
中央防災会議の専門調査会が26日に出した中間報告では「今後発生が想定される最大級の津波に対応できる防災計画に見直しをする」とされています。兵庫県も、現行の2倍の津波が来るとの想定で見直しを進めています。ところが神戸市は、中央防災会議の決定を受けて、防災計画を見直すとの態度を変えていません。
森本議員はこうした点を指摘し「阪神淡路大震災を経験した神戸だからこそ、津波などの対策について、現行計画に基づくものではなく、新たな防災計画の策定に向けて、早急に検討し、その内容に応じた対策こそ必要」だと、見直しに着手するよう求めました。
中央市民病院の212床は機構で保持を
神戸市は、新中央市民病院が7月に開院することに伴い、現在の中央市民病院の土地と建物を財団法人神戸マリナーズ厚生会に約31億円で売却するとしています。200床を持つ病院として運用される予定です。森本議員は「現在の建物が、今後も医療機関として活用されるなら、そもそも中央市民病院の移転自体が必要でなかったということになる」と厳しく批判しました。
森本議員は、現在の中央市民病院が所有している912の病床が、新中央市民病院では700床になっていることをあげて、残り212床の対応について質問。この病床については、神戸市医師会などからも「神戸市民病院機構として保持し、市民のために活用すべき」との意見が出されています。森本議員は、医療審議会での議論をふまえながら「212床のベッドは、市民病院機構が保持し、これから将来の神戸市民のための行政医療として活用するよう」求めました。
払える保険料にするべき
神戸市は、国民健康保険料の賦課限度額を73万円から77万円に引き上げるとしていますが、市長の専決処分。賦課限度額はこれまでも何度も引き上げられてきました。
神戸市は、賦課限度額を引き上げることで中堅層の負担が引き下げられる、などと説明してきました。ところが、今年度は、低所得者も中堅層も高所得者も値上げとなっています。
平成18年に老年者控除などが廃止されて以降、250万円の年金収入の高齢者の国保料は5万7千円から21万8千円と約4倍に値上がり。若い人でも、200万円の年収で、今年は4万円近くも値上がりし、24万円の国保料となっています。年収の一割以上が国保料です。
森本議員は「収入が増えないのに、国保料が年々値上がりし、その結果、滞納者は2割以上で、毎年増えている」と指摘。高すぎる保険料に驚いた市民が、区役所に殺到しています。
森本議員は、保険料の賦課限度額、保険料率が、議会での論議なしに、公示や先決処分で決められている現状を批判。「保険料の上昇を抑えるためには、いまのような保険料の決め方を変更し、健康増進の取り組みを進めたり、保険料の値上がりを抑えるために一般会計からの繰入をふやすなどの取り組みが必要」「どうすれば払える保険料にすることができるのか、議会で論議して決定すべき」だと、迫りました。
質問に対し矢田市長らは「(防災計画)当面の対策として、兵庫県が暫定に示す想定津波高さの2倍の高さによる被害想定をもとに、地域津波防災計画の見直しに取り組む」「(中央市民病院問題)プロポーザルで提案された提案を早期に実施してもらう。トータルとして地域医療の充実につながる」「神戸の国保は、加入者の所得変動が大きい。約4割が一年の間に資格を取得したり、喪失したりする。5月に加入者の前年所得が確定した時に保険料を確定するほうが適正なものになる」などと答弁。
再質問で森本議員は、「中央市民病院の212床を勝手に処分したことになる。マリナーズは、200床の病床をどう確保すると提案していたのか。プロポーザルを募集した時は、神戸は、病床過剰地域だった。ところが、審査の途中に病床不足地域になった。条件が変わったのだから、やり直すべきではなかったのか。マリナーズがどのような計画を出したのか公表すべきだ」などと反論しました。