公約違反の予算に反対(意見表明:大かわら)
2017年04月09日
公約違反の予算に反対
予算に対する意見表明
大かわら議員
3月14日に開かれた神戸市議会予算特別委員会で日本共産党議員団の大かわら鈴子議員が予算に対する意見表明をおこないました。意見表明では、2017年度神戸市一般会計予算等の議案に対して以下の理由を付して反対意見を表明しました。
大かわら議員は、日本共産党議員団が提案した子どもの医療費無料化のための条例修正案と一般会計予算の組み替え動議の採択を求めました。
一般会計予算案に反対する主な理由
1.市長が選挙で市民に約束した「公約」を放棄する予算になっていること
2.官僚的トップダウンで市民の意見を聞かない姿勢が現われた予算になっていること
3.神戸の良さや特性が生かされていない。大型開発で潤う大企業からの利益のみを期待する手法になっていること
4.人口減少を口実に地域課題の解決に逆行した街づくりを進めていること
5.神戸経済の主役である既存中小企業対策の支援ではなく、企業誘致と新産業支援に特化した予算になっていること
6.市民のくらし・福祉を充実させる予算となっていないこと
介護予防・日常生活支援総合事業報酬単価は現行相当で(保健福祉局:松本)
2017年03月26日
予算特別委員会審査から
介護予防・日常生活支援総合事業
報酬単価は現行相当で
保健福祉局審査で松本議員
質疑項目
1.介護保険制度について
2.特別養護老人ホームの増設を
3.先端医療センターとアイセンターは市民病院機構に組み込むな
4.国民健康保険料の引き下げを(要望のみ)
5.老人医療費の改悪について
3月6日に予算特別委員会保健福祉局審査が行われ、松本のり子議員が質疑しました。
神戸市では、4月1日から「要支援1、2」の方の訪問介護と通所介護を介護保険給付の対象から外し、「総合事業」へ移行する制度が始まります。総合事業の生活支援サービスでは報酬単価が現行の8割と低くなるため、申請する事業所は少なく、580事業所中、わずか47事業所(3月5日時点)です。松本議員は「新たに無資格のヘルパーを雇えないため、今のヘルパーで対応すれば事業所の存続ができなくなる」など、議員団が行ったアンケートに書かれていた声などを紹介、報酬単価を現行相当で行うよう迫りました。
特別養護老人ホームの増設については、H29、H30で市内800床整備する予定ですが、多床室も求めました。
答弁ダイジェスト
松本議員:本会議で副市長はヘルパーを確保できない場合は現行相当で行うと答えた。総合事業の破綻を認めたということだ。
三木孝保健福祉局長:要介護認定を受けている方は1年間で順次移行していく。大半が掃除や買い物代行で、研修を受講すれば誰でもでき、新たな担い手を確保するためもある。
松本議員:議員団の行ったアンケート調査に103事業所から返答があった。新たに人は雇えないが、要支援の方を見捨てるわけにはいかないので、今いるヘルパーで対応しなければならない。どう存続していけばいいのか、という意見が大半だ。現状でさえ経営は厳しい。8割をやめて現行相当で行うべきだ。
三木孝保健福祉局長:特別養護老人ホームの増設では、多床室もつくっていきたい。
ため込んだ基金くらしに活用を(行財政局:赤田)
2017年03月12日
予算特別委員会審査から
ため込んだ基金
くらしに活用を
行財政局審査で赤田議員
質疑項目
1.財政調整基金の活用について
2.公共施設等総合管理計画について
3.交付税トップランナー方式について
4.(仮称)行政事務センター開設について
2月27日の神戸市議会予算特別委員会・行財政局審査で赤田かつのり議員が質疑しました。
神戸市が財政難を理由に福祉を切り捨ててきた結果、129億円もの基金がため込まれました(財政調整基金・2016年度末)。久元市長になってからも、高校奨学金の縮小や敬老祝い金の廃止などをおこない、3年分で54億円も黒字を積み上げています。
赤田議員は、基金を暮らし向上に使おうとしないなど、神戸市の開発優先の政治姿勢が予算編成に表れていると批判。基金を取り崩し、市長が見送った子どもの医療費無料化など、くらし応援に活用するよう求めました。
答弁ダイジェスト
赤田議員:総務省も「優先的に取り組むべき事業への活用」を認めている。財政調整基金を取り崩し、くらし・福祉の直接支援に充当すべきではないですか。
岸本義一行財政局長:2016年度補正予算では緊急的な対応を要する施設整備に12億円活用した。経常的な事業は経常的な歳入で賄うべきと考えている。
赤田議員:新年度予算で、施設工事に一般財源充当分は100億円を超える。ここに基金をあてれば、暮らしに必要な予算が確保できます!
大型開発偏重した予算やめよ(代表質疑:山本)
2017年03月05日
大型開発偏重した予算やめよ
山本じゅんじ議員が代表質疑
2月23日に開かれた神戸市議会本会議で、日本共産党議員団から、山本じゅんじ議員が代表質疑に立ち、久元市長の政治姿勢をただしました。
山本議員は、大阪湾岸道路等など大阪湾ベイエリア開発、開発指導要綱の条例化、介護保険にかかる新総合事業について質疑しました。
地域経済おきざり
大阪湾岸道路西伸事業
久元市長は、広域幹線道路や神戸空港、神戸港など陸海空の交通結節機能の強化や都心の再生などに取り組むとして、そのプロジェクトのひとつとして阪神高速湾岸道路の延伸事業(大阪湾岸道路西伸部)をあげています。
安倍政権は、東京から大阪に至るエリアをひとつの大都市圏(スーパー・メガリージョン)として、国際競争力強化をはかっています。大阪湾岸道路西伸部は「大阪での万博誘致など大阪湾ベイエリアにおける今後の大型プロジェクトを見据えその経済効果を取り込む」ことをねらっているものです。
山本議員は「まだ何の実態もない“よその勢い”を取り込もうとするもので、神戸経済を支えてきた地元中小企業などは置き去りだ」として、事業の中止をもとめました
◇
答弁:鳥居聡副市長は「大阪湾岸道路は、関西全体の発展のためにも必要不可欠」と答弁しました。久元市長は「大阪万博が終わった後、湾岸道路も開通すれば、人の流れも変化がある、海と陸の連携強化も考え、(新たな海路をふくめた大阪湾ベイエリア)調査費も計上させていただいた」と答弁しました。
開発指導要綱の条例化
神戸市の開発指導要綱は、「神戸市の特質を生かした開発を計画的に行い、均衡ある健全な市街地の形成を図り、もって市民の福祉に寄与すること」を目的に、開発行為に対して神戸市が指導誘導するために制定され、昭和45年から運用されてきました。
今議会では要綱の条例化が提案されています。条例案では「開発事業の円滑かつ適正な実施を図る」ことが目的とされ、これまで民間の開発行為に際し、公益施設用地や公園の設置が「義務」から「協議事項」へ緩和されています。
山本議員は、住環境の保全のためには、現行並みの誘導策を規定すべきと求めました。
◇
答弁:鳥居副市長は「現在は必要な公共施設はかなり整ってきている。大型開発が実際起こった場合、必要である場合は協議を義務付けている」と答弁しました。
介護はずしの「総合事業」
“現行相当”で実施すべき
介護の総合事業は、要支援1または2と認定された人の訪問介護と通所介護を、介護保険事業の給付対象から外すかわりに、自治体が独自に実施する「総合事業」に移すというものです。
先行実施している自治体では、認知症の方が無理に介護サービスから卒業させられたり、利用を断られたりするなど、適切な介護を受けられない事態が出ています。
日本共産党議員団がおこなった、神戸市内の介護事業所アンケート調査では、多くの事業者が、介護の人材不足は報酬が少ないことが原因と指摘し、報酬カットにつながる総合事業への参入については消極的です。サービスの専門性も確保できないとの声も。
山本議員は、総合事業にあたっては、介護報酬が8割など緩和型の基準は導入せず、現行相当の報酬支給の事業として実施すべきと求めました。
◇
答弁:玉田副市長は「(緩和型を実施する事業者が)十分確保できない場合は従来型のサービスを行う」と答弁しました。
総合事業は現行相当の報酬で行うべき(議案質疑:西)
2017年03月05日
総合事業は現行相当の報酬で行うべき
西ただす議員が議案質疑
2月17日の本会議で日本共産党議員団の西ただす議員が議案質疑に立ち、「神戸市手数料条例の一部改正する条例」「阪神高速道路料金の改定」などについて、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。
手数料条例の一部改正は、2014年の国会で可決した「医療介護総合確保推進法」に基づき「介護予防・日常生活支援総合事業」に参入する事業者から手数料を徴収するものです。
これは「訪問介護」「通所介護」を保険給付から外し自治体独自の制度として行うもので、国の介護給付費の削減が目的です。
また議案に関わる「緩和型」の事業では、現行の訪問サービスに比べ報酬は8割。訪問介護指定業者の約1000事業者で参入の意向を示したのは38事業者です。
西議員は「この報酬では事業者の存廃に関わる」「現行どおりの報酬にすべき」と批判しました。
2017年神戸市予算案
2017年02月19日
2017年神戸市予算案
大型開発復活・公約投げ捨て・住民不在の予算案
格差と貧困をただす神戸市政へ転換を
神戸市が発表した2017年度当初予算案は、下図となっています。当初予算では一般会計が増となっていますが、これまで兵庫県予算だった教職員人件費が神戸市に移管されたものが715億円の増として含まれています。このほか外郭団体貸付金の会計制度変更で184億円の減が含まれているため、実質前年度並みの予算額が確保されています。
子育て二大公約をなげすて
「医療費ゼロ」「待機児解消」先おくり
今年の秋には神戸市長選挙が予定されており、2017年度予算案は、久元喜造市長の任期4年の総仕上げとなる予算です。
久元市長は、4年前の神戸市長選挙では「任期中に、中学卒業まで子どもの医療費ゼロ」「平成29年度末までに待機児童を解消する」など具体的な選挙公約をかかげ、「若い世代が安心して子育てできるまち」をつくるとして当選しました。
しかし、毎年の予算編成では子どもの医療費無料化は先送りにされ、2017年度神戸市予算案でも「特に、幼子を育てている世帯の経済的負担を軽減します」としながら、無料化の予算を提案せず、子育て世代の願いに背を向けました。
保育所待機児童解消でも認可保育所の建設を抑制してきた結果、これまで減ってきていた「待機児童」が2016年度は増加に転じました。新年度予算案では「平成30年度の待機児童の解消をめざす」と先延ばしを表明し、任期中の実現を断念しました。
大型開発「復活」を宣言
新年度予算案で久元市長は、震災から22年が経過し「震災で残された課題に一定の目途」がつき「これまで取り組むことができなかったプロジェクトに着手」したとして、大型開発「復活」を宣言。具体的なプロジェクトとして、大阪湾岸道路西伸部の整備、神戸空港のコンセッション(民営化)、都心三宮の再整備をあげました。
大阪湾岸道路西伸事業は、六甲アイランドから長田区駒栄まで海上を中心に14.5キロにわたる橋上高速道路の建設です。総事業費は5000億円で、原則三分の一を地元(兵庫県と神戸市)が負担。これまで過大な交通需要予測とともに地元合意ができておらず事業化が進んでいませんでしたが、安倍内閣で大型公共事業が次々復活する中で、新年度政府予算案では10億円が事業計上(神戸市予算は3億3334万円)されました。
神戸空港事業では、新年度予算案では70億円を計上。神戸市はこれまで神戸空港を「震災の創造的復興事業」として「神戸経済と雇用をふやす」ための事業として推進してきました。ところが関西空港と伊丹空港が「民営化」されたことをうけ「関西経済の活性化に貢献する」ためと、運営民営化(コンセッション)をおしすすめようとしています。これまでの数百億円の借金を分離し、運営のもうけのみを民間にわたすとんでもない計画です。
三宮一極集中で、地域課題の解決に逆行したまちづくり
都心三宮再整備とウォーターフロント整備で54億円が計上されました。昨年11月に5カ年のアクションプランを策定し、民間活力の導入をはかりながら三宮駅前に中長距離のバスターミナルを併設した超高層商業ビルの建設を計画。市長は、事業地づくりに中央区役所や勤労会館、三宮図書館の移転をトップダウンで決めてしまいました。
新年度予算案では、区役所の移転候補地を「年内をめどに検討し、再開発の具体化に大きな一歩を踏み出したい」と調査費を計上するほか、ウォーターフロント地区(新港第一突堤基部)再開発を事業化しました。
一方、都心から少し離れた市街地やニュータウン・郊外地域では少子高齢化で深刻な事態がおこっています。高齢化が進む須磨区や西区の開発団地では、メイン店舗が次々と縮小撤退がつづき「買い物難民」がうまれています。オールドタウン対策で神戸市の関与が必要な時に、団地の中心の公的施設の管理運営を、地域管理に移管して手を引こうとしています。
人口増加する六甲アイランドでは子育て世代が保育園に入れず、電車で何キロもはなれた保育園にあずける事態がおこっています。
神戸市はBRT(連結バス)路線の社会実験で実施しますが、交通不便地域である北区や垂水区ではなく、ポートライナーのある三宮―神戸空港間をはしらせようとしています。
三宮一極集中の開発をすすめながら、地域課題の解決に逆行した街づくりが進められようとしています。このほか、国際コンテナ戦略港湾に113億円、神戸医療産業都市構想で42億円など大型開発・都心プロジェクト偏重の予算となっています。
トリクルダウン政策だのみ
「成長の果実を福祉に投資」が予算の根幹
久元市長は、予算編成にあたって、上記のような「大きなプロジェクト」を政府と一体となって推進し、その「成長の果実を福祉やまちのさらなる成長に投資する好循環生み出す」としています。過去の開発行政の破たんに無反省のまま、大型開発にトリクルダウン政策だのみが、神戸市予算編成の根幹にすえられています。
その背景には、安倍政権の、大型開発と「規制緩和」の、大都市を中心とした自治体への集中・誘導があります。久元市長は、国の政策に歩調を合わせ「神戸に日本屈指のビジネス環境をつくる」として、誘致企業への減税や補助金を拡大する一方、これまで神戸の地域経済を支えてきた中小製造業や商店街などが、仕事や売り上げの減少、高齢化や後継者不足などを理由に次々廃業に追い込まれていることには手を差し伸べませんでした。
国の規制緩和で、神戸で働く雇用者も、多くで非正規化がすすみ低賃金での長時間労働を強いられています。「ブラック企業」「ブラックバイト」と言われる働かせ方が神戸でも広がっています。
しかし久元市長は、こうした神戸市民の実態をよそに、「雇用環境が全体として改善している」「中小企業の人材不足が深刻化しているのは『雇用のミスマッチ』だ」などと、神戸の格差と貧困を根本からただそうとしていせん。
これまで神戸市が独自で行ってきた中小企業施策も、支援機関を兵庫県の機関と統合、神戸市独自の融資制度も廃止してしまいました。
福祉の基盤破壊と「格差と貧困」広げる
事務事業「見直し」
一方、大型プロジェクトなどの施策を積極的に展開するためには「事務事業の見直しが不可欠」と67項目で実施。その影響額は、市民負担増を含め17億円となっています。実態は、不要不急の大規模開発事業の見直しには手を付けず、高齢者や低所得者のためのサービスを廃止しています。
高齢者のための配食サービス助成や日常生活用具給付事業が廃止。社会福祉施設に対しても、賃料補助や借入金利子補給、上下水道料金減免をのきなみ廃止するなど、高齢者福祉を支える社会基盤を壊しています。
さらに、勤労学生や雇用保険受給者など低所得者の市民税減免制度を改悪する一方、誘致大企業に対する市税減免制度は温存するなど「格差と貧困」の拡大に拍車をかけています。
長年の願いが実り高校生など国の奨学金が拡充されましたが、神戸市が独自の奨学金を減額することで、経済的な苦労を背負う学生には国の制度拡充の恩恵が全くありません。
これまで公立保育園や図書館などが民営化され、子育て教育にかかわる大切な施設での公的責任の後退が進められてきましたが、さらに小学校給食の「民営化」に着手するなど、子どもの安心に関わる部分の「民間丸投げ」が進められようとしています。
政府言いなりで公共施設削減
地域経済低迷・衰退に拍車
安倍政権は、「国際競争力」の名のもと、地方自治体に、大企業のもうけのための大型開発と「規制緩和」を押し付ける一方、住民の福祉と暮らしを破壊し、地域経済の低迷・衰退に拍車をかける政策を強行しています。
問題になっているのが公共施設の削減です。安倍内閣は地方自治体に対し、所有する全ての公共施設等を対象に、地域の実情に応じて総合的かつ計画的に管理する計画の策定を求め、神戸市も「公共施設等総合管理計画」を策定しました。そこでは、公共施設を30年で10%削減することをうちだし、これまで行ってきた公共施設削減に拍車がかかっています。公立保育所の民間移管につづき公立幼稚園9園の廃止がすすめられています。市営住宅では7000戸削減する計画により、被災者が入居する借上公営住宅の廃止と転居の強制が進められ、被災自治体である神戸市が被災者である入居者を「提訴」するという事態になっています。
新規建設は極端に抑制され、小中学校では人口増加地域では校庭を削ってたれられたプレハブ校舎に詰め込まれ、少子高齢化がすすむ地域では強引な学校統廃合がすすめられました。中央区では統廃合した学校がマンション建設で過密になる事態に、市長も間違った対応だったと認めるほどの矛盾をひろげています。
市民運動の成果も反映
「三宮一極集中」批判で、地域課題でも
新年度予算案全体は、市長が選挙で掲げた「公約」実現には程遠い内容ですが、一部に市民の粘り強い運動や共産党議員団の議会論戦なども反映されています。
子どもの医療費の無料化の願いは4年連続見送られましたが、新年度予算では所得制限が中学卒業まで撤廃されました。妊婦健康検査助成が助成券制度から無料受診券に替り総額が拡大されます。特定不妊治療費助成の独自助成も拡大されました。
昨年にひきつづき小中学校への学校司書やスクールカウンセラーの配置が拡充されるほか、共産党議員がとりあげた、医療的ケアを必要とする児童生徒支援として看護師は県の拡充は週1回から週5回派遣へと拡充します。
保育所待機児童対策についても前年度700人の定員増が2017年度1200人の定員増を実施。保育所保育料も最高階層とひとり親家庭が改善され、国基準額の70%以下への引き下げとなりました。
子ども・子育て世帯の貧困対策では、困窮するひとり親世帯に対する家賃補助が実現、月1万5000円を最大6年間補助します。
市長は、昨年11月の議会で与野党問わず突きつけられた「三宮一極集中」との批判を受け、「地域の資源や特徴を生かしながら、地域課題に対応したまちづくりを展開する」としています。
地域の住環境改善では、北神出張所が支所になり窓口業務が充実。東灘区深江地区へは図書館サービスコーナーが設置されます。西区では西神中央地域への区役所調査整備に合わせ、西図書館の機能充実が検討されます。
地域交通支援では、神戸の交通ネットワークの将来像を描いた「地域公共交通網形成計画」づくりとあわせ、神戸電鉄の高齢者利用促進パス「シーパスワン」の継続、田園地域におけるコミュニティバス補助制度が創設され、北区での本格運行がはじまります。
地下鉄海岸線の中学生以下の料金無料を社会実験で実施するほか、バス通学する児童生徒の通学費の助成を拡充します。
呼び込み依存やめ、住民を大切にする市政へ
いま神戸市政にもとめられているのは、国の悪政でひろがった格差と貧困の拡大を、自治体の仕事でただすことです。三宮一極集中に見られる呼び込み型の経済や観光政策に依存するのではなく、神戸の今ある資源と特徴を活かして、くらしやすい地域づくりを神戸の隅々にいきわたらせることに全力をそそぐべきです。
日本共産党神戸市会議員団は、神戸に住み、神戸で働き、神戸で子育てする住民を一番に大切するあたたかい市政への転換をもとめ、全力でがんばります。
小学校給食の内容充実は公費負担で(一般質問:西)
2016年12月25日
小学校給食の内容充実は公費負担で
子ども医療費の無料化
西ただす議員が一般質問
12月6日に開かれた神戸市定例市議会本会議で、日本共産党議員団から西ただす議員、林まさひと両議員が一般質問に立ち、久元喜造市長の政治姿勢をただしました。
小学校給食費の値上げ保護者負担やめよ
教育委員会は、来年度より小学校給食費の月々の金額を3900円から4400円に引き上げる計画となっています。
これに対し「市長は子育て応援と言うが、逆行したことをやっているのではないか」「市の財政を入れてほしい」など、給食費の引き上げに多くの父母が反対しています。10月の本会議の場で久元市長も「教育委員会は、PTAをはじめ保護者の皆さんのご意見を十分きいたうえで検討してほしい」と答弁しています。小学校の先生からも「給食の充実は大切」「市の財政で応援してもらえば助かる」との意見が出されています。
西議員は「久元市長が皆さんの意見を聞いてと言うのならば、給食の充実は、保護者への負担ではなく、市の財政を使って行うべき」とただしました。
選挙公約どおり医療費無料化を
久元市長は「子どもの医療費」について「多くの自治体で無料化されているが、いわゆる『コンビニ受診』や医療の疲弊が起こるかもしれないという点も踏まえ、慎重に考えたい」と神戸新聞に答えていました。しかし、こども家庭局の審査で局長は「コンビニ受診が原因で医療費が上がったとの確認はできていない」という答弁をしています。
西議員は「はやく無料化を進めてほしい」との声にこたえるべきで「久元市長は市長選挙で表明された通り中学校卒業までの子どもの医療費の無料化を行うべき」と強く求めました。
◇
答弁:久元喜造市長らは「子ども・子育ての環境を改善する重要な取組みと考えている」「就任以来、毎年度拡充してきている」として無料化に大きく近づいているとし、これをさらに拡充するかは、平成29年度の予算編成過程で考えたいとしました。
◇
西議員は「段階的な拡充の成果を聞いていない」「無料化するのかしないのかを聞いている」公約違反ではないかと市長に迫りました。久元市長は「公約を約束したときは、私は市役所の外にいた」「就任後、実際の事務事業を聞き考え直さなければならないものもある」などと答えました。
六甲アイランドで安心して子育てできる環境を
六甲アイランドでは、ワールドラグビー場跡地へマンションが建設されました。その戸数は1200戸にのぼります。新たに子育て世帯層が移り住んでいます。しかし、「六甲アイランド内の保育園への入所は難しい」などの状況が生まれており、子育て環境の整備が求められています。西議員は「実態に応じて認可保育所を建設すべき」と求めました。
渦森会館について
みなと総局は、地域コミュニティーの重要な施設である渦森会館を耐震改修したあと、運営は地域住民にまかせる「自主管理」方式で進めようとしています。
住民からは「高齢化も進み、自主管理は難しい」との声が上がっています。西議員は、他の地域で聞いた「会館の運営は難しい」との声を紹介。「そもそもニュータウンの開発は、神戸市が進めてきた施策である」として、今後も「OMこうべ」が管理運営を引き続き行うべきとしました。
外郭団体特別委員会審査から④
2016年12月25日
外郭団体特別委員会審査
神戸市議会外郭団体に関する特別委員会の審査が12月13日に開催され、日本共産党神戸市会議員団の大かわら鈴子、林まさひと、朝倉えつ子議員が外郭団体の運営状況等について質問しました。
12月13日 市民参画推進局
神戸いきいき勤労財団
シルバー人材センターの最賃以下の就労の早期是正を
―― 朝倉議員
公益財団法人神戸いきいき勤労財団の審査で、日本共産党の朝倉えつ子議員は、シルバー人材センターの事業について質問しました。
シルバー人材センター事業は、高齢者が豊かな経験や能力を生かして仕事をして、社会参加の促進を目的としています。センターが受託した業務にたずさわった高齢者は、時給として「配分金」を受け取る仕組みです。しかしセンターが請け負っている業務のうち10月の最低賃金改定で175件の契約が「配分金」が最低賃金以下となりました。
朝倉議員は、「配分金」を早期に値上げして最賃以下の解消をめざすとともに、最低賃金引き上げに連動する形での契約を事前に行うルール化を求めました。
◆
答弁:財団の北野晶雄事務局長は「173件は契約改定済みまたは改定のめどが立った。残り2件についても、おおむね理解をたまわったので、鋭意努力する」「近隣に比べ著しく低くならないようにと国から指導を受けている。当然最低賃金も考慮する」と答弁しました。
神戸市民文化振興財団
人件費抑制やめよ
文化予算の増額確保を
―― 林議員
公益財団法人神戸市民文化振興財団の審査で、日本共産党の林まさひと議員は、文化予算について質問しました。
同財団の事業方針では、演奏団体を合併する中で報酬の見直しが議論され、楽団の生活基盤がおびやかされています。また、神戸市の補助を抑制する中で出演回数をふやす対応では練習する時間が無くなり技能の継承にも問題となります。
林議員は、国際的なフルートコンサート補助廃止など、久元市長になってから神戸市の文化に対する理解が弱まっているとして、文化予算の増額確保を求めました。
◆
答弁:財団の伊藤正事務局長は「従来の事業のままでは報酬が減るが、依頼公演などの増でトータルの出演回数をふやして収入がさがらないようにしたい」と答弁しました。
その他の質問
(公財)神戸市民文化振興財団
●文化ホールの建て替えについて
●区民センター・区民ホールの改善について
12月13日 企画調整局
先端医療振興財団
先端医療センター病院のあり方検証をおこない事業の見直しを
―― 大かわら議員
公益財団法人先端医療振興財団の審査で、日本共産党の大かわら鈴子議員は、中央市民病院と統合する方針となった先端医療センター病院など財団のあり方について質問しました。
先端的臨床研究に特化した先端医療センター病院に対して神戸市は、財団の赤字補てんとして毎年15億円の市税が出損金として支払われてきました。日本共産党市議団は、市税を投入してまで進める事業の妥当性についてこれまでも批判をしてきました。
先端病院と中央市民病院とを統合することになり、15億円の補助金についても来年度予算の見直し事業の対象となっています。
大かわら議員は、先端医療センター病院の在り方検証なしに、中央市民病院に統合することは、市民病院の理念をゆがめる懸念があると指摘。いったん立ち止まって財団そのものの事業の在り方を見直すべきとしました。
その他の質問
(公財)阪神・淡路大震災復興基金
●高齢者世帯の見守り事業について
(株)神戸都市振興サービス
●アイセンター施設の建設事業について
●医療産業都市構想の公営ビル管理の妥当性について
住民の知らぬまに区役所・文化センター移転すすめるな(市民参画推進局:赤田)
2016年11月06日
決算特別委員会審査から
住民の知らぬまに区役所・文化センター移転すすめるな
市民参画推進局審査で赤田議員
質疑項目
1.戦災の記憶の発信
2.DV対策と被害者支援
3.区役所職員体制の充実
4.葺合文化センター改修
5.中央区役所と三宮勤労会館
10月6日に市民参画推進局審査がおこなわれ、日本共産党の赤田かつのり議員が質疑しました。
都心・三宮の再整備基本構想で、駅前にバスターミナルと超高層商業ビルが計画されています。その予定地にある中央区役所と勤労会館の移転が表明されています。
赤田議員は、「一体どこに移転しようとしているのか、場所によっては市民サービスが低下するのではないか」とただし、区民の意見を聞き、住民の立場に立って現地でひきつづき運営することを求めました。
また中央区葺合文化センターも現在改修をおこなっています。大ホールについては耐震工事後も使用が開始されましたが、会議室や教室は新神戸駅前にある芸術センターに5年期限で暫定移転されています。
赤田議員は、会議室などは、地域住民の生活文化の交流や芸術文化活動に使われていることから、現地での再建をするよう求めました。
◇
答弁:岸田泰行市民参画推進局長らは「三宮再整備は全市的、全庁的な判断で進められるが、構想会議やまちづくり会議で、住宅都市局が説明して、(市民に)一定理解していただいている」「区役所として継続的安定的サービスが一番大事だ」「サービスが低下するかどうかは、移転場所も何もわからないので答えられない」「(葺合文化センター)の跡地は、3000㎡をこえる市街地での貴重な土地であるため、全市的にどう活用するか検討したい」と答弁しました。
◇
赤田議員は、「地域の人の聞き取りをしたが葺合文化センターが今後どうなるかわからないと不安がっている」「中央区役所前でアンケートをとっても、区役所や図書館、勤労会館が移転されようとしていることをほとんどの方が知らない、知らせると反対である」と指摘。住民の知らないところで移転が決められている、まったく逆立ちした市政運営だと批判しました。
医療の格差をうむ中央市民病院と先端医療センターの統合はやめよ(保健福祉局:金沢)
2016年10月30日
決算特別委員会審査から
医療の格差をうむ中央市民病院と先端医療センターの統合はやめよ
保健福祉局審査で金沢議員
質疑項目
1.神戸中央市民病院
2.障害者問題
3.介護保険
①チェックリスト
②申請権
③訪問型サービスの基準緩和型(訪問型A)
④通所サービス
10月5日に決算特別委員会保健福祉局審査が行われ、日本共産党の金沢はるみ議員が質疑にたちました。
神戸医療産業都市構想を進める神戸市は、ポートアイランド2期にある先端医療センター病院(60床)を、隣接する中央市民病院(708床)に統合させる方針を明らかにしました。また現在建設中のアイセンター病院も運営主体を神戸市民病院機構にする予定となっています。金沢はるみ議員は、先端的臨床研究がされている先端医療センターと標準医療の市民病院を統合すると混合診療が増えることになると指摘、「医療に格差が生まれるのでないか」と質しました。またこれらを統合すると行き来するためのブリッジ等が必要になり、新たな財政負担が生じることになると追及しました。またiPS細胞を使った臨床研究を行っているアイセンター病院を市民病院群に入れることについても批判しました。
障害者の方が65歳になった時、介護保険が優先するため、今まで受けていたサービスが低下したり、利用料金も発生するなどの問題では、今まで通りのサービスを受けられるよう求めました。
介護保険法の改正で、神戸市では要支援の方のサービスが来年4月から総合事業に移行されることになります。金沢議員は、独自のチェックリストの項目を作って問題があると判断されれば申請につないでいる名古屋市の例を取り上げ、神戸市も独自のチェックリスト項目を作るべきだと迫りました。
また訪問型Aでは介護の資格を持たない人でも研修を受ければ訪問介護できるようになり、サービスの質が低下すること、事業所に支払われる報酬も訪問介護の8割程度となることで経営が厳しくなることなどを取り上げ、現行サービスで始めるべきと質しました。
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答弁:三木孝保健福祉局長らは、「市民病院として整備すると交付税措置がある。基本は標準医療をする」、「(障害者問題)介護保険優先があるので支給限度額を受けられたあと、その差額を支給するなど支援の変化がないように、年度内にやりたいと考えている」「(介護保険)マイケアプランということで自身でサービスを選択するというのが基本的な考え方」「(訪問型A)身体介護は含まず生活援助だけのサービスだ。資格をもった職員を置くので一定の質の確保はできる」と答えました。