年次計画をつくり消防力の整備を(消防局:朝倉)
2016年11月06日
決算特別委員会審査から
年次計画をつくり消防力の整備を
消防局審査で朝倉議員
質疑項目
1.元町高架通商店街について
2.消防力の整備指針について
3.消防団について
4.教育研修について
5.ケアラインについて
10月7日に行われた消防局審査で日本共産党議員団の朝倉えつ子議員が質疑にたちました。元町高架通商店街の防火対策について、JR西日本が「消防設備設置(避難経路)(防火設備)耐火性能を有した建物などの課題がある」として耐震化はもちろん、防火の観点から新築が必要だとする問題で、朝倉議員は「防火の観点から建て替えや新築が必要なのか」当局の見解を求めました。
東日本大震災から大規模災害に備え、国は平成26年10月に体制の充実を図ることを目的に消防力整備指針の改正をうけた神戸市の基準を見直すとしています。
しかし、今の「消防職員数」「署所」「ポンプ車」「消防団員」などの充足率をみると、まだ基準を満たしていません。朝倉議員は「消防アクション2020にも整備指針の充足が課題と書かれている」と指摘。具体的な計画をつくり実行するように強く求めました。
◇
答弁:菅原隆喜局長らは、元町高架通商店街について「日頃からJR、商店街に対しては防火管理体制が維持されるよう指導している」「現在のところ消防法の違反はない」と答えました。消防力の整備指針については「人口の集中地域、駆けつけ時間、出動件数、高齢化状況など、地域の実状を踏まえ見直しを図る」「整備指針は目標である」「状況をみながら少しでも達成できるように進めていきたい」消防団については「入団要件の緩和などの入団促進の取組みをしている」「充足率を全国的にみると神戸市は平均以上で高い水準で推移している」「今後も消防団員確保の支援に努力したい」などと答えました。
地域と経済を守る施策を(みなと総局:森本・味口)
2016年10月30日
決算特別委員会審査から
地域と経済を守る施策を
みなと総局審査で森本・味口両議員
質疑項目
1.国際コンテナ戦略港湾について
2.神戸空港の10年について
3.神戸空港のコンセッションについて
4.名谷南センターと鶴甲会館について
10月5日に開かれた、みなと総局審査で日本共産党の森本真議員と味口としゆき議員が質疑にたちました。
久元市長は本会議で「名谷南センターやオールドタウンと言われる状況の地域での買物対策が重要なテーマと思っており、しっかりと商店街、店舗対策に取り組みたい」と答弁しました。味口議員は「市長のいう対策とは、どういう対策を講ずるのか」と当局に見解を求めました。
また鶴甲会館の移転先に県警宿舎跡地が検討されています。この跡地は土砂災害の警戒区域内にあり、鶴甲の中心からも外れており移転先としては適切ではないとの声が住民からあがっています。味口議員は「会館移転問題と買物対策はきちんとリンクさせて考えるべき」とし「他局とも連携し地域の要望などを尊重し買物、移転問題に取り組むよう」求めました。
続いて森本議員が国際コンテナ戦略港湾などについて質疑にたちました。神戸港は「スーパー中枢港湾」から「阪神港の国際コンテナ戦略港湾へと国策として進めています。大きな船に対応できるように港は18mと深く掘り、バースは長くしてきました。海底を数メートル掘るには数百億円がかかっています。しかし昨年、大型コンテナ船が入港したのは5隻だけです。大手海運会社マースクラインは、2014年7月には日本と欧州を直接結ぶ便をやめ、神戸と北米の便もやめました。またマースクラインは「アジアにおける日本は重要だが、中国の成長にはかなわない」「日本が中国と港湾の大きさを争う必要はないと感じている」「日本には効率性を求める」と答えています。
森本議員は「戦略港湾で神戸市は既に1000億円ものお金を投じている」として「大きなものを狙うのではなく、アジア諸国の荷物をどうするかなどを考え進めることが神戸には大事」としました。
2016年2月で神戸空港は開港10年を迎えました。利用者見込、貨物取扱量、着陸料収入などは当初の予定を大きく下回っています。貨物については、2014年度に全面撤退しています。神戸市営空港としてやってきましたが実質的赤字です。森本議員は「飛ばせば飛ばすほど赤字が増えるという心配がある」としました。
神戸市はコンセッションで空港の運営権を売却し、関空・伊丹と神戸の3空港一体運営を目指しています。コンセッションの条件には、神戸空港と同等の旅客施設の運営と神戸空港以上の空港を運営する能力を有し、3空港一体運営ができることとなっています。
森本議員は「これだけ資格要件を絞ると受けれるところが限られる」「過大評価で空港や港をつくってきたが、現実はそうではなかった」「これからは将来を見据えて考えていくべき」と求めました。
◇
答弁:吉井真局長らは、買物対策について「地域の意見を聞き現在、名谷南センターはリニューアルに着手している」「名谷団地ができたときに地区センターの機能も兼ね備えるために名谷南センターは少し大きめにつくられた」「規模は縮小されるが規模の問題ではなく機能の改善と考えて欲しい」「鶴甲会館は耐震対応が必要」「新しい会館をつくるために地域の方と話しを進めている」「規制があり全てを満足する場所はない」「県警宿舎跡地で地域の方々と話を進めたい」国際コンテナ戦略港湾について「各船会社の戦略で定期的に航路再編はされている」「私たちの情報は日本の代理店を通してマースクラインの上層部へ伝わる」「正しく情報が伝わっていないかもしれない」「そのためマースクライン上層部の話で誤解が生じているかもしれない」「アジア圏の物流が活発化しており、船の大型化が予想される」「バースの整備は無駄ではない」神戸空港について「新都市から資金流用しているが徐々に減っており改善されている」「見込みには少しはずれはある」「コンセッションは負債を返すためではない」「この条件でコンセッションを行い民間運営を目指している」「関西エアポートをターゲットにコンセッションを行っていない」「公共インフラを将来的に行政側の負担ではなく民間で管理維持してもらうことが神戸市にとって望ましく地域の活性化につながる」などと答弁しました。
大企業本位の三宮開発やめよ(住宅都市局:森本)
2016年10月30日
決算特別委員会審査から
大企業本位の三宮開発やめよ
住宅都市局審査で森本議員
質疑項目
1.三宮再開発について
2.借上住宅について
10月4日に開かれた、住宅都市局審査で日本共産党の森本真議員が質疑にたちました。
2020ビジョンの都心再生で、いま三宮周辺では阪急ビルの建て替え、中長距離バスターミナルの建設予定地に対しての地権者との話し合いが始まっています。
建設予定地にある三宮ダイエー(イオン)では地下と1階部分が改装されました。2階から上も2017年春オープンを目指し改装が進められています。また東急インホテル東側横の駐車場では、13階建て150室のホテル建設が進められています。
しかし、この辺りは中長距離バスターミナルの建設予定地で数年後には建設が始まります。バスターミナルは部分的にではなく一体的に作られます。
森本議員は「この地域はバスターミナル建設予定地」「改装やホテル建設を行っても数年後には営業できなくなる」として「バスターミナル建設が発表されてから、ダイエーなどの大手地権者が改装やホテル建設を行うのはおかしい」と指摘しました。
再開発法であれば建設予定地の地権者には、そのときの既存価値が補償されるため土地は等価交換で営業補償もされることになります。
森本議員は「これは大手企業の地権者は価値をつり上げ、投資した以上の対価を得ようとしているように感じる」としました。
また当初計画では、バスターミナルに30バースが必要で勤労会館、中央区役所、サンパルを移転させるほどの広大な面積の土地が必要とされていました。
しかし、いまの計画案では、2階または3階建てが考えられています。森本議員は「複数階建てにするのであれば、これほどの面積の土地は必要ない」と指摘。また森本議員は「一帯を大きなバスターミナルにする計画なのにブロック別に分けて建設する案が出ているが、この計画には無理がある」としました。「どんなバスターミナルが求められているのかは、バス事業者の評議会の方々の意見を聞き考えれば分かる」これほどの規模のバスターミナルは必要ないとしました。
代表質疑で日本共産党市会議員団は借上住宅問題を取り上げ、県のように判定委員会をつくり柔軟に対処するべきと質しました。これに対して鳥居副市長は「専門家の意見を踏まえて決定し、住宅のストックもある、いまのままでよい」と答弁。市は客観的な基準で判断し、個別的な事由で対応を行わないことで入居継続条件を決定しました。
森本議員は「入居者には、いろんな生活パターンや状況があるため、継続入居については検討委員会できめているのが県、これで希望するほとんどの人の継続入居が決まったのがいまの段階」「県とすりあわせをするのであれば、神戸市も検討会をつくることを考えるべき」「神戸市は住宅を減らすのではなく、被災者の立場にたって対応するべき」と求めました。
◇
答弁:三島功裕部長らは、三宮再開発について「三宮ダイエー(イオン)とホテルの地権者にバスターミナル建設の話は伝えてある」「補償額はその段階での既存価値で算定する」「企業は客のニーズに応えるために店舗改装やホテル建設を進めている。市が止めさせることはできない」バスターミナルについては「複数階で作るとワンフロアで作るより面積は小さくなるが、各階をつなげるスロープ、発券場、待合空間など、さまざまな空間の設置が必要となり、フロアが半分になるものではない」借上住宅について「神戸市が冷たい対応を取っているという認識はまったくない」「それぞれの地域の状況に応じた対応を各自治体は行っている」などと答弁しました。
医療の格差をうむ中央市民病院と先端医療センターの統合はやめよ(保健福祉局:金沢)
2016年10月30日
決算特別委員会審査から
医療の格差をうむ中央市民病院と先端医療センターの統合はやめよ
保健福祉局審査で金沢議員
質疑項目
1.神戸中央市民病院
2.障害者問題
3.介護保険
①チェックリスト
②申請権
③訪問型サービスの基準緩和型(訪問型A)
④通所サービス
10月5日に決算特別委員会保健福祉局審査が行われ、日本共産党の金沢はるみ議員が質疑にたちました。
神戸医療産業都市構想を進める神戸市は、ポートアイランド2期にある先端医療センター病院(60床)を、隣接する中央市民病院(708床)に統合させる方針を明らかにしました。また現在建設中のアイセンター病院も運営主体を神戸市民病院機構にする予定となっています。金沢はるみ議員は、先端的臨床研究がされている先端医療センターと標準医療の市民病院を統合すると混合診療が増えることになると指摘、「医療に格差が生まれるのでないか」と質しました。またこれらを統合すると行き来するためのブリッジ等が必要になり、新たな財政負担が生じることになると追及しました。またiPS細胞を使った臨床研究を行っているアイセンター病院を市民病院群に入れることについても批判しました。
障害者の方が65歳になった時、介護保険が優先するため、今まで受けていたサービスが低下したり、利用料金も発生するなどの問題では、今まで通りのサービスを受けられるよう求めました。
介護保険法の改正で、神戸市では要支援の方のサービスが来年4月から総合事業に移行されることになります。金沢議員は、独自のチェックリストの項目を作って問題があると判断されれば申請につないでいる名古屋市の例を取り上げ、神戸市も独自のチェックリスト項目を作るべきだと迫りました。
また訪問型Aでは介護の資格を持たない人でも研修を受ければ訪問介護できるようになり、サービスの質が低下すること、事業所に支払われる報酬も訪問介護の8割程度となることで経営が厳しくなることなどを取り上げ、現行サービスで始めるべきと質しました。
◇
答弁:三木孝保健福祉局長らは、「市民病院として整備すると交付税措置がある。基本は標準医療をする」、「(障害者問題)介護保険優先があるので支給限度額を受けられたあと、その差額を支給するなど支援の変化がないように、年度内にやりたいと考えている」「(介護保険)マイケアプランということで自身でサービスを選択するというのが基本的な考え方」「(訪問型A)身体介護は含まず生活援助だけのサービスだ。資格をもった職員を置くので一定の質の確保はできる」と答えました。
保育所新設の抑制やめよ(こども家庭局:今井)
2016年10月23日
決算特別委員会審査から
保育所新設の抑制やめよ
こども家庭局審査で今井議員
質疑項目
1.子どもの貧困対策・こども食堂について
2.子どもの医療費無料化について
3.認可保育所の増設で待機児童解消について
4.学童保育指導員の処遇改善について
10月3日に開かれた子ども家庭局審査で日本共産党の今井まさこ議員が質疑にたちました。
待機児童の解消は喫緊の課題ですが、神戸市は子ども・子育て支援事業計画において、3歳以上の定員枠と「量の見込み」の差が、30人以内であれば施設は建設しないとしました。結果、東灘、灘、中央、兵庫以外の保育施設の新設認可は2015年以降、原則中止されました。
しかし、今年5月に行われた「神戸子ども・子育て会議」の部会で検証が行われ、長田区、須磨区、垂水区、西区でも、保育所の利用希望者が予測を大きく上回った為に、保育所に入れない児童がたくさん出ていることを認めました。
今井議員は、待機児童の増加は神戸市が保育所新設を制限した結果だと批判。支援事業計画を見直し、すべての行政区で認可保育所の増設で待機児童の解消を求めました。
◇
答弁:大下勝こども家庭局長らは「事業計画を基本とするが、ニーズが高まっている状況を踏まえて臨機応変に対応したい」「認可保育所を整備することもあるし、枠拡大をすることもある。いろんな手法でやっていく」などと答弁しました。
水道料金は値上げではなく一般会計からの繰入の増額で(水道局:山本)
2016年10月23日
決算特別委員会審査から
水道料金は値上げではなく一般会計からの繰入の増額で
水道局審査で山本議員
質疑項目
1.水道事業の財源対策について
2.公衆衛生
①小規模貯水槽への対策
②直結給水化
3.再生可能エネルギーの利用
10月3日に開かれた水道局審査で日本共産党の山本じゅんじ議員が質疑にたちました。
今年度水道ビジョン2025が策定され、人口減少やそれに伴う収益の減少の一方で、管路の更新費用の増大、維持管理費など、今後水道事業を取り巻く環境が厳しくなることが示されています。料金体系の見直しを余儀なくされることから、山本じゅんじ議員は「水道事業は生命の営み、市民にとっては死活問題だ。安易な料金の値上げや民間委託の拡大でなく、一般会計からの繰入の増額を強く要求すべきだ」と迫りました。また、国に対して予算の増額、繰り出し基準の緩和等を求めていくよう要望しました。
神戸市では、10トン以下の小規模受水槽の定期検査や清掃等の管理は所有者の責任で適切に管理されるよう要綱で決めています。ところが神戸市の小規模受水槽の受検率は13%で、特に3トン以下のところでは1.3%と進んでいません。山本議員は、所有者に直結給水化を提案するなど、適切に管理されるような具体的な対策を講じるよう求めました。また、直結給水化の促進を図るためにも助成制度を復活するよう求めました。
◇
答弁:水口和彦水道局長らは「一般会計からの繰り出しについては、これまでも財政当局と協議をしてきている」「今後も一般会計との分担割合について協議をしていく」とし、直結給水助成については「融資制度を活用してもらいたい」などと答弁しました。
早急に全駅にホーム安全柵の設置を(交通局:林)
2016年10月23日
決算特別委員会審査から
早急に全駅にホーム安全柵の設置を
交通局審査で林議員
質疑項目
1.地下鉄について
●ホーム安全柵設置を早急に
●人身事故後の安全対策について
●海岸線の料金値下げを
●通学定期の割引率を上げよ
2.バス事業について
●バス路線の改善
●事業委託先の雇用改善
9月30日に開かれた交通局審査で日本共産党の林まさひと議員が質疑にたちました。
全国的に駅の安全柵設置が進んでいる中、神戸市もやっと平成29年度に市営地下鉄三宮駅にホームの安全柵を設置する予定となりました。ホームから転落する事故があとをたたず、最近も盲導犬を連れた視覚障害の方がホームに転落して亡くなられるという痛ましい事故が東京でありました。視覚障害者の団体も国土交通省に対し、全駅に安全柵設置を要望しています。林まさひと議員は、「視覚障害の方にとっては闇夜に欄干のない橋を渡るようなものだ」、また名古屋は主要路線の全駅に安全柵をつけたこと等を取り上げ、「他都市で出来ているのに、なぜ神戸市だけできないのか」と追及、安心・安全に乗客を運ぶためにも早急に全駅に安全柵の設置をすすめるよう要求しました。
また、他の鉄道と比べて割引率が低い地下鉄の学生通学定期を、住民福祉の向上という立場からも早期に割引率を上げるよう迫りました。
高齢化が進み交通弱者が増える中、市バスは必須の交通移動手段となっています。林議員は、路線を減らすのではなく、バスに乗ってもらう努力をして経営改善を図っていくよう求めました。また、事業委託している阪急バスや交通振興の運転手に対する雇用条件の改善も求めました。
◇
答弁:佐藤一郎交通局長らは、「(地下鉄ホーム安全柵)技術的な検討、資金的な検討踏まえて順次やっていく」「(通学定期の割引率)消費税の改定時期に合わせて割引率の拡大を実施したい」「(市バス)高齢化の認識重要と考えているので、地域の懇談会などいろんな声聞きながら地域のニーズとりながら再編を考えていく」「労働基準違反があったら指導していく」などと答弁しました。
近隣住民も反対している神鋼石炭火力発電の増炉に反対せよ(環境局:西)
2016年10月16日
決算特別委員会審査から
近隣住民も反対している神鋼石炭火力発電の増炉に反対せよ
環境局審査で西議員
質疑項目
1.地球温暖化防止 神鋼石炭火力発電の建設に反対せよ
2.多量排出事業者等へ10%ゴミ削減目標達成のための努力を求めよ
3.市民とともに再生可能エネルギーの活用に取り組む神戸へ
4.域外への産業廃棄物の搬入・搬出ルールの整備
9月28日に開かれた環境局審査で西ただす議員が質問にたちました。
神戸市灘区にある神戸製鋼所には現在、石炭火力発電所が2炉ありますが、2022年までに4炉にする計画を進めています。現在でも790万トンものCO2を排出しているのに、倍の4炉になると1490万トンも排出することになります。西議員は、神戸市が地球温暖化防止のため温室効果ガスの排出削減を目指していること、市長の政策には「高いレベルのCO2削減目標を設定・達成」となっていることなどを指摘し、「世界的にもCO2対策規制が厳しくなっている。国際的に見ても日本は逆行している。(石炭火力発電所は)近隣住民からも反対の声がでている。神戸市として反対すべきだ」と追及しました。
CO2の排出量は今後、兵庫県下で計画中の3ヵ所の発電所だけで、神戸市全体の排出量を越えてしまいます。「市民にはCO2には低炭素社会の取り組みを求めながら、大企業には求めない姿勢はおかしい」と指摘しました。
また、事業系ごみの削減を求めて質問しました。神戸市は、大量に事業系一般廃棄物を排出する「指定建築物」にあたる大規模な事業者には、ゴミの10%削減を求めています。西議員は幅広い企業に対して神戸市が個別に目標達成のための計画策定を求めるよう要望しました。
神戸市は、環境貢献都市KOBEを掲げ、水素エネルギーや太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーへの利用拡大を進めています。しかし、一部の大手企業が中心になっており、市民と共同で地域資源の活用を進めていくという姿勢にはなっていません。西議員は、長野県飯田市が日照時間に恵まれた土地を生かして太陽光発電設備の設置支援を行い市民とともに再生可能エネルギーを進めているという事例や、再生可能エネルギー自給率100%を目指している高知県梼原町で、わずか6mの梼原川で小水力発電を行い(写真)昼間は中学校、夜は街灯などに使っている事例などを紹介、神戸市も積極的に市民と共同で再生可能エネルギーを生み出していくよう求めました。
西議員はその他に、豊能郡環境施設組合の廃棄物が西区の民間事業者に中間処理され、最終処分場に埋め立て処分されていた問題について、近畿の自治体の対策が弱いことを指摘し、近畿全体で産業廃棄物の搬入・搬出共通のルールを他の自治体と一緒につくることを提案しました。
◇
答弁:米田幹生環境局環境政策部長らは、「(神鋼石炭火力発電所について)国のレベルの方針が定められている上に、環境アセスの審査手続きで市長意見として再生可能な最も高効率でCO2排出量の少ない設備の導入など国が求める要件以上の条件を事業主に求めている」、「(多量排出事業者に対して)ゴミの10%削減を全ての事業所に求めているので大規模事業者に対しても同じこと」「(再生可能エネルギー)地域特性に応じて地元やNPO団体と連携を図りながら再生可能エネルギーの導入に努めていきたい」「(豊能郡の廃棄物の問題)それぞれ自治体にメリットデメリットがある。今後広域の場でいろんな研究がされる」と答弁しました。
市民の命と財産を守るためにも危機管理室の体制強化を(危機管理室:大かわら)
2016年10月16日
決算特別委員会審査から
市民の命と財産を守るためにも危機管理室の体制強化を
危機管理室審査で大かわら議員
質疑項目
1.地域防災計画について
2.指定管理施設の災害対応について
3.危機管理室の体制強化について
4.原発のテロ対策について
9月29日に開かれた危機管理室審査で日本共産党議員団の大かわら鈴子議員が質問にたちました。
神戸市は、人口の7割が集中する市街地が山すそから沿岸まで広がっており、災害発生時には甚大な被害となりかねません。それだけに日ごろからの防災対策の強化が求められています。地域防災計画の基本理念で「自己決定力の向上」が言われ、この理念で施策が組み立てられています。そのため市の果すべき役割・公助が弱められ、自助・共助ばかりが強調されています。
津波災害時は避難が遅れた場合など垂直避難も想定しておく必要があります。しかし、そのための避難ビル指定は進んでおらず、126施設にとどまっています。
また土砂災害対策の強化が求められていますが、砂防堰堤は土砂でいっぱいになっています。
避難所についても34ヵ所が土砂災害警戒区域内にあり課題となっています。
大かわら議員は「早急に避難ビルを増やし危機管理室としての役割を果たすべき」「砂防施設の整備や警戒避難体制の整備、安全な避難所の確保などの年次計画を立てて防災対策の強化を図るべき」「防災・減災にかかわる施策・情報の一元的な窓口として役割を果せるように危機管理室の体制強化を行うべき」と強く求めました。
◇
答弁:鍵本敦危機管理室室長らは「民間施設での指定は難しいところがある」「公助にも限界がある」「公助、共助が無理な場合は自分の判断で避難してもらうことも大事」「砂防堰堤に関しては国の工事なので確認が必要」「警戒区域内にある避難所の入り口には、その旨が明示されている」「警戒区域外の避難所に避難してもらうのが基本的な考え」「危機管理室の体制は強化されてきている」「全庁的に役割を担っていきたい」と答弁しました。
地元産業の持続的発展のためにも公契約条例の制定を(行財政局:松本)
2016年10月16日
決算特別委員会審査から
地元産業の持続的発展のためにも公契約条例の制定を
行財政局審査で松本議員
質疑項目
1.事務事業の見直しについて
2.公契約条例について
3.非正規職員の増加について
4.市税滞納者への丁寧な対応について
5.市立外国語大学について
9月28日に開かれた行財政局審査で日本共産党の松本のり子議員が質疑にたちました。
長引く不況の中で企業間競争は益々激しさを増しており、神戸市の公共発注においても採算を度外視した受注をせざるを得ない企業も出てきています。入札における過度な競争は公共事業の品質や市民サービスの低下を招きます。また、請け負う事業者の経営も厳しくなりそこで働く労働者の労働環境も悪化し、また下請け事業者にも影響してきます。
神戸市が昨年度、学校、道路、住宅、上下水道などの施設整備の改修など、地元企業の受注機会の確保として610億円もの公共事業をおこないました。
公契約条例を制定し、自治体が発注する公共工事や委託業務などに従事する人の賃金の下限額を決めることは、賃金を底上げし、労働者の生活が守られるだけでなく、地域の中小業者の育成にもつながります。
千葉県野田市から始まり、今27自治体にまで広がっています。
松本議員は「公共事業に従事する人にふさわしい金額設定をすることが大切として条例の制定をしている」としました。また、神戸市の発注工事で地元企業が潤っているのかどうか、実際の賃金や下請けの支払いはどうなったのかを調査の実施を求めました。
◇
答弁:行財政局の辻英之財政部長は「中小企業の業績を確保する取り組みは重要である」としながら「最低賃金など、雇用条件の調査は労働基準監督署が所管である」「条例化については慎重な検討がいる」と答弁しました。