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2019年度神戸市予算案について(1)

2019年02月12日

2019年度神戸市予算案について
アベ政治の持ち込みによる“神戸のまち壊し”にストップ!
住民と力をあわせて、政治を動かし、要求実現を前へ
日本共産党神戸市会議員団

神戸市会議員選挙(3月29日告示・4月7日)をひかえた2月8日、神戸市は2019年度当初予算案を発表しました。
4年前の選挙で日本共産党は、9名から12名へ第二会派に躍進。この4年間、住民のみなさんと力をあわせて野党であっても、数々の住民要求を実現してきました。新年度予算でも、長年の運動と論戦が実り、学校体育館や特別教室へのエアコン設置、民有地擁壁工事の公費助成、転居子育て世代へのリフォーム助成や家賃補助が実現しました。
日本共産党神戸市会議員団は、市民の切実な願い実現の流れをさらに前進させるとともに、安倍自民・公明政権いいなりの久元市政の、“神戸のまち壊し”にストップをかけるために全力をつくします。

 

1 うわべだけの“質”を求めて駅前開発を進める予算から、地域の暮らしに根付いた「住民の福祉の向上」に転換を

予算発表にあたって、久元喜造市長は「暮らしの質と都市の価値向上」を重点にするとしました。しかし、市長が重視する「暮らしの質」とは「街のたたずまい」や「景観」「デザイン性」です。
事実、新年度予算では「子育て・教育、高齢者・障害者施策など、すべての世代を対象とした社会保障生活は厚みを増し」などとし、自らが掲げた「子ども医療費の無料化」や「高校生まで助成拡大」には、まったく手をつけていません。
その一方、大阪湾岸道路西伸等に58億円、国際コンテナ戦略港湾に63億円など大型開発を推進。また、神戸市が人口減少社会を迎えても、大企業や外資系企業が「効率的」に儲けを確保することを狙い、トップダウンで進める三宮・ウォーターフロントの巨大再開発には34億円を計上しています。
市民が求めているのは、子育てや教育、医療や福祉など、暮らしに根付いた生活の質の向上であり「たたずまい」や「デザイン」など、うわべだけの「質」の向上ではありません。
いま、市民の暮らしむきはどうでしょうか?
安倍内閣の施策によって、実質賃金や年金が下がるなか、国民健康保険料や介護保険料の負担増や、保育所や学童保育の待機児童増など、若い世代から高齢者まで、先行きが見えない将来不安がひろがっています。また、医療・買い物・交通・防災、どれをとっても親しんだ地域に住み続けられるのか、切実な課題に直面しています。
いま、神戸市政には、アベ政治の持ち込みによる“神戸のまち壊し”によって住民に負担を強いるのか、それとも国の悪政から住民を守る役割を発揮するのかが、問われているのではないでしょうか?

 

2 住民の願いをまっすぐ届け、実現へ全力 日本共産党市議団

日本共産党神戸市議団は、9つの行政区に議員を持ち、草の根ネットワークを活かし、住民の願いを実現してきました。
新年度予算でも、住民のみなさんと力をあわせた長年の運動と議会論戦が実り、多くの施策を実現させました。

 

災害に強いまちに
生活再建と民有地防災工事に公的助成実現

日本共産党神戸市議団は、阪神・淡路大震災の直後から、被災者への個人補償を求め、超党派で運動してきました。そうして制定された被災者生活再建支援法は、昨年、寺崎副市長が「私的財産に対する公的な補助・助成をやるべきじゃないという議論を乗り越えてつくられた制度」です。
災害からの復興と防災強化は、こうした国の「私有財産は支援しない」という「原則」を抜本的に転換し、市民と生活再建と安全のために、公的支援を行う政治への転換が求められています。
昨年9月の議会では、せめて500万円以上に支援金の増額を求めた日本共産党の質疑に、市長は「支援法の対象拡大に加えて災害規模要件の緩和も国に要望する」と表明し、国家要望にも盛り込まれました。さらに支援法の対象外である半壊・一部損壊・床上浸水世帯にも支援金を支給する神戸市の支援制度(兵庫県との協調)が初めて実施され、見舞金の拡充とあわせて、7月からの豪雨・台風被害者に168件5900万円が支払われました。
日本共産党は、神戸の災害経験や横浜や広島の支援事例を示し、神戸の住宅地の防災力を高めるためには、危険な擁壁の撤去や改修など民有地への公的支援が絶対に必要と、くりかえし議会で質問しました。
そして新年度予算案では、「民有地は個人の責任」が「原則」という神戸市のかたくなな言い分をついに覆し、民有地擁壁など「危険がけ応急対策助成」(補助額2/3・上限100万円・要件あり)が予算化されました。また危険なブロック塀の撤去に対する公費助成(補助額2/3・上限20万円等)も実現しました。
そのほかにも、西神南地区への消防出張所の整備、水上消防の浸水対策、防災の抜本工事として、浸水被害防止に新ポンプ場および雨水幹線の整備(東川崎地区)、高潮時に雨水幹線の破損を防ぐ工事(東灘区)、国道428号(箕谷北)のトンネル整備、烏原川(鈴蘭台北町他)の河川災害対策の拡充が予算化されました。(灘区篠原台や兵庫区清水町も砂防ダムの建設を国の予算で実施)

 

昨夏以降の運動が実る
エアコン設置などの学校環境改善

学校・園の環境改善について、日本共産党議員団はこれまでも独自に全校アンケート調査を実施し、データを示して改善を求めてきました。神戸市もその必要を認め、改修予算を飛躍的に増大させ、老朽化校舎やトイレの改修、普通教室へのエアコン設置も進みました。新年度予算では、過密校対策のための増改築や大規模改修、エレベータ設置の予算が増額されました。
さらに、昨年10月の日本共産党の今井まさこ議員の質問に対し、教育長は「国の交付金制度などを活用し、特別教室とともに、避難所になった中学校の体育館に優先的にエアコンを設置したい」と市議会で初めて表明しました。新年度予算では、災害時には避難所にもなる中学校体育館(31中学校)にエアコン設置の予算化が実現。特別教室も国の交付金も活用し、85小学校と35中学校分の予算が確保されました。エアコンについては、仮設校舎の空調増設や老朽化空調の更新、幼稚園の保育室に全園設置も決まるなど大きく前進しました。

 

長年の論戦で風穴
子育て世帯転居リフォーム助成、家賃補助が実現

長田区や兵庫区などでは、高齢化、建物の老朽化などの理由から、都心周辺部であっても人口が減少するインナーシティーが問題になっていました。日本共産党は、若年層を呼び込むためには過去おこなっていた若年層向けの家賃補助の復活が不可欠と、一貫して要望してきました。新年度予算では、人口過密が問題となる三宮近郊をのぞき全行政区対象に、就学前の子どもがいる世帯の住み替え後の家賃補助、(最大3年間で計54万円)が実現しました。
住宅リフォーム助成制度は、住民がリフォームを行った場合にその経費の一部を自治体が助成することにより、住宅の改善を容易にすると共に、中小零細事業者の振興をも図るものです。日本共産党は、企業の呼び込みなど外需頼みではなく、循環型の地域経済をつくる重要施策として、業者団体と連携実施をもとめてきました。これまで耐震化や、介護用具設置などの助成制度に限定されていましたが、新年度予算では、転居直後の子育て世代に限定されますが、リノベーションにかかる費用の2分の1・最大50万円のリフォーム助成制度が実現しました(市外からの転居者は70万円まで)。
いずれの施策も、日本共産党は、インナーやニュータウン対策や地元中小業者の仕事起こしなど、地域と地域経済の活性化に結び付く事業となるよう、要件緩和や制度充実をもとめて、引き続き全力で頑張ります。

 

子育て、福祉、地域でも一定の前進

子育て世代の負担軽減については、保護者のねばり強い運動と議会論戦が実を結び、就学援助の直接申請制度化や入学児童生徒学用品費の入学前3月支給が昨年実現。今年は、小・中学生ともに支給金の1万円増額がきまりました。このほか、予防接種助成拡充(インフル、ロタ・おたふく)、新生児聴覚検査費用の助成制度創設、通学定期割引率拡大、医療的ケア対策や児童虐待防止策の拡充などが実現。認可保育施設の新増設(17か所930人分、遊休土地活用も)や学童保育の増設(5か所)や民設学童への助成拡充が実現しています。
また、精神障害者医療助成の創設、難病患者支援センター設置など要望の強かった事業が実施されます。
地域住民の要望の強かった、西神中央地域への区役所の設置、北神区役所・図書館への格上げが実現。慢性的な交通渋滞で悩まされている、垂水区小束山6丁目交差点及び、北区皆森交差点への対策も強化されました。

 

要求実現の財源はある
運動と論戦で要求をさらに前へ!

三宮再開発など不要不急の大型開発や「大企業よびこみ」の6億円もの減税や、補助金など大盤振る舞いなどの無駄づかいをただし、予算のわずか2%程度を組み替えれば、子どもの医療費無料化や、国民健康保険料の引き下げなど、切実な住民要求が実現できます。
くわえて、この10年間で、神戸市は福祉切り捨てなどで貯めた年度会計の黒字の積み増しによって、財政調整基金を120億円も大幅に積み増しています。議員団は、総務省が財政調整基金を「優先的に取り組む事業への活用を図る」ことを求めていることを示し、毎年論戦で求め2年前から活用が開始されています。現在、神戸市の「ため込み金」は、約270億円(財政調整基金129億円・都市整備等基金139億円 2018年3月現在)です。
日本共産党は、住民福祉と地方自治を保障する財源の確保を国に求めるとともに、神戸市予算の使い道をあらため、市の「ため込み金」も積極的に活用し、切実な住民要求にこたえるよう求め、がんばります。

 

<次号につづく>

 

平成29年度神戸市各会計決算及び決算関連議案についての反対討論

2018年12月12日

金沢議員が決算反対討論

 12月6日の神戸市議会本会議で金沢はるみ議員は、防災軽視の大型開発優先、神戸市破壊の都市空間向上計画などを進めようとする神戸市各会計決算・決算関連議案について反対し討論しました。(反対討論の前文は以下の通りです)

私は日共産党議員団を代表して、平成29年度神戸市各会計決算・決算関連議案について反対する議案について討論します。

反対する第1の理由は、大型開発優先で防災を軽視してきたからです。

神戸市は、この間、神戸空港建設・医療産業都市など巨大開発・プロジェクトを進めてきました。現在も、阪神高速湾岸道路延伸、国際コンテナ戦略港湾、神戸空港の民営化など大型開発・プロジェクトを最優先し、さらに三宮一極集中の巨大開発を推進しています。これら一連の事業に、これから湯水のようにお金を投じる方向です。

一方、7月以降の台風・豪雨によって、多くの地域で土砂災害や高潮による冠水・浸水が起こり、市民生活が脅かされています。しかも、これらの被害に対して神戸市からの支援はわずかです。

不要不急の大型開発・大型公共事業推進路線をやめ、市民の命と財産を守る砂防や高潮対策などの防災工事や被災した市民への支援の拡充、地域に役立つ公共事業を優先すべきです。

反対する第2の理由は、「神戸市破壊計画」である都市空間向上計画を進めているからです。

都市空間向上計画「基本的な考え方」(案)に対する市民意見募集には142通409件の意見が寄せられ、「賛成」はわずか12件だけでした。また、修正案についても、170通と前回を上回る意見が出ています。市民の財産に関わる問題であるにもかかわらず、地域を住み続けられる地域住み続けられない地域に分けようとしています。

市民の居住地を機械的に線引きし、居住地と非居住地に区分けすることを押し付けることなど許されるものではありません。市場原理にすべてを委ね、郊外地域を切り捨て、市街地に過密と集中をすすめる、誰も喜ばない計画は撤回すべきす。

第3の理由は、市民負担を増やし市民サービスを切り捨てているからです。

介護保険では要支援の方を介護保険から外し、さらに国民健康保険料・介護保険料の値上げも強行しました。子どもの医療費無料化に背を向け、保育所待機児童も増え続けています。小学校給食の民営化を進め、給食費の値上げも行い、公立幼稚園9か所の閉園も進めており、子育て世代の願いに反することを行っています。認知症の方に寄り添うことは当然ですが、事故救済制度について、市民一人当たり新たに400円の増税を課すことを強行するなど、許されません。医療では、地域医療構想にもとづき神戸圏域で2400床もの急性期病床削減を進め、病院の統合・再編も進んでいます。福祉の切り捨てや市民負担増が目白押しです。

神戸市は市民福祉の向上と市民負担を減らして、市民の暮らしを守るべきです。

第4の理由は、大企業・成長産業支援に偏重し、地元の中小企業を守る姿勢がないからです。

都心・三宮再開発に象徴されるように、市の産業施策は、大企業・外資系企業の呼び込み、安倍政権に追随した「成長産業」支援に偏重しています。

また、大阪万博・カジノを当て込んで新たな回路を作るなど、偏重がきわだっています。

そのー方で、地元中小業者に対するわずかな支援メニューである融資の信用保証料補助まで改悪するなど、神戸経済の主役である中小企業支援は大後退です。

JR西日本・阪神電鉄により元町高架通商店街、阪神有楽名店街の追い出しが進められ、イオン出店により地域の商店街の営業が脅かされています。大企業優先の市政運営を改め地元中小企業を守るべきです。

第5の理由は、教育委員会の機能不全状態をただす必要があるからです。

垂水区自死事案・いじめメモ隠ぺい問題では、教育委員が遺族に面会も謝罪もしていません。第3者委員会による真相解明がなされていないもとで、教育委員会は遺族が納得していない表面的な組織改正で済ますのではなく、教育委員会本来の機能を発揮するよう根本的改革をすすめるべきです。

最後に、反市民的な市政を強行する、久元市長のトップダウンの市政運営の転換は急務です。

久元市長のトップダウンによる都心・三宮再開発によって、中央区役所・勤労会館の移転、葺合文化センター・生田文化会館の廃止・移転、さらに神戸文化ホールの分割・移転などが強行され、神戸の歴史や、地域の文化が壊されようとしています。

さらに、「行財政改革2020」に伴う「働き方改革」や「区役所改革」、また教育委員会の組織改正は、市長のトップダウンを組織的に補完するものであり許されません。

また、「ヤミ専従」問題について、第三者委員会は「長期間の組合専従は神戸市の意向が強く反映され」「神戸市主導で退職派遣を用いた」として、神戸市当局の責任を明確にしました。また市職労の機関紙では、「久元市長の公約である、区役所でのワンストップサービスの実現をはじめ市民サービスの向上に取り組んできました」とし、久元市長も、この異常な労使関係を能動的に利用してきたことも明瞭になりました。

ところが市長は、自らの責任が明らかになる下で、こともあろうに、ヤミ専従問題を「革新自治体」や「日本共産党」の責任であるとする全く事実無根の驚くべき虚言を披歴するに至りました。ご自身の責任はあいまいにしながら、他に責任を転嫁するなど、言語道断であり、絶対に許されるものではありません。

改めて、市長の謝罪と発言の撤回を求めます。

以上、委員長報告に反対する立場で討論を行いました。

議員の皆様の賛同をお願いいたしまして、私の討論を終わります。

 

 

 

 

 

市の責任で北区の地域医療を守れ(一般質問:朝倉)

2018年12月12日

市の責任で北区の地域医療を守れ

朝倉議員が一般質問

質疑項目
1.北区の地域医療について
 ●済生会兵庫県病院再編問題
 ●JCHO神戸中央病院
2.小中学校に通う障がいのある児童の支援について
3.鈴蘭台地域のまちづくりについて


済生会は今のまま充実を

済生会兵庫県病院と三田市民病院の統合・再編は、市民の命と健康を守る地域医療の後退に通じます。三田市民病院の継続的経営に関する審議会では、三田市民病院の将来のパートナーとして済生会兵庫県病院の名前がだされ、病院の再編と指定管理制度を導入する方向が打ち出されました。
朝倉議員は、済生会兵庫県病院を利用する北区民は、いまの場所で診療を続けることを望んでいる。将来にわたり急性期医療や救急医療を担い続けられるのか見解を求めました。
またJCHO神戸中央病院は慢性的な医師不足や看護師不足のため、入院病床がない科があり充実を求める声が多数あります。
朝倉議員は、地域の人たちが安心してかかれる総合病院として充実するように求めました。

答弁ダイジェスト
寺崎副市長:小児救急を含めた救急医療体制を支える、北神地域の拠点病院であると認識している。三田市とは医療圏域が異なっており、圏域を越えた病床移動を伴う再編統合は難しいと考えている。
朝倉議員:神戸市は、三田市に対してきっぱりと統合について、断りの話し合いを持つべきだ。

 

ひよどり台小に必要な数のエレベーター設置を

北区ひよどり台小学校には、車椅子や歩行具を使用する児童が2人います。職員室のある南側校舎にはエレベーターが1基設置されていますが北側校舎にはエレベーターがありません。段差などがあり、図書館や家庭科室などへ行けないなどの事態が起きています。
朝倉議員は、障がいのある児童が安全、円滑に学校生活を送るために北側校舎にもエレベーターの設置を求めました。

答弁ダイジェスト
長田教育長:新築改築する学校は、校舎の建設時に整備をしている。エレベーターを必要とする児童生徒が在籍または入学予定の学校対象に優先的に整備を進めている。
朝倉議員:ひよどり台小学校は子供たちが利用する図書室や家庭科室がある校舎にエレべーターなく自由に行けないところがある。子供たちの状況が違う。実態にあわせて個別に改善をすすめる必要がある。

 

鈴蘭台地域体育館の新設置について

北区区民センターのある体育館は、申し込みが多く予約が取れない状況です。ある団体からも「学校体育館を転々としており、スポーツ施設が足りない」との声があります。
朝倉議員は、兵庫商業高校跡地や旧区役所を活用するなど体育館の新設を求めました。

答弁ダイジェスト
長田教育長:ほとんどの小学校で体育館やグラウンドなどの学校施設を開放しているので使ってほしい。北区役所や兵庫商業高校の跡地活用は全市的に検討をしている。

西区玉津に区役所の存続を(一般質問:林)

2018年12月12日

西区玉津に区役所の存続を
北区と同じように区役所は2ヶ所に

林議員が一般質問

質疑項目
1.西河原地域の浸水対策について
2.西区のまちづくりについて
3.西区押部谷地域のまちづくりについて
4.「ヤミ専」問題について
5.大阪万博と統合型(IR)リゾートについて


神戸市議会本会議が12月6日にひらかれ、日本共産党議員団から林まさひと議員と朝倉えつ子議員が、一般質問をおこないました。

西区は1982年、垂水区から分区し、玉津町小山に区役所庁舎を建て36年たち区役所は区民に定着しています。神戸市は、区役所を西神出張所にうつし、玉津町にある区役所を支所にしようとしています。区民からは玉津の区役所の行政機能が減り、不便になるのではと不安の声が出ています。
林議員は、北区では北神に2つめの区役所が設置される、西区でも玉津で存続し、区役所を2つにすべきと求めました。

答弁ダイジェスト
岡口副市長:現在の西神中央出張所と比べ取扱業務を拡充し、玉津周辺の住民に不便が生じないように取り組んでいきたいと考えている。

 

西河原地域の浸水対策について

枦谷川が合流した明石川の左岸地域は、大雨や台風でたびたび浸水するところです。2011年の浸水では避難所が開設され、数年おきに大きな浸水被害がある地域です。神戸市の雨水整備重点地区となっています。浸水対策として雨水幹線築造の工事が進められています。
林議員は「雨水幹線築造の工事が進められているが、地元の要求はポンプ場」、住民の不安を解消するためにも早急にポンプ場をつくるよう求めました。

答弁ダイジェスト
岡口副市長:比較的地盤が高い北側のエリアの雨水を明石川に放流するための雨水幹線の工事を行っている。浸水被害の大幅な軽減が期待できるものと考えている。
林議員:建設局の西河原地域の整備計画では、ポンプ排水が必要でポンプ場の位置が書かれている。計画通り早くポンプ場を整備すべきだ。

 

西区押部谷地域のまちづくりについて

押部谷地域は、神戸電鉄粟生線沿線にいくつかの団地が開発されました。高齢化がすすむなか、買物困難地域が増えています。いま対策をとらなければ生活しづらい地域になってしまいます。
林議員は、美穂が丘団地で閉店したスーパートーホー跡への商店の誘致を求めました。

答弁ダイジェスト
岡口副市長:スーパーなどの撤退は他の地域でも発生している。地域の商業施設を維持していくためには、店舗側の経営努力と同時に地域住民の自発的な商業施設の利用なども必要と考えている。
林議員:神戸市の開発団地でありながら、他人事のような冷たい答弁。これでは市民は納得できない。

 

「ヤミ専」問題について

「ヤミ専従」を調査している第3者委員会は、総務省に虚偽の回答を行い隠ぺいし、全国でも行っていない制度の悪用を神戸市当局の主導で編み出し、退職金の上乗せで「市の事業や取組みを円滑に進めるための手段」として行使してきたことを明確に断罪しています。
林議員は、神戸市主導のヤミ専従であり、久元市長の責任は極めて重いとしました。

 

大阪万博と統合型(IR)リゾートについて

2025年の万博開催地が大阪に決定しました。その万博のとなりにはカジノを持ってこようとしています。久元市長は、海路・空路をつくって開催地の経済効果を呼び込むことをねらっています。
林議員は「万博の理念を否定するものではない」としたうえで「カジノに海路・空路などつくって神戸市が積極的にかかわるべきではない」とし、ギャンブル依存症が大問題になっているカジノに合わせ無駄な開発はすべきではない。

 

 

東灘区民センター小ホールの廃止に反対(反対討論:西)

2018年11月06日

東灘区民センター小ホールの廃止に反対
西議員が反対討論

 

利用率が96%と地域のみなさんに広く愛されてきた東灘区民センター小ホールが廃止されようとしています。利用者からは「何十年もここを使っているのに張り紙一枚で追い出すのはひどい」と怒りの声が上がっています。
神戸市は「今後は学童保育として活用する」としているが、学童保育を設置することは市が独自で責任を持つべきことで教育環境の整備を考えてこなかった市の怠慢です。西議員は、一方的な廃止は決して容認できないと反対を表明しました。

 

神戸港の全面復旧には民間企業にも支援を(議案質疑:大かわら)

2018年11月06日

神戸港の全面復旧には民間企業にも支援を
大かわら議員が議案質疑

質疑項目
1.神戸市港湾事業会計補正について
2.東灘区民センター小ホール廃止について

10月18日に神戸市議会本会議がひらかれ、神戸市が提案した補正予算と条例の一部を改正する条例について日本共産党の大かわら鈴子議員が議案質疑しました。

 

神戸市港湾事業会計補正について

神戸市でも7月の豪雨や相次ぐ台風、高潮により港湾施設をはじめ多くの市民が被害を受けました。台風21号による災害復旧のため約92億円が計上されていますが、港湾施設を中心とした公共施設の復旧にかかわるものです。また今後の高潮浸水対策のため調査検討を行うとしていますが、一部の大手企業のみの調査にとどまっています。
大かわら議員は「港湾施設にとどまらず、被災中小企業支援を行うべき。そのためにも具体的な状況をつかむため調査をすべき」と質しました。

答弁ダイジェスト

岡口副市長:民間事業者の被害が多岐にわたって出ている。冠水にともなう塩害も含め設備などが被災していることは認識している。民間が所有する物の補修は所有者にて実施するのが原則だが、神戸港における関連団体から支援の要望と市会からの民間事業者への支援策について指摘されており、神戸市としても神戸港の機能回復という観点で可能な限り民間に支援を頂けるよう強く国に要望している。
大かわら議員:神戸市の屋上を使用している企業でさえ被災状況の調査がされていない。「今後に関する情報もまったくない」とのこと。早急に対策をとるべき。神戸市が浸水を想定していなかった所で多くの被害が出ている。これまでの予測では不十分だということ。具体的な調査をして実態を反映させるべき。

すべての体育館にエアコンを設置せよ(一般質問:今井)

2018年11月06日

すべての体育館にエアコンを設置せよ
今井議員が一般質問

質疑項目
1.「ヤミ専従」問題について
2.体育館の空調設備設置について
3.都市空間向上計画について
4.特別支援学校について

10月26日に神戸市議会本会議がひらかれ、日本共産党議員団からの今井まさこ議員が、一般質問に立ち久元喜造市長の政治姿勢をただしました。

 

体育館の空調設備設置について

今年は豪雨や複数の台風が襲来するなど自然災害が多発しました。そのたびに、小中学校の体育館が避難所として開設されます。開設された体育館に避難してきた多くの人は不安と、異常な猛暑で眠れない夜を過ごしました。
神戸市は阪神・淡路大震災から23年たつ今も、避難所の環境はほとんど改善されていません。これからも異常気象の下で災害の多発が予測されます。
今井議員は「すべての体育館に空調施設を設置し、避難者が少しでも快適に過ごせるようにするべき」と見解を求めました。

答弁ダイジェスト

長田教育長:夏の猛暑の状況から避難所の熱中症対策は重要な課題と認識している。国でも熱中症対策として学校の空調整備に新たな交付金が創設された。避難所の開設実績のある体育館に、この交付金を活用できないか検討している。
今井議員:国は全国からの要望に応え体育館の空調設備も認め始めている。避難所の整備で「緊急防災・減災事業債」、教育現場を整える名目で臨時特例交付金も計上している。是非、この交付金を検討してもらいたい。

 

「ヤミ専従」問題について

「ヤミ専従」は市民の目から見ても到底許されるものではなく是正は当然です。
ゆがんだ労使関係は、日本国憲法と地方公務員法、そして労働関係法令に則り正さなければなりません。
日本国憲法第15条には「すべての公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者でない」と規定すると同時に、「労働者の団結する権利」を保障しています。また、地方公務員法55条では、労働組合の自主性や権利が明記されています。
今井議員は「これらの日本国憲法と地方公務員法、労働関係法令をしっかりと踏まえて、正常化していくことが大切だ」としました。久元市長は「労使関係の正常化は、憲法で保障された労働者に関する権利を尊重し、地方公務員法また労働関係法令に沿って行われなければならない」と答えました。

 

六甲アイランドの賑わいを守れ(みなと総局:西)

2018年10月30日

決算特別委員会審査から

10月9日
六甲アイランドの賑わいを守れ
みなと総局審査で西議員

質疑項目
1.津波・高潮に対する堤外地対策について
2.六甲アイランドの街づくりについて

神戸市は、マスタープランの中で魅力ある多機能都市として、六甲アイランドを整備するとしています。しかし、六甲アイランドでは台風被害にくわえ、賑わいの喪失、医療、教育環境など様々な分野で住民から不安の声があがっています。7月にパントリーが撤退し現在、人口2万人の街にスーパーが一軒だけとなっています。駅前のRINKは1階から8階まで空っぽの状態です。
西議員は、神戸市史での六甲アイランドの位置づけは「市民生活の基盤となり、市民のより良い生活環境づくりに役立ち、市民に親しまれ、世界を結び、未来を開く新しいまちづくり」としてきた。神戸市は、もっと行政として関わるべきだと求めました。

答弁

雲丹亀事業管理担当部長:まずは民間で再建していただくべく申入れを行っているところである。
西議員:過度に民間の都合に影響されるような街づくりはおかしい。新しい街づくりの姿勢が必要。そこは見直して行って欲しい。

民間所有の土地にも支援を(建設局:山本)

2018年10月30日

決算特別委員会審査から

10月5日
民間所有の土地にも支援を
建設局審査で山本議員

質疑項目
1.災害関連について
 ①土砂災害における民地被害への支援
 ②民有地の擁壁への助成について
 ③雨水幹線について
2.レッドゾーンに指定された宅地等への支援について
3.阪神高速湾岸線について

7月豪雨をはじめ度重なる台風の襲来によって、各地で多くの土砂災害が発生しました。復旧には国や県の補助制度がありますが、民間所有の土地は補助要件にあわなければ所有者のみで復旧するしかありません。被害地のなかには個人の責任だけでは全く手がつけられないような大規模なものもあり、2次被害も心配されます。山本じゅんじ議員は「補助要件に合わない民地被害でも神戸市としてこれまでの枠をこえて支援していくべき」と質しました。
また、民有地の擁壁の補修や強化に対しても支援を求めました。

答弁

鈴木建設局防災部長:放置することで第三者に被害発生の恐れがある場合は状況に応じてブルーシートなど補給対策を行っている。危険が迫っていない場合は、基本的には所有者に復旧していただくのが原則。
山本議員:一旦崩れたら周囲の土地も一緒に引っ張られて崩れ、被害が拡大していく。助成等も含め、早く手を打つべきだ。

 

被災した中小企業への支援強化せよ(経済観光局:大かわら)

2018年10月30日

決算特別委員会審査から

10月4日
被災した中小企業への支援強化せよ
経済観光局審査で大かわら議員

質疑項目
1.神戸市内の経済
①地域経済の活性化について
②商店街支援について
③住宅・店舗リフォーム助成制度について
④被災中小企業者への支援強化について

台風や高潮で多くの企業が被災しています。特に中小企業が深刻な状況です。神戸市では、経営円滑化貸付を支援策として災害対応を行っています。大かわら議員は、今の支援策だけでは不十分として、直接支援も含めた対応を求めました。

答弁

志水経済部部長:災害の支援策について、経営円滑化貸付の制度を県との協調で創設した。経営安定化に支障が出ている中小企業の融資を想定している。産業振興財団での相談窓口も創設しており、相談体制を充実していきたい。
大かわら議員:融資だけでは2重ローンになる方もいる。助成制度も含め、もう一歩踏み込んだ制度を考えるべき。被災で廃業も考える業者も出ている。
志水経済部部長:現時点では、この制度を活用してもらうことが基本方針。
大かわら議員:被災した中小企業の実態をしっかりと掴むべき。事業継続できるよう支援を行って欲しい。