神戸市都市空間向上計画は中止せよ(請願討論:味口)
2018年07月01日
神戸市都市空間向上計画は中止せよ
味口議員が請願討論
神戸市議会本会議が6月22日に開かれ、日本共産党議員団の味口としゆき議員が請願討論を行いました。
神戸市都市空間向上計画
請願28号は「神戸市都市空間向上計画の中止」と、ニュータウンなどを居住誘導区域外とされるなどの「地域名の発表をしない」ことを要望しています。
「神戸市都市空間向上計画」は、国がすすめる立地適正化計画を忠実に神戸に適用したものです。「立地適正化計画」は、大企業のもうけ最優先で都心の巨大開発を後押しし、地域を切り捨てるものです。これらは全て「人口減少社会」を口実にすすめられています。
ニュータウンなどで人口が減少し、高齢化がすすんでいる地域を居住誘導区域外とし、今後「緩やかに住宅以外の用途に土地利用転換を図り、自助、共助、公助のバランスをとる区域」として、切り捨てる計画です。
こうした地域の切り捨てと一体に、都心部や市街地の「過密」が進む計画の本質を市民は心配しています。神戸市が行った「意見募集」には、わずか1か月で、409件の意見が寄せられました。409件の意見で賛成はわずか12件で市民の反対の意思ははっきりしています。
味口議員は「市民の意思は明確であり、請願者が求める『計画』の完全撤回は当然の主張である」と訴えました。
核兵器禁止条約
請願29号は、国連で昨年7月7日に採択された「核兵器禁止条約」を日本政府に署名し、批准を求めるよう神戸市に意見書の提出を求めるものです。
2017年12月10日、ノーベル平和賞の授賞式でセツコ・サーローさんは「私たちヒバクシャは、核兵器が禁止されるのを72年間待ちわびてきました。これを核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか」と訴えました。
核の傘に守られているなどという「核抑止力論」は、もはや通用する議論ではありません。
味口議員は「平和首長会議に参加し、非核『神戸方式』をもつ神戸市として、意見書の提出をすべき」としました。
子どもの医療費を中学3年生まで無料化
子どもの医療費を中学校3年生まで無料にすることを求める請願30号については、文教こども委員会において審議未了で廃案とされました。
味口議員は、これは「市民の請願権を侵害するものであり、本会議に上程された請願は本会議で採否を決するものである」として、請願討論の最後に一言申し添え、議員の皆さんの賛同を求めました。
地方自治の本旨を捨て去る予算案を撤回を(反対討論:味口)
2018年04月15日
地方自治体の本旨を捨てたと厳しく批判
味口議員が反対討論
3月27日に開かれた神戸市議会本会議で、味口としゆき議員が2018年度神戸市一般会計予算等の議案に反対し予算編成替えを求める討論を行いました。
2018年度の予算案の特徴は、三宮一極集中の再開発をはじめとした大型開発を強行する一方で、国がすすめる立地適正化計画を忠実に神戸に適用した都市空間向上計画によって地域を切り捨てようとするものです。
味口議員は「市場原理を最優先にした地方自治体の本旨を捨て去るもの」と厳しく指摘し採択を求めました。
1.反対の理由「住民福祉の増進」ではなく、「国際競争力の強化」を口実に、さらなる大企業・外資系企業のもうけを優先する予算だから
2.三宮一極集中の再開発の強行の一方で、地域の衰退が懸念される予算だから
3.市民負担を増やし、市民のくらしを脅かす予算だから
4.神戸経済の主役である既存中小企業予算は削減され、「成長産業」に偏重している予算だから
5.市長のトップダウンの姿勢が際立っているから
6.市長が「公約」を守っていない予算だから
神鋼石炭火力発電の建設中止を(一般質問:山本)
2018年04月15日
3月29日に神戸市議会本会議がひらかれ、山本じゅんじ議員が一般質問にたち、神戸製鋼石炭火力発電所増設の問題や神戸市都市空間向上計画について久元市長の政治姿勢を質しました。
山本議員が一般質問
市長は石炭火力発電所の建設中止を求めよ
国の環境大臣は神鋼石炭火力発電所の建設について「温暖化対策の道筋が描けない場合は建設を容認できない」との大臣意見が提出され「選択肢の中には事業計画の中止や撤退も含まれる」と非常に厳しい内容となっています。
久元市長も神鋼石炭火力発電所の増設について「環境評価意見書において事業実施は温暖化防止実現の見通しをもって行う必要がある」としています。
山本議員は「計画認可を判断する経済産業省に対して建設中止を求める緊急の意見書を提出するべき」として見解を求めました。
答弁ダイジェスト
山本議員:市長は神戸製鋼ではなく、地域住民の代表であるべきで地域住民の立場に立ち、建設の中止を求めるべき。
久元市長:石炭火力の位置づけは国において議論していただきたい。本市としては、CO2排出量をできるだけ削減するという考え方に立ち、環境影響評価に基づく手続きを進めていく。
山本議員:地元では建設問題で大きな反対運動がおこっている。健康問題や将来に対する影響もあり放置できる問題ではない。
神戸市は居住区域を分けるような計画はやめよ
神戸市は、まちづくりのあり方を大きく変えようと「神戸市都市空間向上計画(案)」を発表しました。計画では人口減少を理由に市街地の「適切な人口密度を保つ」ためとして「居住誘導区域」と「居住誘導区域外」に分けようとするもので、ニュータウンなどの宅地を「住宅以外に転換」することを上から決めようとしています。
これではニュータウンの多くの部分が「居住誘導区域外」となる可能性があり、地域からは「ニュータウンは切り捨てなのか」などの声が上がっています。
山本議員は「居住を誘導する地域としない地域を分けることで、切り捨てとなる地域が生まれる」として地域指定はするべきではないとして見解を求めました。
答弁ダイジェスト
岡口副市長:ゆとりある居住地域は都市機能の集積を目的とする区域ではないが、引き続き居住してもらえる。この区域の設定が、この度の計画で必要である。
山本議員:サービスを維持する地域としない地域などと、こういうふうに分けて良いのか。市場原理にあわせるのが行政の仕事なのか。どこであっても行政サービスが等しく提供されなければならない。
岡口副市長:民間業者の撤退が発生している地域もある。まずは民間サービスが継続して提供してもらえるように、一定の人口規模と密度を維持する区域として居住推奨区域を設定する。
山本議員:何のために、そこに行政があるのか。民間ができないからこそ行政のサービスが存在するのではないか。
市民の暮らしと地域を守る予算への転換を(予算組替え討論:朝倉)
2018年04月15日
市民の暮らしを守り地域を守る予算への転換を
朝倉議員が予算組み替え討論
日本共産党神戸市会議員団は、3月28日に開催された神戸市議会で、久元喜造神戸市長が提案する2018年度神戸市一般会計予算案等に対する組み替え動議を行いました。
党神戸市議団の予算組み替え提案は、18年連続となりました。
市長の提案する予算案は、従来型の大型プロジェクトへ優先的に予算配分され、さらに、都心・三宮の大規模開発の事業化予算が計上されました。
一方で、昨年秋の市長選で公約に掲げた「こども医療費助成を高校生まで拡大」「2018年3月の待機児童解消」は先送りされました。くわえて国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者保険料の大幅な値上げや、生活保護費の切り捨てが計画されています。
新年度予算案では、新たに「都市空間向上計画(立地適正化計画)」の策定が盛り込まれました。市街地を縮小、都心・三宮に商業や行政を集中し、ニュータウンを切り捨てようとしています。
朝倉議員は、市民の暮らしと福祉、今住んでいる地域を守り、神戸経済を足元から温める予算への転換を求めました。
第二神明道路の料金改定・値上げは反対(議案質疑:赤田)
2018年04月08日
第二神明道路の料金改定
値上げは反対
赤田議員が議案質疑
3月20日、神戸市議会本会議がひらかれ、上程された追加議案に対して赤田かつのり議員が日本共産党神戸市会議員団を代表し質疑しました。
阪神高速道路の料金制度改定により対距離料金制に変わりました。阪神高速道路と第二神明道路との相互利用区間での料金変更であり、料金水準を実質的に引き上げるものです。
赤田議員は「神戸市として料金改定に同意すべきではない」として見解を求めました。
答弁ダイジェスト
岡口副市長:値上がり区間もあるが値下がり区間もある。非ETC車に関しては値上がりとなる。利用者には十分な周知を図り、阪神高速道路株式会社、NEXCO西日本と協力していきたい。
赤田議員:このような料金見直しの背景にあるのは、神戸西バイパスの整備費を利用者の料金でまかなうもの。不要不急の公共事業のコストを利用者でまかなう値上げは道理に合わない。
震災復興に努力した方の退職金引き下げやめよ
国家公務員の退職給付金の引き下げにともない、神戸市も一般職員の退職手当を国の指導に応じて引き下げようとするもので、平均すると一人あたり72万円もの減額になります。
赤田議員は、阪神・淡路大震災で復興に努力してきた職員もいる、「市長の判断で退職手当引き下げを中止するべき」として見解を求めました。
答弁ダイジェスト
久元市長:当然引き下げるべきだと思う。
赤田議員:奉仕者としての職務を遂行しようという気持ちがあっても、その力を発揮する妨げにならないか心配している。
神戸市看護大学を独立法人化するな
神戸市看護大学は、近畿一円から学生が集まり、看護師や保健師を育て優秀な卒業生を多数輩出してきています。
赤田議員は、「より優れた教育環境を維持していく必要がある。これまで通り、神戸市直営で運営するべき」として見解を求めました。
答弁ダイジェスト
玉田副市長:自律的・効果的で透明性の高い大学運営体制を構築するためにも公立大学法人に移行する。運営上の自由度を増し、その中で無駄なコストを削減していく必要がある。
赤田議員:大学は最高学府。学生が公費で安心して研究でき、将来の進路に向けて準備するためにも直営が望ましい。
都市空間向上計画・都市計画マスタープラン三宮地区編(総括質疑:松本)
2018年04月01日
都市空間向上計画
都市計画マスタープラン三宮地区編
都心に住む人も郊外に住む人も誰も喜ばない計画は撤回を
松本議員が総括質疑
神戸市議会予算特別委員会が14日にひらかれ、松本のり子議員が総括質疑を行いました。
「都市空間向上計画」は、市街地を縮小し、三宮に商業や行政などあらゆる機能を集中させます。
郊外・ニュータウンで、民間サービスが維持される可能性が低い地域は、行政責任も放棄し「自助・共助」に頼る地域にしようとしています。
一方、三宮再開発によって、都心や周辺の地価がバブルのように高騰し、保育所や学校の用地確保ができず遠距離通学への補助などで新たな行政コストも発生しています。
松本議員は「過密の実態を見ても、まちをコンパクトにしても行政コストは効率化しない」として、同計画を撤回し、ニュータウンへの若い世帯の居住誘導を求めました。
増税に頼らず、ムダづかいこそ見直すべき
神戸市独自の認知症事故救済制度の財源について、久元市長は1人あたり400円の市民税の増税(年3億円)に頼ろうとしています。
松本議員は救済制度は必要だが、増税に頼るのではなく、毎年6億円もの誘致企業への減税こそやめるべきと質しました。
答弁ダイジェスト
久元市長:社会全体で負担を分かち合うという観点で個人市民税の増税が適当と判断した。
松本議員:子育て支援や、高齢福祉は増税に頼らず、税収配分で実施している。なぜ認知症対策だけ増税なのか。
久元市長:国が財政措置するまでの時限を区切り超過課税をお願いしたい。
松本議員:誘致企業に対する減税は約60社で年間6億円だ。税の使い道こそ見直すべきだ。
答弁ダイジェスト
松本議員:都心や周辺では地価の高騰で、保育所や学校用地の確保が困難になっている。土地取得や通学費補助で新たな支出も増えている。郊外から都心に居住誘導すればますます過密になる。
岡口副市長:過密になれば行政コストが生じるのは当然である。適切な人口規模と密度を設定して、民間サービスが維持集積される施策を展開したい。
松本議員:三宮やウォーターフロントの再整備の事例を見ても、市場原理にゆだねれば、小学校の教室が不足している地域でも、民間会社はマンションを建設してしまう。
答弁ダイジェスト
松本議員:2月の当初案から、3月の市民意見募集案では「誘導方針」図が変更になっている(*)。都心から郊外に子育て世帯が移る矢印が追加されている。
岡口副市長:計画の出発点は、民間サービスが維持される可能性が高いか低いかだ。居住誘導区域外は、都市機能を維持・集積せず、居住も誘導しない。
松本議員:誘導しないのになぜ「誘導方針」に記載したのか。批判を逃れるための、ごまかしではないか。
(*)(2月14日 都市計画審議会への報告)
(3月13日 ホームページ公表資料)
オーバーストアになるような三宮再開発はやめよ(住宅都市局:松本)
2018年04月01日
オーバーストアになるような三宮再開発はやめよ
3月9日
住宅都市局審査で松本議員
神戸市は「えき・まち空間」の実現として、バスターミナルビルの建設、市役所本庁舎、交通センタービルの建て替えと莫大な投資で三宮再整備を行おうとしています。また民間では阪急、JRの駅ビルも建て替えようとしています。これらが完成すると三宮周辺の延床面積がさらに増えます。有識者会議でもオフィス、商業ビルの増えすぎのオーバーストアを心配する意見がでています。
松本議員は、専門家らが心配しているオーバーストアについての見解やこれまで市当局が否定的だった阪急と地下鉄の相互乗り入れなどについても見解を求めました。
答弁ダイジェスト
部長:「都心三宮再整備は大規模な商業床を作るために計画したものではない」「神戸の都心部では写真に撮る様な美しい場所がない」として、大都市神戸の玄関口としてシンボリックな空間を造ろうと努めている。
局長:相互乗り入れについて「地下鉄沿線の活性化を考えると意味があり難しい課題だが検討する方向になった」「昨年から本格的に検討を始めている」などと答えました。
トップダウンの行政施設集約やめよ(市民参画推進局:味口)
2018年03月25日
予算特別委員会審査から
トップダウンの行政施設集約やめよ
3月6日
市民参画推進局審査で味口議員
神戸市の新中央区総合庁舎の整備計画では、低層階は「にぎわい施設」が誘致され、区役所機能は2階以上という来訪者につめたい計画です。勤労会館の機能についても「現在の利用状況を踏まえ、必要な機能を確保する」とした整備方針に反し、一番利用がある体育館機能は、面積がたりないため、周辺地域に分散されようとしています。
味口としゆき議員は「久元市長がトップダウンで無理やり統合計画を押し付けたため、多くの面で破たんが生じている」として、移転・集約ありきの計画を撤回すべきとしました。
長田淳市民参画推進局長は「今より遠くなる人がいるのも事実」と答弁しました。
答弁ダイジェスト
味口議員:神戸文化ホールの「市の考え方」はいつどのように公表されたか。
局長:11月、市長の記者発表と記憶している。その後は本会議で議会答弁であったと記憶している。
味口議員:記者会見や議会答弁だけで、正式な文書明記はない。まさに市長トップダウンだ。芸術文化の基幹施設である文化ホールを、三宮の「にぎわいづくり」のために移転するなど、絶対許されない。
情報開示弱める空港民営化やめよ(みなと総局:大かわら)
2018年03月25日
予算特別委員会審査から
情報開示弱める空港民営化やめよ
3月7日
みなと総局審査で大かわら議員
神戸空港は4月から関西エアポート神戸株式会社による運営となり実質民営化が始まります。しかし長年、市民的に議論されてきた多くの課題は残されたままです。
大かわら鈴子議員は、運営権が移り空港会計が統合され情報が見えにくくなることを指摘。市民に対していっそうの情報公開を求めました。
答弁ダイジェスト
担当局長:神戸市の求める要求水準書に従い「関西エアポート神戸」は運営される。要求通りに運営されているかは、神戸市がチェックする。情報公開や市会への報告に努める。
大かわら議員:情報公開に努めると言っても事前に中期計画、単年度計画をもらったが、A4の紙3枚のみ。これで十分な情報公開になるのか。
担当局長:詳細は企業情報に係わる部分で公開できない部分もある。
大かわら議員:これまで様々な問題があった神戸空港。結局民営化とは、こういうことではないか。市民にも見えるよう情報公開をしっかりするべき。
民間の儲け優先で行政施設きりうりするな(行財政局:林)
2018年03月18日
予算特別委員会審査から
民間の儲け優先で行政施設きりうりするな
行財政局審査で林議員
2月28日、神戸市会予算特別委員会がひらかれ、林まさひと議員が行財政局審査で質疑をしました。
神戸市は、三宮再整備にあわせ、本庁舎2号館と3号館の建替構想を発表しました。
延床面積は、現2・3号館あわせて23,000㎡です。建て替え後は15,000㎡しか本庁機能分が確保されていません。残りは、文化ホール(中ホール)機能と民間の集客施設を入れるとしています。
林議員は、庁舎建て替え後の行政機能について神戸市がまったく検討した形跡がないと指摘。そうした議論ぬき、民間企業の儲けのために公共施設を明け渡すなど許されないと批判しました。
岸本義一行財政局長らは「(再編だけでは床面積がたりないので)仮移転を考えていきたい。近隣の民間ビルへの入居を考えている。調査を終えているので、9月には費用も含めて提案したい」と答弁しました。
三宮開発を優先して行政施設の再編で民間ビルの賃貸料などムダな税の支出をふやすなど本末転倒です。林議員は、その一方で、行財政局が、入院を理由で税金を滞納した方の自宅を差し押さえてまで徴税を強化し、中小商業者の実態を見ずに信用保証料補助を改悪してまで支出をへらしていることを追及しました。
答弁ダイジェスト
林議員:やむをえず税を滞納された方への対応は、分納の勧めを中心にされているか。
部長:法律に定められている「換価の猶予」がある。周知しているが運用件数が少なく10件程度。
林議員:資産調査が必要だが申請すればできる「換価の猶予」のメリットは何か。
部長:支払いを2年まで伸ばすことができ、延滞金の減免(2分の1)がある。
林議員:分納か換価の猶予か、本人の意思でできるようにすべきであり。制度を周知し、生活実態に寄りそった対応をすべき。