このサイトは旧サイトです。最新情報などはこちらをご覧ください。
  • HOME
  • > くらし・すまい

お知らせ

ぶれない党だからできる財政提案-2019年度予算組み替え

2019年03月20日

神戸市議会本会議が、3月19日ひらかれ、日本共産党神戸市会議員団は、神戸市予算の組み替え動議を提出しました。2019年度の神戸市一般会計予算案は総額8116億円です。三宮再開発などムダな開発予算の2%程度を改めれば、こども医療費無料化や国民健康保険料の引き下げ、保育所や特養老人ホーム新設など、切実な住民要求が実現できます。動議は、久元喜造市長に対し、神戸市予算案を編成替えして再提出することを求めるもので、19年連続の提案です。

大企業からの献金や政党助成金を受け取らない日本共産党神戸市議団だからこそ、ぶれずに市民の願いにこたえ、市政のムダを削る実効性ある予算組み替え提案がおこなえます。

 三宮再開発などやめ市民の福祉を増進する本来の役割を

市長提案の予算の特徴は、三宮一極集中の再開発をはじめ不要不急の大型開発をすすめる一方、市民サービスを犠牲にしています。また、都市空間向上計画を先取りした駅前再開発による、駅前過密と郊外切り捨てが一体にすすめられています。これは、まちづくりを市場原理に委ね、自治体の都市計画の仕事を放棄するものです。
市長が公約に掲げた子どもの医療費助成の高校生までの拡充や待機児童解消はまたもや先送りにされ、さらに、国民健康保険料を値上げするなど、市民生活を顧みないものとなっています。国の福祉切り捨ての悪政にたいし、「防波堤」となって、市民の福祉を増進する自治体本来の役割をはたすことが神戸市に求められています。
日本共産党神戸市会議員団が提案した、組み替え提案の概要は以下の通りです。

第1の提案 将来を担う子どもたちのための子育て支援の抜本的な拡充

①中学校卒業までの医療費を全額助成するとともに、市長の公約どおり高校生まで制度拡充をおこないます。
②全ての行政区で認可保育所の誘致のための予算を増額するとともに、公立保育所を増設する予算を確保し、速やかに待機児童を解消します。
③大規模学童解消のため公設学童増設の予算を増額します。
④小・中学校の過密問題が全市に広がっています。学ぶ環境を改善するため、プレハブ校舎解消に年次を区切って取り組みます。さらに、過密解消のために小学校用地取得費を計上し、井吹台では中学校新設のための調査費を確保します。
⑤小学校全学年で35人学級を実施するため教員をふやし、豊かな学びを保障します。また、中学校には、いじめ・体罰根絶のための支援員の配置など教職員をふやします。
⑥教育負担の軽減のため、給付型奨学金制度を新設します。

第2の提案 市民が安心して暮らせるための医療・介護・福祉の充実

①国民健康保険料の引き下げに、22億円の独自軽減制度を、一般会計からの法定外繰り入をおこないます。これによって一世帯1万円程度、保険料を引き下げます。また、介護保険料も基金の活用も含め、引き下げます。
②高齢者が安心して暮らせるまちにするため、待機者解消のため、特別養護老人ホームの建設を進めます。
③敬老パスは無料制度を復活。福祉パスは生活保護世帯への支給を復活し、それぞれのパスを、神戸電鉄など私鉄へも対象を広げます。

第3の提案 市場・商店街、とりわけ個別店舗への直接支援の実施

①神戸市外郭団体の調査でも、地域経済への波及効果が明確となっている住宅・店舗リフォーム助成制度を創設します。
②市場・商店街振興のため、使途を狭めず地域活性化に資する活性化助成金を創設します。
③神戸市としても、販路拡大につながるトライアル発注をおこない、中小企業の仕事づくりを応援します。
④従業員の賃金アップや正規化をすすめる中小企業に対しては、奨励交付金など必要な支援をおこないます。
⑤第一次産業を振興するため、新規の就業の担い手支援制度を創設するとともに、地元産資源・生産物の利用転換を促進するための助成制度を創設します。

 第4の提案 生まれた街で住み続けられるための、まちづくりの応援

①地域に必要な利便施設等を誘致するため、郊外住宅近接型の小規模公的施設誘致支援事業を創設します。
②産科や小児科など地域医療の基盤を維持するための助成制度を創設します。
③行政区にある保健センターを強化するとともに、小学校区単位の健康づくり事業をすすめます。
④災害に強い地域をつくるため、私有地の危険擁壁にたいする助成を応急対策にと止めず、安全工事までむすびつくよう改修助成を拡充します。
⑤原発や石炭火力発電に頼らない地域分散型の再生可能エネルギー施策を促進します。
財源の提案 予算案のわずか2%を組み替えることで実現可能

①毎年、50億円以上の一般財源が投入されている医療産業都市や呼び込み偏重の企業誘致施策を見直し、子どもの医療費無料や、保険料引き下げ、持続的な中小業者助成など、経常経費に充当します。
②新年度予算案では、三宮再開発や、大阪湾岸道路建設などに40億円を超える都市整備等基金が使われていますが、これら大型開発を中止し、保育所や特別養護老人ホームの建設費や、地域の防災やまちづくりの基盤強化に活用することで、地域経済循環型の投資に改める公共事業の転換も提案しています。
③誘致企業約70社への7億円もの行き過ぎた減税を中止するともに、70万市民にたいする住民税均等割3億円増税は中止します。
④神戸空港、ウオーターフロント開発、国際コンテナ戦略港湾への支援を見直すとともに、須磨多聞線など住民合意の無い事業は中止します。
⑤財源不足分については、空港開港までは一般会計に繰り入れていた新都市整備事業利益剰余金の繰り入れ、また財政調整基金の活用などを提案します。
⑥これら事業を実施しても、市長提案より20億円、市債発行を圧縮できます。

2019年度神戸市予算組み替え提案の主な内容

当初予算8116億円のうち 削減26項目 135億円(全体の1.66%)、増額30項目 134億円
削減提案(企業減税7億円の歳入含む)

●三宮再開発 約49億円
・本庁舎整備 40億7907万円
・新文化ホール 3258万円
・新中央区庁舎 5117万円
・磯上公園体育館 8450万円
・東遊園地整備 1375万円
・新三宮図書館 200万円
・都心の再生 5億9440万円

●湾岸道路 約21億円
・建設局 16億5500万円
・みなと 4億4176万円

●呼び込み偏重 約54億円
・医療産業都市 36億7540万円
・市民病院の変質 7億6210万円
・企業誘致偏重 8億6429万円
・水素産業偏重 7820万円

●その他 約11億円
・駅前再整備 900万円
・都市空間向上計画 500万円
・明石海峡公園負担 3011万円
・垂水再開発 1億2160万円
・須磨多聞線 8126万円
・須磨海浜水族園民営化 927万円
・神戸空港(繰入金) 7億5333万円
・ウォーターフロント整備(繰入金) 1120万円
・戦略港湾(繰入金) 1億3023万円
・議員費用弁償(廃止) 1752万円

○企業減税 7億2920万円(73社)

 

増額提案(住民税増税2.5億円の歳入含む)

●子育て教育 約65億円
・こども医療費無料化 20億円(中学卒業まで)
こども医療費助成拡充 8億円(高校卒業まで助成)
・奨学金拡充 2億円
・35人学級 6億4000万円(小学校5・6年まで拡充64学級)
・いじめ対策支援員 6000万円
・小学校給食費値下げ 3億0800万円(前回値上げ分450円×6万2000人×11か月)
・保育所・学童保育整備 25億円

●医療介護福祉 約43億円
・国民健康保険料引き下げ 11億円(のこる11億円は基金活用)
・介護保険料引き下げ 8億4045万円(のこる13億円は基金活用)
・敬老パスの無料化復活と拡充 5億円(JRのぞく私鉄4社への路線拡充含む)
・福祉パス(生保)の復活と拡充約 6億5000万円(JRのぞく私鉄4社への路線拡充含む)
・特別養護老人ホーム等整備 10億円

●中小業者支援 約10億円
・雇用改善奨励金 2億円
・トライアル発注制度 1億円
・就農支援 1億円
・店舗リフォーム助成 3億円
・商店街・小売市場活性化助成 3億円

●地域課題解決 約18億円
・住宅リフォーム助成 5億円
・産科小児科等地域医療基盤整備 2億円
・区保健センターと健康づくり 1億円
・郊外住宅近接型施設誘致 1億円
・私有地防災工事助成 1億円
・地域分散型エネルギー転換 7303万円
・過密学校対策 7億3000万円

○住民税増税中止 2億5200万円(70万市民に400円10か月分)

 

●財源対策と効果

・財政調整基金 10億円
・新都市整備会計剰余金 10億円
・都市整備等基金(振替) 約42億円
・市債削減効果 20億円

市民の願い実現へ-本会議で共産党議員が討論

2019年03月19日

神戸市議会本会議が、3月19日ひらかれ、日本共産党の林まさひと議員が予算組み替え提案、大前まさひろ議員が議会請願の採択を求め討論、今井まさこ議員が市長提案の予算に反対する討論を行いました。

住民の願い実現の財源はある 林議員が予算組み替え提案を説明

一般会計の8116億円のうち、三宮再開発などムダな開発予算のわずか2%を改めれば、こども医療費無料化や国民健康保険料の引き下げ、保育所や特養老人ホーム新設など、切実な住民要求が実現できるとして、林まさひと議員が提案説明をおこないました。

国民健康保険料の引き下げを 大前議員が請願討論

国民健康保険に加入する方の多くが、高齢者や中小事業者、そして非正規雇用などの若い労働者です。大前議員は、無保険状態の資格証明書発行世帯が前年から倍増し、滞納も県内で高い比率であると指摘。保険料決定の権限は神戸市にあることから、命と健康を守る立場で保険料の引き下げを求める議会請願の採択を求めました。
開発優先の予算案に反対 今井議員が予算反対討論

市長提案の新年度予算は、三宮再開発に1000億円を投入し、駅前再開発で、市街地を過密化し、ニュータウン・郊外を切り捨てようとするものです。一方、国民健康保険料の値上げにみられるように、市民生活を切り捨て、脅かすものとなっています。今井議員は、「住民の福祉の増進」という地方自治体の本旨を投げ捨て、神戸を安倍政権の進める国家戦略の「実験場」にし、市場原理を最優先にする新自由主義的変質を進める予算だと厳しく批判しました。

不要不急の市役所建て替えが なぜ神戸の活性化につながるのか?(予算・総括質疑)

2019年03月06日

大かわら議員が総括質疑

神戸市議会予算特別委員会の総括質疑が3月6日に開かれ、日本共産党の大かわら鈴子議員が質疑しました。

1000億円以上の三宮再開発

久元喜造神戸市長は、三宮再開発計画のなかで、1000億円以上かけて、市役所・区役所などを建て替える計画を発表しました。耐震基準を満たしている中央区役所や三宮図書館や勤労会館を、バスターミナル整備に置き換えるため破棄・移転。市役所2号館を集客施設がテナントに入るデラックスな庁舎に、まだまだ使える市役所も、莫大な費用をかけ、建て替えようとされています。
市長は、これまでも神戸の活性化のために、神戸の玄関口である三宮の再開発をすすめるといってきました。まだまだ使える市役所をデラックスにすることが、なぜ、神戸の活性化につながるのでしょうか?
―教育・文化・健康など―置き去りにされる地域の公共施設

大かわら議員は、三宮に湯水のごとく予算を投入する一方、地域に身近な公共施設は、予算がないと廃止や極端な延命化が押し付けられていると指摘。
教育施設で、小学校や中学校の校舎は、これまで60年が耐用年数と言われてきましたが、校舎の長寿命化ということで、90年使うことが計画されています。そのもとで、老朽したトイレや配管などの維持のため教員が苦労する事例が増えています。
健康施設では、兵庫区の健康ライフプラザのトレーニングジムが、年間13万人の方が利用されているにもかかわらず廃止。市民から「何とか存続してほしい」と2000筆近い署名が寄せられても、神戸市は「限られた財源」との理由で、昨年9月に廃止されました。
文化施設では、中央区の生田文化会館や葺合文化センターの廃止が計画されるとともに、大倉山の神戸文化ホールについても三宮に、大ホールと中ホールがバラバラに移転されようとしています。
大かわら議員は、莫大な予算をかけた市民不在の三宮再整備を中止し、市民の教育や文化、健康づくりのための公共施設の維持充実を優先すべきであり、市民の命を守る防災・減災対策こそ予算を投入すべきと求めました。

答弁ダイジェスト

岡口副市長:本庁舎は2号館が築61年、3号館は築52年を迎え老朽化している。(バスターミナルビルの計画地で移転が計画される)中央区役所は築38年である。市役所2号館再整備は、三宮の活性化に重要であり、限られた財源の中で優先順位を見定め、着実に進めたい。
大かわら議員:本庁舎2号館整備に360億円、中央区総合庁舎に95億円など、公共施設だけで1000億円の再開発だ。一方、教育委員会は、本来60年としてきた学校の校舎を、90年まで延命化する努力をされている。誰が聞いても優先順位が逆立ちしている。
駅前再開発で過密の押しつけやめマンション規制で教育環境を守れ

神戸市は、垂水、名谷、西神中央など各拠点駅周辺の再開発を計画しています。再開発で高層マンションの誘致がすすめられれば、学校過密対策や待機児童解消がますます困難になることは明らかです。
大かわら議員は、学校過密問題は、神戸市の市有地の売却方針に問題があると指摘。4校合併した兵庫区の神戸祇園小学校は、過密のため新設当初から、運動場が狭く、このたび、近隣の公園を利用して運動場を拡張する方針が出されていますが、それでも国の面積基準をクリアできません。
にもかかわらず神戸市は、この4校合併で廃止された3校の跡地の一部を売却しマンションを誘致する可能性が出ています。
大かわら議員は、市有地は、子育てや教育、住民のために活用すべきで、安易にマンションを誘致して、小手先の人口対策をすべきでないとしました。

答弁ダイジェスト

大かわら議員:神戸市のネットモニターアンケート調査では、「新規の住宅開発はやめて、すでにある住宅の建て替えや空き家を活用するべき」という方が、75%。「新規の住宅開発を積極的に進めるべき」はわずか2%。市民の思いに応えるなら、駅前へのマンション誘致は規制すべきだ。
岡口副市長:人口減少のとらえ方や深刻性を、市民は認識していない。駅前再整備は必要な取り組みだ。過密は学校であり、人口は過密ではない。都心・三宮は(商業店舗誘致の障害となるため)マンション規制するが、都心以外の駅前などの規制は適当ではない。
大型開発よりも防災や地域課題解決優先に―予算組み替えを動議―

日本共産党は、民有地のがけの防災対策に公的補助をくりかえし求めてきました。大かわら議員は、神戸市が新年度予算で、応急対策に助成する制度をはじめてつくったことに触れ、完全な防災工事が行えるよう金額も対象もふやすこと求めました。また、神戸市が三宮再開発などムダな大型開発をやめ、暮らしや防災最優先にした予算案とするよう「予算組み替え」の動議をおこないました。

兵庫区の市営住宅は廃止せず建て替えを(予算・住宅都市局)

2019年02月27日

住宅都市局審査で大かわら議員

大かわら鈴子議員は、2月27日の予算特別委員会の住宅都市局審査で、都市空間向上計画における駅周辺の再開発について質疑しました。
三宮再整備には莫大な費用がかかる試算が示されました。市民合意のない三宮一極集中の再整備には莫大な費用が必要です。そのうえ主要な地域の駅前の再開発も計画されています。これらの地域では人口過密などの様々な問題がもう既に起こっています。駅周辺への人口誘導、郊外切捨ての都市空間向上計画は、上質なまちづくりとはかけ離れたものです。
大かわら議員は、兵庫区の湊川駅周辺でも再開発による問題が起こっている。市営松本住宅が廃止され、その影響で歴史あるミナイチが閉鎖され大事な市場がつぶされている。市営住宅は廃止せずに建て替えるべきだと質しました。

答弁ダイジェスト

三木住宅担当局長:市営松本住宅など古い住宅は、マネージメント計画に基づいて再編している。ミナイチも住宅と商店街の再編をあわせて住民と話をしながら進めている。
大かわら議員:古い住宅をそのまま使えと言っているのではない。兵庫区は市営住宅への入居希望が多い。民間に売却するのではなく建て替えるべきだと言っている。

消費税で値上げされる 水道料金はこれ以上あげるな(予算・水道局審査)

2019年02月25日

水道局審査で山本議員

2月25日に山本じゅんじ議員は、予算特別委員会・水道局審査で、水道料金について質疑しました。
水道局では中期経営計画2019が来年で終了するため、次期中期経営計画が新たに作成されます。その中で水道料金の議論もされることになります。水道料金は来年度予算案で消費税の増税にともなって値上げが予定されています。山本じゅんじ議員は、これ以上、水道料金をあげるべきでないと質しました。

答弁ダイジェスト

広瀬水道局長:料金改定をするかどうかは、収益の動向、増加が見込まれる老朽化した施設整備、水道管の更新費用など慎重に見極める必要があるので、現時点では答えられる状況ではない。
山本議員:水道法では「水道は国民の日常生活に直結し、その健康を守るために欠くことのできないもの」と規定されている。値上げにならないよう、市の負担区分のあり方の見直しが必要だ。

土砂災害想定区域にある要援護者 施設の避難確保計画策定を(予算・危機管理室)

2019年02月21日

危機管理室審査で金沢議員

2月21日に金沢はるみ議員は、予算特別委員会・危機管理室審査で、浸水想定区域や土砂災害想定区域にある要援護者施設の避難確保計画の策定について質疑しました。
国は災害想定区域にある要援護者施設について避難確保計画の策定を求めています。災害時に避難所に受け入れてもらえなくて困ったという話も委員会で取り上げられました。
入所者や患者の命が守れない事態になりえるため、施設が災害時にどうするのかを決めておく必要があります。
金沢議員は、現時点の計画策定状況と今後の見通しについて説明を求めました。

答弁ダイジェスト

星野担当課長:避難所確保計画の策定を受け付けしたのは33件。作成にあたっては市のホームページでの説明、職員による出前トークなどを実施している。所管部局へも働きかけて推進していきたい。
金沢議員:入所をされている家族が心配すると思う。ぜひお願いしたい。

徒歩圏で安心して住める まちづくりを(予算・企画調整局審査)

2019年02月21日

企画調整局審査で朝倉議員

2月21日に朝倉えつ子議員は、予算特別委員会・企画調整局審査で、北区のまちづくりのあり方について質疑しました。
神戸市は、鈴蘭台駅前につづき、北鈴蘭台や西鈴蘭台、谷上、岡場などを「拠点駅」と位置づけ、再整備を進めるとしています。久元市長は「神戸電鉄の沿線から離れている郊外は、駅前に人口を誘導していく」「路線バスに頼るだけでなく、コミュニティー交通も取り組んできた」「これが人口減少にふさわしいまちづくり」と予算発表の記者会見で発言しました。
朝倉議員は、安全性の観点から駅舎改修や、駅周辺のバリアフリー化は大切だが、市長の発言は、ひよどり台など郊外地域切り捨てを宣言するようなものだと批判。駅前偏重から、徒歩圏で住み続けられるまちづくりへ転換すべきと求めました。

答弁ダイジェスト

谷口局長:公共交通網の拠点である鉄道駅は起点であり、駅前は大事な公共空間だ。来街者にとっても玄関口がきれいになるのは大切。駅前の活気・活力が地域の安全安心も高めると考える。
朝倉議員:郊外では、スーパーの撤退など公共施設がなくなり、住民のくらしは不便と負担等が増している。再整備で駅前空間だけきれいになっても区民の理解は得られない。公共交通が大切というならバス路線など地域密着の交通網の充実が大切だ。

垂水駅周辺の公共用地活用は住民合意で(予算・行財政局審査)

2019年02月20日

行財政局審査で赤田議員

2月20日に赤田かつのり議員は、予算特別委員会・行財政局審査で、垂水駅前再開発に関連し公共用地転換のあり方について質疑しました。
神戸市は、垂水体育館と垂水勤労市民センターの体育室を、平磯の垂水スポーツガーデンに移転・集約させ、垂水体育館跡地と旧垂水養護学校跡地を「中核的医療機関」の誘致先候補にしようとしています。
赤田議員は、神戸市が周産期や小児救急に対応した病院機能を区内に誘致することは、医師会や住民のみなさんの強い要望であり大切なことだが、垂水体育館の更新方法や養護学校跡地の活用は、あくまでも住民合意が前提ですすめるべきと求めました。

答弁ダイジェスト

谷口局長:公共交通網の拠点である鉄道駅は起点であり、駅前は大事な公共空間だ。来街者にとっても玄関口がきれいになるのは大切。駅前の活気・活力が地域の安全安心も高めると考える。
朝倉議員:郊外では、スーパーの撤退など公共施設がなくなり、住民のくらしは不便と負担等が増している。再整備で駅前空間だけきれいになっても区民の理解は得られない。公共交通が大切というならバス路線など地域密着の交通網の充実が大切だ。

 

国の悪政から、福祉と子育て・暮らしを守る予算へ転換を(代表質疑:森本)

2019年02月18日

国の悪政から、福祉と子育て・暮らしを守る予算へ転換を
森本議員が代表質疑

2月18日に神戸市議会本会議が開催され、日本共産党の森本真議員と、味口としゆき議員が新年度予算案に関して久元喜造市長に対して代表質疑を行いました。

 

いま、安倍政権の消費税増税や社会保障削減策の中で、労働者の実質賃金は減少、高齢者には生活の糧である年金の削減、国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療保険の保険料引き上げなど、市民の暮らしは深刻です。
にもかかわらず神戸市予算案は、住民税増税や国民健康保険料の引き上げに加え、消費税増税に連動して、市バス・地下鉄、上下水道、駐車場などの値上げなどで、市民ばかり負担が増えるものになっています。
一方、神戸市の開発優先のムダ遣いの予算案を住民目線で見直し、さらに約270億円のため込み金(財政調整基金や都市整備等基金)を活用すれば、子どもの医療費の無料化や、国民健康保険料の引き下げ、保育所や特別養護老人ホームの建設など市民の願いの多くが実現できます。
森本議員は、消費税増税や社会保障改悪など国の悪政から、市民の暮らしを守る防波堤になることが神戸市政に求められていると指摘。市民の願いに応え福祉や子育てを最優先に取り組むべきと求めました。

答弁ダイジェスト

〈子ども医療費無料化について〉
久元市長:段階的かつ速やかに無料にするということで拡充し実現できた。
森本議員:(実現と言うが)無料にはならなかった。兵庫県の8割を超える自治体で無料化を実現している。神戸市も実現してもらいたい。
〈国民健康保険料について〉
寺崎副市長:国保加入者とそうではない人との間の負担に公平性がある。本市として独自に一般会計繰入による保険料の引き下げは考えていない。
森本議員:高い国民健康保険料を引き下げるために他の自治体は努力をしている。神戸市もやってもらいたい。
〈後期高齢者・介護保険の保険料について〉
森本議員:高い保険料負担。これでどうして、市長は全ての世代を対象とした社会保障政策の厚みが増したと言えるのか。
寺崎副市長:県下の後期高齢者から等しく保険料の負担をしていただく制度、本市単独で保険料の軽減を行うということは考えていない。

 

呼び込み・外需依存やめ中小業者に直接支援を

三宮再整備や湾岸道路など、呼び込み型の大型開発に予算が偏重した神戸市予算案では、トリクルダウン経済の幻想を振りまくだけで、既存の中小業者と地域の経済を疲弊させます。森本議員は、住宅・店舗リフォーム助成など個別店舗への直接支援こそ、地域経済活性化に不可欠なものとして、中小企業対策費の大幅な増額を求めました。

答弁ダイジェスト

森本議員:久元市長は長田区の集会では賑わいを取り戻すには「まず地域の中小企業の振興、地元での雇用を増やす必要がある」と言っている。しかし、市場・商店街など個店に直接支援する施策が全然ないではないか。
岡口副市長:人材確保や販路拡大など神戸市としてできる予算を組んでいる。

 

大型開発から防災・減災に
―公共事業の軸足を変えよ―

防災対策について、森本議員は、長年の住民の願いと党が議会論戦で求めてきた、神戸市独自の被災者救援制度(被災者生活再建支援法の対象外の世帯に最大25万円支給)や、民有地の擁壁工事助成制度が実現したことに触れ、被災者復興の大きな障壁となってきた「私有財産には支援しない」という国の「原則」が崩れつつあると指摘。
そのうえで、被災者が自力で復興や防災対策を進められるまで必要な公的助成制度を神戸市が国に要請するとともに、公共工事のあり方を大型開発偏重から防災・減災優先に転換するよう求めました。

答弁ダイジェスト

森本議員:「市民の安全と財産を守る」それが自治体の役割。土のうを積み上げた応急復旧のままの状態がある。応急復旧ではなく防災・減災対策までとりくむべき。
岡口副市長:国県と連携をとりながら総合的に取り組んでいきたい。

 

2019年度神戸市予算案について(2)

2019年02月12日

2019年度神戸市予算案について (前回からのつづき)
アベ政治の持ち込みによる“神戸のまち壊し”にストップ!
住民と力をあわせて、政治を動かし、要求実現を前へ
日本共産党神戸市会議員団

 

3 アベ政治の持ち込みによる“神戸のまち壊し”にストップを!

就任5年を迎えた久元市長は「人口を増やすことを目的にせず、都市の価値を高めることに視点を置いた政策を展開する。この点は経済界とも一致している」(神戸新聞11月20日付インタビュー)と公言。住民よりも、財界や安倍政権の意向に沿った市政運営をはばからない立場を鮮明にしています。

 

三宮一極集中の再開発は、住民サービスの切り捨てに直結

久元喜造市長は「震災はおわった」「国際競争力に打ち勝つ」まちづくりをすすめるとして、大阪湾岸道路や、六甲アイランド南の埋め立てなど、長年凍結されていた大型公共事業計画を復活させました。神戸市が人口減少社会を迎えても、大企業や外資系企業が「効率的」に儲けを確保することを狙う三宮再開発をトップダウンでおしすすめています。
三宮再開発のもとで行政サービスの核である区役所は遠くに立ち退きをさせられ、勤労会館や図書館・青少年会館も移転、神戸文化ホールや生田文化会館、葺合文化センターなどは、集約され現地からなくなります。
さらに、駅から距離で地域を選別する「都市空間向上計画」や、公共施設10%カットを進める「公共施設等総合管理計画」などで、郊外やニュータウンなど人口減少により困難を抱える地域の住民サービス切り捨てに突き進もうとしています。
こうした「神戸まち壊し計画」といえる計画は「大企業が一番活躍しやすい」国づくりを強行する安倍自民・公明政権が地方自治体に押し付ける「大都市圏環状道路」「国際戦略港湾」「都市再生緊急整備」「立地適正化計画」「インフラ長寿命化基本計画」などを忠実に実行したものです。

 

駅前再開発と郊外切り捨てが一体に
さらに「呼び込み型」企業誘致偏重も

久元市長は、駅前再開発を「都市の価値の向上」の重点と位置付け、垂水駅、西神中央駅、名谷駅などでタワーマンションを核とした「拠点駅前」再開発を推進しようとしています。駅前のタワーマンションの林立は、待機児童の増加と学校の過密化をまねき、地価高騰で公共施設が確保できなくなっています。そのため、新年度予算では、学級増対策に3小学校、1中学校で仮設校舎建設がすでに必要になっています。さらに、遠距離通園を前提としたパーク&ライド型の保育施設や、幼稚園の廃止転用、マンションを優先にした近隣センタ-の縮小など、これまで小学校区の生活圏でつちかってきたコミュニティを無視した公共施設再編がすすめられています。
また、地域経済の担い手である地場産業や市場商店街など中小企業対策はおざなりに、新年度は「再開発」を円滑に進めるための立ち退き助成金を創設。さらに、誘致企業の従業員の市内移住促進助成(一人当たり120万円)や、東京圏から市内へ転居する起業家などに移住支援金として最大100万円などなりふり構わない「呼び込み」策を新年度予算ですすめています。

 

国の社会保障負担増に歩調あわせ、増税と新たな負担増

総務省官僚からの天下りの久元市長は、消費税増税と住民福祉を天秤にかける安倍首相の手法をそのまま輸入し、認知症患者の事故救済制度の財源(年3億円)に、70万人以上の納税市民に1人当たり年400円もの住民税増税を強行するなど、全国に例のない住民負担増をすすめています。
国民健康保険料についても、一般会計からの支援(法定外繰り入れ金)を中止し、兵庫県均一保険料に近づけることで保険料が値上がりする世帯に対し、前年度実施していた値上げ抑制策を、新年度は半減してしまいました(値上げの激変緩和 上限15%→30%)。
さらに、来年10月の消費税増税計画に歩調をあわせ、上下水道料金、市バス料金、地下鉄料金、公営駐車場料金、公共施設や市場使用料など、軒並み値上げを強行しようとしています。

 

根深い神戸の不正・腐敗構造

垂水区中学生のいじめ自死事件では、教育委員会によるいじめメモ隠ぺいが大問題となりました。また労働組合幹部の「ヤミ専従」問題では、神戸市当局主導で、違反・脱法行為がすすめられ、黙認し続けた歴代市長を含めトップや幹部職員の責任問題に発展しています。
議員団は、不正行為に対する市民の批判を逆手にとって、学校現場や労働組合への不当な弾圧を許さず、不正を行った者とトップの責任を厳しく追及しています。

 

運動いかんで“まち壊し”計画跳ね返し、地域の願いに応えることも可能

いま、神戸市政では、安倍政権いいなりに“神戸まち壊し計画”をすすめるのか、それを押しとどめて、地域と暮らしに寄り添う「地方自治体」として役割を果たすのかが、鋭く問われています。
日本共産党は「都市空間向上計画(案)」が、安倍政権がすすめる“地方壊し”の一環として「駅前には過密が押し付けられ、駅から離れた郊外は切り捨てられる。誰も喜ばない反市民的な計画」であることを明らかにし、政党・党派や立場の違いを超えて広範な市民に反対をよびかけました。
2018年3月の「計画の考え方(案)」と、10月の「計画の考え方(修正案)」の市民意見募集では、連続して反対意見が多数寄せられ、神戸市は、年度内の地域指定(線引き)を断念しました。
また灘区鶴甲団地の会館問題について、当初の「廃止」計画を撤回させ、さらに団地の中心地への鶴甲会館の移転・新築を実現。過密化の問題では、HAT灘の浜で小学校と特別支援学校の新設、高羽小学校の校舎の新設、保育所・児童館の新築などが実現、新年度も予算が計上されるなど、運動いかんでは地域を巻き込み、幅広い共同の事業として発展しています。

 

4 住民の切実な願いに背を向ける 自民党主導の与党会派

安倍内閣と一体になった、こうした久元市政を主導的に支えているのが、自民党と公明党です。
市議会でも「増えていく社会保障費をどうするということで、消費税に行き着く。神戸市も一緒で社会保障費の増大、また三宮の再整備、大阪湾岸道路西伸部の整備とか、神戸のこれからの成長・発展に必要となる大規模プロジェクトがめじろ押しと言ってもいいが、その財源を確保して安定的な財政運営を行うというのは当たり前」(公明党・藤本浩二市議 2018年2月28日予算特別委員会)などと、大型開発推進と住民負担増を後押しています。日本維新の会も「都心三宮再整備、ウオーターフロントの再整備などにスピード感を持って展開していくことには異論はない」「都市空間向上計画はスピーディーに策定を」などとして、市長トップダウンの市政運営のスピードアップを求めるなど、悪政の先兵の役割を果たしています。
日本共産党は、昨年の予算議会で、子どもの医療費無料の市長公約の実現をもとめ「条例修正案」を議会に提案し21名の議員の賛同を得ましたが、自民党や公明党にくわえ、国政野党である立憲民主党や国民民主党の市議らの反対で無料化の実施を阻んでいるのが実態です。

 

暮らしに希望を
力あわせ政治を変えよう

日本共産党神戸市会議員団が2017年と18年におこなった「神戸市民アンケート」には、9700人を超える方々から多くの声が寄せられました。
アンケートでは「まちの活性化のために、市政にのぞむこと」のトップは、三宮再開発などの「ムダな公共事業の削減」(44%)でした。その一方、「子どもに係る医療費の負担や、入れない保育所を改善してほしい」「高すぎる国保・介護保険や、介護施設を増やして入れるようにしてほしい」「スーパーの撤退で移動販売しかなくなった」「バスが減便されて不便に」「公立幼稚園が廃止され、子どもたちの声が聞こえなくなりさびしくなった」「台風・大雨のたびに崩れる崖や冠水被害。いつになったら改善されるのか」など、暮らしや地域課題の改善を求める切実な声があがっています。
暮らしに寄り添い、こうした願いに応えることこそ神戸市政は最優先にすべきです。

 

安倍政権の暴走ストップを神戸から

また、市民アンケートでは、安倍政権のもとで憲法第9条を変えることについては68%の方が、消費税10%増税については70%の方が反対を表明されており、市民の願いは明白です。
消費税10%増税ストップと憲法9条守れ!の声を、神戸から大きく広げましょう。