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トピックス

自校方式の中学校給食を

2012年02月11日

シンポで熱心に討論

神戸の中学校給食を実現する会は11日、婦人会館で、シンポジウム「神戸の中学校給食はこどもにとってよい給食を―『選択制』や『デリバリー民間委託』でいいの?」を開きました。シンポには、署名運動などに取り組んでいる市民を中心に70人が参加しました。
豊かで安全な学校給食をめざす大阪連絡会の事務局次長で、栄養教諭の石川友美さんが講演。家庭弁当との選択制では、全員が給食を食べないため、食育にならないと指摘。デメリットの多いデリバリー(民間調理場)方式や、センター方式、親子方式が抱える問題点を明らかにし、給食のつくり手が見え、独自献立、地産地消など優れた点が多い自校方式を推奨しました。
シンポでは、永井修兵庫農民連会長が、給食パンの残留農薬など、輸入農産物には健康上の危険性があると指摘。さらにTPPで食の安全が崩されると告発しました。
日本共産党神戸市議団の大かわら鈴子議員が、議員団として実施した他都市調査の内容を中心に報告しました。自校方式に変えていこうとしているさいたま市、特に、合併前から自校方式でおこなっていた高崎市のとりくみ、地産地消も含めて自校方式の教育効果の高さを報告。喜田結県議も、視察した自校方式の西宮市と、選択制・デリバリー方式の姫路市の例を紹介し、「選択制のデリバリーでは給食とはいえない。充実した中学校給食を」と訴えました。
同会事務局から、3月15日に、神戸市への第3次署名提出にむけての取り組み強化が訴えられました。

生きる希望を奪うもの

2011年12月06日

西議員が議案外質問

借り上げ住宅からの転居強要

神戸市は、民間借り上げ災害公営住宅の入居者にたいし、強引に住み替えを迫っています。神戸市は「丁寧に対応する」と言いますが、入居者の「住み続けたい」という願いには耳を貸そうとしていません。説明会では、退去以外の選択肢はありません。全盲で、近くにすむ人に食事を届けてもらって生活している人もあります。こういう人が、見知らぬ地域に転居してくらしていけるでしょうか。入居者には高齢者が多く、重い障害や病気をかかえている人も多く生活しています。近くに安心して、買い物にいける店がある。病院に通える。借り上げ住宅の外にも助け合える友人・知人がいる。こうした生活基盤があって、安心して生活できます。見知らぬ地域に住み替えさせるということは、生活基盤を根底から崩して、生きる希望を奪うことです。震災から17年を経ようとする今、新たな復興災害をひき起こすことにつながります。「住み続けたい」という意向を無視する以上、神戸市が言う「丁寧できめ細かな対応」は不可能です。
神戸市が主張してきた「移転を求める根拠」は、いずれも破綻しています。延長すれば、市の財政負担が年間15億円かかるといいますが、国からの補助が若干減るものの、ほとんど変わりません。そもそも、財政負担を理由に、命と生活の基盤の住まいを奪うことなどゆるされません。「20年という期限」に関しても、入居時に「市職員から『延長されるでしょう』と説明を受けた」という入居者が多数います。期限の明記がない契約書や、「20年後も市営住宅として継続する」と書かれた協定書も存在します。入居した住宅が、借り上げだったというだけで、移転を強要すること自体、借り上げでない市営住宅入居者との公平性を欠いています。
西議員は、こうした点を指摘し「市長の決断一つでこの人たちは救われる。入居者の生活と健康を守るためにも、市営住宅として継続すべきだ」と市長に明確な答弁を求めました。

答弁:質問に対し、今回も矢田市長は答弁に立ちませんでした。代わりに答弁に立った中村三郎副市長は「20年の期限で借り上げて臨時的に供給したもの。財政を考えると契約に基づいて返すことが必要。可能な限りあっせんをといっているので、強制に申し上げているのではない」などと、従来と変わらぬ答弁に終始。西議員は「入居者の多くは高齢者だ。新しいところで暮らすなど、死ねといわれることと同じだ、と言われている。市長が、直接入居者の声を聞きに行くべきだ」と厳しく批判しました。

中学校給食
検討会に「完全給食を」と提起を

中学校給食問題で、教育長は「中学生の食生活と昼食に関するアンケート」の結果を受け、「おおむね1年かけて、結論がでるようにしたい」「食育の観点を念頭に置いて検討するのは当然のこと」「何よりも生徒にとって最良の昼食は何かと考えながら検討していきたい」としています。
中学校給食を求める運動は、今も広がっています。署名に応じる市民からは「来年には実現できますか?」「神戸市って遅れてますよね」「お弁当はつくっているが、栄養が偏ってしまう」「お弁当は、夏には悪くなることが心配」など、切実な声が寄せられています。
西議員は、検討委員会まかせにせず、保護者や市民の要望に添い、地産地消を進めるためにも「小学校給食のような完全給食を、と提案して議論を進めてもらうべきだ」と求めました。

答弁:質問に対し永井秀憲教育長は「保護者の7割、生徒の2割が給食を望んでいる。また、仮に給食が実施されても、家庭弁当を残してほしいとの意見もある。さまざまな観点から検討委員会で方向性を考えていきたい。財政状況もある」などと答えました。西議員は「財政と言うが、空港ができてから新都市から一般会計にお金を入れなくなった。市民が、こうしたお金を使ってほしいというのは当然だ。子どもに栄養のあるもの、同じものを食べてほしい、という声こそ聞くべきだ。全国で8割が実施している」と指摘しました。

海上アクセス問題
136億もの債権を放棄とは

海上アクセスは、神戸空港とともにムダづかいの象徴として、市民から強い批判が寄せられています。利用者は少なく、累積赤字は166億円にも上っています。
しかし、みなと総局外郭団体のあり方検討委員会からだされた中間意見書は、こうした赤字体質にメスを入れず、経営責任も問わないまま、これまでつみかさねた166億円もの累積赤字の大半を、神戸市に負担させるという方向をうちだしました。神戸市も、その方向で進めるとしています。
神戸市と外郭団体がもっている海上アクセスの株26億円についても、紙くず同然に処理するとともに、136億円もの貸付金の債権も放棄するというものです。
多くの市民の声に耳をかさず、神戸空港の開港にあわせて再開させ、赤字を増やしたのは矢田市長です。神戸市は、市税や国保料を滞納している市民に対して、生命保険や学資保険の差し押さえなど、情け容赦ないとりたてをすすめています。しかし、海上アクセスには、貸付136億円の借金返済を免除するとしています。
西議員は「この対応の違いのどこに公平さがあるのか」と厳しく批判しました。

答弁:質問に対し小柴善博副市長は「問題を先送りしないことを前提に、新たな負担が生じないやり方で進めたい」などと答えました。
西議員は「再開は、当時局長だった小柴氏が言った。再開後も赤字は増えている。市民が乗らないのは、必要性がないからだ。次世代に負担を残すべきではない。アクセスは解散すべきだ」と批判しました。

健全な地域環境をまもるための対策について西議員は、西宮市のように「教育環境保全のための住宅開発抑制に関する指導要綱」を制定し、学校施設が不足するおそれのある地区の住宅開発を一定期間抑制するよう求めました。

アクセスへの貸し付け放棄

2011年12月05日

赤田議員が請願討論で批判

12月5日に開かれた本会議で、日本共産党の赤田かつのり議員が請願討論にたちました。
赤田議員は、中学校給食の完全実施を求める請願、神戸電鉄粟生線存続への支援を求めることと敬老優待乗車証・福祉乗車証を神戸電鉄にも使えるように求める請願、神戸空港と海上アクセスにかかわる請願、中小業者の家族従業者への自家労賃を必要経費として認めるよう国に意見書の提出を求める請願、「子ども・子育て新システム」の廃止を求める請願について、いずれも採択を求めました。
中学校給食を求める声は全市に広がっています。心身ともに成長期である中学生が必要な栄養をバランスよくとることは最優先すべき社会的責任です。
赤田議員はこうした点を指摘し「検討委員会では、望ましい中学校給食の実施を議論するべきだ」として、採択を主張しました。
神戸電鉄粟生線の存続、同電鉄に敬老パスや福祉パスを適用してほしいとの請願は、北区の住民から提出されました。北区及び西区の住民にとっては粟生線存続は切実な問題です。神戸電鉄の運賃が高額であり、住民には大きな負担となっています。神戸市がおこなった敬老パスに関するアンケート結果では、敬老パスについて不便に思ったことのトップに、鉄道が利用できないことがあげられ、二番目に、よく利用しているバス路線が少ないことがあげられています。
赤田議員は「神鉄の乗客を増やし、かつ利用者にも喜ばれる施策として敬老パスや福祉パスを導入することは非常に有効」として、請願の採択を求めました。
海上アクセスの経営改善策として、神戸市が、同社に対する神戸市や外郭団体の貸付金136億円を、債権放棄することなどをすすめようとしていることについて、赤田議員は「とうてい市民の理解は得られない」と批判。神戸空港でのスカイマーク機の相次ぐ欠航について、スカイマーク社の安全対策に対する市民の批判が強いことを指摘。整備不良などによる欠航履歴や安全に関する実態を調査して市民に公開するべきだとしました。
所得税法第56条の廃止を求める決議・意見書採択を実施している自治体数は338にのぼります。県下でも、太子町、福崎町、穴粟市、市川町で採択しています。赤田議員は、国会での議論も紹介しながら、神戸市議会からも意見書を提出すべきだと求めました。
「子ども・子育て新システム」について赤田議員は、自治体から保育を保障する責任をなくし、保護者が自分で保育所を探すことになること。保育料が利用時間、受けたサービスに応じた応益負担、上乗せ徴収も可能になること。株式会社、NPOの多様な事業参入を認めることになることなどの問題点を指摘。現行保育制度の拡充こそ求められるとして、意見書を提出すべきだと、採択を求めました。

高校学区拡大反対などの請願

2011年10月25日

花房議員が採択求める

請願討論に立った花房議員は、県立校の学区拡大に対し、兵庫県教育委員会に意見書提出を求める請願、神戸市の中学校給食の完全実施を求める請願、海上アクセスの即時停止と市民に新たな負担を押しつけないことを求める請願、神戸空港を含む新都市整備事業会計の起債償還計画の行き詰まりを明らかにし、開発計画を見直すことを求める請願などについて、採択を求めました。
県立高校の学区拡大については、学校関係者、県下自治体、保護者などから、反対の意見が多く出されています。花房議員は「過度の競争で、生徒を傷つけるような教育を進めるべきではない」として採択を求めました。
中学校給食は、全国的に82%で実施されています。政令指定都市の中でも実施の方向を決めていないのは横浜市、堺市、神戸市の3都市だけ。花房議員は「一日も早く、保護者や子どもたちに喜ばれる中学校給食の実現が求められている」と採択を主張しました。
新都市整備事業会計の利益剰余金はこれまで総額で737億円が一般会計へ繰り入れられています。しかし2006年の空港開港を境に止めています。花房議員は、事実上、一般会計から空港の借金返しを支援していると指摘、請願の採択を求めました。

高齢者に退去迫るなー借り上げ災害公営住宅

2011年10月12日

松本のり子議員が総括質疑

神戸市議会決算特別委員会が10月12日にひらかれ、総括質疑が行われました。日本共産党の松本のり子議員が、借り上げ災害公営住宅、保育所待機児童、ポートアイランド2期のバイオハザード対策について、矢田立郎市長の姿勢を追及しました。
借り上げ災害公営住宅入居者に対して神戸市は、「期間は20年間」だとして退去を求めています。しかし、入居者の多くが、入居する時「20年後には延長されるでしょう」と聞いています。また、ある借り上げ住宅では、入居者の半数以上が「引き続き住み続けさせて下さい」などと「市長への手紙」で訴えています。ところが、神戸市は「市長への手紙」をだした住宅に住んでいる生活保護世帯に「市営住宅の定時募集申込書」を送り、転居を促しています。その中には、末期ガンで「余命一年」と宣告されている高齢者もいます。
松本議員は「市長のいう丁寧できめ細やかな対応とはこういうことか」と批判。「病気や高齢で、ここで最期を迎えたいという願いにこたえるべきではないのか」とただしました。

答弁:中村副市長は「生保世帯には、高齢などで説明会に行けない人も多いので、個別に様々な情報提供をしている。指摘のケースは、ケースワーカーが入居者の選択の幅が広がるとして提供したもの。高齢者、障害者で配慮が必要な人に不安がないよう、意向を聞きながら適切な情報を提供し、きめ細かな対応をする」などと答弁。
松本議員は、入居期限を書いていない住宅があることや、契約を継続すると書かれている住宅もあることなどを指摘。震災当時、住宅課の庶務課長だった小柴副市長も、住宅供給公社の専務理事だった中村副市長も知らないはずがないと批判。オーナー対象に、契約継続を前提としたアンケートも実施していることなどをあげ、借り上げ住宅からの退去を求めるのは「市営住宅を7000戸減らすことが目的だ」「高齢者の生きる希望を奪うべきではない」と、市営住宅として継続するよう強く求めました。

待機児童解消問題ー市所有土地に保育所を

保育所の待機児童解消策について、松本議員は市が所有しながら未活用となっている土地を具体的に指摘、保育所増設などを求めました。
保育所待機児童対策について市長は、「最重点課題」だとしながら「土地がない」などと答弁しています。しかし、共産党議員団の調査で、待機児童の多い灘区や垂水区、須磨区で未利用のままとなっている土地があることを指摘。保健福祉局審査で、保育所建設を求めたにもかかわらず「近隣に保育所がある」などを口実に新たな整備を拒否しています。たとえば、須磨区の名谷駅前に未利用の保育所用地があるのに、「近隣に4つの保育所がある」ことを理由に新設しないと答弁しています。
しかし、この地域に住む、間もなく育児休暇が切れる人が申込に行っても「あいている保育所がない」「いまは入れません。無認可保育園か、育児休暇を延ばせないか」「このくらいの待機児童では保育所はつくれません」などの答えが返ってきています。
東灘区では、区役所南に28階建てのマンションと、その東側にも29階建てのマンションが建設中です。この二つのマンションが完成すると、たちまち、待機児童が増えます。
松本議員は「全市でも増え続けている待機児童を解消するには、保育所を増やすしかない」と指摘。待機児童解消は最重点課題だというなら、神戸市の持っている未利用地を活用して早急につくるよう求めました。

答弁:矢田市長は「公有地についても考えている。民有地は、物件と保育所運営事業者とをマッチングするシステムができないか考えている。保育事情が不足している地域での整備をはかりながら、目標の早期解決をはかりたい」などと答えました。
松本議員は、須磨区に塩漬け土地が3か所あると具体的に指摘。東灘では、廃止されたまま遊休施設となっている求女保育所の整備を求めました。
矢田市長は「求女保育所は、今後の住宅のマネジメント計画でどうするかという中で、保育所機能をどうするか、需要があれば考えることはありうる」などとこたえました。
松本議員は、環境未来都市構想で、待機児童ゼロは2050年ごろと書かれていることをあげ「これでは、まだ生まれていない子が、子育てをする時代となる。最重要課題との位置付けにはならない」と厳しく批判しました。

医療産業都市のバイオハザード問題ー条例つくり独自の規制を

神戸市は、ポートアイランド2期で医療産業都市構想を推進しています。医療関連企業による研究も行われていることから、バイオハザードの危険性も指摘されています。共産党議員団はこれまでも、こうした危険性を指摘し、対策を求めてきました。今回の決算特別委員会でも、市民の安全を確保するため、民間企業もふくめ、すべての研究室で取り扱っている微生物等について把握するよう求めました。
神戸市は「民間とは契約を交わすときにヒアリングをしている」「細菌類はバイオセーフティーレベル2しか扱っていない」などと、危険がないかのような答弁を繰り返しています。しかし、レベル2の中にはボツリヌス菌などの特定病原菌も含まれています。
大阪府茨木市や、茨城県のつくば市、千葉市などでは条例で、進出している施設がどのようなウィルスを使っているのか、把握しています。
神戸市は「(神戸でも)住宅地ならば条例をつくる必然性はある」としながら、ポートアイランド2期が住宅地からはなれていることを理由に、条例制定を否定しています。
しかし、ポートアイランド2期には、24時間365日稼働している中央市民病院があります。入院患者やその家族、外来患者がいます。また、ポーアイ2期で働いている人たちもたくさんいます。
松本議員は「これらの人は、住宅地ではないから、何ら考慮しなくてもいいということにはならない」と批判。条例で企業に対する規制を強めることを求めました。

答弁:中村副市長は「感染症の研究の病原菌の所持、使用は、医療に関する法律で、国への所持許可届け出が定められている。吹田市、茨木、千葉市はいずれも、住宅地に隣接地しているので制定されている。神戸市とは事情が違う。感染症防止や対策は国が特定病原体の情報をつかむことで対策が取られる」などと答えました。
松本議員は、厚労省の結核感染症の担当者が「個々の企業、施設が内部規定を設けることになっているものの、3年に一度、調査にはいるが、ほとんどが指導がいる」と答えていることを指摘。副市長のいう「安全神話」は崩れていると批判。「国まかせではなく、安全を確保すべきだ。住宅ではないからいい、ということにはならない」と厳しく批判しました。
中村副市長は「条例を持って規制することも一つの判断だが、法体系で進んでいる状況で、条例制定してまで規制する必要はない」とあくまで、条例制定を拒む姿勢を示しました。
松本議員は「もっと真摯に考えるべきだ。きちんと他都市を調べるべきだ。市民の安全を確保するためにも条例を」と重ねて要求しました。

病気の人まで追い出すのか

2011年10月06日

保健福祉局審査で森本議員が追及

神戸市議会決算特別委員会が10月6日に開かれ、保健福祉局審査が行われました。日本共産党の森本真議員は、借り上げ公営住宅、子育て支援策などをとりあげました。
森本議員は、神戸市子育て支援について、兵庫県下でも大きく遅れている子どもの医療費助成の拡充を要求。外来無料について、現行0歳児のみとなっているのを、段階的に引き上げるよう求めました。神戸市が「最重点課題」としている保育所の待機児童問題では、灘区や垂水区の市営住宅跡地、須磨区で25年間も未利用のまま放置されている保育所用地などをあげ、神戸市がその気になればすぐにでも保育所用地を確保できると指摘。局として、国・県・市の未利用地を調べ、計画的に保育所整備をすすめ、待機児童解消をはかるよう求めました。
同議員は、民間借り上げ災害公営住宅問題で、転居をせまられている高齢や、病気で転居困難な入居者の声を紹介。追い出しの中止を求めました。
神戸市は、丁寧できめ細かい対応を行う、としています。しかし、病気で余命1年と宣告され、市長に「病気と年齢のため、このまま住み続けさせてください」と手紙を出している80代の男性に、福祉事務所から市営住宅の申込書を送りつけ、転居をせまっています。
森本議員は「丁寧できめ細かい対応というなら、あと数年間、住み続けさせてほしい」という願いにこたえて、借り上げの延長をするべきだ」と批判。借り上げに入居する一部の生活保護世帯にしか送付されていないことをあげて、「いったいどこが送付の指示を出したのか明らかにせよ」と強く求めました。
雪村新之助保健福祉局長らは「待機児童が多いのは指摘のとおり。駅前のマンション一室を借りた保育ママ制度など、あらゆる手法を使って整備したい」「(借り上げ関係の)資料の送付は、都市計画総局が基本だが、伝わりにくい世帯に、ケースワーカーから案内を丁寧にしたものではないか」と答弁し、どの部局の責任による対応かはこたえませんでした。

栄養配慮した給食こそ

2011年10月04日

教育委員会審査で花房議員が要求

神戸市議会決算特別委員会が4日に開かれ、教育委員会審査が行われました。日本共産党の花房ふみこ議員は、中学校給食、特別支援学校、高校学区拡大、西区の図書館問題などを取り上げました。
中学校給食にたいする永井秀憲教育長の本会議答弁について、花房議員は「食育の観点が欠落した内容だった」と指摘。成長が著しい中学生こそ、栄養に配慮した学校給食が必要と、早期実現を求めました。
質問に対し永井教育長は「食育は通常の授業で十分行っている」「給食の検討にあたっては食育の観点を念頭に置いて検討することは当然のこと。何よりも生徒にとって最良の昼食は何かと考えながら検討していく」などと答えました。
神戸市内の特別支援学校は、どの学校も満杯状態です。こうした中で、神戸市は来年度から、青陽須磨特別支援学校で知肢併置を実施しようとしてます。また、北区の県立神戸特別支援学校でも2013年度から知肢併置が始まる予定です。
花房議員は、計画的に特別支援学校を増設するべきだとして、現在の友生養護学校は存続させるよう要求。また、知肢併置を進める場合、人員増などの対策をとるべきだと求めました。
質問に対し林弘伸指導部長は「今後も児童の増加傾向が続くのか、減少するのか不安定。現在、特別支援学校の在り方検討会で検討してもらっている。神戸市全体のバランスなども含めて、知肢併置という形の学校をつくることが基本」などと答えました。

福祉、市民生活切り捨ての行政改革を批判

2011年09月28日

山本議員が代表質疑

9月28日に開かれた定例市議会で、日本共産党議員団を代表して山本じゅんじ議員が代表質疑に立ち、矢田立郎市長らの政治姿勢をただしました。

神戸市は、これまで取り組んだ行財政改革の実績として、「5年間で約730億円の財政効果を生み出しながら市民サービスの維持向上に取り組んできた」などとしています。しかし、乳幼児医療費助成では、対象年齢を拡大した一方、所得制限を強化したことなどで、神戸市負担は5年間で2億5000万円も減っています。特別養護老人ホームの待機者は、2010年3月末までに約900人増加。生活保護受給者も増える一方です。市内の9人以下の事業所は、15年間で3200も減少しています。他方、神戸空港や医療産業都市構想をはじめ大規模投資が「選択と集中」の名のもとに行われてきました。
山本議員は「市民の暮らしや神戸経済を支えてきた中小企業は置き去りにされている。住民のいのちとくらしを最優先の姿勢に改めるべきだ」と指摘し、具体的な質問を行いました。

こども病院の移転について…海岸近くへの病院集中は危険

兵庫県は、県立こども病院の移転について、現地立て替えなどを含めて検討しています。ところが、神戸市が、ポートアイランド2期の新中央市民病院の隣への移転を働きかけています。ポートアイランド2期への移転については、医療関係者からも疑問の声や反対の声が上がっています。
新中央市民病院がポートアイランド2期に移転開業した他、HAT神戸には、日赤の災害医療センターが立地しています。今後、南海・東南海地震による津波被害も予想されます。
山本議員は「重要な拠点となるべき病院を海岸近くに集中させるべきではない」として、県立こども病院のポートアイランド2期への誘致をやめるよう求めました。

答弁:中村三郎副市長は「ポーアイ2期に移転することで、病院群との連携で、専門的な医療が可能となるよう、昨年から来られたらどうですかと言っている。震災対策では南海、東南海地震などによる震災被害は小規模で、液状化しにくい土壌だ」などと答えました。

山本議員は「医療関係者も今の場所での建て替えを望んでいる」「地震も津波も大丈夫だというが、津波がきたら、被災者を津波に向かって運ぶのか。一極集中すれば、医療機能の全部が損なわれる」と厳しく批判しました。

借り上げ住宅問題…入居高齢者の声を聞け

借り上げ災害公営住宅について神戸市は、高齢被災者を追い出すとの態度を変えていません。「借り上げ期間は20年」などを理由にしていますが、市営住宅第二次マネジメント計画で、市営住宅の戸数を減らすことが目的です。
明泉寺住宅(80世帯)の47世帯から入居継続を求めて「市長への手紙」が出されています。手紙では「身障者1級です。糖尿病性精神神経障害の病もきつく、リウマチの病にもかかった。身体が自由に動きません。なにとぞ住み続けさせて頂く事をこころからお願いします」「毎日がつらい。家は変わりたくありません。ここに置いてください」など、切実な声がつづられています。
山本議員は「市長は、この手紙を読んでどう感じたか」とただしました。

答弁:中村三郎副市長は「借り上げ入居者への説明や個別相談で、生の声は聞いている。入居者の事情があることは十分理解しているつもりだ。20年という期間で臨時的につくったもの。契約に従って適切に返還することが必要」などと答弁しました。

山本議員は「コミュニティが壊される。高齢者が、知らない地域で生活するということへの不安がどういうことか。市長への手紙にはそうした不安が、震える字で書かれている。短い文章だが、どういう気持ちで書いたか考えるべきだ。市長が直接、入居者に会って声を聞くべきだ」と、市長に答弁を求めましたが、市長は一切答弁を行いませんでした。

中学校給食…早急な実施こそ必要
教育委員会が、7月に実施した「中学生の食生活と昼食に関するアンケート」の速報を発表しました。保護者のうち75.4%が「給食がよい」と回答しています。20代から40代の市民では特に強くなっています。さらに小学校のようなバランスのとれた学校給食への要望が高いことも示されています。中学校給食に対する期待の強さを反映した結果といえます。
中学校給食は、全国の8割以上の公立中学校で給食が実施されており、実施していない神戸市は少数派です。
山本議員はこうした点を指摘し「中学校給食の実施を決断するときだ」と、早期実施を求めました。

答弁:永井秀憲教育長は「アンケートは中学生の昼食について、生活習慣など総合的に把握したいと実施した。必ずしも中学校給食実施を前提にしたものではない。給食に対しては、生徒と保護者の要望が反している。昼食を食べるのは生徒なので、望ましい昼食とは何かを最優先して、有識者、教員、中学生らの意見を聞いて検討していきたい」などと答えました。

山本議員は「いったい何のためにアンケートをしたのか。どの自治体でも同じような結果が出ている。神戸だけが特別な数字ではない」「朝食を食べず、昼食も食べない生徒もあるなか、他の市では、栄養面からも大変なことだと給食を選択している」と指摘しました。

保育所待機児童解消…予算増やし保育所建設を

保育所に入所できない子どもは一向に減りません。待機児童解消は喫緊の課題です。
神戸市内の待機児童数は2378人(11年9月1日現在)。最も多いのは西区の409人、垂水区401人、東灘区336人などとなっています。神戸市がすすめている「弾力的な入所」や「新設は民間まかせ」という方法では、待機児童解消の抜本対策にはなりません。
最近離婚したある母子家庭の母親は、必死で仕事を探していますが、仕事が決まっていないため、保育所に入所できません。保育所に子どもを預けられないため、仕事も決まりません。両親ともに正社員で働いていても、保育所の定員が足らず、入所できない例もあります。
山本議員は「予算措置をして、計画的に保育所の増設をすすめ、待機児童をゼロにする対策を目標年次を定めて推進すべきだ」と求めました。

答弁:矢田市長らは「待機児童解消は最重要課題だが、11年から22年度まで2200人分整備した。さまざまな手法を駆使していきたい。地域、年齢などでアンバランスがある」などと答えました。

山本議員は「いまも、申し込んだにもかかわらず入れない人が2400人近くいる」として、東灘区の求女保育所跡地も含め、あいている市有地を活用することを求めました。

こどもの医療費の問題…通院も中学卒業まで拡充を
中学校給食とともに、いま子育て世代のなかで特に強く求められている施策が、こどもの医療費の無料化です。神戸市では入院は中学校3年まで無料ですが、通院が無料なのはゼロ歳児だけです。
入院・外来とも、中学校3年まで無料という自治体が、県内でも、西宮市をはじめ6市にまで広がっています。県内41自治体のうち28の自治体で、少なくとも就学前までは医療費の無料化が実現しています。
山本議員は、県下でも広がっている子どもの医療費無料化の流れに触れながら「神戸市でも、外来も中学卒業まで無料化を決断すべきときだ」と迫りました。

答弁:中村三郎副市長は「県との協調事業だ。市として上乗せもしている。これ以上、市の単独で拡充することは難しい」「子ども対策は医療費だけではない。他の施策とのバランスの中で対応する必要がある」などと答えました。

山本議員は「財政が厳しいのはどの自治体も同じだ。医療費無料制度を拡充している自治体が、他の子どもへの施策を後退させているのか、そうではない。要は、市の姿勢だ」と厳しく批判しました。

高校学区再編問題…さらに競争激化させる

兵庫県は、県内の公立高校の学区を、現在の16学区から5学区に再編・統合する案をまとめようとしています。検討されている案では、現在神戸市と芦屋市は同じ学区ですが、計画では、淡路島を加えて1つの学区に統合するとしています。
神戸第3学区は、県内の学区の中でも高校の序列化も激しく、偏差値による「差別」「選別」がすすめられています。今回の学区再編が実施されれば、高校の序列化がさらに進むことは必至です。
だからこそ、県下の自治体の首長や議会を含め、学区再編に批判の声が上がっているのです。マスコミのアンケートでも、県内の教育長の「反対」「どちらかといえば反対」という意見が合わせて32%、「賛成」「どちらかといえば賛成」を大きく上回っています。「賛成」と答えているのは、神戸市と加古川市だけです。
山本議員は「県内でも激しい受験競争のなかにある第3学区を持つ神戸市が、賛成の姿勢を示すというのはまったく理解できない」として、明確に反対すべきだと求めました。

答弁:永井秀憲教育長は「現在は、近くに行きたい学校があっても選択できない場合があるが、できることになる。進路選択への不公平感の混乱が起きないなどのメリットが大きい。生徒の利益を大前提に考えられた案であり、市の要望にも沿った内容だ」などと答えました。

山本議員は「通学距離が遠くなる。いまでも通えなくなる生徒もある。アルバイトしている人もある。そうした人への配慮が欠けている。神戸と同じ学区の芦屋市は、問題だと意見書をだしている。明石も市の広報で、反対していると市民に知らせている」と、市長らの姿勢を厳しく批判しました。

自然・再生エネルギー活用…推進計画を策定すべき
福島第1原発の事故は、いまなお深刻な事態はが続いています。
いま、各地で、地域独自に再生可能エネルギーの利用と、その促進を図る取り組みが進みつつあります。原発に依存せず、再生可能エネルギーの利用を促進していくためには、地球温暖化防止という枠にとどまらない、戦略的な取り組みが必要となっています。
山本議員は「5年、10年など期限を区切った再生可能なエネルギーの利用に対する推進計画を策定すべきではないか」と、市長の見解を求めました。

答弁:矢田市長は「今年2月に地球温暖化防止の実行計画を策定した。この中で、再生可能エネルギー導入目標も掲げている。今後、さらに多岐にわたる方向を検討する。原発事故以後、エネルギー需給問題や電源問題が議論されている。今後の方向性、国の動向を見ながら対応をはかりたい」などと答えました。

山本議員は、神戸市域でどの程度、活用できる自然エネルギーがあるのか調査することなどを求めました。

神戸でも早く中学校給食を

2011年09月10日

実現する会が統一行動で訴え

「神戸の中学校給食を実現する会」は10日午前11時から、神戸市元町大丸前で早期実施を求める署名・宣伝活動を行いました。
この行動には20人が参加。日本共産党の喜田結県議、山本じゅんじ神戸市議も参加しました。「中学校給食は全国の公立中の81.6%でおこなわれています。給食は食育の大事な柱。神戸でも実施するためぜひ署名を」とよびかけると、買い物客が次々と応じました。
同市垂水区の長野節子さん(62)は、「中1と中2の孫のお弁当を作っていますが、7時から仕事なので3時起き。ぜひ給食をやってほしい」と署名。同じく署名した須磨区の女性(26)=塾講師=も、「働く女性のためにはあった方が絶対いい」ときっぱり話しました。
中央区の松井すみえさん(60)は、「神戸は遅れていますね。朝食を抜いたり、昼はパンだけという中学生が増えているそうですが、栄養を考えると給食が必要ですよね」と話していました。約45分間で103人の署名が集まりました。

保護者の75%が給食を希望

「昼食に関するアンケート」速報

神戸市教育委員会は、この夏に実施した「中学生の食生活と昼食に関するアンケート」結果の速報を発表しました。
速報では、弁当を「ほとんど毎日持参」は95%、「週に1~3日程度」が3.5%、「ほとんど持って行かない」と答えた生徒は0.8%となっています。
また、中学生の昼食について、「学校給食がよい」との答えは、保護者では75.4%、一般市民(1万人アンケート)でも52.5%となっています。
今後について、市教委は「あり方検討会を立ち上げ、検討していく」との考えを示しています。

中学校給食の早期実施を

2011年06月26日

東灘で署名行動

 
日本共産党の松本のり子議員、喜田結県会議員と日本共産党東灘区女性後援会は6月26日、住吉駅前で中学校給食実現を求める署名をおこないました(写真)。
中学校給食は、全国の公立中学校の81.6%、兵庫県内の自治体や政令市でも大半で実施されています。神戸市は7月に、中学生の昼食に関する市民アンケートをおこなう予定です。
松本議員らの訴えに署名した中学生の母親は「お弁当だけでは栄養バランスが不安。やっぱり給食がいい」と話していました。