議会報告

  • 2019年12月18日
    本会議

    スマスイ民営化で入園料高騰!インバウンド戦略の開発やめよ!!

    11月27日に神戸市議会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議団を代表して味口としゆき議員が議案質疑に立ち久元市長らの政治姿勢を質しました。

     

    質疑項目

    1.須磨海浜水族園の民間再整備について

    2.病気休職制度の改定・市長を含めた全職員の手当引上げと市教委課長級以上の全職員の手当引上げ見送りについて

     

     神戸市は、安倍政権により大企業を儲けさせるため導入されたパークPFIという手法で、須磨海浜公園一帯の管理運営を30年にわたり民営化する計画をしています。今年9月には再整備事業・優先交渉権者(設置等予定者)に、株式会社サンケイビルを代表とする構成団体「神戸須磨パークス+リゾーツ共同事業体」を、指定管理者を同団体内の「グランビスタホテル&リゾート」に決定しました。新水族館はシャチの展示とショーを目玉としていて、集客目当てのインバウンド戦略以外の何ものでもありません。優先交渉権者による再整備事業がすすめられれば料金が大幅に値上げされ、さらに「のびのびパスポート」も使えなくなります。市民からは「スマスイが気軽に行くことができない施設になってしまう」と懸念の声があがり、再整備の見直しを求め7000筆を超える署名も提出されました。味口議員は、市民から批判と懸念の声があがっている再整備事業を前提とした指定管理者の指定はやめるべきと求めました。

     

    答弁ダイジェスト

    岡口副市長:老朽化により来園者の希望に応えられなくなった。持続安定のために民設民営化し、これまで以上の集客をはかる。

    味口議員:民営化し入園料が上がれば、親子で気軽に行けなくなるのではないか。

    岡口副市長:市民意見をへて学校行事は無料、年1回500円とした。

    味口議員:「のびのびパスポート」が使えなくなれば、親子で楽しめる施設ではない。

    シャチの飼育については、国際的な批判の声もある中で50歳のシャチが30年間も耐えられるのか。

    岡口副市長:鯨類飼育に世界的な批判の声があがっていることは承知しているが、世界で人気の水族館ではシャチを飼育している。(新たに併設される)繁殖センターも(優先交渉権者の選定委員から)高い評価を得ている。鯨類は重要な生物だ。

    味口議員:神戸市は、(シャチを飼育している)名古屋港水族館から「将来を考慮すればやめた方がよい」とアドバイスを受けている。これまで長期にわたり市民に愛された社会教育施設をインバウンド戦略のために明け渡すことは許されない。

     


     

    パワハラ被害受けた職員の給与減額やめよ

     

     神戸市は、市職員の病気休職期間における給与と、期末・勤勉手当(以下 期末手当)の取り扱いを見直す条例改正案を提出しました。この改定により病気休職期間における給与が、現行では1年6ヵ月までは満額支給されるのに対し、改定後は病気休職と同時に1年間は80%、2年後は無給になります。これにより東須磨小の被害教員の給与は減額されます。また、人事院勧告に基づき市長含め全職員の期末手当を引き上げる一方で、市教育委員会の課長級以上の全職員は東須磨小学校の事案の状況をもって、期末手当の引き上げを見送ると決定しました。味口議員は、「今回の病気休職制度改正と期末手当の見送りは、市民感情からみても妥当性を欠くものだ」と厳しく批判しました。

     

    答弁ダイジェスト

    岡口副市長:現在本市の病気休職期間の給与は、国や他の政令市と比べ支給率も支給期間も上回っている。勤務中の職員との均衡からも是正が必要と判断した。東須磨小学校の事案は、個別具体的な内容であり、回答はできない。

    味口議員:期末手当の改定では「東須磨小学校の事案の状況に鑑み」としているのに、なぜ病気休職期間の問題は東須磨小学校の問題を考慮しないのか。被害教員へのケアを考えた場合にも改定は適切ではない。神戸市の病気休職制度が他都市より上回っていると言うなら、その制度を維持するべきだ。

    岡口副市長:病気休職の制度改正と期末手当の見送りは趣旨目的が違う。期末手当の見送りは、東須磨小学校問題における教育委員会全体のガバナンス欠如が大きな要因で市民理解が得られないとして決定したもの。

    味口議員:東須磨小学校の問題は、教育委員会のガバナンス欠如だけではない。市長は、市長部局の職員を「改革特命担当課長」として配置したが、この課長だけでなく、東須磨小学校と関係のない図書館や博物館などの職員の手当も見送られるのは不平等だ。派遣を命じた市長も見送るべきだ。

    久元市長:教育委員会のガバナンス欠如が理由。組織に属する者の宿命だ。

    味口議員:その宿命は市長も感じるべきだ。

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