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トピックス

高速道路や空港優先ではなく敬老祝い金など市民福祉の向上に予算を使うべき(議案質疑:味口)

2016年07月12日

味口としゆき議員が議案質疑

神戸市定例市議会本会議が6月17日に開かれ、日本共産党議員団を代表して味口としゆき議員が議案質疑に立ち、敬老祝い金制度の廃止、阪神高速湾岸線の西伸、神戸空港条例の一部改正等、ごみ屋敷と空家空地条例案、市営住宅削減について、久元喜造市長らの見解をただしました。

 

高速道路や空港優先ではなく
敬老祝い金など市民福祉の向上に予算を使うべき

 神戸市は、これまでも財政難を口実に、敬老祝い金制度を改悪してきました。今回は、88歳・100歳に限って支給されているわずかな祝い金まで廃止しようとするもので、高齢者のみなさんからは「楽しみにしていたのに」「冷たい」という声があがっています。
味口議員は「国による年金や高齢者福祉の後退が相次でいる、神戸市が高齢者の福祉を守るために欠かせない制度で存続すべき」と求めました。

答弁:質問にたいして久元市長は「敬老祝い金制度は、昭和47年の老人手当の支給から始まった制度であり、平均寿命が延び高齢化が急速に進展するなか段階的に見直しを進めている」として「人口減少社会の克服、新たな行政需要や市民ニーズに的確に対応した政策の展開をするため、平成28年度予算案において敬老祝い金の予算を計上しないこととした」と答えました。
また老人クラブや民生委員の方々など、関係者への説明を行い、今年度に88歳・100歳を迎える7754名の方には直接手紙を郵送、敬老祝い金の廃止と高齢者施策についてのパブリックコメントも実施、十分な議論を経たなどと答えました。

味口議員は、市長からの手紙について、手紙を受け取った方から「失礼な手紙」との意見が寄せられており、パブリックコメントの最中に廃止を伝えることも問題と指摘。神戸市民の意見提出手続きに関する条例の「意見を考慮したうえで最終的な意思決定を行う」との趣旨からも逸脱していると批判しました。
久元市長は「予算額8571万円と少なくない額である、目的と効果を認識し、財源は効果がはっきり確認できる事業へ重点的に配分する必要がある」と答えました。
味口議員は「敬老祝い金は大きい額と言うが、他の答弁での湾岸道路で約670億円、空港で39億円、それらに比べると微々たる額であり、重箱の隅をつつくような廃止はやめるべき」と主張しました。

阪神高速湾岸線の西伸

阪神高速湾岸線(大阪湾岸道路)・西伸部について、国の事業化にあわせて補正予算案では、3333万円の費用が計上されています。味口議員は「総事業費と神戸市の負担はどれくらいになると想定しているのか」と質問しました。

答弁:質問にたいして鳥居副市長は、全体事業費は約5000億円と算定されているが、直轄道路事業の場合、地方公共団体は1/3の負担。兵庫県と半分で神戸市の負担額は約670億円と想定していると答えました。

神戸空港ビル買い取り

神戸市は3空港一体運営が必要なことから、運営権の売却(コンセッション)を行うとしています。今回空港条例の改正と同時にターミナル会社からターミナルビルと駐車場を神戸市が39億円で買い取るための債務負担行為を提案しています。
味口議員は「ターミナルビルなど施設の買い取りは、空港の当初計画にはなく、39億円もの新たな負担を、いったいだれがどのように解消するのか」とただしました。

答弁:質問にたいして岡口副市長は「買い取る財源は、新都市整備事業会計から空港会計が借入れを行い、その償還財源は運営権対価等からの収入を充当する」と答えました。
ごみ屋敷と空家空地条例案

ごみ屋敷問題と空家空地を解決するための条例案が提案されました。
味口議員は「助言または指導を行うにあたっては、どのように学識経験者に意見を求めるのか」と質問しました。
また条例案には、氏名や住所の公表や過料を科すことなどが盛り込まれていることが問題だと指摘。
福祉的対応が必要な方々に対してこのような対応は問題の解決にはつながらないとして、削除すべきとただしました。

答弁:質問にたいして玉田副市長は「法律・公衆衛生・社会福祉・医療、特に医療は精神科分野を考えている、これらの学識経験者で構成される会議を設置、意見を聞きながら検討していく」「福祉的・医療的支援を措置前の早い段階から積極的に実施することにより生活上の課題を解決したい」。公表や過料については「すぐにそういった対応をとるということではなく、できる限り早期の段階、助言・指導の段階で解決していくことに力を入れていきたい」と答えました。

市営住宅削減

第2次市営住宅マネジメント計画にもとづき、灘区の高羽住宅、中央区の二宮住宅、須磨区の古川住宅がそれぞれ廃止されます。
味口議員は「2月に行われた神戸市営住宅入居者選考で、市内の実質倍率は29.1倍となっており、何度応募しても当選されない人がいる」また「市長は2月の代表質疑で、地方自治法第244条だけでなく、地方自治体の本旨は住民福祉の向上が、その目的である」と明快に答弁されたことを指摘。市営住宅をさらに削減することで「住民福祉は向上するのか」とただしました。

答弁:質問にたいして鳥居副市長は、市街地では応募倍率が非常に高くなっているものもあるが、現在、進めている第2次マネジメント計画、借上市営住宅の返還などの受け皿となる住宅確保で、募集に出せる住宅が少なくなっていることが原因。当面は厳しい状況が続くが、募集に出せる戸数の確保に努めたいと答えました。

 

 

6000万円のさらなる空港投入反対(反対討論:西)

2016年04月17日

6000万円のさらなる空港投入反対
西ただす議員が反対討論

神戸市は当初、関西・伊丹の運営権を購入した「関西エアポート」に神戸空港の運営権を売却しようとしていました。しかし、その関西エアポートと神戸市は、いまだ話し合いを持つこともできていません。
西議員は「神戸空港の運営権の売却は、神戸市が考えるより、はるかに困難であることがあきらかになった」と指摘。さらに、岡口副市長が「これから民間の意見を聞きながら進めて行く」と答弁しましたが、交渉相手である関空・伊丹両空港の運営権売却のQ&Aすら目を通していないことを認めました。今年度廃止する敬老祝い金は7500万円あれば継続できます。「この状況でコンセッション調査検討にさらに6000万円も投入することは、市民感覚とかけ離れており、認められない」としました。

 

神戸空港の「運営権売却」はやめよ(議案質疑:松本)

2016年04月17日

神戸空港の「運営権売却」はやめよ
「三空港一体運用」の根拠は破たん
松本のり子議員が議案質疑

3月18日に開かれた神戸市議会本会議で日本共産党議員団を代表して松本のり子議員が、議案質疑を行いました。松本議員は、平成27年度神戸市空港整備事業補正予算と神戸市国民健康保険条例の一部を改定する条例の件を取り上げました。

神戸市は昨年、神戸空港の運営権売却に向けての調査検討業務を契約限度額1億7800万円で新日本有限責任監査法人に委託しました。神戸市は関西・伊丹両空港の運営権を購入した「関西エアポート」と直接契約ではなく、公募するための準備費用として6000万円の追加を提案しました。
松本議員は、「関西エアポート」と神戸空港の運営会社が別になり、神戸空港の運営権の民間売却を根拠にしていた「三空港の一体運用」は破たんしたとして、運営権売却の中止を求めました。
質問に対し岡口副市長らは「三空港一体ですすめてもらえる民間業者を公募したい」と答えました。松本議員は、神戸側がいくら期待しても、関空・伊丹側(関西エアポート)が、その気にならない限り、三空港を一体運用はあり得ないと指摘しました。

国庫負担増こそ国保料引き下げに

国民健康保険条例の一部を改正する議案は、保険料の賦課限度額を85万円から89万円に引き上げようというものです。
松本議員は、昨年高知市長が提出した「(国が)各保険者の実態を考慮せず一律に限度額を引き上げていく手法は,もはや限界に達している」との意見書を紹介し、賦課限度額の引き上げでなく、半分に減らされた国庫負担を元に戻すことを求めるべきとしました。
質問に対し玉田敏郎副市長らは「国庫負担の増額は国に求めている」と答弁しました。
松本議員は、国庫負担の増額を求めているということは、加入者にこれ以上の負担をしいてはならないと神戸市も認めているということと指摘。松本議員は「ならば加入者間での保険料の上げ下げではなく、国庫負担や一般会計で負担すべき」と重ねて要望しました。

 

震災復興事業(空港・再開発・医療産業)の総括と検証が必要(一般質問:森本)

2016年04月17日

震災復興事業(空港・再開発・医療産業)の総括と検証が必要

森本 真議員が一般質問

神戸市議会本会議が3月29日に開かれ、日本共産党議員団から森本真議員が一般質問に立ち、震災復興事業の総括、待機児童緊急対策、三宮巨大バスターミナル計画などについて、久元喜造市長らの政治姿勢をただしました。

復興プロジェクトの検証を

久元市長は「ポスト阪神・淡路大震災20年を迎え、神戸は新たなステージ」として、震災復興は終わったという認識です。復興事業としておこなわれた事業費として、①神戸空港に総事業費3140億円、②六甲道・新長田の再開発事業に総額3611億円、③医療産業都市に3900億円もつぎ込まれています。
森本議員は「3つの復興事業に合計約1兆円を超える多額な資金が投入されている」として、市長にたいし「震災復興の総括と検証をおこなうべき」と求め、各事業の実態について追求しました。

待機児童解消へ緊急対策を

子どもが保育所に入所できない母親の怒りが、全国で社会問題になっており、保育所入所問題は緊急の課題です。子どもを預ける保育所を確保できない事態は、子育て世帯の親にとっては死活問題です。
森本議員は「神戸でも1100名もの子どもたちとその両親が保育所を待っている」「統合によって閉所した保育所など遊休施設を活用し、神戸市は緊急の対策をとるべき」と強く求めました。

巨大バスターミナル

神戸市は都心の再生で、三宮周辺に点在している中長距離バス停(路線バスは対象外)を集約し、ミント神戸と一体で巨大な新バスターミナルを建設しようとしています。
神戸市は「新バスターミナルは約30バース」「1バースあたりの面積は500㎡」と試算。新バスターミナルは全体で1万5000㎡が必要のため「新バスターミナルを建設するために中央区役所・中央区図書館・勤労会館は取り壊す」としました。
森本議員は「神戸よりも乗降便数が多く、4月にオープンする日本最大のバース数を持つ『バスタ新宿』は15バース」「神戸よりも乗降便数がやや多い『西鉄天神高速バスターミナル』は9バース」で十分営業できているとしました。また森本議員は「実際に使用されている三宮の乗降バースを実測すると、1バースあたり45㎡だった」「なぜ1バース約10倍もの500㎡が必要となったのか」と指摘。全体で1万5000㎡を必要とする根拠と見解を求めました。
▲答弁とその後の質疑から▲

復興大型プロジェクトに対し、副市長らは「神戸空港の開港は適切な手続きですすめた」「(再開発事業は)外部評価委員会で事業継続は妥当との意見を得た」などと答弁しました。しかし、市の公約として神戸空港建設に市税は使わない、建設費は土地を売って返すと明言していました。森本議員は「土地は半額セールをやっても売れていない」「売れた土地は全体の13.1%」「利息が収入を上回っている」と指摘。医療産業都市においては「新中央市民病院」「こども病院」などを移転させるなど、新都市整備事業会計が資金を集めているように見えるとしました。森本議員は「再開発事業収支はまったく計算されていない」と批判しました。

国の緊急通知ふまえ待機児対応する

玉田副市長は「厚生労働省から待機児童の解消に向けて、緊急に対応するように通知が出ている」「国からの内容を十分に踏まえ、可能な対策を神戸市として、しっかり取り組んでいきたい」と答えました。森本議員は「神戸市も保育所に入所できずに困っている待機児童を助けてほしい」「やむなく育児休業を取る母親の雇い止めや解雇もある、これは違法で雇用を守るよう企業に呼びかけてほしい」と求めました。副市長は「企業に理解を求めることも必要と思う」と答えました。

ターミナル規模はまだ決まっていない

鳥居副市長は、新バスターミナルの1万5000㎡が必要な根拠について「1バースあたり500㎡は、決められた数字があるわけではない」「全国にあるバスターミナルを調査し算出した数字である」「調査結果から平均して1バースあたり500㎡とした」「バース数については、バス業者などと協議しながら最適な規模のバスターミナルを決めていきたい」などと答えました。
森本議員は、バス会社から出ている「バスの集約がいまの問題ではない」「ミント神戸からのバスの出入口の混雑が一番の問題」「トランジットモールなどでの改善が最優先だ」などの声を示し、そこから「こんな巨大なバスターミナルはどこにもなく、つくる必要はない」「三宮構想会議などの一部の声を金科玉条にして巨大な開発を目論んでいる」と批判しました。

 

暮らしや子育て、地元中小企業応援で神戸経済と地域の活性を(予算反対討論:山本)

2016年04月10日

山本じゅんじ議員が予算反対討論

 3月28日に開かれた神戸市議会本会議で日本共産党議員団の山本じゅんじ議員が「平成28年度神戸市一般会計予算」などに対する反対討論を行いました。

山本議員は反対理由として①都心・三宮(地区)一極集中による大型開発と投資となっている②中小企業への支援策、雇用対策が不十分③地域住民自治を壊す公共施設の一方的な再編計画になっている④自治体としての責任が大きく後退している⑤震災の教訓をいかした安心して住み続けられるまちづくりになっていないことの5点を上げました。

都心・三宮(地区)一極集中

予算特別委員会で神戸市が、1万5000㎡を超える巨大なバスターミナルを建設しようとしていることが明らかとなりました。現在のミント神戸のバスターミナルで対応できるにもかかわらず、中央区役所や三宮図書館・勤労会館などをつぶして建設しようというものです。山本議員は、成長戦略の名のもとに、市民不在のまま公共施設を押しのけ、巨大なバスターミナル建設計画を進めようとしているが「とうてい市民の理解を得ることはできない」としました。
また国際戦略港湾や神戸空港、医療産業都市の推進で、さまざまな優遇策を講じ、多額の投資を行ない推進してきました。特に神戸空港は、新都市整備事業会計の資金を流用するなどあらゆる手段を講じても業績は上がらず、神戸市が希望を託したコンセッションも全く見通しが立っていません。医療産業都市では、KIFMECが破産の申し立て手続きを開始しようとしています。
山本議員は「こうした事業を推進してきたが、市民生活や税収への効果は、ほとんどみられず実感できないというのが実態」としました。それでも神戸市は、あらたに新港突堤基部の再整備などをすすめようとしていると指摘。不要不急の大規模投資を伴う大型事業はやめるべきとしました。

中小企業への直接支援策を

市内の中小企業は、政府がいう「良好な経済」を実感できない状況が続いています。予算案でも航空・水素・ロボット・IT産業の推進など、政府・財界と一体となった「成長産業」にいっそう偏重しており、既存の中小企業対策がきわめて弱く、あいかわらず神戸市は融資制度が中心です。
山本議員は「神戸経済全体の底上げを図ることが何より大切」で「事業所数・従業者数で圧倒的多数を占める市内の中小企業への積極的な支援が必要」と指摘。既存中小企業の長年培われた力を生かした経済対策へ抜本的に転換するべきとしました。
また、元町高架通商店街や有楽名店街が、貸し主であるJRや阪神に立ち退きを求められています。これら商店街は、長年神戸を代表するスポットのひとつにもなってきた商店街です。山本議員は、神戸市は商店街で営業を継続することを求める業者の立場にたち、地域経済振興の立場からもJRに対して継続して営業することができるよう働きかけるように強く求めました。

公共施設の一方的な再編計画はやめよ

神戸市は「公共施設の最適化」として、公立幼稚園の廃園、障がい者・高齢者施設は民営化、小中学校の統廃合や義務教育学校の設置、公立保育所の再編、市営住宅は大幅な削減がすすめられています。公立幼稚園の廃園に対しは、保護者だけでなく地域や市立幼稚園PTA連合会からも反対の声が上がっています。
山本議員は「本来、公共施設は地域社会やコミュニティー活動の中心をなすもの」「一方的な再編計画の押しつけは改めるべき」と指摘しました。

自治体としての責任も後退させる

行財政改革2020案では、敬老祝い金の廃止や高齢者の配食サービスの縮小などが実施されようとしています。市長自身の公約「中学生までの子ども医療費の無料化」は今回も見送られました。7区で中学校給食が中止となった原因は「安上がりのデリバリー方式を採用」したことにあり、安定した中学校給食の実施体制を整えるためには、自校調理方式を真剣に検討する必要があるが、神戸市はデリバリー方式に固執しています。
山本議員は「小学校の給食も民間委託の対象とされている」と指摘。神戸市は衛生管理や食育にきちんと責任をもち、直営で実施すべきとしました。
震災の教訓をいかした市政を

借上災害公営住宅は、20年の期限を理由に被災者の追い出しを続けています。さらには入居者を裁判に訴えるなどと、市政の冷たさが象徴されています。やっと築き上げたコミュニティーを破壊し、命を危険にさらすことは絶対に許されることではありません。ポスト震災20年との市政は、被災者切り捨てであり、震災の教訓をいかした安心して住み続けられるまちづくりではありません。
山本議員は「阪神淡路大震災は、決して過去の出来事ではない」「借上災害公営住宅の問題がそのことをはっきりと示している」として「希望者全員が継続入居できるよう、被災者に寄り添い市民にあたたかい神戸市政への転換」を強く求めました。

最後に山本議員は、日本共産党神戸市会議員団が提案している予算の編成替えを求める動議について、市長提案の予算から、不要不急の施策経費、大企業や外資系企業などの企業誘致への行きすぎた支援などの経費を削減することで財源をつくり出しており、その財源を活用することで「市民の願いに応えて、市民のくらしや福祉、教育、地元中小企業への支援など神戸経済の底上げと税源の涵養に資する拡充策を提案」するものであり、賛同を呼びかけました。

主な議案に対する各会派の態度

戦争法(安保法制)の具体化協力やめよ(危機管理室:赤田)

2016年04月03日

戦争法(安保法制)の具体化協力やめよ
危機管理室審査で赤田議員

質疑項目
1.国民保護計画
2.原発事故への対応について
3.災害時の対応について

3月9日に神戸市議会予算特別委員会が開かれ、日本共産党の赤田かつのり議員が、危機管理室の予算について質疑しました。
国会で安保法制(戦争法)が制定されたことにより、憲法違反の集団的自衛権を行使する、いわゆる「存立危機事態」への対処が明記されました。これまでの憲法解釈を根底から覆すものです。集団的自衛権が発動されると、自衛隊は海外に向けて武力行使ができることになりました。
赤田議員は「あってはならない事態が発生した場合、神戸市としてもなんらかの戦争協力につながりかねない」として「市民の命と暮らしを守るためにも、戦争協力につながるようなものを具体化しない」ことを国民保護計画で明確にするように求めました。
地域防災計画の抜本的な改定がおこなわれ、原子力発電所事故の際の広域避難受け入れに関する記載を加えた、大規模事故災害対策編が新たに作られました。
赤田議員は「原発事故は他の災害と違って空間的、時間的にも異質の危険がある」「実際に原発事故が発生した場合、神戸市としての適切な対応が求められる」として、防災計画・避難計画の策定が問題なく進むように求めました。
地震が発生すると神戸市を津波が襲う可能性があります。浸水想定区域やイエローゾーン外にある安全な場所への移動が遅れた場合には、丈夫な建物の上層階へ避難することになります。また近年、従来の常識を超えた地域的な集中豪雨や土砂災害が各地で発生しており、地域の特性に応じた防災対策が必要となっています。
「防災行政無線」は全市で155ヶ所設置されているが、各区ごとで数に差があり、地理的に聞こえにくいところもあります。市の「災害ナビダイヤル」は、市民参画局の広聴課と連携して電話11台で応対しています。
赤田議員は「市民生活の安全・安心の確保のために、避難ビル(津波緊急待避所)を増やし、防災行政無線は増設し職員の増員」を求めました。

答弁:長岡賢二危機管理室長らは、「(国民保護計画)緊急対処事態、武力攻撃事態などから市民の生命・身体および財産の保護を的確・迅速に行うことを目的にしている」「計画は市町村に策定が義務付けられている」「この計画は緊急事態に発動するもので、戦争協力につながるとは考えていない」と答えました。「(原発事故への対応)神戸市は広域避難先として、舞鶴市民の一部を受け入れることを明記」「広域的な避難手段の調整は、広域連合と避難ごとの自治体の役割」「最悪の事態を想定したガイドラインになっている」と答えました。「(災害時の対応)神戸市への津波到達時間は、最短で80分と想定されており、一定の時間的余裕がある」「既に津波のハザードに入っている地区とは地域主体で地域津波の防災計画を策定中」「津波避難ビルは基本的に地域の実状に応じた指定が進んでいる」「山麓部では防災行政無線が聞えにくい場合がある」「基本的に防災行政無線は津波対策用である」「他の手段でも情報は伝えられるように考えている」「職員数は必要に応じては応援体制を考えている」と答えました。

三宮に巨大なバスターミナルは必要ない 人口減少を口実に地域公共施設の削減はやめよ(総括質疑:金沢)

2016年04月03日

金沢はるみ議員が総括質疑

3月14日に神戸市議会予算特別委員会の総括質疑が開かれ、日本共産党の金沢はるみ議員が、三宮の再整備、公共施設の統廃合計画、元町高架通商店街立ち退き問題などを取り上げました。
局審査を通じて、区役所や勤労会館を壊して、1万5000㎡ものバスターミナルをつくることを予定していることが明らかとなりました。これほどの巨大なバスターミナルは、全国どこにもない大きさです。
金沢議員は、区役所や勤労会館を壊してまで、巨大なバスターミナルを建設する必要性について、あらためて久元市長を追及しました。
神戸市は、人口減少を口実に地域の学校園・市営住宅などの地域公共施設を、今後30年間で10%削減するとしています。教育委員会の審査では、市立幼稚園13園の閉園が計画されており、地域の保護者、神戸市立幼稚園PTA連合会などから陳情が出されています。
陳情者からは「市立幼稚園の廃園が、その地域の自治を壊し地域のもっている力を弱める」ことへの懸念や「子どもたちの居場所を失わせないでほしい」「公立幼稚園に魅力を感じて引っ越してきた」など、子どもたちや保護者にとってかけがえのないものであることを痛感させられる内容です。
金沢議員は「地域自治の力を弱める公共施設削減は『人口減少』社会への対応として逆行している」として、予算編成の背景にある「公共施設等統合管理計画」についての見解を求めました。
代表質疑・局審査を通じて、元町高架通商店街で商売をしている242店舗の事業者が、JR西日本から追い出しをせまられていることが明らかになりました。
日本共産党は「南側については神戸市・JR・振興組合との契約であり、当事者として神戸市がJRに対し商店街全体の営業が続けられるように積極的に話をすべき」としてきました。これに対し、産業振興局も建設局も「丁寧に対応するようJRに申し入れている」などと消極的な対応しかしていません。
金沢議員は「皆さんが続けて営業できるように、市長は毅然とした対応をするべき」と求めました。

▲答弁とその後の質疑から▲
三宮の再整備について

久元市長らは「三宮駅周辺は従来から乗換え動線がわかりにくい」「駅から周辺の街へのつながりが悪い」などのことから「三宮の再整備基本構想のなかにバスターミナルの再整備を盛り込んだ」と答えました。また分散している中長距離バスの乗降場を集約するには「中央区役所、サンシティビルなどの敷地とミント神戸を一体的に利用したものにすることが適当と考える」と答えました。
東京の新宿駅に、1日の発着数が1625便で15バースの日本一のバスターミナルができます。金沢議員は「三宮駅周辺の中長距離バスを集約しても1日の発着数が、約1350便であり、中央区役所などを潰してまで30バースものバスターミナルを作る必要があるのか」と厳しく追及しました。これに対して鳥居副市長は「まだ検討段階で何も決まっていない」と答えました。金沢議員は「はじめから中央区役所などを潰しての計画はおかしい」としました。

公共施設の統廃合について

玉田副市長は「公共施設が老朽化しており、これに対して何らかの対応が必要で、全国的に大きな課題となっている」「厳しい財政状況と人口減少のなかで施設の利用状況が変化している」「長期的な視点をもって更新、統廃合を計画的に行う必要がある」「公共施設の人口一人あたりの床延べ面積が、神戸市は政令都市のなかで3番目に大きく整備維持が大変になっている」として「神戸市でも公共施設の総合管理計画の策定をすすめている」と答えました。
金沢議員は「公共施設は地域の核になってきた歴史的な背景がある」「神戸市が一方的に決めるのではなく、まずは住民の意見を聞く必要がある」として「施設のあり方を住民と一緒になって考えるスタンスが、神戸市には欠けている」と批判しました。

元町高架通商店街について

鳥居副市長は「JRは耐震補強や防火・防犯の機能の向上させるための実施と聞いている」「公共交通機関が安全・安心に運営するうえでは大切」「耐震補強後の商業者の再入居については、JRと商業者個別の協議のなかで調整されると聞いている」として「JRに対して丁寧で誠実な対応がなされるよう強く要請していく」と答えました。
金沢議員は「安全・安心は大切」としたうえで「立退きせずに耐震工事を行う方法も探るべき」としました。

神鉄シーパスワンの値下げを(住宅都市局:赤田)

2016年03月27日

神鉄シーパスワンの値下げを
住宅都市局審査で赤田議員

質疑項目
1.シーパスワンプラス利用しやすく
2.三宮の再整備について
3.東多聞台の住宅について
4.借上げ住宅は入居者の事情を考えて

3月7日に神戸市議会予算特別委員会が開かれ、日本共産党の赤田かつのり議員が、住宅都市局の予算について質疑しました。
神戸電鉄が神戸高速線まで利用できるシニア利用パス「シーパスワンプラス」を発行することになりました。粟生線の再生をめざして活動を続ける市民団体が独自アンケートを実施しました。赤田議員は、このアンケートで「割安感がない」「料金をもっと安くしてほしい」との声が多く寄せられたことを紹介。シニアの人がもっと町に出やすくするためにもシーパスワンの値下げの検討を求めました。
予算案で「都心・三宮の再整備」に約23億円が計上されています。サンパル・サンシティ・中央図書館・中央区役所の施設を全て移転させ、この跡地に現在、点在している中長距離バスのバスターミナルを1箇所に集約するとしています。
昨年11月、サンパル・サンシティの区分所有者集会が2回開催されていますが、店子には話し合いの場はもたれていません。また、この集会では「バスターミナルを整備する意義が理解できない」「他都市のようにならないかと心配」などの不安の声があがっています。
赤田議員は「点在しているバスターミナル全てを集約しても、予定の跡地の広さにならない」「新たに作ろうとしているバスターミナルがどのようなものかが分からない」「商業施設を移転すると、そこで店が続けられなくなることがある」と指摘。赤田議員は「市民不在の計画は問題」として計画は中止するよう求めました。
神戸市は、東多聞台住宅(学が丘6・7丁目)の厚生年金住宅と市営住宅の一部を整備するとして、現在の管理戸数を大幅に削減する計画です。450世帯(3月2日現在)の入居者のみなさんは、建替えられた市営住宅に順次転居するとしていますが、PFI方式が採用され、425戸しか整備されません。また、家賃が高騰する可能性があります。
赤田議員は「整備後の戸数がほぼ半減している」「PFI事業者に委ねるのではなく、神戸市が直接責任を持って建設すること」として「現在の敷地を活用して管理戸数分は維持して建設するべき」と求めました。
久元神戸市長が借上復興住宅・キャナルタウンウェスト住宅の入居者に対し、「理解がないから司法の判断に委ねる」として、3名の入居者にたいし住居の明け渡しと損害賠償を求めて、神戸地裁に提訴しました。赤田議員は「これは復興災害の最たるものであり、言語道断の暴挙」「復興住宅に住む住民を震え上がらせている」として強く批判しました。
一方、兵庫県は「継続入居の可否は画一的な基準で判定するのではなく、入居者の事情を考えて柔軟な対応する」としています。
赤田議員は、神戸市は追い出し一辺倒な態度を改めて「借上住宅の住民の暮らしの実態に寄り添う対応」を強く求めました。

答弁:山崎聡一局長らは「(シーパスワンプラス)通常ならば湊川から三宮は往復300円かかるが、パスを利用すると220円で利用できる」「途中下車も可能なので通常の運賃とくらべ安い料金設定になっていると考えている」「パスの目的には神戸電鉄の利用促進もあり、神戸電鉄沿線以外の人にも使ってもらうことも考えている」「(三宮の再整備)パースの図はイメージであり、具体策はこれからの検討になる」「1バース当たり500㎡が必要なので1万5000㎡の敷地が必要と考えている」「既存のミント神戸バスターミナルと一体となって利用できる利便性の高いターミナルを実現したい」「パブリックコメントも行い市民からの意見は聞いている」「地域の方々と議論していくベースはできていると考えている」「(東多聞台の住宅)建替え後も入居を希望する世帯の戸数分は確保する方針としている」「厚生年金住宅は当初の役割を終えつつあると考え、厚生年金住宅は更新時期にあわせて廃止したい」「家賃は公営住宅法、市営住宅条例に基づき応能応益家賃であるが、建替え後に家賃が上がることは考えられる」「建替え後の家賃は激変緩和措置としての特例が用意されている」「(借上住宅)借上住宅は緊急的な措置での導入である」「市の財政負担、公平性の観点から20年の借上げ期間をもって所有者に返還する」「入居者には5年間かけて丁寧な対応をしてきた」「これまでに住み替えた人たちとの公平性を考えると、こういった状況は早く解決する必要があり提訴した」などと答えました。

商店街が継続できるよう神戸市はJRへ働きかけを(建設局:山本)

2016年03月27日

商店街が継続できるよう神戸市はJRへ働きかけを
建設局審査で山本議員

質疑項目
1.東遊園地の芝生化について
2.元町高架道商店街存続について
3.須磨多聞線について
4.宅地防災助成の創設について

3月7日に神戸市議会予算特別委員会が開かれ、日本共産党の山本じゅんじ議員が、建設局の予算について質疑しました。
JR西日本が神戸駅から元町駅までの高架の補修や耐震化などを理由に、高架下にある元町高架通商店街の店舗の立ち退きをすすめています。商店街の土地の所有者はJR西日本ですが、浜側の店舗については、神戸市建設局が借主として、商店街振興組合に転貸するなど、JR、神戸市、振興組合の3者契約となっています。
山本議員は、現在3者契約となっている理由は、神戸市がこの場所で営業を続けられるように配慮してきた歴史の結果だとして、山側店舗もふくめ商店街として継続できるようJRに働きかけるよう求めました。

答弁:油井洋明道路部長らは「いろいろな方に親しまれ、現に商業をされているので、実際に工事後の再入居についてJR西日本において調整されるものと思っている。産業振興局と連携してJR西日本に丁寧に対応するよう強く要望しているし、今後もしていきたい」と答弁しました。

神戸市は、須磨多聞線の建設を進めようとしていますが、地元の理解が進んでいるとは言えない状況です。その原因は、道路公害調停委員会の調停案を神戸市が受け入れを拒否して、調停を一方的にうちきるなどのかたくなな神戸市の姿勢に問題があります。
山本議員は「建設ありきのかたくなな姿勢はあらためるべき」「住民合意のない建設計画はやめるべき」と求めました。

答弁:油井部長らは「住民理解が得らえるよう説明会やワークショップをおこなっている。しかし渋滞緩和や沿道環境の改善にとって道路建設が必要というのは変わらない」などと答弁しました。

このほか、山本議員は、利用者の意見を聞かない東遊園地の芝生化の見直し、宅地の傾斜地改修への助成制度を求めました。

住民不在の区役所移転中止を(市民参画推進局:森本)

2016年03月27日

住民不在の区役所移転中止を
市民参画推進局審査で森本議員

質疑項目
1.中央区役所の在り方について
2.地域コミュニティ施策の基本指針(素案)について
3.かもめんnaviについて

3月4日に神戸市議会予算特別委員会が開かれ、日本共産党の森本真議員が市民参画推進局の予算について質疑しました。
神戸市は、「都心の再生」ということで、三宮のバスターミナルの整備のために中央区役所や勤労会館、サンパルなどを移転させる計画をしています。現在の主なバス乗り場は、ミント神戸の1階、ミント北の高架下の神姫バス、JR西口のリムジンバス、三宮高架下商店街の4ヶ所です。そこでの使用状況を調べると、8バースあるミント神戸で全体の約45%、神姫バスが27%、リムジンバスが15%となっており、ミント神戸では約半分のバスを受け入れていることになります。森本議員は、「ミント神戸は、約2500㎡だ。バス乗り場を集約するのならミント神戸の横に同じ大きさを確保するだけでいい。なぜ1万6000㎡にもなる中央区役所や勤労会館、サンパルをつぶす必要があるのか」と追及、利用者など市民の声も全く聞かない、まず移転ありきの計画は中止すべきだと迫りました。
森本議員はその他に、「区役所のまちづくり課が一緒になってすすめている地域コミュニティの取り組みは街を元気にする、住民の安心安全を守る大切な役割がある」として、職員削減の方向でなく、人数を増やして充実させるよう求めました。

答弁:岸田泰幸市民参画推進局長らは、「(バスターミナルの大きさについて)的確にこたえる知識を持ち合わせていない。再整備基本構想の将来ビジョンを全庁一体となって推進するということで推進本部ができたので、その中で進めていく」「(まちづくり課は)重要性は強く認識している。その時々の取り組みの状況に応じてやってきた。具体化にあたって必要なものは検討する」と答えました。