議会報告

  • 2021年02月26日
    本会議

    感染拡大期に備え病床の拡大と医療機関への損失補填を早急に

     2月26日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市議団の松本のり子議員が登壇し代表質疑をおこないました。

    質疑項目
    1.新型コロナウイルス感染症対策について
     (1)医療機関への支援について
     (2)収支悪化で苦しむ医療機関への損失補填について
    2.コロナ禍での大学生の支援について
    3.小・中・高校での少人数学級の実現について

     新型コロナウイルスに感染しながら入院できず自宅や介護施設で留め置かれている入院調整中の患者のうち、症状が急変し救急車で病院に搬送された人は、1年間で645人となっています。政府の感染症対策の基本的対処方針には、コロナウイルス感染症の専用病院や病棟を設定し段階的に病床の確保に務めることとなっています。また現在、医療機関の支援金の大半はコロナ患者受け入れ病院です。コロナを受け入れてない病院や開業医も地域住民を面的に支えていますが支援金はほとんどありません。松本議員は、地域医療提供体制を取り戻すためにも第4波に備え、病床確保と減収補填をして財政的に補償すべきと求めました。

    答弁ダイジェスト

     恩田副市長:補助金が十分でないという声や、さらなる支援を求める声が強いことは承知している。国に財政支援を求める。
     松本議員:医師も看護師もいない介護施設で陽性者が待機させられていた。第4波に備えて病院に入れるようにすべきではないか。
     久元市長:関係者の話を聞いて何らかの改善ができないか検証し、どのような方策があるのか検討したい。
     松本議員:小児科・耳鼻科・歯科も大幅な減収になっており、地域医療の崩壊をさせないために独自に補助金や給付金を出している自治体もある。神戸市もすべきだ。
     恩田副市長:今後ワクチン接種がすすめば地域医療にも良い影響を与える。
     松本議員:ワクチン接種がすすんでも、引き続き感染対策を講じながら市民の健康を守っていく必要がある。いまこそ減収補填をすべきだ。



    大学生が希望をもって学び続けられるための支援・給付制度を

     大学生の半数は奨学金とアルバイトで学費と生活の工面をしています。コロナ禍でバイト先をすべて失い学費を払えず、休学・除籍に追い込まれている学生もいます。国は学生への支援制度を作ってはいますが、非課税世帯が対象など要件が厳しく、制度の活用が困難な学生がほとんどです。神戸市の独自支援策は、ふるさと納税で入ったお金を各大学に配分しているにとどまっており、また神戸市大学奨学金も過去の篤志家の寄付だけを財源としており、年間の給付採用人数はわずか4名です。松本議員は、困っている学生が希望をもって学べるように、市の財政投入で、採用枠と支援制度の拡充を求めました。

    答弁ダイジェスト

     恩田副市長:必要な取り組みを検討していきたい。
     松本議員:ふるさと納税数千万円の寄付額も全額、大学・学生にいきわたらず、1割が事務費として神戸市に天引きされている。なぜ事務費を市が負担して、全額渡せないのか。
     恩田副市長:ふるさと納税の全額を渡していないのは事実だ。学生支援策としては、融資型の奨学金もあるので、今後どのような形が望ましのか検討する。
     松本議員:奨学金制度は高校からの推薦が必要で、今の大学生には当たらない。その点も含め、今困っている学生に緊急の支援金を求める。


     

    少人数学級
    名ばかり「日本一」ではなく、早期実現を

     今、学校現場では昨年の全国一斉休校とその後の様々な制限の中で子ども達や教員、保護者達は学校現場の感染症対策と豊かな学校生活を求め頑張っています。また、全国で少人数学級を求める国民世論と運動で全国で2027年までに小学校6年生までの35人学級が実現しました。これを受け福岡市や明石市などでは前倒しで来年度から小学校全学年と中学1年生を35人数学級にするとしています。神戸市は「教育日本一」を掲げながら前倒しを実施していません。松本議員は、神戸市も前倒しで小学校から直ちに始め、さらに中学校、高校と広げるべきと質しました。

    答弁ダイジェスト

     長田教育長:国の学級編成基準引き下げの方針は、私共も非常に喜ばしいことだ。義務教育の職員の人件費負担は国の責任のもとでおこなうもの。市独自でおこなうことは極めて困難。市としては優秀な人材確保など、円滑に制度移行できるようにつとめたい。
     松本議員:今、子どもたちは密集・密接の中で健気に学校生活を送っている。2027年までこのままこの矛盾に目をつぶり放置するのか。
     長田教育長:放置するわけではない。人材と財政の確保、加配教員の指導も課題だ。学校事情に配慮しながら教育環境を整えることに気を配っていきたい。
     松本議員:5年6年を35人学級にする場合、何クラスで予算いくら必要なのか。
     長田教育長:令和7年度の見込みでおよそ100程度の教員の増員。予算は約10億円が必要。
     松本議員:2021年では88名8.8億円でできる。市長が決断すれば今すぐにでも

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