議会報告

  • 2021年09月07日
    本会議

    三宮再開発 コロナ前の計画ありきの姿勢改め、コロナ後の変化見据え中止を

     9月7日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市議団の今井まさこ議員が登壇し代表質疑をおこないました。1年半にもおよぶコロナ禍で神戸市はコロナ前の不要不急の大型再開発を推しすすめています。今井議員は、これまで目先の効率を優先にした久元市長の新自由主義的施策によって、市民の命とくらしは脅かされていると厳しく質しました。

    質疑項目
    1.都心・三宮再開発など大型プロジェクトについて
    2.少人数学級について
    3.中学校給食について


     コロナ感染症が急速に拡大し、多くの市民が先行きの見えない状況にある中で神戸市は、コロナ以前の計画を見直すことなく1570億円もの投資をして、三宮駅前再整備や市役所2号館、新中央総合庁舎など数々の不要不急の大型開発をすすめ、商業や文化、交流機能などを三宮に一極集中しようとしています。今井議員は、コロナ感染がいつ終息するのか、どのような社会が求められるのかの答えが不透明な中、三宮再整備計画は一旦中止すべきと求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     久元市長:持続的な神戸市の発展と神戸経済の成長のため再整備は不可欠だ。
     今井議員:7月に「都心三宮における感染症に強い空間ガイドライン等の検討会」が立ち上がったばかりで、三宮一極集中を疑問視する意見もあがっている。議論を踏まえてすべきだ。
     今西副市長:感染症に強い都心のあり方を目指して立ち上げた。最先端を取り入れた街に仕上げたい。
     今井議員:感染対策だけすればいいという問題ではない。コロナ前の計画をそのまま推進することが問題だ。先行きの見えない再開発より、コロナ感染で厳しい実態に追い込まれている多くの市民や医療現場で必死に働く方々に心を寄せて支援することこそ必要だ。



    少人数学級実現早く!
    国待ちにせず一足先に市長が決断を

     国は5年をかけて小学生全学年で1クラス35人以下にするとしました。急速に広がるコロナ感染から子どもたちを守るために、子どもたちが一番長い時間を過ごす教室環境の改善が求められています。今井議員は、小中学校で一刻も早く35人学級を実施し、さらに高校までを視野に入れた少人数学級への意向を求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     長田教育長:市独自で前倒しで実施することは多額の財政負担が生じるため極めて困難だ。国に合わせて段階的に実施する。
     今井議員:9月から新学期が始まったが、感染がこわく登校できない子どもが多くいると報じられた。子どもたちは長期にわたって我慢を強いられている。大人の責任で解決することは当然のつとめだ。今すぐ少人数学級をすすめるべき。
     長田教育長:子どもたちが我慢を強いられていることは承知しているが、市独自でさらなる少人数学級の実施は考えていないので、市長に対しても予算を要望しない。
     今井議員:子どもの減少で空き教室がある学校もある。感染リスクを減らし、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、必要な場所と人材を確保し、国の判断を待たずに市長の決断で、できるところから実施すべきだ。



    あたたかい中学校給食を
    子どもたちの願い真摯に受け止め自校調理方式実施へ

     神戸市は、これまで6回の中学校給食委員会での議論の最終報告を受けて、「基本方針(案)」を出しました。内容は「民間デリバリー方式と給食センター方式を組み合わせる」というもので、多くの生徒や保護者が望む自校調理方式は見送られようとしています。今井議員は、未来ある子どもたちに、効率・採算という基準ではなく、温かくておいしい自校調理方式の給食を実施すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     長田教育長:調査の結果、敷地内で調理できる学校は極めて限定的であり、検討対象から除外せざるを得なかった。
     今井議員:食缶方式と親子方式のモデル実施でアンケートをとった結果では、明らかに「食缶方式は嫌だ」という結果に見えるが、いかがか。
     長田教育長:食缶方式と親子方式を比較するために実施したものではなく、生徒の満足度が異なるのは想定通りだ。
     今井議員:ランチボックスを強行した結果、喫食率は40%を下っている。採算や効率という基準で強行すれば同じ失敗をすることになる。市は、この子どもたちの素直な感想に応え、子どもたちが望む温かい給食を提供する責任がある。

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