議会報告

  • 2022年03月07日
    予算・決算

    予算特別委員会審査から②

    3月2日
    市民の命を守る感染症対策に転換を
    健康局審査で森本議員

    質疑項目
    1.積極的PCR 検査の拡大について
    2.命を守るための保健所の施策について
    3.高齢者施設でのクラスター対策について
    4.地域医療計画の見直しについて
    5.北神三田地域の急性期医療の確保について

     現在、コロナウイルス感染により亡くなる方が増えており、第5波を越え、第4波に迫る勢いです。その中でも老人保健施設、特別養護老人ホーム、グループホームなどでの感染での死亡者が増えています。老健施設では医師が入院適用だといった患者が入院できない事例がでており、命をまもるための方策を神戸市でつくり、入院出来ないことがないよう対応をするべきともとめても、健康局長は「できることなら、やりたいが、現状ではできない」と返答。森本議員は「もともとベッド数が圧倒的に足りていない。それなのに国の地域医療構想でまだ急性期病床を減らそうとしている。コロナ病床は高度急性期と急性期が受け入れている。今後を見越して急性期病床を確保すべきだ」と質しました。

    答弁ダイジェスト

     花田局長:(急性期病床を減らす地域医療構想に)一自治体として意見をいうのは難しい。新興感染症は中央市民だけでは厳しいのはわかっているので、西市民も第2種感染症の指定をとって対応する。
     森本議員:三つの市民病院だけでは厳しい。これ以上、急性期を減らすことはやめるべきだ。
     花田局長:国県のしめす方針で方向で考えていかざるをえない。今回の経験を踏まえて考えるのは国レベル。意見を申し上げるのは厳しい。
     森本議員:消防局から急性期をへらしているので、救急が受け入れられない状況も聞いている。病床削減をやめ、命をまもる立場をとるべきだ。


    3月2日
    ウォーターフロント地域は市民の財産だ!
    港湾局審査で山本議員

    質疑項目
    1.カーボンニュートラルポートについて
    2.ウォーターフロント再整備について
    3.須磨海岸の活用のあり方について

     ハーバーランドからHAT神戸に至るウォーターフロント地域は、神戸港の中心として神戸経済の発展をけん引してきた重要な地域です。現在神戸市は、都心三宮地域と一体にウォーターフロント再整備計画を進めていますが、特定の民間事業者や特定の利用者などが想定された事業が多く、市民の要求に基づいたものとはいえません。山本議員は「今検討されているマリーナなどは、限られた人々が対象で空間を広く市民が共有できない。市民とともに神戸の歴史を積み上げてきたのがウォーターフロント地域だ。観光客や企業呼び込み型の消費に期待するのでなく、広く市民の意見を聞き、市民参加を保障した再開発のあり方や計画へと見直すべき」と質しました。

    答弁ダイジェスト

     山本議員:事業者は採算ベースで判断するので事業者ベースの再開発になっていく。ウォーターフロント地域は市民の財産だ。再開発であっても市民に開放され、還元されなければならない。対価を払ったものしか享受できないのは問題だ。
     加島担当局長:街の魅力の向上、神戸経済の成長につなげるのを目的に、民間活力を最大限活用して進めている。市民も外来者も海、潮を感じられるようなエリアを目指している。ポートミュージアムができて、人の流れが約5倍増加しているなど、効果がはっきりみてとれる。
     山本議員:神戸港の魅力を観光に生かすのは大事だが、神戸が培ってきた独自性が生かされていない。ただ来街者を増やすためだけの今の再開発計画には納得いかない。


    3月3日
    コロナ禍で苦しむ市民のために市営住宅の確保早急に!
    建築住宅局審査で林議員

    質疑項目
    1.市営住宅問題について
    2.住まいに関する総合支援について

     神戸市は、7000戸以上の市営住宅を削減する計画を進めています。コロナ禍で貧困と格差が広がり、市営住宅への入居希望者が増えています。しかし、市が提供しているコロナ対応の住宅は、東部(東灘区・灘区・中央区)以外の区から37戸しかなく、現在入居しているのはわずか22戸です。林議員は「戸数が少なすぎる。今こそ市営住宅を増やして、入居しやすくすることが求められる」と指摘し、削減計画は中止して住宅困窮者の方々に提供できる住居の確保を早急におこなうよう求めました。

    答弁ダイジェスト

     根岸局長:我々の方から入居をお断りしたことはない。市民の感情を考慮して人気の高い住宅は対象から外している。
     林議員:便利なとこにあるとは思えない。解雇されて職を失い、国民健康保険に移された方は2020年度で4856人もいる。削減計画で潰すために空けている住宅があるのだから、募集戸数を増やすべきだ。
     根岸局長:お困りの方には支援をしていきたい。(削減計画の対象住宅に)入っていただいてもすぐ移っていただいたり工事をしたりということになるので、募集を停止している。
     林議員:市民の声に寄りそって削減計画は中止し、困っている方のために住居を確保すべきだ。


    3月3日
    市民と地球の未来を守る、神戸市として責任ある温暖化対策を
    環境局審査で西議員

    質疑項目
    1.温暖化対策について
    2.アスベスト飛散防止対策について

     地球温暖化対策は喫緊の課題です。2050年までにCO2実質排出量をゼロにするため世界でも様々な取り組みがなされていますが、灘区では神戸製鋼所が火力発電3号機を運転し、年度中に4号機を動かそうとしています。1~4号機で市民が年間排出するCO2を越えるCO2が排出されることになります。議員団は市民から「世界の流れに背を向け、公害を広げる石炭火力はやめよ」と声が上がっているこの神鋼火力発電所にたいし強く廃止を求めています。今回の予算特別委員会でも神戸市は「最新の高炉だからCO2排出量は少ない。神鋼火力発電所が輩出している部分は国全体のCO2として分かち合うもので、神戸市の算定量にははいらない」と市民の生活や健康を鑑みない無責任な答弁に終始しました。今回の予算では地球温暖化防止実行計画を改定するとしていますが、市全体の大きな数字目標だけで具体的な計画は出しませんでした。西議員は「川崎市では部門毎に目標をたてており明確だ。神戸市も具体的な形にすべき。神戸市の実行計画骨子では『産業・業務部門は市内温室効果ガス排出量半分近くをしめるので最重要』とある。だとすれば、今の段階で明確な目標を示すべきだ」と質しました。

    答弁ダイジェスト

     中村環境保全部長:考えてはいるが、国自身も目安でしか提示されていない状況だ。どの分野でどれだけ削減をやっていくかというのは検討していきたい。
     西議員:国はそうでも川崎市はやっている。神戸も、この街をどうするかという観点でやるのはあたり前。はっきり形を示し意識をもって取り組むべきだ。

     

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