議会報告
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2月24日 「済生会病院~病床削減となる統廃合やめ、今の場所で存続するための支援を~」
健康局審査で朝倉えつ子議員
質疑項目
1.コロナ対策について
・高齢者施設の留め置き
・後遺症対策
2.済生会病院の統合について
3.事務事業の見直し(難病患者の相談事業の縮小)について
北区にある済生会病院と三田市民病院との統合計画が噂されて数年たちますが、神戸市は当初「医療圏が違うもとで統合は難しい」との答弁を繰り返してきました。ところが済生会病院が「このままでは経営が困難」と報告されたとたん「再編統合しか道はない」との答弁に変わりました。済生会病院の急性期病床は213床、民間のアドベンチスト病院79床、甲北病院20床、南の地域の500床全て足しても北区全体で1000床にもなりません。朝倉議員は「人口21万人の広い北区と三田市の人口10万人と一緒になれば、さらに地域は拡がり病床は逆に減ることになる」と追及、病床削減になる統合はやめて、今の場所で存続し充実するよう市として支援を尽くせと強く求めました。
答弁ダイジェスト
中山副局長:有識者会議の報告ではピークとなる2035年両病院の平均患者数1日406人になっている。それに伴い新病院は400~450床にされている。再編統合で症例数の豊富な魅力ある病院になることで優秀な専門医を確保することができ、急性期体制がより充実する。
朝倉議員:2つの病院あわせて100床以上病床削減すれば入院できない患者がさらに増える。いくら充実させてもその医療が受けられない状態になるのではないか。市民の“遠くなったら通えない”という不安の声にもこたえていない。統合ありきで進めようとしていることが大変問題だ。
2月24日 「新西図書館 障がい者の方々にも使いやすい施設へ」
文化スポーツ局審査で林まさひと議員
質疑項目
1.図書館のあり方について
2.西図書館の設備について
3.王子公園再整備についてー味口としゆき議員
西図書館は昨年10月になでしこ芸術文化センターに移転・開館しましたが、幅が80センチしかない狭いエレベーターや、車椅子で上るのが大変なスロープ、トイレのつかみにくい取手やわかりにくいピクトグラムなど、改善を求める声があがっています。林議員は、障がい者の方々の声を紹介し、「建物は設計どおり建てたとしても、使ってみないことには、本当にそれでよかったのかわからない。きちんと検証し改善すべき」と質しました。
答弁ダイジェスト
宮道副局長:私も見てきた。ピクトグラムが誰もがわかりやすくあるべきだが、わかりにくかった。都市局と話して速やかに改善したい。
林議員:障がい者の方々が使いやすいように、バリアフリーを意識した施設にしてほしい。また、1階のホールのカフェコーナーは2階までの吹き抜けで、非常誘導灯はドアから離れて天井付近に設置されている。例えば煙が上がり視界が遮られたら、非常ドアとして認識できないのではなか。
宮道副局長:私も写真を見せていただくまで視点が欠けていた。改めて都市局と調整したい。
林議員:ぜひ障がい者の方々が使いやすいように改善していただきたい。
2月27日 「市民のこれまでの努力をムダにし、負担増やす石炭火力発電の稼働は停止せよ」
環境局審査で西ただす議員
質疑項目
1.地球温暖化防止実行計画(改定案)について
2.神戸製鋼火力発電所について
3.まわり続けるリサイクルについて
4.大型ごみの持ち出し無料について
5.カラスによるごみ被害について
神戸製鋼所は2月1日に4機目の石炭火力発電所の営業運転をスタートさせました。近隣に多くの市民が暮らしているにもかかわらず、1号機から4号機まで合わせると270万キロワットにもなる国内最大級の巨大石炭火力発電所の集積地になりました。西議員は「150万市民が排出するCO2より多くのCO2を1つの企業が排出することになる。温暖化防止計画を掲げながら、このような事業を認めているのは大きな矛盾だ」と質しました。
答弁ダイジェスト
西議員:神鋼のある地域は43号線があり、もともと公害指定地域だ。石炭火力発電所は大量のNOXやSOX、PM2.5、水銀などを排出している。次世代が良好な大気環境、安定した気候のもとで平穏に暮らす権利を守るのが神戸市の役割だ。その点からもこの施設の稼働は大きな問題だ。
中村副局長:神鋼火力発電所から排出される大気汚染物質については環境アセスメントでしっかり審議されている。また1,2号機が稼働するときに環境保全協定しっかり締結して、法令よりもかなり厳しい協定値定めて運用している。法律で定められている環境基準を大きく下回っているのが神戸市の大気環境の状況だ。
西議員:そうやって空気を綺麗にしてきたのは市民の努力だ。以前は基準値高かったものをみんなの努力で下げてきた。火力発電を動かすとさらに負担増えていく。それに対して痛みを感じてもらわないと本気で向き合っているとは言えない。姿勢を変えていただきたい。
2月27日 「利用者の強い願いに応え新垂水体育館に送迎バスを」
都市局審査で今井まさこ議員
質疑項目
1.垂水体育館へのアクセスの改善について
2.垂水図書館移転後のスペースの活用について
3.コミュニティバス「しおかぜ」への運行支援につ
4.新長田駅南地区再開発事業について―森本真議員
5雲井通5丁目再開発事業について―森本真議員
6.新都市整備事業会計と神戸空港との関係について―森本真議員
7.新長田エリアの活性化について―森本真議員
垂水区の旧垂水体育館と垂水レバンテの4階にあった体育室とトレーニング室が統廃合され、平磯に移転しました。新しい体育館を利用するためには、垂水駅から2号線をわたり、人通りの少ない道を通らなければなりません。移転計画が発表されたときから、利用者の方々から「アクセスが悪すぎる」「送迎バスを出してほしい」などの声が数多く出ていました。新しい体育館の開所式後、市長はツイッターで、垂水体育館のアクセスについて「あれほど市民の代表である議会で議論があったのに、一切無視、私も周りを歩いたけれど、何かしようという痕跡さえ見られない」と書き込みました。今井議員は「アクセスを何とかしてくれるなら平磯に移転してもいい」という意見もあがっていたのに、何の対策もせずに無理やり移転したことを厳しく指摘し、移動が大変な高齢者の皆さんや、送迎してくれる親がいない子どもたちの強い要望である送迎バスの運行を求めました。
答弁ダイジェスト
丸岡副局長:鉄道・バスと徒歩・自転車での3ルートを想定し、バリアフリー化や照明灯の増設、案内サインの整備をおこなってきた。
今井議員:足腰が弱い高齢者の方も駅前では利用できていたが、平磯に移転してからは行けなくなった方が大勢いる。垂水区は高齢者が多い行政区だ。段差をなくして照明を明るくする対策だけでは足りない。送迎バスを出すことは考えられないのか。
丸岡副局長:JR垂水駅から10分と近く、駐車場も280台分用意している。バス路線新設に見合った十分な需要が見込めないのでバスの運行は難しい。
今井議員:中央区役所が移転し、地域自治体からの要望で試験的にバスの運行が始まっている。また、市民病院に行くバスを無料にしたのも都市局の取り組みだ。高齢者の移動を考慮した取り組みが他でおこなわれているのだから、利用者の強い要望に応え送迎バスの運行をすべきだ。