議会報告

  • 2023年10月02日
    予算・決算

    決算特別委員会審査から①

    9月25日
    職員削減やめよ
    行財政局審査で森本議員

    質疑項目
    1.「行財政改革2025」による職員削減について
    2.神戸市の会計年度職員の正規化について
    3.財源の使い方について
    4.交通局と水道局の値上げについて
    5.認知症神戸モデルについて
    6.区役所政策について

     神戸市は、震災後の大幅な職員削減に続き、「行財政改革2025」の中の事務事業の見直しで職員をさらに減らそうとしています。職員削減は市民サービスを低下させ、保健師数は政令市最低。コロナ禍で市民の命を守る体制を再構築せざるを得なくなりました。
     そればかりか神戸市は国が色々な施策で増やそうとしている保育士も、保育所の統廃合を計画し、それにかこつけ、減らそうとしています。森本議員は「保育士など必要な人材を神戸市自らが職員削減のターゲットにせず、市民の命と生活を守るために必要な人材はきっちり採るべきだ」と質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     島担当局長:こども家庭局と協議しながら、最適な職員体制を検討していく。
     森本議員:阪神・淡路大震災のような災害時に、市職員が主力となって市民の財産と命を守るためにも、削減ありきの行財政改革、事務事業の見直しはやめるべきだ。


    9月25日
    CO2削減にしっかり取り組むよう市内企業に働きかけよ
    環境局審査で赤田議員

    質疑項目
    1.気候危機、生物多様性等、環境保全について
    2.ゴミ対策について
    3.PFAS汚染について

     環境保全は地球上の生態系のバランスを保ち、将来の世代に美しい環境を引き継ぐための重要な取り組みです。国連の事務総長は11月に行われるCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)にむけて地球温暖化ガス排出ゼロ、石炭火力からの撤退を呼びかけています。地球温暖化対策はまさに本気の取り組みが求められる喫緊の課題です。赤田議員は「地球温暖化ガス排出量813万5000tのうち、家庭部門からの排出は161万4000t、全体の19.8%だ。これを減らすのは大事だが、産業、業務、運輸部門など企業からの排出が圧倒的に多い。CO2削減にしっかり取り組むよう市内企業に働きかけるべき」と質しました。
     また、「神戸市は2030年までに60%のCO2削減目標を掲げているにもかかわらず、CO2を大量放出する神戸製鋼所の3、4号機増設を認める、水素スマートシティ構想を主要施策にするなど、削減目標と矛盾するのではないか」と厳しく批判しました。

     

    答弁ダイジェスト

     赤田議員:神戸製鋼の環境保全協定書をみたが、2021年に3号機が増設されたことにより2020年度より二酸化炭素の排出量が18万1000t増えている。さらに4号機の運転開始で大量放出されているのを市が認めるのはCO2の60%削減目標と明らかに矛盾しないか。
     藤井副局長:発電所CO2はあくまで電力を発電するために排出しているもの。神戸市のCO2排出量を換算するのは自家消費の部分で全てが神戸市域のCO2に換算されるわけではない。排出量をすべて容認しているかは別問題だ。
     赤田議員:容認しているわけでないというが、市内の企業がCO2削減を明らかにしているのだから、しっかり指導するのは環境局の責任ではないか。


    9月26日
    市立大学の入学金・授業料無償化を
    企画調整局審査で前田議員

    質疑項目
    1.神戸空港への市税投入撤回について
    2.外国語大学の学費無償について
    3.マイナンバーカードについて
    4.医療産業都市へについて

     物価高騰の影響で、アルバイトをしながら暮らす学生の生活はますます苦しくなっています。いまこそ、学生の学ぶ権利を保障するため、大学の学費、入学金の無償化が求められています。神戸外国語大学では、3400万円の支援で入学金が、1億8200万円の支援で授業料が無償化できます。
     前田議員は市立看護大学が入学金を半額に引き下げ、さらに、市内で3年従事すれば実質無料となる取り組みをしている事実を示し、「なぜ、同じ市立である外大にはできないのか。市長が記者会見で、人口減少の問題に触れ、若い世代が経済的な理由で結婚できない実態があると認め、賃上げ、若い世代の負担軽減の解消に取り組むべきだ、そして、それをあらゆるセクションが強い決意を持って臨んでいかなければ達成できないと言われた。企画調整局として、外国語大学として、この観点からも、学費の軽減、率先して取り組むべき」と質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     辻局長:若年者の経済的負担の軽減は政策トータルとして目指していくべきことだ。市立大学が果たすべき役割を踏まえて、検討していく必要がある。
     前田議員:政治の責任で、若い世代の重い借金の荷を下ろして、神戸の未来を担っていただくようにするためにも、学費の引き下げ、入学金の減免、無償化をすべきだ。


    9月26日
    ウォーターフロント開発~過剰な投資やめて、良き神戸港の情景残せ
    港湾局審査で松本議員

    質疑項目
    1.ウォーターフロントの不要な事業について
    2.六甲アイランドの港湾計画について
    3.神戸空港の機能拡張について

     神戸市は、ハーバーランドのモザイク1階の高浜岸壁と中突堤を結ぶ橋梁整備や、京橋の船だまりの埋め立ての検討をしています。高浜岸壁にはすでに中突堤ターミナル(かもめりあ)に行く道が2か所あります。京橋の船だまりにも道が通っているのに埋め立てをしようとしています。松本議員は、全く予算もわからない過剰な整備は中止すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     松木副局長:予算は検討が進んだ段階で示す。現時点では混乱をもたらす。
     松本議員:モザイクからはすでに道が2か所あるのに、わざわざ橋をつくる必要があるのか。船だまりがある港は全国でも少なくなり、市民が神戸港を感じられるものだ。インバウンドのために計画を変えるのか。市民の意見を聞いたのか。
     松木副局長:今後ポートタワーのリニューアルやアリーナが完成したら、埋め立てや橋梁整備は必要だ。市民意見募集をしたが否定的な意見はなかった。
     松本議員:否定的な意見がないのは、ほとんどの市民がこの計画を知らないからだ。きちんと市民の意見を聞き、過剰な投資はやめるべきだ。


    9月27日
    急勾配の住吉橋はバリアフリー化を
    建設局審査で大かわら議員

    質疑項目
    1.王子公園再整備計画について
    2.新神戸トンネル南伸事業について
    3.住吉橋(兵庫区)のバリアフリー化について
    4.公園トイレの改修について

     兵庫区の運河にかかる住吉橋は運南地域と中・北部を結ぶ主要な橋で通勤、通学、買い物など多くの人が利用しています。橋の横に北側歩道橋、南側歩道橋、螺旋状のスロープがありますが、築51年で勾配率が10%ときつく、地域の方から架け替えを含めたバリアフリー化の改善を求める声が長年上がっています。大かわら議員は「車いすの方は通れないし、高齢の方は途中で休まれるほど大変な坂だ。バリアフリー化の観点からみても問題だ」と追及。住吉橋の架け替えや、横に歩行者用の新しい橋を架けるなど対策を求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     原副局長:住吉橋は当時鉄道が走っていたことで高低差が大きい。これまで定期点検結果に基づき適切に補修している。今後も安全に利用できるので現地点での架け替えは考えていない。バリアフリー化は主要駅周辺の重点地区から対応している。限られた財源の中、優先順位をつけながら実施していく。
     大かわら議員:この橋は地域住民の日常になくてはならない橋だ。三宮再整備の一環である税関前の歩道橋は事業者が難しいと投げ出すような橋でも23億円もかけて観光客のために架け替える。これでは地域の皆さんは誰も納得しない。地域に密着した事業へきちんと軸足を変えるべきだ。

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