議会報告

  • 2023年10月10日
    予算・決算

    決算特別委員会から③

    9月29日
    子どもたちの命守るための体制強化に背を向けるな
    こども家庭局審査で森田議員

    質疑項目
    1.こども家庭センターの体制強化について
     ・職員体制について
     ・一時保護所の民間委託について
    2.保育士の処遇改善について――― 味口としゆき議員

     今年6月、6歳の幼児が西区の草むらに遺棄されるという痛ましい事件が起こりました。その後、議会で我が会派の質疑に対して、神戸市は「(こども家庭センターの)職員を大幅に増員してきた」「求められる専門知識を十分身につけ、幅広い相談に適切に対応できる体制を確保したい」と答弁しました。森田議員は、児童福祉司も児童心理士も正規職員で配置基準を満たしていないことと、区役所に対応を任せていることを厳しく批判し、こども家庭センターの体制を強化すべきと強く求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     渋谷所長:夜間休日の緊急対応など、高度な専門性を必要とするものは正規職員が対応し、そうではない場合は会計年度任用職員が担う。
     森田議員:子どもの命が奪われたことを重く受け止め、少なくとも国の基準は正規職員で満たすべき。会計年度任用職員では簡単に十分なスキルは身につかない。夜間休日は正規職員が対応していると言うが、電話対応は民間業者だ。
     渋谷所長:電話したら確かに業者につながるが、最終的には係長級の職員が対応する。
     森田議員:以前、夜間に子どもを追い返した際にも、体制の脆弱さが明らかになった。子どもたちの命を守るためにも体制強化へ転換すべきだ。


    10月2日
    被害を起こさないための緊急の対策を
    危機管理室・消防局審査で朝倉議員

    質疑項目
    危機管理室
    1.災害時の対応(北区有野町の盛り土問題)
    消防局
    1.北区有野町の避難計画について
    2.消防指針について
    3.消防指令 三田市との共同運航について

     北区有野町有野の地域で事業者の違法な盛土による土砂が大雨等により住宅地域に流れ込む恐れがあることが分かりました。神戸市は再三事業者に撤去を求めましたが未だ応じていません。今年8月の台風7号では早めの避難を呼びかける「警戒レベル4」の避難指示が出されました。朝倉議員は「2021年に静岡県熱海市で発生した大規模土石流被害は違法な盛土の崩落による人災だった。その時に全国で盛土総点検をし、今回の違法が分かったのだから、危機管理として所管の環境局に土砂を一刻も早く取り除くよう、もっと積極的に指示をだすべきだったのでは」と質しました。また住民の皆さんに必要な情報を迅速に出し、被害を起こさないための緊急の対策を講じるよう求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     朝倉議員:今年の7月に住民説明会をされたが、住民の方はその時に初めて知った、寝耳に水だと驚いた方がたくさんいる。環境局では2021年、危機管理室も2022年から把握されていたのであれば、もっと早く住民の方に知らせて共有すべきだったのではないか。
     筒井危機管理監:言いたいことは一面分かる。中途半端な情報で住民の方に情報を流すのは不安をあおる問題もある。専門業者に調査委託して土石流が人家に影響及ぼす可能性があると分かった時点で速やかに説明した。
     朝倉議員:危機管理室として危機意識が甘い。住民の方はこれがいつまで続くのか不安だ。住民に協力を仰ぐのだから代執行手続とかの状況も含めて住民の皆さんに随時知らせるべきだ。


    10月2日
    教職員数の抜本増と労働条件の改善早急に!!
    教育委員会審査で味口議員

    質疑項目
    1.教員不足と労働条件の改善について
    2.特別支援学級の改善について
    3.学校給食の無償化について

     神戸市では、9月1日時点で、小学校で30人、中学校で12人の教員が不足しています。味口議員は、「担任が1人足りず、週2回の加配の教員で何とか回しているが、子育てしながらではゆとりがない。3か月まともな料理を作れていない。子どもが好きという気持ちだけでは続けられない」という教員の悲痛な声を紹介し、正規教員数の抜本増を求めました。さらに、過労死ラインを超える時間外労働が教員職場で常態化している現状について、労働条件の改善が必要だと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     味口議員:産休や病欠は予想されていた。対策が弱すぎる。
     長田教育長:予測以上の療養休で教員の確保が難しくなっている。
     味口議員:教員の労働条件の改善が、子どもの教育条件の改善だ。その角度でこの問題を考えなければいけない。働き方改革と言って6時になると帰らせるが、実際は風呂敷残業であり、改善されていない。
     濱田事務局担当部長:極力持ち帰ることのないよう指導しているが、業務過多になった時は持ち帰りも起こっているとは思う。縮減に向けた業務の見直しを進めている。
     味口議員:ずっと業務過多だと聞いている。教員の皆さんは、本当に子どもが好きで、教えることを誇りに思っている。これを生かさなければならない。抜本的な正規教員の増加と労働条件の改善が必要だ。


    10月3日
    市民の足を奪う、市バス・地下鉄値上げ反対
    交通局審査で西議員

    質疑項目
    1.運転手の人材確保・育成について
    2.物価高騰の中での運賃改定について
    3.住民の声を聞いた路線・便数のあり方について
    4.長田区・兵庫区のバス路線の再編について――― 森本真議員

     神戸市は巨大開発・一部企業の呼び込みに、税金をつぎ込む一方、身近な市民サービスは切り捨ててきました。その結果、神戸の人口は150万人を切ってしまいました。にもかかわらず、神戸市はコロナ禍や物価高騰で苦しんでいる市民に対して、さらなる負担をおしつける30円ものバスの運賃改定や地下鉄の運賃値上げを計画しています。西議員は「大型事業ばかり重視するのではなく、交通事業を支援していくことが、神戸市の発展に寄与するのだと、国にも市にも、もっと求めるべきだ。短期的にも長期的にも市民の足を奪い、乗降客数を減らすことにつながる運賃値上げはおこなうべきではない」と質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     習田副局長:(乗降客数には)一般的にそれほど大きな影響が出ることは、過去の事例ではないと認識している。
     西議員:外に出たい人が出れなくなるのが心配だ。敬老パスのときも出れない人が増えた。市民にとって市バス、地下鉄はふだん使いしてる大事なもの。身近な市民サービスを守っていくべきだ。

     

ページの先頭へ戻る