議会報告
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3月12日に神戸市予算特別委員会がひらかれ、日本共産党神戸市議団の味口としゆき議員が総括質疑に登壇しました。
質疑項目
1.市バスの路線廃止・減便について
2.オールドタウン対策について神戸市は、路線バスのダイヤ縮小など市民の利便性を低下させれば、人口減少や高齢化に歯止めがかからず、都市のスポンジ化の進行による負のスパイラルが起こるとしています。さらに市長自身もバスの廃止を進めれば人口が減少すると認めながら、交通局に追認し、補助金まで減らしています。味口議員は、公共交通の責任を投げすてる市長と交通局の姿勢を質しました。
答弁ダイジェスト
味口議員:婦人神戸という新聞で市長は「路線が廃止になってもそのままの地域が多く、そういうところではますます人口が減少していきます」と話している。この認識なら今回のような廃止や大幅な減便でますます人口が減っても構わないということなのか。
久元市長:減便は市バスの運行が持続可能なものであるための努力だ。
味口議員:「市バスを減らすと人口が減る」ようなことにならないようにするのが市長の役割だ。また、一般会計から補助している「経営改善促進補助金」は、以前は赤字の振れ幅に応じて決めていたが、今年度予算から固定化されている。補助金を減らすのが市長の言う持続可能なのか。
今西副市長:交通局のインセンティブになるよう固定した。
味口議員:応援するのが当たり前で、それが公共の役割ではないのか。
今西副市長:インセンティブ的な補助金とすることがモチベーションアップにもつながる。
味口議員:モチベーションなんて上がるわけがない。「婦人市政懇談会」で市長は、西区・平野小学校のスクールバス、北区・山田小学校の地域コミュニティバスを例に出し、「大きな対応策としては地域コミュニティ交通」だと言っているが、市長はコミュニティバスが持続可能な公共の交通だと考えているのか。
久元市長:話したことを全部覚えているわけではない。必要な場合には減便もおこなったうえで持続可能なものにしていかなければいけないし、同時に住民の足を守るための地域コミュニティ交通も必要になってくるだろうと思う。
味口議員:代替交通手段にコミュニティバスは不適格だ。都市局もコミュニティバスについて「持続的な組織の運営に課題を抱えている」と答えている。地域のコミュニティバスに教育委員会や地域がお金を出し続けられないから市バスがあるのではないか。
今西副市長:市バスの大きな車両で運ぶことが難しくなった場合に、少し小さなモーダルに移行することで持続可能性を高める。
味口議員:大きさの問題でない。交通局がコミュニティバスを運営するのか。
城南副局長:ツータッチデータを基本としたデータをベースに需要と供給のバランスをとり、市バス路線で鉄道にも最寄りのバス停にも行けないという交通空白地をつくらないことを念頭に置いている。
味口議員:データだけではなく声なき声に耳を傾けるべきだ。公営企業法では、住民の福祉に重大な影響がある地方公営企業の業務の執行に関し、その福祉を確保するため必要がある時、交通局長に対して必要な支持をすることができるとある。つまり減便と廃止をして困るのは障がい者や高齢者などの交通弱者だ。交通局に追認するのではなく、住民の福祉に重大な影響があると指示するのが市長の役割ではないのか。
久元市長:追認しているのではない。問題意識を共有し同じ方向性だという考え方だ。
味口議員:路線廃止や減便を進めれば、オールドタウン化やスポンジ化は収まるどころかますます大変になる。市長は交通局に追認する考えを改めるべきだ。
駅前再開発『効果現れている』といいながらなぜ廃校に!?
2月の市長会見の予算説明では、名谷地域は「定住人口の増加をめざす」と位置付けています。しかし、本会議の代表質疑で、教育長は「名谷の辺りがどうなるかというのは、教育委員会としては、そこまで詳しくは分からない」と答弁し、竜が台・菅の台小学校2校を廃止するとしました。味口議員は、「定住人口の増加」どころか、人口減少に歯止めがかからず、廃校にまでなっていることを指摘し、「駅前リノベーション」で駅前だけをきれいにするのではなく、オールドタウン化で住みづらさ、困難をかかえている人たちに寄り添い、解決することこそ必要だと追及しました。
答弁ダイジェスト
小松副市長:竜が台小学校・菅の台小学校は2001年と2008年に小規模校となっている。リノベーションとオールドタウン対策の効果はすでに現れ始めている。
味口議員:効果が現れているならなぜ廃校になるのか。
福本教育長:廃校という悪いイメージではなく、子どもたちの教育の質を上げるためのものだ。
味口議員:あんな遠いところに子どもを通わせることは教育の場として適切ではない。駅前がきれいになったと言うが、竜が台は名谷駅から離れていない。市はこの間駅前再開発に熱中してきたが、功を奏していないのではないか。
小松副市長:竜が台や菅の台地区で市営住宅の募集をやめているから、それを除くと人口は増加している。
味口議員:市営住宅をそのままにしていればもっと良くなったのではないか。公共施設を減らしていることが廃校の一因になっているのではないか。
小松副市長:募集をしても手があがらない住宅で再編を進めている。人口が流入するのはもう少し時間がかかる。一定の効果が確実に現れるものだ。
味口議員:一定の効果が現れるなら廃校をやめて学校を維持しておくべきではないか。例えばパティオの大橋を渡ってすぐの竜が台4号棟は20戸中8戸が住んでいたのに2年前に転出させている。不便なところを整備したのではなく、民間に売れそうだから整備しただけではないのか。
小松副市長:老朽化しているものを新たな住宅としてストックし、残ったところをリニューアルして供給することは、バランスのとれたまちづくりに重要なことだ。
味口議員:副市長は「オールドタウン対策は縮退させることではない」と言ったが、名谷南センターでは、名谷南会館を縮小して商店街をなくし、公共の役割をどんどん縮退させた。その結果、駅前をいくら綺麗にしても、学校を維持できないところまで人口が減ってきたという認識を持ち、公共の役割をきちんと果たすべきではないか。
久元市長:名谷駅前再開発は効果が発揮されていると同時に、子どもの減少は全国的に進んでいるから、児童にふさわしい教育環境をつくるという観点から統合する。
味口議員:都市局がつくった「都市のスポンジ化対策」要綱に「近所のお店の閉店」「路線バスのダイヤ縮小」とある。近隣の市営住宅をなくし、さらにバス路線を減らせば「負のスパイラル」は止まらない。今市が頑張らなければならないのは、地域に住み続けられる状態を維持することだ。
久元市長:相当古くエレベーターもなかった市営住宅が今は見違えるようになっている。余剰地にマンションを建設し、新たな人口の定着をはかることが「負のスパイラル」を食い止める取り組みだ。
味口議員:市場原理、マーケット任せでは竜が台・菅の台は衰退する。市営住宅が老朽化したならきれいにして低廉な家賃で若い世帯が入居できるように確保するべき。
小松副市長:ずっとそのまま手をつけなければ持続可能にならない。議員と我々の見解の相違だ。
味口議員:何も手をつけないなど一言も言っていない。昔は近所に八百屋や肉屋や酒屋があった。その当たり前のまちを維持しなければ「負のスパイラル」から脱却できない。6年間駅前ばかりきれいにして学校が廃校にまでなっている事態なのに見解の相違で済ませるのはいかがなものか。
小松副市長:民間活力の導入は重要だ。公共と民間事業者が連携しながらバランスの良いまちづくり進めたい。
味口議員:困っている人に手を差し伸べる、困ってる地域に公共の役割を果たすことが憲法と地方自治法の本旨だ。その姿勢に転換すべきだ。

