議会報告
-
2018年度神戸市会計決算及び関連議案について、9月26日の本会議で日本共産党の西ただす議員が代表質疑をおこないました。
質疑項目
1.都市空間向上計画について
2.市長の政治姿勢について
3.子育て支援・子どもの医療費について
神戸市は、地域切り捨て政策である「都市空間向上計画」について3回目の市民意見募集をおこないました。今回の計画(素案)に対し、過去最高の400通あまりの意見が寄せられました。西議員は、「駅からの距離という一つの基準のみで居住区域を線引きする計画など許されない。多くの意見に押され、与党である自民党からも線引き反対の声があがる事態となっている。市民の生の声、議会の声を尊重し、撤回すべき」と市長らを質しました。答弁ダイジェスト
西議員:多くの意見が寄せられたが、市長は読んだのか。
久元市長:読んでいない。
西議員:本当にいい加減な態度だ。これで本当に真剣にまちづくりに取り組んでいると言えるのか。多くの反対の声に真摯に向き合うのであれば、計画は撤回すべきだ。
油井副市長:これまで3回の意見募集をおこなってきたが、市民に計画の必要性を理解していただけていない。人口減少にともない、良好な住環境を保つためにこの計画は必要だと思っている。
西議員:市民が理解していないとは非常に失礼だ。しっかり理解しているからこそ、多数の反対・疑問や怒りの声が寄せられた。その声をうけて、昨日(9月25日)の本会議で、与党である自民党からも「線引きは止めるべき」、「国交省の言いなりになってはならない」という意見が出た。集めた市民の声も、その声をいつも肌で感じている議員の声も聞かないで進めるなど、極めて民主的でない計画は許されない。巨大開発より市民生活を応援する施策を
2018年度の神戸市一般会計決算は、20億円あまりの黒字となっています。しかし、これは「行政改革2020」の指針に基づいて、市立幼稚園や保育所など市民サービスを削減した結果です。一方で、都心・三宮の再整備などの大型開発にはさらに予算をつぎ込みました。しかし、神戸市の人口減少は全国最大となり、日本一「えらばれないまち」となってしまいました。西議員は、市民が求めているのは巨大開発ではない。市民生活を直接応援する施策を予算の中心にすえるべきだと市長に強く求めました。
答弁ダイジェスト
久元市長:私が市長になってから、市民を応援する施策はずいぶん展開してきたつもりだ。いろいろな施策を展開していくには、市税の増収も必要で、受益と負担のバランスも考えながら、市民の皆さんの理解をいただき、引き続き施策を進める。
西議員:その施策をおこなってきて、人口減少日本一という状況だ。神戸市が発展するためと巨大開発事業にはお金を使い、市民サービスは削る。市民の生活はますます追い詰められる。これまでの方針を変え、市民の生活からスタートするという姿勢をもたない限り、魅力的な街にはならない。もっとストレートに市民が困っている、苦しんでいる問題に向き合っていただきたい。市長公約である子どもの医療費無償化拡大を直ちに決断せよ
神戸市は、全国ワースト7位の待機児童の問題をはじめ、保育料の重い負担、冷たい学校給食、子どもの医療費無料化は2歳までと、子育て世帯に寄りそった施策が非常に遅れています。西議員は、市長公約である子どもの医療費の無料化を高校卒業までに広げることを、直ちに決断すべきと市長らに見解を求めました。
答弁ダイジェスト
西議員:数百人が出席した8月の職員研修での市長講話で、「子どもの医療費無料化をすすめてほしい」という職員からの提案に対し、市長は「医療費無料がいいなら、三木でも明石でもいけばいい」と言ったそうだが、事実か。
久元市長:医療費無料化はしない。完全無料化の三木や明石に住みたいと言うのであれば、引き止める権利はないという意味で答えた。
西議員:多くの職員が人口減少問題に向き合い、良い街にしようと必死に働いている。本当に冷たく、子育て世帯を傷つける発言だ。
久元市長:子どもの医療費に対して、無料化しないとの私の立場は一貫している。
西議員:選挙公約で「医療費無料化」と言っていたのが、途中で「無料化はしない」と変えたではないか。全くもって市長の答えは一貫していない。昨日(9月25日)の本会議で、与党である自民党や公明党からも子どもの医療費無料化や、中学校給食の改善など、子育て施策の拡充を求める意見が出た。市民や議会の声に応えない、自分の意見と違う相手を排除するような姿勢は改め、公約実現を直ちに決断すべきだ。