議会報告

  • 2020年02月26日
    本会議

    国の方針に右にならえの条例改正やめよ

    2月26日にひらかれた神戸市会本会議で、日本共産党神戸市会議員団を代表して松本のり子議員が代表質疑をおこないました。

    質疑項目

    1.中央卸売市場法改正について

    2.社会教育施設の移管について

     国は2018年に中央卸売市場法を改正し、それに伴い神戸市は条例改正案を提出しました。これまでは、売り手である卸売業者と買い手である仲卸業者によるセリが行われることで、力関係や投機的要素が介入しない公正な価格形成がされていましたが、改正後は民間企業でも中央卸売市場の開設が可能となります。また、市場の活性化を理由に卸業者が仲卸業者以外のものに販売してはならないとする第三者販売の原則などの取引ルールが撤廃されます。そうなれば大手企業や大阪の大規模市場の攻勢に飲み込まれ、卸売市場から仲卸業者がさらに減少するのではないかとの心配の声もあがっています。神戸の仲卸業者はこの10年間で統合・廃業が進み、青果・水産ともに減少しています。松本議員は、公平性の保たれない国言いなりの条例改定を批判しました。

     

    答弁ダイジェスト

    岡口副市長:市場関係者からは、市場の競争率を高めるためには取引を自由化して活性化をはかるべきとのご意見をうかがっている。条例改正案では、市が開設者として卸売・仲卸業者及び小売りが市場での取引について協議できる場を設け、公正な取引がなされているかなど、必要に応じ指導・助言をしていきたいと考えている。

    松本議員:市場法改正にともない、神戸市の中央卸売市場業務運営協議会が4回開かれているが、先ほど副市長がおっしゃったような取引自由化にしてほしいという意見はわずかで、大半は「もう少し議論をしてほしい」という意見だ。京都では30回も関係者や様々な業界の方々が集まって協議し、その皆さんの総意として直荷引きや第三者販売の禁止は今まで通りということで決定している。卸売市場の公正・公平な価格形態機能を損なう条例改正はやめるべきだ。

     


     

    移管反対!~今まで通り図書館は教育委員会の管轄で~

     昨年開催された閣議決定で、図書館・博物館などの社会教育施設について、自治体の判断によって教育委員会から市長部局へ移管可能とすることが盛り込まれた法律(第9次地方分権一括法)が制定されました。これまで図書館は、市民の「暮らし・働き・学ぶ」ための役割を保証するために管理運営は首長の考え方や、私事的意図から独立し、中立の立場で教育行政を遂行すべき教育委員会の下に置かれてきました。松本議員は、司書が図書・資料を市長の政治的立場を忖度して選定することや、図書館が政策課題に左右され安定的・運営的な運営が妨げること、図書館同士の連携が希薄になる恐れがあるとして、社会教育施設は市長部局に移管すべきではないと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

    寺﨑副市長:法律の趣旨にのっとり、政治的中立性に配慮して図書館を地域づくりの拠点として、また住民の福祉向上の施設としてしっかりと運営していく。

    松本議員:市長部局への移管の理由のひとつに、東須磨小学校の立て直しにあたり教育委員会の負担軽減とあるが、そのことで人を成長させるべき図書館を市長部局に移管するというのは理解できない。

    久元市長:市長部局に移管すれば幸せではなくなるわけではない。(松本議員の)ご指摘のように学校図書館と地域図書館との連携は大変だと思う。この繋がりは当然大切にしながらその連携を確保していきたい。

    松本議員:今回の法改正では、各地方自治体で所管を選択できるとなっている。図書館が戦後から長年教育委員会の下に置かれてきたことにはそれなりの意味があるものだ。だからこそ条例の中に担保していただきたい。

     

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