議会報告
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6月24日の神戸市議会本会議で日本共産党神戸市会議員団の今井まさこ議員が「新型コロナ感染を防止し、子どもたちが安心して学校に通うために、少人数学級の実現を求める請願」について討論に立ちました。
討論の内容は以下の通りです。
請願討論
日本共産党の今井まさこです。
日本共産党神戸市議団を代表して請願の採択を求めて討論します。
請願第9号は市に対する「新型コロナ感染を防止し、子どもたちが安心して学校に通うために、少人数学級の実現を求める請願」です。請願第10号は国に対し「新型コロナ感染を防止し、子どもたちが安心して学校に通うために、国に少人数学級の実現を求める請願」です。2つの請願はいずれも「20人学級の実現を」求めるものです。
長期にわたる学校休校や自粛要請によって、子どもの学習の遅れと格差の拡大、不安とストレスはたいへんに深刻です。また、休校によって仕事を失った保護者もおり、経済的な危機に直面している家庭や児童虐待も増えています。
子どもたちはかつてないようなストレスをかかえています。国立成育医療研究センターが行った「コロナ・子どもアンケート」では、心の影響という問いに対し、子どもたちは「コロナのことを考えるのがいや」「集中できない」「すぐにいらいらする」「いやな夢を見る」「独りぼっちだと感じる」「自分や家族を傷つけてしまう」と多くの子どもが答えています。
こうした子どもを受け止める手厚い教育が、今こそ必要です。かつてない学習の遅れと格差に対しては、子ども一人ひとりに丁寧に教えることが欠かせません。学習が遅れた子どもへの個別の手だても必要です。
6月18日の文教こども委員会で、「教職員定数改善に関する陳情書」について、陳情された教員の方は、分散登校を通して、図らずも20人など少人数学級になり、「子どもたち一人ひとりに向き合えた」「少人数学級で学習が深まり、算数・英語など積み上げが必要な科目では顕著な効果が表れた」と、少人数学級には「多大な効果がある」と語っておられました。
また、第2波、第3波も懸念される新型コロナウイルス感染症からこどもや教師を守るためにも、学校環境を早急に整備しなければなりません。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、「新しい生活様式」として、「身体的距離の確保」を呼びかけ、「人との間隔はできるだけ2メートル(最低1メートル)空けること」を基本としています。しかし、現在の教室は子ども同士の間隔を1メートルとることも困難です。40人詰め込めれた教室では、子どもを感染から守ることはできません。「身体的距離の確保」を「新しい生活様式」の重要な一つとして社会全体で取り組んでいる時に、教室を例外とすることは重大な問題です。
文部科学省は、第二次補正予算で、「加配教員の追加配置」を決めました。これは、新型コロナウイルス感染症対策の強化とともに、小学6年生や中学3年生など「最終学年の学びを最大限確保するため」のものであり、配置人数は不十分ですが、積極的な内容を持ったものです。
先の本会議、ならびに文教こども委員会では、教育長は「出来るところからやる」と20人学級をはじめると答弁しました。
2つの請願は、子どもを感染から守り、つよいストレスを抱える子どもたちに寄り添った教育をしてほしい。今こそ少人数学級に踏み出すことを求めています。
議員各位のご賛同をお願いし討論とします。