議会報告
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3月15日に神戸市予算特別委員会がひらかれ、日本共産党神戸市議団を代表して森本真議員が総括質疑をおこないました。
質疑項目
1.新型コロナ感染症対策
①PCR検査体制の拡充について
②医療機関の減収補填について
2.神戸経済を守るために
3.市民のくらしを守るために
神戸市は、高齢者施設などで働く職員を対象にしたPCR検査の対象をデイサービスなどの通所施設にも広げるとともに、検査方法を複数の検体を同時に調べる「プール検査式(以下プール検査)」を用いると決めました。森本議員は「感染対策をすすめるためには、無症状陽性者をいかに検査・保護するのかが問われている」と指摘し、定期的で頻回なPCR検査や検査範囲の拡大など、検査体制の拡充と、コロナ禍で経営が悪化している医療機関への減収補填を求めました。答弁ダイジェスト
森本議員:福岡市は1日7600件、札幌市でも4万2000人に月1回の検査をしている。682件は全く間尺に合わない。
恩田副市長:マンパワー的にこれ以上の拡充は難しい。 民間のプール検査の活用で1か月ごとに検査する。
森本議員:プール検査をすすめても陽性者が出れば一人ひとり検査する必要がある。神戸には市が支援もしているmade in KOBEの全自動PCR検査システムがある。すぐにでも活用すべきだ。
久元市長:今すぐ使えない。今後使える状況になれば検討する。
森本議員:愛知の医科大では本格稼働している。神戸市でもさらにシステムを改良するような取り組みをすべきだ。
市内事業者の危機深刻
倒産・廃業させない直接支援を新型コロナウイルスの感染拡大により事業者から大きな悲鳴があがっています。これまでの国県市の支援では十分な支援が行き届いていません。緊急事態宣言や時短営業の延長が続いており、久元市長は「切れ目ない支援をおこなう」と明言していますが、感染拡大防止協力金はまだ申請者の10分の1の事業者にしか支給されていません。森本議員は「切れ目ないどころかほとんどが困っている。事業者を倒産・廃業させない経済支援をおこなうべきだ」と質しました。
今市民が求めているのは?
大型開発よりも市民を守るためのコロナ対策を最優先に久元市長は「コロナ対策に全力で取り組むとともに市民の暮らしを守る」と提言していますが、神戸市は、三宮駅前再整備や市役所の建て替えなどの大型開発に100億円単位の予算を計上し、市民の暮らしを最優先に考えているとはとても言えません。森本議員は「コロナ禍で苦しんでいる子どもたちや市民の暮らしを最優先にする予算に組み替えるべき」と追及しました。
答弁ダイジェスト
今西副市長:三宮再整備をはじめとする基盤整備にも国の支援をいただきながら予算を計上した。
森本議員:市役所庁舎の建て替えに国の支援はあるのか。市長は、街灯を増やす明るいまちづくりや、三宮再整備は未来の礎と述べていた。三宮再整備と子どもや市民の暮らしはどちらが大切か。
今西副市長:(庁舎に)国の支援はないが、2号館は民間活力を活用して効果的で経済効果も見込まれるビルにしたい。最優先でコロナ、そして子どもたちのためにも全力をつぎ込む。
森本議員:コロナが最優先と言うなら庁舎の建て替えをストップさせて、PCR検査や市民の暮らしのために予算を使うべきだ。
こども医療費無料化
未来の神戸担う子どもたちのために市長公約実現せよ久元市長は、こどもの医療費完全無料化について「過剰受診やコンビニ受診を誘発するとの指摘もあり、多忙を極める医療従事者がさらに疲弊されることにつながりかねない」と述べています。森本議員は、未来を担う子どもたちのために、今こそ8年前の市長公約であるこども医療費無料化を実現すべきと求めました。
答弁ダイジェスト
森本議員:こども初期救急センターの患者数は増えるどころか減っている。過剰受診は広がっていない。
久元市長:今後も続けるために最低限の負担をしていただく。
森本議員:お金の使い方が問題だ。震災以来借金を理由に大幅な職員削減や福祉を犠牲にしてきた。今は「震災は終わった」という認識で三宮再開発などの大型開発に湯水のようなお金をつぎ込み、さらに借金を増やそうとしている。将来を担う子どもたちのために、借金を残すのではなく、公約であるこどもの医療費無料化や、少人数学級、温かい中学校給食など、子どもたちが今求めていることを実現すべきだ。