議会報告

  • 2021年12月08日
    本会議

    大型開発最優先やめて住民福祉を増進する市政運営を

     

     12月8日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団の大かわら鈴子議員が一般質問をおこないました。

    質疑項目
    1.住民の福祉の増進のための施政方針及び予算編成方針について
    2.王子公園・動物園再整備について
    3.ジェンダー平等の推進について


     神戸市は、これまで度重なる行財政改革や、職員削減で住民サービスの切り捨てをおこなってきました。この度、久元市長から政策方針が示され、それに基づく予算編成方針を出しましたが、その内容は「海と山がはぐくむグローバル貢献都市」実現のための呼び込み偏重で、住民に対する支援策は不十分なものです。コロナ禍のもとで、医療や公衆衛生、さまざまな分野で神戸市の体制の脆弱さが明らかになりました。大かわら議員は「神戸に長年住み、働いてきた住民の福祉こそ最優先にすべき」と方針の転換を求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     久元市長:事業の見直しや外部委託などの行財政改革は不可欠だ。
     大かわら議員:これまで市民に必要な施策を廃止・縮小し、住民の福祉を切り捨ててきたのが行財政改革だ。コロナ禍で収入が減り、子どもの習い事をやめたり、大学の退学を考えているなど、厳しい状況が広がっている。この状況を聞いていないのか。
     今西副市長:国県市をあげて努力をしている。
     大かわら議員:企業呼び込みの支援策ばかりで市民への支援は不十分だ。今市長がすべきことは、三宮再開発ではなく、絶望しかけている子どもたちに「諦めなくてもいい、私が将来を守る」という意思を示すことだ。また、シニア世代にやさしい地域を掲げながら、敬老パスの有料化で外出しにくい環境にし、新しい交通システム導入で利便性を向上させるとしながら、バス路線の再編で大きな不便を生んでいる。「グローバル貢献都市」ではどの問題も解決できない。市民の声に基づき、住民福祉の増進を中心とした市政運営が今必要だ。


    王子公園は地域の大切な宝
    市民置きざりの再整備計画は撤回を

     神戸市は、王子公園の再整備計画を発表しました。この計画は、駅前の一番便利な場所に大学を誘致し、グローバル貢献都市の実現をけん引するというものです。市民にとって大切な動物園は狭くなり、遊園地、テニスコートやプールは撤去されます。12月7日の地域説明会では「プールや遊園地を残してほしい」「何も聞いていないのに、なぜ勝手にすすめるのか」と怒りの声が相次ぎました。大かわら議員は「市民の犠牲の上に成り立ち、市民不在ですすめる計画は撤回すべき」と質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     今西副市長:施設の老朽化や動物園の展示方法など課題が多い。再整備に加え、大学の誘致により、周辺の活性化を推進したい。今後もパブリックコメントやさまざまな場で皆さんのご意見を聞き、よい事業にしたい。
     大かわら議員:皆さんは知らないと言っていた。十分な説明をする機会をつくるためにパブリックコメントは延期するべきだ。
     今西副市長:説明会を新たに開催することは考えていない。パブリックコメントの期間も十分である。
     大かわら議員:先日の委員会で局長は「動物園を含めては民間活力という手法もある」と重大な答弁している。あってはならないことだ。それも含めて説明会を開くべきだ。
     今西副市長:今後の運営や整備は何も決まっていない。
     大かわら議員:皆さんはスマスイの二の舞になるのではと心配している。市の直営で守るという姿勢を示し、計画は撤回すべきだ。


    ~みなさんの声で 王子公園再整備計画を撤回させましょう!~

    意見募集期間 2021年12月10日(金)~2022年1月17日(月)

    件名「王子公園再整備基本方針(素案)について」氏名・住所をご記入のうえ、下記の方法で提出できます
    問い合わせ 078-322-5031


    応募方法
    ①郵送 〒650-8570
        神戸市企画調整局未来都市政策課 意見募集あて(宛先住所記入不要)
    ②FAX 078-322-6208 神戸市企画調整局未来都市政策課 意見募集あて
    ③電子メール ojikoenhoshin@office.city.kobe.lg.jp
    ④持参 神戸市役所1号館12階 未来都市政策課
        (平日8時45分~12時、13時~17時30分まで)
    ⑤ご意見提出フォーム 下のQRコードから

     

     

     

     


    DV被害者・パートナーシップ制度
    制度導入で困っている方々に寄りそう姿勢を

     ジェンダー平等社会の実現のためには、不平等の解消が不可欠です。女性の経済基盤の弱さはDV被害から抜け出せない一因ともなっており、命にかかわる事態ともなりかねません。暴力から逃げることができても、経済的支援策に限られており、生活再建につながりません。また、パートナーシップ制度について、神戸市が「国の動向を」「他都市の状況を」と実施に背を向けている間に、130の自治体が導入し、人口カバー率は40%を超えました。大かわら議員は、DV被害者が生活再建に向け踏み出せるよう支援金制度の創設と、パートナーシップ制度の導入を求めました。小原副市長は「DVに特化した制度の創設は考えていない」「パートナーシップは、都市ごとに制度の内容が異なっているため統一には至っていない。今後国の動向を注視する」と困っている方々に寄りそわない後ろ向きな答弁に終始しました。

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