議会報告
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3月8日
政令市初の高齢者補聴器購入助成制度をつくれ
福祉局審査で森本議員質疑項目
1.高齢者施設等のクラスター防止(いのちを守る取り組みの強化)について
2.コロナで困っている市民への施策周知について
3.生活保護制度についての神戸市の考え方について
4.高齢者の補聴器補助について
5.国保のコロナ傷病手当の事業主追加について全国各地の自治体で、高齢者への補聴器購入助成制度が広がっています。国立長寿医療研究センターの調査結果では難聴と認知機能低下との強い関連性が見いだされ、日本では補聴器の導入や使用率が世界的にも低いことや、健診による早期難聴の検診が必要だとも言われています。森本議員は「認知症対応日本一のこの神戸で高齢者の健康診断に聴力検査を追加すること、4万人が受けている日本一の認知症検診において、加齢性難聴の状況について調査するべき」と提案し、高齢者の補聴器購入助成制度の導入を求めました。
答弁ダイジェスト
上田副局長:加齢性難聴を難聴とするか、認知症の関連については、明確なエビデンスはまだ出ていない。国の研究結果を注視している。
森本議員:エビデンスはほぼ出ている。日本一の認知症検診をしている神戸市が、この問題について向き合い、政令市初の高齢者補聴器購入助成制度をつくるべきだ。
森下局長:そうではないかというところまで来ているのは承知しているが、今後注視していきたい。
森本議員:4万人も認知症検診している自治体は神戸しかない。高齢者の認知の特徴について明らかにする機会であるし、研究していただきたい。
3月8日
市民サービス切り捨てながら三宮に巨額投資する計画撤回せよ
都市局審査で味口議員質疑項目
1.都心・三宮再整備の見直しについて
2.西神戸ゴルフ場の転活用による産業用地の整備について
3.垂水駅前再開発バスの減便について神戸市の来年度予算では、都心三宮の再整備に178億円が計上されています。本会議で市長は「外的要因に左右されない強い基盤の確立のために都心三宮のイノベーションが必要だ」と説明しましたが、この2年間、コロナという外的要因に大きく左右されてきました。味口議員は、コロナ前の観光客やIT企業などの呼び込みを基本とし、さらに市民の公共施設を明け渡すような計画は見直すべきと質しました。
答弁ダイジェスト
味口議員:もともと公共施設である区役所・勤労会館・図書館・公園やサンパルを明け渡して建てるバスターミナルビルだけでも520億円も市が負担する集中投資だ。建物の延べ面積は4万8590平米だが、市が権利床として取得する面積はどれだけあるのか。
光平担当部長:図書館で約3100、ホールの一部で約1100平米ある。
味口議員:10分の1になっているではないか。市民の共有財産である施設を明け渡し、民間事業者に思う存分儲けさせる構図になっている。これがバスターミナルビルの実態だ。限りある財源と言って市民サービスを切り捨て、一方で底なし沼のように予算をつぎ込むような再開発計画はやめるべきだ。
3月9日
スポーツ施設の廃止は撤回すべき
文化スポーツ局審査で山本議員質疑項目
1.王子公園の再整備の見直し
2.市民の文化活動への支援について
3.図書館整備について王子公園再整備基本方針に寄せられた5632件もの市民意見の多くは、プールやテニスコート、サブグラウンド、陸上トラックなどの廃止に対する疑問や反対の声でした。サブグラウンドは毎朝のラジオ体操や部活などに使われており、存続を求める声や説明を求める声が多数あがっています。山本議員は「王子公園は市民が広く日常的に利用している施設。廃止の対象となっている施設は存続すべき」と求めました。
答弁ダイジェスト
山本議員:テニスコートは、公営・民間合わせても数少ない貴重なハードコートで、比較的安く利用できる。年間3万3000人が利用している。「ハードコートはボールの勢いが全然違うので大事な経験ができる」などの声を聞いている。一番大事なのは利用者だ。この声をきちんと受け止めて存続の判断をすべきだ。
加藤局長:数少ないハードコートは承知している。一方で60年以上たっており老朽化が進んでいる。パブコメの意見を踏まえ、いろんな可能性含めて検討していく。
山本議員:老朽化の問題と廃止の問題は別問題だ。老朽化がひどいなら補修したらいい。限られた土地に大学を誘致しようとするからしわ寄せがくる。今の素案は撤回するよう強く求める。
3月9日
市民の生活と命を守れる体制を
水道局審査で西議員質疑項目
1.「緊急経営改革」による人員の見直しについて
2.水道局における福祉的対応について
3.大規模災害への対応について
水道局は水道事業緊急経営改革に基づき、5つのセンターを3つの事業所へ縮小・再編し、給水と料金に関わる業務の多くを民間に移行、震災前から39%減らしてきた職員をさらに100人減らそうとしています。現場からは、既に市民サービスの後退や技術継承への不安の声が上がっています。これまで急激な多量利用があったとき、市営住宅の漏水の場合は管理センター、認知症などの場合はケアマネージャーなど、福祉的な連携で対応をしてきたが、民間委託されれば業者では不可能です。人員の集約化による現場到着の遅れは、また災害時に深刻な影響を与えます。緊急経営改革は撤回するよう求めました。答弁ダイジェスト
田中副局長:日常の業務と災害の業務をバランスよく総合的に検討して取り組んでいく。
西議員:災害時はマンパワーが大事だ。人員だけではないと言うが、どれだけ危険なことかと思う。一方で、神戸市の水道局の危機管理対策マニュアルは具体的でない。市民の命に一番つながるところは、しっかりと対応すべきだ。
田中副局長:市民の命に関わることなので、今後も精査していく。
西議員:コロナでの経営悪化を水道局に負わせるやり方では命は守れない。一番大事なのは人の命。必要な人員を求めるべきだ。