議会報告

  • 2022年10月18日
    予算・決算

    決算特別委員会から②

    9月28日
    病床削減はやめ命を守る体制の強化を
    健康局審査で西議員

    質疑項目
    1.新型コロナ対策について
    2.済生会病院の移転統合について
    3.コロナによる後遺症について
    4.ワクチン接種による副反応について

     神戸市は新型コロナ対策として、第7波以降は重症化リスクのある高齢者などを守ることに重点をおくため、6~59歳までの軽症者は自宅療養フォローアップセンターの体制を強化し対応するとしています。ところが現状では軽症と判断された方が急変し亡くなられる事態がおこっています。90歳以上の2人の方は軽症扱いで、1人は3度救急要請をされたが3回目に救急隊員がかけつけたときにはすでに亡くなられていた、もう1人の方は保健センターにつながらず、保健所が入院調整をおこなっている最中に亡くなられています。西議員は「90歳以上の方は軽症でも重症化リスクが高い。今後第8波も想定し、今回を上回るような感染拡大が起こっても軽症の方も含め、市民の命を守る体制をつくるべき」と求めました。またコロナによって大きな負担を強いられている保健師の増員も求めました。
     その他、済生会兵庫県病院と三田市民病院の問題では、150もの病床削減計画を追及しました。

    答弁ダイジェスト

     西議員:100万人に対しての死者数でみると、大阪がダントツで724.5人、兵庫が2位で520.4人だ。北海道や東京よりもはるかに高い。この結果からみると神戸は高齢者施設でのクラスターが多く出ているのではないか。
     山﨑担当局長:クラスターは沢山でているが、そのために死亡者が沢山でているとは判断していない。関西は高齢者が多い中で死亡率が高くなっている。
     西議員:亡くなっている方は高齢者が多い。そういう方が入院できないのは問題だ。コロナ病床をさらに確保することが必要だ。


    9月28日
    『反社会的な活動団体』との関係断ち毅然とした対応で市民守れ
    こども家庭局審査で大かわら議員

    質疑項目
    1.統一協会問題について
    2.公立保育所の正規保育士の増員について
    3.すこやか保育の体制強化について

     こども家庭局は、自民党岡田ゆうじ議員の仲介で統一協会の関連団体である世界平和青年学生連合から寄付金を受け取っていました。さらに感謝状も出し、記者発表と記念撮影までおこなっていたことが明らかになりました。2017年から2021年までで430件の寄付があった中で、記者発表はわずか5件です。高額寄付等の他団体に並んで異例の厚遇です。大かわら議員は「議員の紹介だから忖度があったのではないか。市のホームページにアップしていることが団体の宣伝をしている。感謝状等の悪用で被害の拡大が懸念される」と指摘し、寄付金の返却と感謝状の返還を拒んでいる団体に対して、毅然とした対応をとるよう厳しく追及しました。

    答弁ダイジェスト

     森川副局長:決して隠ぺいや忖度はない。
     大かわら議員:団体のホームページを少し見るだけでも統一協会とのかかわりが明確に記載されている。団体の調査自体も曖昧にしたのではないか。記者発表の文章では、この団体の教育プログラムを褒め称えているが、どのようなものか知っているのか。
     森川副局長:調べたものを記録していないので答えられない。教育プログラムについて細かくは知らない。
     大かわら議員:協会の信者が協会がいかに素晴らしいか、中高生を洗脳するプログラムだ。守るべき子どもたちが犠牲になっているのに、神戸市が評価し、お墨付きを与えている。
     中山局長:団体の信頼性を高める結果になってしまったことは反省しなければいけない。今団体に寄付金の返却と感謝状の返還の申し入れをしている。こうした団体とは今後一切関わりがないよう努めていきたい。
     大かわら議員:(統一協会の)2009年のコンプライアンス宣言以降も神戸でも被害が続いている。神戸市として、統一協会のような「反社会的な活動をしている団体」と一切の関係を断つということを、局として明確に発信すべきだ。


    9月29日
    多様な社会のあり方を認めていくためにもパートナーシップ制度の導入を
    福祉局審査で松本議員

    質疑項目
    1.介護職員の待遇改善について
    2.パートナーシップ制度について
    3.認知症対策について
    4.国民健康保険の滞納対策について

     自治体が同性カップルを認証する「パートナーシップ制度」はどんどん広がり、制度のある自治体に住む人は総人口の5割を超えるほどになりました。政令市でも導入していないのは仙台市、名古屋市と神戸市の3市だけとなり、その名古屋市は要綱がすでにでき、意見募集を始めます。仙台市も審議会から導入すべきとの答申をうけ資料を集め現在検討を進めています。松本議員は「日本では法律で同性婚を認めていないから、自治体はできることとしてパートナーシップ制度を導入している。政令市最下位になる前に神戸市も導入すべき」と求めました。

    答弁ダイジェスト

     松本議員:憲法13条は「全ての国民は個人として尊重される」、14条は「法の下の平等」をうたっているが、パートナーシップ制度の導入はこの法律に基づけばすべきではないか。
     森下局長:国によって判断されるべきこと。憲法の定めとパートナーシップの導入について、直接定めたものでない、直接的には関係がないという認識だ。
     松本議員:具体的に聞くが、女性同士、男性同士が市営住宅入りたい時、パートナーシップ制度がある自治体は認めているが、神戸市は入れない。週1回の相談を設けているだけでどう2人の気持ちに寄り添うのか。
     森下局長:パートナーシップ制度がなければできないということではない。現実どうであるかという話と理屈上の話は別問題と考えている。
     松本議員:札幌地裁では同性婚を認めるという判決まで出ているのに、なぜここまで嫌がるのか全く理解できない。多様な社会のあり方を認めていく上で避けて通れないと認識すべきだ。


    9月29日
    市民と地域を支える交通政策に転換を!
    交通局審査で山本議員

    質疑項目
    1.データを活用したバス路線のあり方に関する基本的考え方について
    2.経営状況について
    3.市営地下鉄海岸線について

     神戸市交通局は公営交通として民間のバス事業者とはまた違う、安全安心の確保、サービスの提供だけではなく、住民の福祉の向上に資するという役割があります。交通局はこれまで新自由主義的考えから経営の合理化を進めてきました。それによりバス路線の減便が進み、職員数も減り、結果的にサービスの低下を広げ、利用客が減り、経営悪化が進むという悪循環になっています。山本議員は「諸外国では地域公共交通への補助を赤字ではなく地域を支えるための支出(社会的便益)と考え、都市鉄道の運行費用の多くを行政で支えていると国交省も認めている。神戸市もまちづくりに貢献するという観点で、一般会計からの繰入金だけではなくて、経営安定化のアプローチの仕方をすべきだ」と質しました。

    答弁ダイジェスト

     習田副局長:なかなか直接的な補助は難しいが、関連する例えばバスターミナルについて、一般会計負担でできる範囲でする、あるいは乗客増に資するよう各局とも話をしていきたい。
     山本議員:まちづくりを考えて交通事業者だけではなく、あらゆる事業者、地域の商店、(福祉)サービス提供事業者など様々な意見を集めて、交通弱者をうまない策をすすめるべきだ。

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