議会報告

  • 2023年05月22日
    本会議

    済生会兵庫県病院~市民置き去りの計画は今すぐ撤回し、今のまま存続できるよう支援を!!

     

     5月17日に神戸市会本会議がひらかれました。日本共産党神戸市会議員団を代表して朝倉えつ子議員が登壇し、済生会兵庫県病院(以下「済生会病院」)と三田市民病院の再編統合による新病院設置に向けた基本的な方針、役割分担を定めようとする連携協約の締結について質疑しました。

     

    質疑項目
    1.三田市民病院と済生会病院の再編統合にむけた三田市との連携協約の締結について
    (1)市民合意について
    (2)土地取得にかかる財政支援について


     昨年6月、三田市・神戸市の市長と、済生会病院の3者が共同記者会見で「三田・北神地域の急性期医療確保方策」を発表しました。神戸市はその後開かれた住民説明会では、統合の協議や経緯の説明を全くしないまま「記者発表が、再編統合に向けた『合意』だ」と強弁。さらに「住民説明会やホームページ等で丁寧な説明をおこなってきた」と繰り返してきましたが、住民説明会はたった2回開催されただけで、会場に入れない方、質問したい方がいる途中で打ち切るなど、とても「丁寧に」「何度も説明した」などと言えるものではありません。「なぜ最寄り駅のない所(宅原◎えいばら◎)へ移転させるのか」「病院・病床を削減することに不安しかない」という声が多く寄せられていますが、市民の皆さんの声を切り捨てようとしています。朝倉議員は、市民合意が得られないまま、統合移転ありきで進めるような協約は、撤回すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     小原副市長:病床は減ることになるが、統合により若手医師にとって魅力ある病院となれば医師の増加にもつながる。
     朝倉議員:(昨年6月の3者合意が基となった)「基本協定書」は3月31日に唐突に締結され、議員宛には4月5日にメール配信されただけだ。協定書には候補地案が「宅原◎えいばら◎」と記載しているが、地元からは「説明会では『具体的には言えない』と言われた」と聞いた。住民合意など得られない。議会を軽視するやり方だ。
     小原副市長:候補地は複数案あり協議中だ。
     朝倉議員:連携協約で定める役割分担では「神戸市が新病院整備の財政支援を行う」と示されている。農地でアクセスが不便なため、土地改良や道路整備・拡張工事などが必要となるが、整備費や拡張で生じた補償も神戸市が全て負担するのか。
     小原副市長:農地が利用できなくなった時の補償は当然すべきものだ。ご指摘の点も踏まえて考えていく必要がある。
     朝倉議員:用途取得費は、三田市が事業債をもつことになり、国からの交付金対象となるのはその4割。それ以外の6割は神戸市が負担(三田市負担はない)することになる。このような事例はあるのか。連携協約についても住民説明会やパブリックコメントをとるべきだ。
     小原副市長:他に事例は把握していない。新病院が神戸市域に整備されるのであれば応分の負担をすべきだ。
     朝倉議員:地域が広くなるのに病床を減らせば医療を受けられない状況が出てくる。加古川では統合で一時医師は増えたが今は減っている。医療需要がピークを迎えるさなかに統合するのは矛盾している。医師が増えるという確約がない中、市民置き去りで進んでいる。交通アクセスについては三田市が説明するのか。
     小原副市長:病院の設置者側がまず主体的に対応するのが基本だが、神戸市域に設置されるので市域の方々を対象にした説明会をおこなう形になるだろう。
     朝倉議員:(神戸市域に設置されるのに)三田市民病院の基本計画になる。本当におかしな話だ。急性期医療を確保するためと言いながら、病床も病院も削減する統合ありきの移転計画は全く道理がない。市民や患者の声は置き去り、北区民・三田市民の声は無視して進めるやり方では住民合意など得られない。今回投入しようとしている財源があるなら、市民の皆さんが望むように、今の病院を今の場所で存続・充実させるために使うべきだ。

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