議会報告

  • 2023年09月29日
    本会議

    大企業優先の新自由主義路線から神戸市を成長させる施策へ転換を

     9月22日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市議団の味口としゆき議員が登壇し代表質疑をおこないました。

    質疑項目
    1.開発優先・大型公共事業優先の施策の転換について
    2.王子公園再整備基本計画(素案)について
    3.水道料金、市営交通料金などの市民負担増について
    4.こども家庭センターなどの職員体制強化について

     神戸市の2022年度各会計決算では、都心・三宮再整備やウォーターフロント再開発などの無駄な大型公共事業に聖域なく莫大な予算を投じています。一方で公立保育所・幼稚園・小中学校など立て続けに統廃合をうちだすなど、街の衰退を助長しています。味口議員は、人口減少数は政令指定都市トップであり、再開発・大型公共事業に傾注してきた成果や成長は感じられないと質疑しましたが、久元市長は一言も成果を語れませんでした。味口議員は、久元市政の方針は新自由主義路線であり、公共サービスの切り捨て、公共部門の民営化と規制緩和を進めた国の方針に追随し、神戸市は人口減少が深刻化していると質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     味口議員:市長も成果や成長を感じていないのではないのか。それどころか「渡りたくなる歩道橋」(三宮東遊園地-税関前歩道橋)は特殊な設計の吊り橋のために、まだお金がかかるからと工事ができなくなった。夢を描いたが頓挫しているのが今の三宮の現状だ。
     今西副市長:三宮とウォーターフロントの回遊性の向上には必須の歩道橋だ。
     味口議員:今の歩道橋を使ってエレベーターを新しく4基に増やすなら6億でできるのに、北側はスロープのみで南側にしかエレベーターがない歩道橋に23億円もかけるような野放図なやり方に「おかしい」と言うのが市長の役割ではないのか。
     今西副市長:港にはアリーナができ、歩いて移動される方が大変増える。6億との比較で検討するような話ではない。
     味口議員:渡った先のウォーターフロントでは、マンションの建設が終わっているのに集客施設や企業がメインで保育所や学校施設がない。これだけ大型公共事業に傾注しても人口減少は予想以上に進んでいるではないか。
     久元市長:これは神戸だけでなく国全体で起きていること。三宮再整備や駅前リノベーションを進めたい。
     味口議員:それでは人口減少は止まらない。再開発は市民のためにすることだ。今、再開発・大型公共事業への投資から脱却すべきだ。


    王子公園再整備基本計画(素案)大学誘致ありきで、動物を半減する計画はやめよ

     神戸市は、「大学誘致より、王子公園・動物園の充実を」という市民の声や願いを一切顧みず「王子公園再整備基本計画(素案)」を出しました。動物は半減、遊園地はなくなり、スポーツ施設は軒並み廃止・縮小し、さらに桜などの伐採計画は明らかにせず、景観・環境悪化が懸念されるものです。味口議員は、市長の思惑だけ優先し、大学誘致を強行するもとで、市民のための公園を切り売りすることは許せないと厳しく批判し、計画素案の撤回を求めました。

     

    答弁ダイジェスト

     今西副市長:市民の意見を伺いながら素案を策定した。10月2日から素案の意見募集を実施する。
     味口議員:素案ではどれだけ桜の木が残るのか隠されたままだ。また、動物の種類が半減することも市民に配布するミニニュースには書かれていない。きちんと情報を開示すべきだ。
     今西副市長:(桜の木は)できるだけ保存し新たな植栽もおこなうことを明記している。120種の動物を分類するコレクションプランは、動物園・水族館協会の方針に準拠したものだ。
     味口議員:きちんと明記して市民に問うべきだ。公共の施設を営利の場として提供し、さらに動物まで半分にするような将来に禍根を残す計画は撤回すべきだ。

     

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