議会報告
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9月22日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市議団の朝倉えつ子議員が登壇し代表質疑をおこないました。
質疑項目
1.済生会兵庫県病院と三田市民病院の統合について
2.障がい者の親亡き後対策について
3.女性の賃金差別是正について済生会兵庫県病院と三田市民病院は、これまで統合推進のための基本協定など神戸市と三田市の市長と両病院で協議をおこなってきましたが、今年の三田市長選挙では、再編統合をすすめてきた前市長は市民から厳しい審判を受けて落選し、「病院統合は白紙撤回」と公約を掲げた新三田市長が誕生しました。朝倉議員は、三田市民の民意を尊重し、神戸市として済生会兵庫県病院と三田市民病院の統合を強行すべきではないと追及しました。
答弁ダイジェスト
久元市長:三田市長選の結果を受けて協議が滞っている状況だが、ボールは三田市側にある。できるだけ早期に三田市の考え方を示してほしい。しかし、選挙の結果で神戸市の判断や方向性に影響を与えられるものではない。
朝倉議員:三田市民は「病院統合白紙撤回」の新市長を選んだ。その結果は重いものだ。新市長は市民の声を聞きながらと言ってる。神戸市もきちんと市民の意見を聞くべきではないか。
久元市長:市民の声を聞いて、議会で議決いただいた経緯を踏まえて対応していきたい。
朝倉議員:北神地域の市民の皆さんは、「統合ありきで進んでいる」と声をあげている。両病院はコロナで地域の拠点として頑張ってきた。厚労省からも「病床削減や統廃合ありきでなく、地域の実情を踏まえて」と地域医療構想の進め方についての通知を出した。病院が大きくならなければというなら、増床も視野に入れ、存続できるように神戸市が支援すべきだ。
久元市長:両病院が単独で存続できることが一番望ましいが、できないから苦労して議論してきた。
朝倉議員:市民は統合を誰も望んでいない。単独が難しいなら存続できるように支援するのが行政の役割だ。両市が市民の声を聞き、統合ありきでなく市民の命を守る病院になるよう力を尽くすべきだ。
障がい者が親亡き後も安心して暮らせるよう、実態把握し市の責任で必要な整備を
神戸市は「第7期神戸市障がい福祉計画」の策定に向けて議論し、障がい者のグループホームの定員数を2026年までに2000人という目標を示しました。市による関係団体へのヒアリングでも、障がい者のグループホームなど、地域での暮らしを保障するための施設は、「すべて不足している」と意見が出されています。介助をする家族の高齢化も進み、「私がもし倒れたら、この子は一人では暮らしていけない、暮らす場所が地域にはない」強度行動障害の子どもを持つ保護者の方からは「『どこも引き受け手がない』と言われ、途方に暮れる」と声が寄せられています。朝倉議員は、障がい者の実態を把握し、市の責任で市民に必要な施設をきちんと整備するべきと質しました。
答弁ダイジェスト
小原副市長:障がい者グループホームの整備は重要だと考える。第6期目標の定員はすでに達成したが、千人当たりの定員数は他の政令市と比較して少ないと認識しているので、7期ではさらなる定員増に加え重度障害者に対応したグループホームの整備もおこなっていきたい。
朝倉議員:近くにグループホームがなく、家族でつくるしかないと相談に来た方がいた。家族介護は限界に達している。家族の責任のままにして良いのか。定員数の不足を認めているのならば、市として具体的にどう推進し実現していくのか。
小原副市長:例えば市営住宅や県営住宅の活用、補助制度の活用についても市街地を希望される利用者もいるので、そういった部分の補助のかさ上げを実施している。
朝倉議員:市街地だけではなく北区や西区でも足りていない。今は特別支援学校も満杯だ。この子どもたちの将来を考えたらご家族の不安は当然だ。人口減少対策では、1歳刻み、小学校区ごとに計画を立てるというなら、障がい者の実態もきちんと把握し、足りないグループホームなど、市民の役に立つ施設をつくるべきだ。
小原副市長:計画策定時にはアンケート調査や関係者のヒアリングも実施して実態把握につとめたい。