議会報告

  • 2023年10月13日
    本会議 予算・決算

    神戸経済再生へ‼賃金の引き上げと社会保障の充実をー赤田議員が意見表明

     10月12日に神戸市決算特別委員会がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団の赤田かつのり議員が登壇し、意見表明をおこないました。

     

     自民党政治のもとで30年もの長期にわたる経済停滞と暮らしの困難が続いているところへ物価の高騰が襲いかかっています。市民の深刻な生活状態のもと、実質賃金の引き上げと社会保障の充実が求められていますが、神戸市の施策は抜本的な打開策とは程遠いものとなっています。

     赤田議員は、2022年度神戸市会計決算並びに決算関連議案に対し、反対の理由を述べました。


    第1の理由は、神戸市民の賃金引上げ、市職員の処遇の改善に背を向けているからです。

    「神戸市行財政改革方針2025」に沿って、市職員を750人も削減しようとしています。正規職員を削減し、会計年度任用職員など非正規雇用に置き換え、業務の民間委託を進めています。保育士をはじめとしたケア労働者への給与が改善されていません。教員不足・未配置が深刻な状況にあるにもかかわらず、処遇の改善策は全くありません。

     

    第2の理由は、住民福祉の向上という自治体本来の役割を投げ捨て、社会保障や子育て支援に逆行する策を次々に打ち出し、市民負担をより一層強めようとしているからです。

    給食費、学費・子どもの医療費の無料化に背を向けています。暮らしが大変なもと、後期高齢者医療に続き、介護保険料と国民健康保険料の徴収を強化しています。水道・バス・給食費の値上げの検討も止めようとしていません。困窮する市民の生活実態に寄り添う姿勢がありません。

     

    第3の理由は、公共施設を統廃合し、公的責任を後退させているからです。

    公園を切り売って大学を誘致することなどを盛り込んだ「王子公園再整備計画(素案)」は、公園の魅力を奪い、動物園の充実を求める市民の願いとは全くかけ離れた計画になっています。小・中学校、公立幼稚園・保育所の統廃合によって子どもが学び成長する環境が破壊されてしまいます。市営住宅をさらに約7000戸も削減する計画は、住宅に困窮する市民への責務を投げ捨てるものです。長田区・兵庫区でバス路線を再編し、現在よりも約100便も減らすことは、市民の足を奪うことになります。

     

    第4の理由は、市民の願いよりも、国言いなりの投機的な大型開発によって人口減少を加速させているからです。

    都心・三宮再整備、ウォーターフロント、市内各駅前の大型開発、大阪湾岸道路、戦略港湾、さらに、「国際化」を口実に神戸空港への投資を再加速させています。これらの事業に市民の大切な税金が湯水のように投入されます。大型開発・呼び込みを強化しても人口減少を抑制するどころか助長していることになり容認できません。

     

    第5の理由は、気候危機打開、エネルギー施策、食料自給率向上に相反する施策を継続し、ジェンダー平等の実現にも積極的に取り組む姿勢が極めて弱いからです。

    CО2を大量に排出する神鋼石炭火力発電を延命し、褐炭由来の水素の輸入を促進する水素エネルギーの利用を促進することは、低炭素社会の実現とは真っ向から矛盾するものです。日本の農業の危機が急速に進む中で、市内における農家を手厚く保護し、食料自給率の向上を図る姿勢が全く見当たりません。また、働く女性の賃金差別の是正策が極めて弱すぎます。同性パートナーシップ制度については12月から実現する予定ですが、婚姻と同等のサービスを受けられるようなど当事者の人達が心から歓迎される制度にすることを強く求めます。

     

     

     

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