議会報告

  • 2023年12月14日
    本会議

    物価高騰で苦しむ市民をさらに苦境に陥れる市バス・水道料金の値上げやめよ!

     12月8日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団を代表して松本のり子議員が一般質問に登壇しました。

    質疑項目
    1.物価高のもとでの市バス・水道料金の値上げ中止について
    2.ライフパートナー制度について
    3.地域図書館について

     物価高騰が暮らしと営業を直撃し、市民の生活に深刻な打撃となっています。このような時に神戸市は、人口減少を理由に、日々の暮らしに必要な市バスの運賃と水道料金の値上げを進めようとしています。人口減少の中で「独立採算制」を根拠に進めていけば、市民に負担を求めるか市民サービスの縮小しかありません。松本議員は、市民サービスを維持するためには、神戸市が責任をもって負担すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     久元市長:地方公営企業は独立採算制を原則とし、一般会計からの基準外繰り出しは適当ではない。
     松本議員:ヨーロッパなどでは、住民の移動を公的に支える制度としてバスを無料にしている。一般会計からの繰り入れをすべきだ。またパリでは、市民が通勤に使うバスや鉄道は企業に負担を求めている。神戸市でも大手企業に対して地域公共交通を守る基金をつくり財政を確保してはどうか。
     久元市長:わが国でも公共交通を公的負担すべきだという議論は強くなっているが、市単独で新たな制度を設けるには法律上の制約もあり、沿線の企業に負担を求めることに理解が得られるかは研究しなければならない。
     松本議員:一般会計の投入がなければ、さらにバスを減らすか利用者に負担をかけるしかない。生活が厳しい中での値上げで考えられるのは、外出が減る高齢者の身体的機能や認知機能の低下だ。市民の健康がどうなるのか、医療や介護保険の増加など、施策全体で考えて財政計画をつくるべきだ。
     今西副市長:できるだけ健康な高齢者に外出していただくために敬老パスで支援している。
     松本議員:本当に市民の声を聞き神戸市全体でどのような変化が起きるのか検討したのか。
     今西副市長:できる限り影響を考慮しながら予算編成をおこなっている。
     松本議員:水道にしても兵庫県は供給単価を下げているのに神戸市が上げるのはどうなのか。神戸市は去年から始めた三宮周辺の市バス運賃を半額にする実証実験の目的は「まちづくり施策に寄与」することだ。本当のまちづくりは、その地域に住む人にどう寄り添うかだ。


    ライフパートナー制度
    ~性的マイノリティの方も法律婚と同じような制度に~

     神戸市は、ライフパートナー制度の素案を公表しました。この制度は、お互いを人生のパートナーとして尊重し、共同生活を営む二人が市に宣誓し、市が受領証を交付するものです。素案では、3年ごとに関係が続いているのかを確認する連絡をおこなおうとしています。他の政令市では「法律婚と異なる対応はすべきでない」と定期的な確認はしません。松本議員は、3年ごとの確認事項は取り除くべきと求めました。また、素案では、カップルの子どもについては認める制度になっていないことから、子どもを含めて家族として宣誓する「ファミリーシップ」制度を実施すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     松本議員:定期連絡に何も返事がないカップルにどのような対応を検討しているのか。
     小原副市長:3年ごとの定期連絡は制度の信頼性を確保することと、サービスの情報提供やお困りごとのニーズ把握のためだ。対象者の要件に該当しない、もしくは虚偽の事実が判明した時には当然受領証の返還を求める。
     松本議員:悪用されないよう徹底的に調べようという姿勢は絶対にやめるべきだ。今回ファミリーシップ制度がないもとで、パートナーの子の保育園の迎えで(家族として)認めてもらえないことや、パートナーの子と養子縁組をすると、この子の親権は養子縁組した方に移り、カップルを解消した時に親権が戻らなくなるという弊害がある。
     小原副市長:市独自の制度で法的効果はなく、その子どもの意思確認についても第三者が関与する仕組みではない。子どもを含めた制度にするには十分慎重な検討が必要だ。
     松本議員:自分の意思で自分の親だと言える年齢に達していたら認める自治体もある。愛し合う二人が結婚したい、ただ家族として生きていきたい、それを国が認めないのは不当な差別だ。同性婚を認めても社会は何も変わらないし、幸せになる人が増えるだけだ。そういった観点で寄り添い、よい制度をつくるべきだ。

     

ページの先頭へ戻る